【北朝鮮・韓国】民主労総幹部の北朝鮮スパイに北から「反日扇動」の指令があった【読売新聞】
読売新聞が昨年11月6日に水原(スウォン)地裁で判決があった民主労総のスパイ事件の判決文を読み解いて報じたところ、これが逆に韓国メディアに引用されて、韓国内で話題になったようです。
民主労総とは、日本で言えば「連合」のようなナショナルセンター(労組の中央組織)で、急進的な左派として、野党「共に民主党」を支持する団体です。
なぜ読売の記事が韓国で話題になったかと言うと、韓国で民主労総スパイ事件が話題になったのは2年程前で、既に話題としては旬を過ぎていた所、11月の判決はさほど大きく報じられなかったからの様です。また、報じられても、「反日反米を扇動せよ」といった北の指示が出ていたことは書かれていないようです。
つまり、韓国人は「なぜ日本のメディアが報じて韓国メディアは報じないんだ」と怒っている様です。
読売新聞がこの記事を報じた現在は、戒厳令以来韓国の右派と左派が激しく対立していて、主に左派のデモの中核が民主労総という事もあり、右派への追い風になった様に思われます。
以下、関連する記事をご紹介します。
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https://jp.yna.co.kr/view/AJP20230118001500882
韓国情報機関 労組全国組織本部の家宅捜索に着手=国家保安法違反の疑い
2023.01.18
【ソウル聯合ニュース】韓国の情報機関・国家情報院(国情院)と警察庁は18日、労働組合の全国組織「全国民主労働組合総連盟(民主労総)」関係者の国家保安法違反の疑いで、ソウルにある民主労総本部の家宅捜索に乗り出した。〔以下略〕
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https://www.yomiuri.co.jp/world/20250109-OYT1T50008/
韓国最大規模の労組幹部は北朝鮮のスパイ、報告文で「総会長」金正恩氏に忠誠示す
2025/01/09
北朝鮮の対韓国工作機関「文化交流局」が、韓国最大規模の労組幹部だった男らによって秘密裏に結成されたスパイ組織に対して多数の指令文を送っていたことが、韓国・水原地裁の判決で認定された。韓国の労組を通じ、日米韓3か国協力の弱体化を狙う北朝鮮の思惑が見てとれる。
「韓国と日本の関係は最悪だ。高揚した反日世論の流れに乗り、『韓米日三角同盟』を破裂させるための活動が必要だ」
北朝鮮は2019年7月から8月に3回にわたって指令文を送った。これに先立ち、日本政府は元徴用工訴訟問題への対応を巡り当時の 文在寅 政権が解決に向けた対応を見せない中、対韓輸出管理強化に踏み切っていた。
89件の北朝鮮指令文の主な内容の内訳
指令文では「民族の利益を侵害する 冒涜 行為だと社会に認識させ、文政府が日本に妥協案を出さないよう力を与えろ」と求め、日本大使館を包囲したり、日の丸を破ったりするような過激な反日闘争の強化を促した。この後、韓国内では市民団体などによる日本製品の不買運動が広がった。
また保守の 尹錫悦 政権が発足した直後の22年5月の指令文は、「(尹政権が)従属的な韓米同盟にしがみつき、反北朝鮮対決策動に狂っている」と対北強硬路線への転換に危機感を示し、韓国内での「大衆闘争」で糾弾する必要があると主張した。〔中略〕
指令文は、北朝鮮の文化交流局を「本社」、韓国のスパイ組織のリーダー格の男を「支社長」、民主労総を「営業1部」と表現。19年8月には「『本社』の指示に従い、『支社長』が『営業1部』を通じ反日感情を高めるための闘争を戦術的によく練っていると評価する」との指令文もあった。流出した場合でも、実態解明を防ぐ 隠蔽 工作とみられる。〔中略〕
リーダー格の男は北朝鮮に報告文を送るたび、 金正恩 朝鮮労働党総書記を「総会長」との隠語で表現し、「いつも忠実な息子として闘争しています」(20年5月)、「我が民族の自主と平和のために努力されている総会長の領導に感服します」(同6月)とつづるなど、忠誠を示していた。 〔後略〕
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読売の記事にはグラフがありますが、89件の指令文の内、34件が「反保守、反日、反米」の指示、17件が「大統領選挙、デモ」に関する指示だったそうです。
この記事は韓国のメディアが一斉に報じました。
その一つを『カイカイ反応通信』さんが韓国人の反応(コメント)を含めて訳しているので、それをご紹介します。
http://blog.livedoor.jp/kaikaihanno/archives/62080779.html
日本メディア「北韓、韓国スパイ組織に反日扇動」「韓米日同盟破滅指示」
2025.01.09
読売、元民主労総幹部「スパイ容疑」事件、韓国の判決文分析
北韓から指令文を受けてスパイ活動を行った疑いで元民主労総幹部などが1審で懲役刑を宣告された事件と関連して、彼らが韓国内反日扇動活動なども指示されていたと日本読売新聞が9日報道した。
読売新聞は水原地方裁判所の1審判決文を入手して分析した結果、北韓対南工作機構である文化交流局が元民主労総幹部などが加担した組織に送った指令文の相当数で反日の機運を造成しろという内容が確認されたと伝えた。〔以下略〕
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11月6日の判決を報じる『京郷新聞』の記事。全文機械翻訳で読みましたが、各被告の量刑を報じる程度の内容なので本文は省略します。
https://www.khan.co.kr/article/202411061657011
국가보안법 위반 혐의 전 민주노총 간부 징역 15년 선고
国家保安法違反容疑、元民主労総幹部に懲役15年判決
2024.11.06 16:57
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