【時事IN：統一教、愛憎の宗・産複合体】文鮮明氏死去の際に雑誌が報じた彼の人生

文鮮明氏が死去した際に雑誌『時事IN』が報じた記事。※機械翻訳

なお、この記事には出てこないが、1968年に韓・日それぞれに「国際勝共連合」を設立している。韓国語のWikipediaを見ると、下に示すように驚くほどアッサリとしか説明されていないのは、韓国ではあまりこの活動が活発では無いからか？　韓国では建国以来、少なくとも全斗煥までは「反共」の国で、「勝共」などと言っても取り立てて言うほどの事では無かったのかもしれない。

韓国語版Wikipedia：　国際勝共連合は世界平和統一家庭連合(統一教)の主導で1968年1月に創立された反共主義団体だ。 1968年4月には日本国際勝共連合が創立された。 世界反共大会(WACL)を開催するなど、全世界の共産主義終息を目的とした国際的な勝共(勝共)運動を展開した。

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＊　＊　＊　＊

https://www.sisain.co.kr/news/articleView.html?idxno=14231
통일교, 애증의 종·산 복합체
統一教、愛憎の宗・産複合体

9月3日、統一教の文鮮明（ムン·ソンミョン）総裁が死去した。 1954年に統一教を創始した彼は迫害を避けて米国·日本で教勢を拡張していった。 信徒の洗脳と搾取、脱税などで論議になったが、平和活動も行った。

2012.09.14

「反キリストでありサタン」対「韓国が生んだ世界的偉人」。9月3日に93歳で逝去した統一教会の文鮮明総裁に対する評価は、おおむねこの二つに鮮明に分かれる。

20世紀の韓国の代表的な新興宗教の創始者と呼ばれる文鮮明総裁は、国内のキリスト教界には徹底的に宗教的異端というくびきに閉じ込められている。 しかし、キリスト教信者ではない一般国民の目に映った統一教は宗教というより経済·社会·文化·スポーツ組織に近かった。 この数十年間「祝福結婚」と呼ばれる数万組の合同結婚式、世界各地の前·現職政治宗教指導者たちを招請して行う平和関連行事、ピースカップサッカー大会、リトルエンジェルス芸術団公演、20ヶ余りの事業体を従えた統一グループ経営などがムン総裁のイメージを成す主な要素だったためだ。

文善明（ムン·ソンミョン）総裁は08年に出版した自叙伝『平和を愛する世界人として』〔『평화를 사랑하는 세계인으로』（김영사 ※出版社名）〕）で、自分の生涯をこのように圧縮した。 「私は名前の三文字だけ言っても、世の中が騒々しくなる問題人物です。 世の中は私の名前の前に数多くのニックネームを付け加えて拒否し、石を投げました。 私が何を言っているのか、何をしている人なのかは調べようともせず、ただ反対からしました」文総裁の90年の生涯はそれだけ波乱万丈だった。

1920年、平安北道鄭州で生まれた文鮮明総裁は、分断後、韓国に渡った。 統一教は1954年、当時30代前半だった彼がキリスト教界から分派し「世界キリスト教統一神霊協会」という名前で創立した新興宗教だ。 しかし、統一教はスタートラインから社会に大きな波紋を呼んだ。 自らを「メシア」と称した教理のためだった。

1955年、統一教は延世（ヨンセ）大学や梨花（イファ）女子大学、建国（コングク）大学など、キリスト教系の学校を中心に、教授や学生を大勢信者として引き入れた。 光復と分断、朝鮮戦争などを経て知識人の間に人生の究極的意味に対する懐疑と韓民族の運命に対する絶望が広まった時、30代初めの若い文総裁がいわゆる「統一原理」を前面に出して急速に彼らを掘り下げたのだ。

数多くの教授と学生が統一教に改宗すると、キリスト教財団の延世（ヨンセ）大学と梨花（イファ）女子大学は大騒ぎになった。 統一教入教者に対する大規模除籍·退学事態が起きた。 その背後と目された文総裁は1955年、社会紊乱の疑いで告訴され、西大門刑務所に拘束された。

