オリジナルフォトフレームで写真を飾ろう
Excel2003を使用してフォトフレームを作成し、そこに写真をはめ込んでからWord2003に貼り付けて年賀状を作成する方法で、下の画像を使って説明します。(例によって、解説のためにシンプルなデザインにしています。)
ここでは、他のページ(後述の『関連記事』参照)で説明したテクニックの応用で、新たに使うテクニックとしては、写真をはめ込む部分を透過させているだけです。この方法を理解すれば、下のように既存の画像(jpgやpng)をフォトフレームに作り替えることも可能です。(【追記1】で補足しています。)
手順としては、
- 写真フレーム(例では黄色い外枠と写真をはめ込む窓)を作成
- 写真をはめ込む
- 他のイラストなどでフレームを装飾
- Excelファイルをweb形式で保存し、png画像を自動生成させる
- 生成されたPNG画像をWordに貼り付ける
となります。
前提として、フォトフレームに使用したい画像がPCに保存されているものとします。
下は、ここで使用している画像のサンプルです。練習する場合は、クリックして拡大表示してから、その上で右クリックし、表示されるメニューから、「名前を付けて画像を保存」を選択(クリック)し、PCに保存して下さい。
以下に、このページで参照する記事を含めた関連記事の一覧をご紹介します。(手順の中で参照箇所を示します。)
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関連記事:
『Wordで年賀状-画像を自由に配置する/画像の上に文字を配置する-NEW』
『Wordで年賀状-画像を自由に配置する/画像の上に文字を配置する-』
こちらは以前の記事。テキストボックスではない普通の文字入力の途中にイラストを絵文字のように差し込む方法などを説明しています。『無料のフォトフレーム画像とExcelでスクラップブック風フォトギャラリー』 フォトフレーム画像に写真等をはめ込む方法を説明しているページ。Excelを使っていますが、操作方法はWordもほぼ同じです。
『Excelでお絵かき』
WordやExcelに付属している図形(オートシェイプ)やワードアートを駆使して、様々なイラストを描く方法を紹介しているページです。
1.写真フレームを作成
■四角形を描く
オートシェイプの四角形を作成します。(図形描画ツールバーの四角形(青い丸)をクリックしてから下図のように対角線上にドラッグすると描けます。)この時点ではサイズは気にしないで下さい。
■四角形をハガキサイズに変更する
作成した画像を選択し、その上で右クリックして表示されるメニューから、「オートシェイプの書式設定」を選択します。
サイズタブで、「縦横比を固定する」のチェックを外し、ハガキ横のサイズ(高さ10cm 幅14.8cm)を指定します。
次に「色と線」タブをクリックし、「塗りつぶし」の色(※)を指定し、「線」の「色」を「線なし」にして[OK]で設定を保存します。ここでは「薄い黄」を選択しましたが、単色だけでなく、グラデーションやテクスチャーなど、様々な変化が付けられます。
※ Word文書に背景色を付ける
下の図上でハガキサイズに設定しましたが、[OK]を押した後、自動的にサイズが微妙に変わってしまうことがあります。
その場合、ハガキサイズにしたWord文書に貼り付けたときに余白ができてしまうので、Word文書に同じ色の背景色を設定してください。(Word文書は余白を0にすること。)
なお、通常は背景色は印刷されないので、印刷されるようにするには以下のようにオプションの設定を行います。
- [ツール] メニューの [オプション] をクリックし、[印刷] タブをクリック
- [背景の色とイメージ] チェック ボックスをオンにし、[OK] をクリック
下の図のように、図形のサイズが変更され、設定した色が適用されていますか?
■内側の枠を作成する
ここでは、「角丸四角形」を使用しました。(上図参照)
四角形を描いたときと同様に、ドラッグして角丸四角形を描きます。
図形の変形:
- サイズを変更するときは、ハンドル(緑色の丸)をドラッグしてサイズを変更します。縦横比を保ったままサイズを変える場合は、[Shift]キーを押しながら四隅のハンドルのどれかをドラッグします。
- 角丸四角形角の角のカーブを緩やか、または急にするには、調整ハンドル(青い丸)を左または右にドラッグします。
- 図形を傾ける(回転させる)には、回転ハンドル(赤い丸)をドラッグします。
図形の位置合わせ:
2つ(以上)の図形を位置合わせするには、[Shift]キーを押しながら図形をクリックしていき、位置合わせをしたい図形を全て選択します。
次に、図形描画ツールバーから「図形の調整」→「配置/整列」から、「左右中央揃え」などを選択して位置合わせを行うことができます。
「左右中央揃え」と「上下中央揃え」を行うと、図形の中心を揃えることができます。
■枠の内側を透過させる
内側の角丸四角形をクリックして選択します。
次に、右クリックして表示されるメニューから、「オートシェイプの書式設定」を選択し、「塗りつぶし」の「色」を外枠とは違う色、ここでは「濃い青」を選びました。(分かりやすく濃い色にしましたが、外枠との境界に内枠の色がかすかに残ります。外枠の図形と色と異なればいいので、薄い色を選んで下さい。)「線」の「色」は「線なし」にします。
下のように塗りつぶされました。(内枠を少し傾けてあります。)
一旦ここで2つの図形をグループ化しておきます。
[Shift]キーを押しながら2つの図形を選択してから、「図形の調整」→「グループ化」でグループ化します。
次に図形の上で右クリックして表示されるメニューから「コピー」を選択します。
適当なセル(Excelの背景のある枠線-下図参照)をクリックしてから右クリックして表示されるメニューから、「形式を選択して貼り付け」を選択します。
「図(PNG)」を選択し、[OK]。
