公開: 2019-10-20 15:50:18 最終更新: 2019/11/08 13:20
既にSNS等では情報が拡散されているのでご存知の方も多いかと思いますが、国民民主党・森ゆうこ(裕子)議員のパワーハラスメント、モラルハザードが話題になっています。
しかし、2つ以上の問題があるのと、森ゆうこ議員や原口一博議員による論点ずらしで、少し話が見えにくくなっているので、論点を整理して簡単にまとめておきます。
また、国会で民間人である原英司氏を誹謗中傷した件については、国会議員の不逮捕特権を悪用したものであり、現在、原氏は対応の準備をしていますが、その一環として、署名活動もされています。(『国会議員による不当な人権侵害を許さず、 森ゆうこ参議院議員の懲罰とさらなる対策の検討を求めます。』)
このエントリーのポイント
- 台風19号の前夜に事前通告の質問事項を五月雨式に深夜まで提出し、官僚が帰宅できないよう、意地悪をした。
- 毎日新聞のフェイクニュースを元に国家戦略特区ワーキング委員の原英司氏を国会で誹謗中傷。
- 毎日が記事にしていない情報をネタに質問の事前通告をしていた?。(高橋洋一氏に関する件)
- 上記を指摘されたら逆ギレして官僚による情報漏洩だと騒ぐ。
1.台風19号の前夜に事前通告の質問事項を五月雨式に深夜まで提出し、官僚が帰宅できないよう、意地悪をした。
この件について時系列にツイートなどをまとめたものはアゴラのこちらの記事『【まとめ】今さら聞けない!森ゆうこ質問騒動とは?』をお読み下さい。(リンクが正しく貼れていなかったので修正しました)
ここでは概要をを書くと、森ゆうこ議員の事前通告書(国会での質疑応答の為に予め質問内容を提出するもの)がなかなか届かず待機してなくてはならなかった官僚のツイートが発端です。
森議員は提出期限の夕方までに出したと主張していますが、(これは、野党議員が良くやる手ですが、)「○○について」「××について」というようなざっくりとした項目しか提出せず、それでは官僚はあらゆる質問を想定した膨大な答弁書を作成しなくてはならないため、質問者に問い合わせをします。このやり取りで最終的に森ゆうこ議員からの回答が届いたのが深夜の24時25分で、記録も残っています。(画像のペーパーは元民主党議員の松井孝治氏が入手、Twitterで公開)
【2019/10/22】ご指摘を受けて上記訂正:「最終的に森ゆうこ議員からの回答が届いたのが深夜の24時25分」は『問票配布状況』という見出しの下に書かれているので、森議員(事務所)からの到着時間ではなく、政府内(役所内)で差し替えた時間で14日の24時25分。従って、台風前(11日)の最終稿は足立康史議員のツイートに添付された「22時入手」と手書きされたペーパーです。これは“見出しが出そろった”に過ぎないので、22時以降も役人は待機を強いられました。
森議員は、これを、「問い合わせがあったから、追加のペーパーを出したもので、それはこちらの厚意だ」という趣旨のことを言っています。
ついでながら「※問い合わせ不可」とあるのは、文字通り、問い合わせを受け付けないという意味で、想定問答集から漏れた不意打ちのような質問をして答弁者があたふたする姿を視聴者に見せるためです。これでお分かりのように、彼等は国会で実のある議論をしたいのではなく、パフォーマンスをしたいだけなのです。
下は2018年11月の蓮舫議員の事前通告書。
2.毎日新聞のフェイクニュースを元に国家戦略特区ワーキング委員の原英司氏を国会で誹謗中傷。
これは、毎日新聞が少し前にしつこく報じていた原英司氏に関する“疑惑”です。下の画像参照。
原氏はFacebookやYouTube番組などにご出演なさり、問題の特区コンサル会社とは関係がないことや、毎日が報じていた特区申請者との会食はしていないこと(スケジュール的にそのような時間はないこと)等を説明しており、毎日側もそれは認めているのですが、10月15日の予算委員会でも、「公務員なら斡旋利得罪に当たる」などと誹謗中傷をしています。(画像は参議院TVの森ゆうこ議員の質疑風景。毎日の記事をネタに質疑しています。)
これは次項とも関係ありますが、「毎日新聞が記事にして、それをネタに野党議員が質疑をする」というマッチポンプのようなことはモリカケの頃も国会審議を見ているとよくありました。
モリカケ騒動の時のも感じましたが、倒閣のために一般人の名誉を毀損しても構わないという野党の手法は許してはいけません。
3.毎日が記事にしていない情報をネタに質問の事前通告をしていた?。(高橋洋一氏に関する件)
高橋洋一氏の勤務する大学が特区申請者となっているとかで、森議員の質問通告書に項目があったらしく、高橋氏にも役人から問い合わせがあった(※)と言うのです。毎日新聞はそれ以前に高橋氏の近辺を嗅ぎ回っていたらしいのですが、結局記事にはならなかったので、毎日から森議員に情報提供があったのではないか?という疑義を先週月曜日の虎ノ門ニュースで語っていました。この件はダイアモンド・オンラインにも書かれています。