当時、検察は文総裁に対して5年刑を求刑したが、裁判所は無罪判決を下した。 刑務所を出た文総裁は合法的な布教活動の機会を得たが、すでにキリスト教界が一丸となって「異端」と烙印を押した彼が国内で立つ場所は狭かった。

「祝福結婚」で日本女性洗脳論議

その後、文総裁は主要活動舞台を日本と米国に移す。 まず、1958年に日本に宣教師を派遣して布教に乗り出し、信徒数を幾何級数的に増やした。 一時、信徒が300万人に達すると自慢するほど、日本で統一教の勢力は拡大した。

この過程で文総裁は大規模な「国際合同祝福結婚式」を開き、1960年以降、日本女性1万人余りを韓国農村の独身男性と結婚させ話題をまき散らした。 今は勢力が弱くなったが、いまだに統一教の献金と人材の絶対多数は日本から出ていると知られている。

文総裁が起こしたこのような突風に驚いた日本の朝野〔※官民？〕では、1980年代から統一教阻止運動が激しく起こった。 日本の統一教信徒たちは、自国人の好みに合う仏塔や陶磁器、印鑑などを訪問販売する方式（別名霊感商法）で、統一教財政を支えた。

だが、販売過程で「高価押し売り」論難が起き、日本言論の集中攻撃を受け社会問題になる。 さらに、韓国農村の独身男性に嫁いだ約1万人の日本女性信徒の実家の一部でも、統一教を問題視している。 統一教が娘を洗脳させ貧しい韓国農村に嫁がせて苦労させているので「文総裁の合同結婚式は人権侵害」として結婚無効訴訟を提起したのだ。

※信者の方によると、現在は事前に相手候補者を知らされる ”お見合い” 形式との事。

日本の実家を訪問した女性の一部がキリスト教系勢力と家族によって韓国に帰れないように拉致·監禁される事態まで起きた。 そんな中、監禁場所で自殺する女性が生まれたりもした。 これは韓国に嫁いできた日本人女性たちが集団でソウル鍾路区の日本大使館前に訪ねてきて統一教弾圧と「反人権的拉致監禁」を中断しろと抗議デモを行う事態につながった。

1959年から始まった統一教の米国布教は1970年代に絶頂に達した。 1974年、文総裁はニューヨークを皮切りに、米国全域で4回にわたって巡回講演を行い、攻撃的に教勢を拡大していった。 1976年9月、ワシントン広場で開かれた文総裁の演説会に30万人近くの人が集まり、米国の宗教界に大きな衝撃を与えた。 同年、米国の時事週刊誌<ニューズウィーク>はムン総裁を「今年の人物」に選定したりもした。

米国で安定的な布教基盤を整え、事業を大きく拡大した後、ニューヨークに住んでいた文総裁の活動が順調なだけではなかった。 1970年代初め、文総裁は当時、朴正熙（パク·チョンヒ）政権の米議会ロビイストとして名指しされ、米政界を騒がせた「朴東宣（パク·ドンソン）事件」に関与し、大きな波紋を呼んだ。

cf. 日経： 「コリアゲート」主役のロビイスト、朴東宣氏死去
2024年9月20日
韓国政府による米政界への工作が発覚した1970年代の「コリアゲート」の中心人物、朴東宣（パク・ドンソン）氏が19日、ソウル市内の病院で死去した。89歳だった。韓国メディアが報じた。米軍撤退計画を覆すため、軍事政権期に米政界に食い込んだロビイストとして知られ、日本政界ともつながりがあったとされる。...

1984年には所得税申告で15万ドル以上を申告しなかったという脱税容疑で起訴され、有罪判決を受け、コネチカット州にある連邦刑務所で13ヵ月を服役したりもした。 当時、文総裁はこの金が信徒の献金だと主張したが、法廷で受け入れられなかった。

1990年代に入ってムン総裁は活動方向を宗教自体より人類普遍価値である平和·愛·家庭·幸福などに切り替える。 この頃、彼は米国を拠点に展開した多様な活動で国際的な知名度が一層高まった状態だった。 1991年11月10日付の英国<サンデータイムズ>は「20世紀を作った人物1000人」を選定したが、当時南北合わせてここに入った3人が李承晩大統領、北朝鮮の金日成主席、そして文鮮明総裁だった。

