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【社会問題】熱海土石流

2021/07/17

【熱海土石流】解明されてきた土石流のメカニズム-盛り土全体が多量の水を含んで一気に流れ落ちた

熱海で発生した土石流に関しては、静岡県の難波喬司(なんば たかし)副知事が連日のように記者会見を行っています。調べたら、国土交通技官や工学博士の肩書を持つ方で、動画も観てみましたが、なるほど、川勝知事のようなボンクラを出すよりはよっぽど詳しい説明ができるはずです。

16日の会見で分かったのは、災害の当日は、問題の赤井谷に廃棄された産廃混じりの盛り土全体が多量の水を含んでいて、発表では、“ダム”のような状態と表現されていましたが、全体が液体化していて一気に流れ落ちた、という事のようです。〔記事後述〕

それ以前の発表では、盛り土に集まる水は1万6千立方メートルと試算されていましたが、それでは5万4千立方メートルの盛り土全体が満杯にはならず、全てが一気に流れ落ちることはないというのが今回の説明です。

そもそも1万6千立方メートルという計算は地表を流れる表流水を計算したそうですが、実際には、染みこんだ地下水は逆方向に流れる可能性もあり〔【図-1】〕、更には、想定した集水域よりももっと広い範囲〔【図-2】〕も計算しなくてはならなかったという訂正がなされました。

 

20210716_atami01
【図-1】

 

20210716_atami02
【図-2】※

※点線で囲んだ部分は、本来、鳴沢川の集水域と見なされている(実線矢印)が、赤井谷から発する逢初川の集水域とも見なす必要がある。(図は毎日の記事より)
なお、赤井谷の左側に隣接する尾根を削って作ったメガソーラーの雨水は、赤井谷とは反対側の渓流に流れるようになっているらしい。〔→太陽光発電施設からの雨水の流れ(PDF:1655KB)作成日:7月9日〕

 

【図-2】の説は地質学者の塩坂邦雄氏が9日に記者会見で語ったもので、「造成で尾根が削られたことによって雨水の流れ込む範囲(集水域)が変化、盛り土側に雨水が流入した結果、土石流を誘発した」という分析でした。但し、難波副知事は、地下の水脈はボーリング調査をする必要があり、点線の範囲の造成地の風評被害を避けたいという事でした。

 

下図は盛り土内がほぼ満水状態だったことを示しています。

 

20210716_atami03

 

もし、これが、例えば下1/3だけ水を含んでいたとしたら、パイピング現象〔〕によって流れ出すのは1/3の土砂で、残りの上部はずり落ちても、その場に留まり、一気に下まで流れ落ちないはず、とのことです。〔盛り土に適切な排水設備があれば防げた可能性がある。〕

※パイピング現象:地下水が土の中に浸透して地下水位が高くなると、高低差によって盛り土の下部に掛かる水圧が大きくなる。 耐えきれなくなると、水と土砂が強い勢いで噴き出す。

 

なお、これほど大規模な土石流を引き起こしたそもそもの原因は、申請よりも多くの土砂(+産廃)で盛り土されていたからですが、別の会見では、神奈川県よりも静岡県の方が規制が緩く、持ち込まれやすかったという事を認めていました。

 

話は脱線しますが、記者会見で興味深かったのは、今回、原因の解明が予想外に早く進んでいる理由です。

県内でも専門家委員会のようなものもありますが、そこで分かったデータと分析をオープンにすることによって、部外者の専門家達が、勝手に様々な分析をし、更にその専門家のネットワーク内で議論されて、静岡県側にフィードバック(帰還)してくれるのだそうです。

15日の記者会見動画で難波副知事がそれを話されているのですが、その外部ネットワークが非常に役に立っているそうで、これからはそういう時代なんだなとしきりに感心されているのは、副知事という立場を一瞬離れて学者の顔を見せていました。〔プレスリリースはこちらからDLできます。〕

これ以前の会見で塩坂邦雄氏の説を否定していたようで、その事を謝罪されてましたが、部外者の専門家達のように県に直接フィードバックしてくれるのではなく、塩坂氏が直接記者会見を開いて自説を発表した事も原因のようです。