PNG図形として貼り付きました(右側がPNG図形)
PNG図形を選択した状態で、「図」ツールバーの「透明な色に設定」ボタンをクリックし、次に内枠(濃い青の部分のどこでも可)をクリックします。
図ツールバーが表示されない場合は、PNG図形の上で右クリックして表示されるメニューから「図ツールバーの表示」を選択します。
濃い青の部分が透過されました。
2.写真をはめ込む
方法は、『無料のフォトフレーム画像とExcelでスクラップブック風フォトギャラリー』の「3.フレームに入れる画像の挿入」をお読み下さい。
挿入した画像のサイズや傾きなどを調整した後、その画像を選択し、最背面に配置します。
3.他のイラストなどでフレームを装飾
さらに、好きな画像をExcelシートに挿入してから今作成したフレーム上に配置し、装飾します。
文字を入れる場合は、『無料のフォトフレーム画像とExcelでスクラップブック風フォトギャラリー』の「5.文字を挿入する」を参照して下さい。
ここでは、2つの画像を重ねて装飾しました。(余談ですが、2つのイラストはオートシェイプを組み合わせてブログ主が作ったものです。→『Excelでお絵かき』)
次に、作成した画像を全て選択し、先ほど説明した方法で同じシート上にPNG形式で貼り付けます。
複数の画像をいちいちクリックして選択するのは面倒ですね。「オブジェクトの選択」で一度に選択する方法が『無料のフォトフレーム画像とExcelでスクラップブック風フォトギャラリー』の「6.2.画像を全て選択し、ペイントに貼り付ける」で説明されているので参照して下さい。( ここではペイントにではなく、同じシート上にPNG形式で貼り付けます。)
4.Excelファイルをweb形式で保存し、png画像を自動生成させる
Excelのファイルをhtm形式で保存することで、シート上にある画像がPNGファイルとして別に保存されます。詳細は『Excelでお絵かき』を参照して下さい。
5.生成されたPNG画像をWordに貼り付ける
Wordを起動して、用紙サイズ、余白などを変更し、作成したPNG画像を貼り付けます。方法は『Wordで年賀状-画像を自由に配置する/画像の上に文字を配置する-NEW』の「1.Word文書を新規作成し、サイズを「はがき」、上下左右の余白を0mmにする」と「2.背景画像を挿入」をお読み下さい。
関連記事で説明しているように、Wordでもほぼ同じ方法で画像を加えたり、文字を追加するといった装飾が可能です。
このページではExcel側で全て行っていますが、これは、画像の操作がExcelの方がやりやすいのと、キャンバスとなるシートが広いので作業が容易なためです。(作業途中の画像なんかをペタペタ貼っておけますしね。)
ワードアートで文字を加えたり、吹き出しなんかも付けて、楽しいフレームを作ってみて下さい。(テキストボックスでの文字入力はpngに変換したときにギザギザして汚くなるので、Word側で加えることをお薦めします。下の画像にある文字は全てワードアートで書いています。)
【追記1】 気に入った背景画像をフォトフレームに変えてみよう
PNGに変換してから画像の一部を透過させる方法が分かれば、フリーの背景画像をフレームとして加工することもできます。下は、無料のフォトフレーム丸い穴を開け(=丸く透過した部分を作成し)、写真をはめ込んだ(=フォトフレームの背後に配置)ものです。
これは、下のようにオートシェイプで円を重ねて、塗りつぶしをしてから全体をコピーしてPNG形式で貼り付け、黄色の部分を透過させることで作成しました。
オートシェイプの塗りつぶしに図(写真)を使用する方法とその問題点
なお、上のようにオートシェイプを貼り付けたあと透過させるのではなく、オートシェイプの塗りつぶし効果に「図」を設定して、写真を貼り付けるという方法もあります。(下図)
下のように「図の選択」で塗りつぶしたい画像を選択するのですが...
枠に収めたい人物などが写真の中央に来ていないとだめなのと、オートシェイプの縦横比と写真の縦横比が合わないと、下のような結果になってしまいます。
右下の画像は説明のために図として使った写真をExcelに貼り付けて縮小したものですが、オリジナルの画像はかなり大きなものです。
「塗りつぶし効果」の「図」を使用すると、適宜縮小して枠内納めてくれるのはいいのですが、正円、つまり正方形の縦横比のものに横長の画像を指定したため、比率が崩れてしまっています。
【追記2】 写真そのものにフレームを付ける -Picasa3.9-
下の画像もExcel2003で作成したものです。サンプルなのでシンプルにしましたが、ハガキサイズの長方形に写真3枚を載せ、ワードアートで作成した「謹賀新年」という文字を載せただけです。
写真自体にポラロイド風の効果を付けてありますが、これは無料の画像管理ソフトPicasa3.9を使用したものです。Picasa(ピカサ)の説明は後述しますが、下に、この元になった画像の1枚(横浜ベイスターズのマスコット、DBスターマン)とExcelでの作業風景をスナップショットしたものを貼りました。
Picasa3.9は本来PCに保存されている画像ファイルを一元管理するためのソフトですが、上記のようにフレームを付けるだけでなく、ソフトフォーカスや色調の変更など、様々なエフェクト(効果)を付けることができ、便利なソフトです。
ちなみに上のスターマンの画像は元々下のようなものです。
これをポラロイド風のフレームを付けて、Excel上で周囲の薄いグレーの部分を透過させています。ハガキサイズの台紙に同じグレーを使用したので若干分かりにくいのですが、余分な枠を透過させることで、写真を重ねて並べることができました。
Picasaでのエフェクトは『【Picasa 3.9】無料のレタッチソフトで画像に効果を与える』でご紹介しています。ご興味があれば、こちらも併せてお読み下さい。
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