【Excel2013】画像の背景を透過/透過させたくないところは保護して透過させる/画像を取り出す
画像の背景を透過させる機能はExcel2003の時からありましたが、背景部分をクリックすると、背景ではない部分でも同じ色(=同じRGB値を持つ色)の部分は透過されてしまいました。
しかし、Excel2013では透過から保護する部分を指定できることが分かったので、覚え書きとして記事にします。
背景と背景ではない部分の区別は、“ある程度の幅を持って”判断しているようで、たとえば、下のような画像だとほぼ自動的に犬の輪郭で切り取ることができます。(上:元画像/中:作業中/下:背景を透過させたあと、トリミングで最小の矩形にした画像)
作業しているExcelのシートを「webページ」として保存することで、シート上の画像を全て取り出すことができます。
以下、方法を説明します。
1.Excelのシート上に画像を挿入する
PC内に保存している画像なら、「挿入」タブ→「画像」をクリックして、画像を選択し、シート上に貼り付けます。
左の画像は、分かりやすいように下に青い四角形を置いています。
これを見れば分かるように、画像の背景は透明ではなく白です。
(これ以降の作業は青い図形はどけています。)
なお、画像が大きくて、あるいは小さすぎて作業しにくいときは、右下の「ズーム」バーをスライドさせて画面を縮小または拡大して下さい。 (下図) これはあくまで画面上のサイズだけで、実際の画像のサイズが小さくなるわけではありません。
2.図をクリック(選択)した状態で、「図ツール」タブ→「背景の削除」を選択
「背景の削除」の各ツールが表示されます。
この時点で、①のように、背景ではないと認識した部分を中心に矩形が表示され、背景と見なした部分が紫色に表示されます。犬のイラストが全て含まれるように、矩形をドラッグで広げます。(②)この場合は、周囲の枠いっぱいに広げました。
しかし、②のままだと目の部分が白い色のためか背景と見なされ、紫のままなので、このままでは目の部分が透過されてしまいます。
3.「保持する領域をマーク」する
左端の「保持する領域としてマーク」をクリックすると、マウスポインターが鉛筆の形になります。これで、残したい部分のところで線を引くように、マウスを押しながら動かします。(③の破線のように) すると、左目の部分が紫ではなくなりました。(④) 右目も同じように指定します。(⑤)
ここでは「保持する領域としてマーク」を使いましたが、逆に透過させたいのに残ってしまった部分は「削除する領域としてマーク」ボタンを押して同様の作業をします。
最後に「変更を保持」を押して、確定します。
分かりやすいように再び犬の画像の下に青い四角形を置いてみました。
背景が透過され、目の部分は透過していないのが分かります。
なお、左の画像のように、目の部分(=背景と同じ色)が背景に接している場合、やや難しいです。
一回の「保持する領域としてマーク」では上手く保護できない場合、何度か線を引いてみて下さい。(破線の軌跡で何度も線を引いた跡が分かると思います。)
また、前足に囲まれた部分(赤い丸印の部分)は、最初、背景とは見なされなかったので、「削除する領域としてマーク」を使って削除しました。
削除した部分は○に-(マイナス)のマークで示されます。
4.画像を取り出す
1~3までで説明した作業はWordでも可能です。Wordの場合、「図として保存」という機能があるので、画像の取り出しはもう少し簡単です。→『【Word2013】Wordでお絵かき:作成した絵を背景透過画像として保存する方法』
ここではシート上の画像を全て取り出す方法を説明します。これは、webページ(HTMLファイル)として保存すると、画像は別のフォルダにまとめて保存されることを利用するものです。
- ファイル名:任意の名前を入力 (ここでは book_touka と入力しました。)
- ファイルの種類: webページ
- 上書き保存:選択範囲:シート
上記を指定して[保存]ボタンを押します。
「webページとして発行」ウィンドウが表示されるので[発行]ボタンを押します。
保存した先のフォルダには、「Book_touka.htm」ファイルと「Book_touka.files」フォルダが作成され、「Book_touka.files」フォルダにpng形式の画像が保存されているので、適宜別の場所にコピーしたり、名前を変更して使用します。
オリジナルのExcelファイルは通常のExcel形式(拡張子:.xlsx)で保存しておくと良いと思います。
応用:画像を丸く切り抜く
詳しい説明は省略しますが、四角や丸の図形を使って丸いフレームを作れば、それを使って画像を丸く切る抜くことも可能です。(→『【Excel2013】画像を丸く切り取る』記事は仕掛かり中)
方法のヒントは下の図です。また、四角や丸などの基本図形はそのままでは透過できないので、一旦、pngなどの“画像”に変換する必要があります。
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