ふと、難波副知事と川勝知事って、合うのかな?と疑問に思いました。

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

https://mainichi.jp/articles/20210716/k00/00m/040/131000c
熱海土石流 盛り土は満水で崩落、上流の水も流入か 県が分析
2021/7/16

 静岡県熱海市伊豆山(いずさん)地区の土石流で、県は16日までに、土石流の起点付近にあった盛り土が満水状態で崩落したと分析した。土石流が流れ下った逢初(あいぞめ)川の北側には、並行するように鳴沢川が流れている。県は盛り土よりも標高の高い鳴沢川流域の地下水も盛り土に流入した可能性があるとみている。【山田英之】

 盛り土崩壊の仕組みを調べている県によると、盛り土に直接降った雨に加えて、上流から地表を流れてきた雨水、地下水も流入。盛り土に適切な排水設備を設けていなかったため、ダムのように内部に水がたまり、満水状態になって崩壊したと推定している。

 今回、盛り土の締め固めが不十分だったため、隙間(すきま)が多く、水を吸収しやすかったことも盛り土内部の地下水位を上昇させた要因とみる。

 県が公表したデータや分析結果を見た研究者からも「盛り土は上部まで満水状態になって、いったん崩れると流動化しやすい状態だったという県の推定の確度はかなり高い」と連絡があった。研究者は理由を「盛り土の上部まで満水状態でなければ、盛り土の下部が崩れ落ちても、上部は流動化しないで上流の河川内に残ったはずだ。レーザー光の照射による地形データの計測結果を見ると、崩壊した盛り土は河川内にあまり残っていない」と説明したという。

 

 

  


 

 

 

2021/07/11

【熱海土石流】地質学者「造成で尾根が削られたことが原因」

毎日の記事に地質学者の見解がありました。

「造成で尾根が削られたことによって雨水の流れ込む範囲(集水域)が変化、盛り土側に雨水が流入した結果、土石流を誘発したと分析」とあり、赤井谷附近のメガソーラーと保養所や別荘の建設により、多量の水が谷に流れ込むようになった事が原因のようです。

谷からは元々海に向かって逢初川が流れており、ほぼ今回の土石流のルートと同じです。また、本来、別の鳴沢川に流れるはずの水も谷に流れ込み、そこには大量の盛り土があったので土石流を引き起こした、ということになります。

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

https://mainichi.jp/articles/20210709/k00/00m/040/373000c
熱海土石流 造成が誘発した人為的な「河川争奪」地質学者が指摘
毎日新聞 2021/7/9 21:53(最終更新 7/9 22:06)

 静岡県熱海市伊豆山(いずさん)地区で起きた土石流で、現地調査に基づき「人災だ」と見解を公表した地質学者の塩坂邦雄さん(76)は9日、県庁での記者会見で、造成で尾根が削られたことによって雨水の流れ込む範囲(集水域)が変化、盛り土側に雨水が流入した結果、土石流を誘発したと分析した。【山田英之】

 塩坂氏は土木学会の特別上級技術者。リニア中央新幹線南アルプストンネル静岡工区の問題を話し合う県中央新幹線環境保全連絡会議の地質構造・水資源専門部会の委員を務めている。

 現地調査した印象を塩坂氏は「経験した中で最大の土石流の跡だった。(斜面から)湧き水が相当出ていた」と話した。塩坂氏によると、逢初(あいぞめ)川の集水域は盛り土よりも上流域で約4万平方メートル。「第一印象として、小さな流域で、なぜ土砂が滑り落ちたのかと思った。4万平方メートルに降った雨で滑り落ちるわけがない」と感じたという。

 塩坂氏は、盛り土付近の造成で尾根が削られたことにより、逢初川の集水域よりさらに北部にある、鳴沢川の集水域約20万平方メートルに降った雨も、盛り土側に流れ込んだと分析している。造成地側から盛り土側に水が流れた跡も確認したという。

 さらに、崩落した盛り土周辺と同様の地質構造の沢は熱海市内に複数あるが、それでも今回の雨で盛り土周辺が崩れた要因として、「河川争奪」を挙げた。河川の流域の一部分を別の河川が奪う地理的現象で、造成によって水の流れが変化し、逢初川よりも北部の鳴沢川に流れ込むはずの雨水が、谷を埋めた盛り土に流入。雨水が逢初川側に流れ込んだと主張した。