※【2019/10/22追記】高橋氏の虎ノ門ニュースでの発言(役所から問い合わせがあった)には「原氏から聞いただけではないか」という疑義が出されており、あたかも「ペーパーを役人から見せられた」ような発言が森議員の「漏洩だ」に繋がったという批判があります。
しかし、ブログ主は「新聞と野党議員とのマッチポンプ」という部分に注目しました。
毎日新聞は国家戦略特区の仕組みについて「重大な誤解」をしていないか
2019.10.17 5:10
(3ページ目より一部引用)
実は、私も、原氏と同様に毎日新聞から「あらぬ疑い」をかけられた。
原氏の記事が出た直後に、筆者の周辺に記者が取材に来たという。
筆者の属する大学が特区申請者になって、筆者の「力」で規制緩和をやろうとしたという「疑惑」だったようだ。もちろん、私にそんな「力」はないし、そもそも私の属する大学は特区申請者にもなっていないので、フェイクだ。
この話はそれで終わったと思っていたのだが、国民民主党の森裕子議員が15日の参院予算委員会で取り上げようとしていたようだ。
11日にあった質問通告の中に、どうも筆者の属する大学名があったようだ。それで、政府関係者が私のところにも連絡してくれたのだ。
【2019/11/08】これとは別件ですが、高橋洋一氏がテレビで国会中継を見ていて、森ゆうこ議員が使っていたパネルに自身の顔写真が映っているのをツイートで批判したことがありました。(そのツイートをTwitterにログインせずに閲覧、スクリーンショットして、サンフランシスコ時間になっているのに気付かず?、質問内容が事前に漏洩していると騒いだ馬鹿な野党議員がいました。)
その画像は、岸博幸氏(岸氏も載っている)によると、2年ほど前にネットで出回った「デマ画像」(下図)だそうです。こうした、根拠の不確かな情報で森ゆうこ議員は国会質疑を行っているわけです。(ダイアモンドオンライン『戦略特区WGをめぐり「勘違い」の暴走、野党議員の呆れた無責任』)
4.上記を指摘されたら逆ギレして官僚による情報漏洩だと騒ぐ。
まず、官僚が答弁書を作成するために原氏や高橋氏に問い合わせをするというのは問題ではないはずです。もし、これを問題視するなら、的確な答弁など求めていないという証拠です。特に原氏は森ゆうこ議員から参考人招致要請を受けた立場で、この件で官僚から問い合わせがあるのは当然でしょう。
また、官僚がTwitterでぼやいたことや松井孝治氏が入手したペーパーを問題視するなら、内容を見れば分かるように質問事項の詳細など書かれてはおらず、唯一森ゆうこ議員がバラされたくなかったのは最終的な質問が届いた時間でしょう。
そもそも、森議員自ら、こんなことをツイートしているのですから、質問事項など秘密でもなんでもありません。
それに、2019年4月17日 午後6:57のタイムスタンプの森議員本人のツイートでは、自ら質問通告書を公開しているのです。(下の、見切れている部分が質問通告書の画像)
森議員だけでなく、質問内容をツイートして有権者にアピールする議員は他にもたくさんいます。
となると、何をもって情報漏洩などと言っているのでしょうか?
下は、カケ騒動の時の議事録『第17号 平成29年6月1日』からの抜粋ですが、文科省の課長補佐が流出?させたメモについて、こんなことを言っています。
○森ゆうこ君 まあ一方で、そういう義家副大臣も、そして萩生田官房副長官もこの問題に調整に当たられた、当たっていただいたという答弁があるわけですから、その内容がどういうものであったのか、内部告発された文書が我々のところに届いているわけですから、当然この審議、そして本当に何もなかったというふうに説明責任を果たすのはそちらの役目だというふうに思います。
最後に一言言わせていただきたいんですが、私もこれシリーズでやってきて、最近ふっと思ったんですけれども、まあ内部告発文書が出てきて、王様の耳はロバの耳という寓話を思い出しました。
○委員長(渡辺猛之君) 時間が超過しておりますので、おまとめください。
○森ゆうこ君 はい。
みんな本当のことを言いたいんだけど、王様が怖くて言えない。でも、もうここにためておけないから、王様の耳はロバの耳と言ったのが広がって出てきたのが内部告発文書だと思いますので、関係者からしっかりとここで事実を話していただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
今回の官僚のツイートも、おっかないBBA、いえ
、王様には直接文句を言えないために、耐えきれず「王様の耳はロバの耳」と呟いただけではないでしょうか。

宜しければ、『国会議員による不当な人権侵害を許さず、 森ゆうこ参議院議員の懲罰とさらなる対策の検討を求めます。』にご署名をお願いいたします。
【2019/11/14追記】読売夕刊(11月9日付)に掲載された記事。関連記事として追記します。

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