1990年代に入って、文総裁は特別に故郷（平安北道定住）の北朝鮮に力を入れ始めた。 1991年に訪朝し、金日成主席と電撃会談を行い、世界を驚かせた彼は、その後、北朝鮮に平和自動車工場、普通江（ボダンガン）ホテルなどを設立して運営する。 この過程で文総裁は、金主席から平壌に統一教牧師（日本人）の派遣を許可され、形式的ではあるが北朝鮮に海外宣教師を派遣した初の宗教という記録を保有することになった。

94年の北朝鮮核危機の時も大きな役割を果たした

統一教の北朝鮮進出は、経済的事業性よりは南北関係が行き詰まる時に見えない扉を開けたり、隠れた橋渡しの役割をしてきたという点で注目に値する。 南北関係が硬直するたびに、文総裁と金主席が1991年に開設した「秘密ホットライン」が一役買っていたことが確認される。

まず、94年の第1次北朝鮮核問題で韓半島が戦争直前に危機に追い込まれた時、米国のカーター元大統領が電撃訪朝し、金日成主席と金泳三（キム·ヨンサム）大統領の首脳会談を引き出したことがある。 当時、対北朝鮮チャンネルがなかったカーター氏は、統一教のホットラインを通じて訪朝を成功させた。

文総裁が北朝鮮とのチャンネル維持にどれだけ力を入れたかは1994年の金主席死亡直後、国家保安法を破ってまで<世界日報>パク·ボヒ社長を弔問使節として送った事件がよく物語っている。 このように構築した対北朝鮮ホットラインは、00年の金大中（大統領）大統領と金正日（キム·ジョンイル）総書記の南北首脳会談前にも水面下で稼動し、国情院もこのチャンネルを活用した。

07年10月、盧武鉉元大統領の南北首脳会談の過程でも、統一教のホットラインは密かに稼動した。 訪朝後、盧大統領は北朝鮮の南浦（ナムポ）にある平和（ピョンファ）自動車工場を公式に見学し、政府の訪朝団一行約40人は、統一教が運営を支援する平壌（ピョンヤン）の普通江（ポトンガン）ホテルに泊まった。

李明博政府になって南北関係が徹底的に冷却された状態でも、文総裁は北朝鮮側との秘密ラインを持続してきたことが確認される。 生前の金正日総書記が文総裁の誕生日の度に贈り物を送ってきたのが一例だ。 天安艦事件〔※2010年、北朝鮮による韓国哨戒艦撃沈事件〕と延坪島砲撃戦以後、すべての南北関係が凍りついた状態でも、文総裁は北朝鮮へのコメ送りなど人道的支援事業を独自に進めた。 昨年、金正日（キム·ジョンイル）総書記の死去の際には、後継者として名指した7男のヒョンジン氏を送り、弔問した。

文鮮明総裁は1990年代半ば、対北朝鮮事業とともに「世界経営」でも広幅の歩みを見せ始める。 米ニューヨーク市郊外のイーストガーデンに位置する統一教修練所を拠点に、直接世界185カ国を回りながら宣教師を派遣したり、立ち遅れた国に対しては財政支援などで信任を得て教勢を拡張していったのだ。

専用飛行機を運転して世界各国を行き来しながら統一教勢拡張に没頭してきたムン総裁が公的な席で投げかけた話題は「世界平和実現」だった。 この過程で彼が最も力を入れた分野は国連だった。 彼は国連が本来の役割を果たせないとし、国連に代わる新しい平和機構として天主平和連合（UPF）を創設し「宗教と霊的覚醒を土台に地球村紛争と戦争を防ぐ民間国連の役割をする」と力説した。

彼は01年には国連本部を丸ごと借りて世界各国の国連代表と他宗教指導者など数千人を招待して「合同結婚式」を挙げる気炎を吐いたりもした。 文総裁の国連攻略の結果、国内では比較的馴染みのない名前を持つ統一教の世界平和運動関連団体は、大半が国連傘下に登録されて活動している。 また、彼は世界各国の前·現職指導者たちに念を入れて国際的な信頼度を高めようとした。 レフ·ワレサ〔※ポーランドの政治家〕、父親のブッシュ、ゴルバチョフなど各国の元指導者が、文総裁と交流してきた。