 塩坂氏は「造成で尾根を平らにした。人為的な河川争奪だ。意図的にやったのか、知らずにやったのかは分からない。盛り土の土の隙間(すきま)に水がたまり、地下水も入り込んで浮力が働いて滑り落ちた」と説明した。

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

記事に出てくる逢初川(下)と鳴沢川(上)。逢初川の上流の先に問題となった造成地があり、その左側にソーラー発電所の敷地があります。

 

 

しずおか河川ナビゲーション」によると、逢初川の起点は赤井谷となっています。

逢初川(あいぞめがわ)
[延長]1,300m
【左岸】
[起点]熱海市伊豆山字赤井谷1079番の23地先
[終点]海に至る
【右岸】
[起点]熱海市伊豆山字赤井谷1076番地先
[終点]海に至る

 

下は逢初川の河口付近にある逢初橋です。川と言っても、通常の水量は少ないことが分かります。

 

20210709_mainichi02

 

 

  


 

 

 

【熱海土石流】盛り土以外に無断伐採や土砂投棄等が判明

中日新聞が土砂災害の起点となった盛り土周辺の土地改変を少し詳しく報じました。短い記事なので、まずは全文を提示します。

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

https://www.chunichi.co.jp/article/287410
熱海・盛り土問題 他に6カ所土地改変
2021年7月9日 05時00分 (7月9日 05時03分更新)

 熱海市伊豆山の土石流で、被害を甚大にした起点部分の盛り土とは別に、周辺では六つの土地改変がなされていた。県と熱海市は、行政手続きや工事施工に問題がなかったか、検証している。

 盛り土がされた付近の土地は、二〇〇六年九月に神奈川県小田原市の解体業者(新幹線ビルディング)が購入し、県土採取等規制条例に基づいて、土地の盛り土が市に申請され、土砂が搬入された。盛り土部分の土地は一一年二月に、熱海市伊豆山の男性(麦島善光氏/ZENホールディングス)に所有権が移っている。

 盛り土から北西には、この解体業者の土地があった。業者は〇九年以降、がれき類を仮置きしていたため、廃棄物処理法に基づき、東部健康福祉センターが撤去を指導した。

 盛り土の土地を購入した男性は一三年以降、産廃が置かれた土地も取得。残った廃棄物を撤去する意思を示し、現在、撤去している。県によると、捨てられたのはプラスチック片などで、千五百立方メートルという。

 県や本紙の取材によると、盛り土近くには、太陽光発電設備があり、この男性の関係する会社が発電事業者になっている。

 一六年六月には、太陽光発電設備の南側を熱海市が現地調査し、無断伐採を確認。無断伐採をした人(誰?)は「災害復旧によるもの」と説明したため、市は緊急伐採届を出すように指導。同届は約一年後に市に提出された。さらに、そのすぐ近くでことし六月、土砂が投棄されていると、市から県東部農林事務所に通報があった。同事務所が経緯を調べている。

 盛り土北側の宅地造成は、県のこれまでの調べでは、行政手続きが適切に行われていた

 県は、盛り土を含む土地改変の手続きについて調査を進めており、近く結果を公表する。 (高橋貴仁)

 

20210709_chunichi01

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

「WHO(誰が)」がよく分からない記事です。

①と②はこれまでも分かっていることで、④と⑤の宅地造成自体は問題がないと思いますが、③の緊急伐採〔太陽光発電所関係者?〕、⑥1500立方メートルの産廃投棄〔新幹線ビルディング〕、⑦土砂投棄〔太陽光発電所関係者?〕が新たに判明した問題です。

③の無断伐採はソーラーパネルの設置場所とは別なのでしょうか?

「行政手続きが適正に行われていた」と書いてありますが、その後で「調査中を進めている」とも書かれています。

無断伐採は事後届出であったわけで、⑥と⑦は適正だったのでしょうか? あくまでも、提出された書類に関しては手続きが行われていたというだけではないですか?

