【”徴用工”問題】裁判所の供託金不受理は不当/財団の金は12億円程不足
◆裁判所の供託金不受理は不当
11月28日、韓国の水原地裁が、”賠償金” を肩代わり〔※詳細後述〕する財団「日帝強制動員被害者支援財団」からの供託金の受け取りを棄却した判決を覆して「不受理は不当」という判断を下しました。
一部の原告が、「”戦犯企業” からの賠償金でないと受け取らない」と財団の支払いを拒絶したので、財団はその賠償金相当額を地裁に供託しようとしたのですが、これを受け取らなかったと言う事です。
今回は控訴審という事なので、恐らく、財団が控訴 → 高裁が差戻し → 地裁が1審の判断を翻した、という流れだと思います。
調べたら、水原地裁が供託金不受理を決定したのは2023年7月4日で、同日に、光州地裁、全州地裁も同様の判断で、水原地裁が3件目という記事がありました。
朝鮮日報:수원지법도 강제징용 피해자 배상금 공탁 '불수리' (水原地裁も強制徴用被害者賠償金供託「不受理」)
2023.07.05.
なお、2024年5月の記事ですが、賠償金の原資が12億円程足りないという記事があったので、これも記録しておく事にします。最近、”徴用工”裁判の賠償命令判決が出ないのはこのせいかもしれません。
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https://jp.yna.co.kr/view/AJP20251128004800882
徴用賠償金の供託 「不受理は不当」と一審取り消し=韓国裁判所
2025.11.28 22:13
【水原聯合ニュース】韓国の徴用訴訟を巡り、韓国政府傘下の財団が日本企業の賠償を肩代わりして裁判所に預けた「供託金」を水原地裁が受理せず、財団側が異議を申し立てた訴訟の控訴審で、水原地裁は申し立てを棄却した一審判決を取り消し、供託金の不受理は不当との判断を示した。法曹関係者が28日、明らかにした。
裁判所はドイツ民法やスイス債務法、フランス民法などに言及し「多くの国では利害関係のない第三者の弁済(肩代わり)を広範囲に認めている」として、一審判決のように債権者(徴用被害者側)が断った場合、第三者による弁済が禁止されるとみなすのは、他国の法と比べ異例に制限的で厳格な立場と指摘した。
また債権者である遺族だけが財団による肩代わりに反対の意思を示しただけで、債権者と債務者の間に第三者による肩代わりを制限する合意はないとし、第三者である財団は債務者のために債権者が反対する意思を示しても賠償金の債務を肩代わりできるため、債権者が受領拒否の意思を表示した以上、供託も可能だと説明した。
韓国政府は2023年3月、18年に大法院(最高裁)で勝訴が確定した徴用被害者とその遺族の計15人に対する賠償金と遅延利息を日本の被告企業の代わりに政府傘下の財団が支給する徴用訴訟の解決策を発表した。供託金は賠償額相当の賠償金を財団から受け取るのを拒否した被害者や遺族の分で、財団は裁判所への供託を進めたが、水原地裁は23年7月、被害者2人の遺族が明白に反対の意思を示しており、第三者弁済要件を備えていないとして供託金を受理しなかった。
これを受け、財団は異議を申し立てる訴訟を起こしたが、水原地裁はこれを棄却した。
政府が発表した解決策は当初、15人のうち11人が受け入れた。
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◆徴用被害 第三者弁済に120億ウォン不足
当時は尹錫悦・岸田文雄政権で、朴振(パク·ジン)外務大臣(外交部長官)がしばしば、「両手が無いと手を打ち鳴らす事ができない」とか何とか言っていた話です。
中央日報:[단독]"징용 피해 3자 변제에 120억 더 필요, 한∙일 기업 나서야"
[単独]「徴用被害3者の返済に120億ウォンがさらに必要、韓日企業が乗り出すべき」
2024.05.27
「昨年末から強制徴用被害に対する賠償確定判決を受けた追加勝訴者に接触してみると、90%以上が第3者返済に対する受け入れ意思を明らかにしました。 したがって、彼らに判決金と遅延利子を支給するためには約120億ウォンがさらに必要ですが、財源が非常に不足している状況です」
日帝強制動員被害者支援財団のシム·ギュソン理事長は23日、財団理事長室で進行した中央日報インタビューで「第3者返済が分かれ目に入ったようで心配だ。 解決策の成功のために韓日企業の参加が本当に切実な状況」とし、このように話した。〔以下略〕
◆「肩代わり」(第三者弁済)ではなくて、「併存的債務引受」
”被害者” に賠償金なり補償金なりを支払うとしたら、本来は韓国政府ですが、そのためには盧武鉉政権でやったような特別立法が必要で、尹錫悦政権は少数与党で法案が成立しないことは目に見えていました。そこで苦肉の策として引き出した案が財団による「肩代わり」で、日本政府もこれを飲みました。
平たい言葉で「肩代わり」とは言っていますが、「第三者弁済」と「併存的債務引受」の2つの案が議論され、結局後者の「併存的債務引受」になりました。
「第三者弁済」だと、被告企業が財団に債務を譲渡する事になり、これを認めることは「被告企業に債務がある」事を日本側が認める事になります。この場合、財団が債務を引き受けることで、被告企業に対する「求償権」は無くなります。
※債務を弁済した者が,支出した金額の全部または一部を,それを負担すべき者に請求できる権利。連帯債務者の一人や保証人が債務を弁済した場合などに生じる。〔大辞林〕
一方、「併存的債務引受」は、財団は被告企業に対する求償権は放棄しません。しかし、ここは曖昧なまま合意した様に記憶しています。
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