世界を舞台に旺盛な平和活動をしていると、莫大なお金がかかることは問わない。 果たして彼はどこからその多くの資金を調達したのだろうか。 キリスト教界ではその基盤が世界各地の統一教信徒を洗脳させて搾取した財産だと非難する。 しかし、これは統一教が「宗教であり企業」という点を見過ごしたという指摘も少なくない。 統一教は他の宗教とは異なり企業·文化·言論·教育·スポーツ分野の多様な事業体を運営してきた。 一種の宗·産複合体を運営してきたわけだ。

ⓒ聯合ニュース1991年12月7日、北朝鮮の金日成（キム·イルソン）主席（右）と会う文鮮明（ムン·ソンミョン）総裁（左）。

韓国で直接運営する統一グループ関連企業は、高麗人参や医薬品専門会社の（株）イルファをはじめ、イルシン石材、ヨンピョンリゾート、ソンウォン建設、日常海洋産業など20社あまりに上る。 また、城南一和（ソンナム·イルファ）サッカー団を運営し、国際サッカー対抗戦であるピースカップサッカー大会を支援する。

最近、統一グループは「総合レジャーグループ」と呼ばれるほど、事業の方向を変えながら拡大していた。 龍平（ヨンピョン）リゾートやソウル江南（カンナム）のマリオットホテルなども統一教関連企業だ。 00年代半ば以降、文総裁は海外統一教資金2兆ウォンを投入し、麗水華陽（ヨス·ファヤン）地区の海洋観光レジャー団地の開発に拍車をかけてきた。

2003年から韓国に関心を向ける

米国では海洋産業と航空機械産業、エネルギー産業、観光産業、自動車産業、飲食品産業などに投資し、莫大な収益を上げた。 特に、00年代半ば以降、彼は「今後、食糧難が人類の未来を脅かすだろう」とし、同分野の事業にも積極的に参入した。

南米ブラジルのザルディンに約10万ha（3億坪）の「セソマン農場」、パラグアイに2億坪、ウルグアイとアルゼンチン合わせて1億坪、計20万ha（6億坪）の土地を買い入れ農場を作った。 また、海洋が未来飢餓解決の希望だとし、魚を材料にした「フィッシュパウダー」をアフリカ難民に供給し、人心を得たりもした。

文総裁はこのような海外事業を土台に、この10年間、立ち遅れた国家に莫大な物量援助攻勢を浴びせた。 国際救護親善財団を設立してアフリカなど低開発国家に食糧·衣類·医薬品を援助する一方、マーシャル諸島にある10カ国余りには食糧·衣類·医薬品支援金として100万ドル(約11億3000万ウォン)ずつ寄託した。

その他に報道機関として米国の<ワシントンタイムズ>とUPI通信社、日本<世界日報>、韓国<世界日報>などを運営し、文化事業体としてはユニバーサルバレエ団を置いている。

統一教の宗·産複合体的性格は今日のムン·ソンミョン総裁を持つようにした基盤だったが、一方で正統キリスト教界では論難と是非の対象だった。 米国を舞台に半生涯以上野心に満ちた「世界経営」を繰り広げてきたムン総裁は2003年から国内に関心を向け始めた。

「1000万信者」を誇るという韓国キリスト教界の「異端」攻撃を避けて主な舞台を海外に移した文総裁が34年ぶりに帰国した後、統一教創立1世代を引きずり下ろしてその場に自身の2世の子供たちを前進配置し後継構図を完成させたのだ。

しかし、文総裁が生前に目標にしていた国内での教勢拡張は、そう簡単ではなさそうだ。 とりわけ既成キリスト教勢が強い韓国社会で、統一教のイメージはいまだに「異端」に閉じ込められている。 生涯強力なカリスマを土台に統一教成長の求心点になったムン総裁と違って、2世たちは宗教と産業体、世界NGOで構成された統一教を分け合っている。

さらに文総裁は生前、後継体制構築の過程で「王子の乱」に比肩する子供同士の葛藤をすっきり解消できないまま目を閉じた（統一教「王子の乱」がある vs ない 記事を参照）。 文鮮明総裁の死後、統一教の未来が注目される理由もそのためだ。

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