熱海市も隠しきれなくなり、少しずつ公表しているようなので、調査結果を待ちたいと思います。

 

 

  


 

 

 

2021/07/10

【熱海土石流】盛り土をした神奈川県の業者が熱海で起こした2件のトラブル

前回のエントリーで引用した2007年(平成19年)8月7日の熱海市議会議事録を再掲します。

浅見修水道温泉課長:新幹線ビルディングそのものがですね、同和系列の会社でございまして、ちょっと普通の民間会社と違いますので、その辺でそういうふうな回答が来たんだというふうに考えております。〔2021/07/06 示現舎:【速報】 熱海市土石流 崩落の盛り土を したのは 「同和系列の会社」

同年7月15日の台風による伊豆山七尾の土砂災害に関して討議したもので、この時に問題となったトラブルをNHKが報じていたのでご紹介します。

一つは上多賀地区と呼ばれる場所で、2007~2010年に新幹線ビルディングが斜面の造成を行ったが、大雨により泥や石が下の寺(宝泉寺)や市街地に流れ込んだというものです。

 

20210708_nhk_shizuoka01

 

20210708_nhk_shizuoka02

 

ここで、議事録の発言になるわけで、既に2007年には、この会社は普通の民間会社ではないから、という諦めのようなものが熱海市議会で共有されていたことが分かります。

結局、業者との交渉を諦めて、泥が流れ出さないように市が950万円かけて擁壁を設置しました。工事は中断されてそのままだそうです。

 

20210708_nhk_shizuoka03

 

このことから、先日起きた土石流災害の起点箇所についても、再三指導しても業者が対応しないことは分かっていたのではないかと思われます。そして、法的措置を取らなかったのも、この業者を恐れていたからではないでしょうか。

 

もう一箇所は、東谷と呼ばれる地区で、2008~2009年頃、古い建物の解体工事を行っていたが、工事用の塀が倒れたりコンクリート片が飛んできたりし、結局ここでも工事は中断されてそのままになっているとのことです。

 

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◇ ◇ ◇ ◇

 

https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20210708/3030012309.html
NHK静岡:盛り土を造成した業者 熱海の2か所でトラブルの証言
07月08日 20時11分

熱海市で発生した、土石流の起点にあった盛り土を造成した神奈川県の不動産業者が、同じころに市内の別の2か所で行った工事で、土砂の流出などのトラブルを起こしたとして、市が対策工事を行うなどの対応を取っていたことがわかりました。

熱海市伊豆山で起きた土石流で、上流部にあった盛り土は、平成18年に土地を取得した神奈川県小田原市の不動産業者が、平成22年にかけて造成しましたが、無断で面積を拡大したり、産業廃棄物が混じったりして、県や市が繰り返し是正を指導していたことがわかっています。
取材を進めると、盛り土を造成した業者は、同じころに熱海市内の別の2か所で行った工事でトラブルを起こしていたという証言が相次ぎました。

盛り土から山を隔てて、南西に約1キロの場所では、同じ業者が、平成20年からよくとしにかけて、古い建物を解体し土地を分譲するための工事を行っていたといいます。

当時の町内会の資料には、工事の際にコンクリートの破片が飛んで住民の車に傷がついたり、工事車両が敷地に無断で入ってくるなどの苦情がつづられています。

現場の向かいに住む住民は「この道路いっぱいに足場が倒れてきたこともありました。荒っぽい工事で、トラブルは起こるべくして起きたという感じでした」と話していました。

その後、工事は中断されて分譲は行われず、今は草木が生い茂っています。

さらに、盛り土から南に約6キロの上多賀地区の住民や市議会議員によりますと、この業者が平成19年から22年にかけて斜面の一画で行った造成工事の現場から、土砂が隣接する寺の敷地や道路に流出するようになったということです。

当時の写真には、墓地の通路一面に泥水が流れ、直径50センチほどの岩が転がっている様子が映っています。

土砂は、300メートルあまり離れた住宅街にまで流れ込みましたが、業者は復旧の要請に応じず、寺や消防団などが撤去したということです。

この問題は熱海市議会でも取り上げられ、市は、950万円の予算をかけて、土の流れを止める擁壁を造成地と寺の間に設けました。
ここでも工事は中断され、何も作られなかったということです。

寺の高杉伸道住職は「当時はお墓参りもできず、住民には迷惑をかけました。業者は何の責任も取らないまま伊豆山でも同じようなことをして災害を起こしたのであれば、許されざることだと思います」と話していました。

 

 

  


 

 

 

2021/07/09

【熱海土石流】熱海の土石流被害は人災である【時系列まとめ】

公開:2021-07-09 05:50:17  最終更新:2021/07/15 10:49

熱海市の土石流災害は現在も自衛隊による捜索が続いており、また、行方不明者が生存しているか否かも分からない状況で、ご親族や知人の皆様が大変苦しまれている状況を考えると、まずはその確認や救助、ご遺体の捜索が優先課題であると申し上げます。

その一方、土石流の原因については徐々に事実が明らかになっています。

ブログ主がここまで収集した事実を総合すると、土石流災害は人災であり、その要因は複合的です。

複合的と敢えて強調するのは、メガソーラーを批判する人〔ブログ主もその一人ですが〕はそれだけを発信し、全体像が見えなくなっていると思うからです。

後ほどソースを追記しますが、この問題の原因が単にメガソーラーだけと言えないのは、

  • 以前の赤井谷(土石流の起点となった谷)の所有者で、杜撰な盛り土や産廃の不法投棄を行った業者の存在。
    業者は神奈川県の新幹線ビルディング〔清算済み〕という企業。しかも、『同和』関連企業〔〕で、一般の企業のようには対応できない事を熱海市は初期の段階で認識していた。=熱海市議会議事録に残っている。〔→2021/07/06 示現舎:【速報】 熱海市土石流 崩落の盛り土を したのは 「同和系列の会社」
    ※新幹線ビルディングの社長が自民党系の同和組織「自由同和会神奈川県本部」の天野二三男会長。
  • 盛り土が申請上の容積の1.5倍であったことや産廃が含まれていることを知りつつ、行政指導は行いつつも法的措置を取らなかった熱海市(同和関連企業が絡んでいる為、強く言えなかった?)
  • 新幹線ビルディングから赤井谷を購入し、近くに太陽光発電所を建設したZENホールディングスとその工事。(航空写真で見ると、太陽光パネルの下の地面はシートのような物で覆われているように見え、保水力低下を引き起こした? 太陽光発電所の整地による残土は谷に?)
  • 太陽光発電所の建設地が「土砂流出防備保安林」 でありながら、樹木伐採を許可した熱海市
  • 産廃の不法投棄や許可以上の盛り土を認識していながら、新幹線ビルディングのみならずZENホールディングスに対して法的措置も取らなかった熱海市。(熱海市は赤井谷の盛り土に植樹を指導している。=不法な盛り土や産廃の不法投棄を黙認?)

と言った、三者三様、複数の過失が垣間見えるからです。〔熱海市だけ言及しましたが、静岡県も関係があるかも知れません。〕

この問題では、エセ同和やメガソーラー発電所”だけ”を批判してもダメなのです。

報道では「熱海市は再三指導した」と報じられていますが、新幹線ビルディングが赤井谷を含む3箇所で開発に伴うトラブルを起こしたのは2011年頃までで、その後逃げてしまっているので、市の指導もそこまでではないでしょうか。当初の計画の堰堤(土留め)の建設もされずにいたのですから、その後は問題があると知りつつ放置していたように見えます。

 

20210707_kyodo01
土石流の起点部分:画像上が市街地方向/メガソーラーは尾根にある
 
20210705_atami01
7月5日頃のGoogleアース3D画像(動かしている動画はこちらのツイートにあり)
埋め立てた谷の上部に道路があり、右側の別荘や保養所のあるエリアとメガソーラーを結んでいる。
 
2019_2009_compare
【盛り土範囲】2009年と2019年の標高差比較(国土交通院資料より)
メガソーラーのある尾根部分(盛り土の下=西側)は土地を削った事が分かる


 

恐らく、①赤井谷を宅地造成と称して埋め立てたり産廃を投棄したことと、②その土地を買収し、太陽光発電所を含めた開発工事、③熱海市の関与、これらの進捗状況や自治体の決裁を全て時系列に並べれば責任の所在が見えてくると思います。

一旦ここまでで公開します。〔追記の過程で当エントリーは加筆修正する可能性があります。〕

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

以下、時系列を追記〔漸次更新/日付青字:赤井谷の土石流災害と別件の項目〕

 

2006年(平成18年)4月11日 (株)新幹線ビルディングが「伊豆山字嶽ヶ1172-2」の開発登録(赤井谷附近らしいが正確な場所は不明)

→2020年(令和2年)4月15日にZENホールディングスの麦島善光氏が承継〔2021/07/07 示現舎:【熱海市土石流】『同和系列の会社』天野二三男とは 何者か?

2006年(平成18年)9月21日 【新幹線】赤井谷(今回の崩落箇所)を購入

「自由同和会」神奈川県本部、天野二三男会長が社長

2007年(平成19年)3月 【新幹線/熱海市】県土採取等規制条例に基づく施工計画を熱海市に届け出

引用:業者が2006年9月に一帯の土地を取得。07年3月、盛り土をするために、県土採取等規制条例に基づく施工計画を熱海市に届け出た。09年12月に工法の変更届を出し、盛り土の計画は高さ15メートル、量は3万6641立方メートルとなった。土砂の流出などを防ぐための土堰堤(えんてい)も設置するとしていた。〔2021/07/07 朝日:盛り土、届け出量を超過か 産廃混入など「手続き違反」

→実際には、約1.5倍の約5.4万立方メートルの盛り土が崩落後確認された〔2021/07/07 日経:盛り土が届け出量超過か、産廃も混入 熱海土石流で県

2007年(平成19年)8月7日 【熱海市】7月15日の台風による伊豆山七尾の土砂災害に関し議会で討議

浅見修水道温泉課長:新幹線ビルディングそのものがですね、同和系列の会社でございまして、ちょっと普通の民間会社と違いますので、その辺でそういうふうな回答が来たんだというふうに考えております。〔2021/07/06 示現舎:【速報】 熱海市土石流 崩落の盛り土を したのは 「同和系列の会社」〕→ブログ記事参照

→市は07年以降、法令違反を繰り返す同社を「問題業者」と認識し、土砂搬入の中止などを指導していた。しかし盛り土の増量は続いていたとみられ、市の監視が十分だったか検証を求められそうだ。〔2021/07/15静岡新聞:盛り土会社「普通でない」 熱海市が議会答弁 14年前トラブル時

2007~2010年(平成19~22年) 【新幹線】上多賀地区で斜面の造成

→土石流で下の寺や市街地に被害→新幹線は責任取らず、熱海市が擁壁を設置

2008~2009年(平成20~21年) 【新幹線】東谷地区で古い建物の解体工事

→工事壁が倒れたり、コンクリートが飛んできて市民の自動車に傷を付ける等の被害→新幹線は責任取らず、工事も中断したまま

2010年(平成22年)頃~ 【新幹線】産廃の不法投棄が開始される/県や市は再三指導するも是正されず

2011年(平成23年)2月22日 【熱海市】赤井谷差押え

2011年(平成23年)2月25日 【熱海市】差押え解除→同日、麦島善光氏(ZENホールディングス)購入

2013年(平成25年)10月3日 ZENホールディングス(東京都千代田区)が赤井谷近くにメガソーラー建設のため買電権(ID)を取得

引用:現場の太陽光発電施設は2013年10月3日にZENホールディングス(東京都千代田区)が買電権(ID)を取得した46・2キロワット×11の低圧分割型の太陽光発電所です。〔三枝玄太郎氏ツイートより

引用:土石流が発生した場所に南側で隣接する大規模太陽光発電所(メガソーラー)を巡っても、工事を始める際に許可なく森林を伐採するなど手続きが適切でなかったことを明らかにした。〔2021/07/07 日経:盛り土が届け出量超過か、産廃も混入 熱海土石流で県

2020年(令和2年)4月15日にZENホールディングスの麦島善光氏が「伊豆山字嶽ヶ1172-2」の開発登録を承継

 

  


 

 

 

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