【対馬の仏像】韓国人に騙されるな!
先日、産経新聞が以下の様なニュースを配信しました。
韓国、長崎・対馬市の盗難仏像を24日返還へ 観音寺に12年ぶり 韓国で法要後対馬に
2025/1/16
>長崎県対馬市の観音寺から2012年に盗まれて韓国に持ち込まれた仏像が1月下旬に観音寺に返還される方向で調整されていることが16日、分かった。仏像を巡って韓国の最高裁は23年10月、観音寺に所有権を認める判決を確定させたが、返還手続きは進まなかった。事態が好転した背景には日韓国交正常化60年の今年、両国関係を後退させたくないとの韓国側の思いもにじむ。
タイトルとリード部だけ見れば間もなく対馬に仏像が返還されると勘違いしますが、よく読むと、とんでもない事が書かれています。
まず、仏像の所有権を巡る裁判は、対馬に仏像を返還すべきとした韓国政府と、所有権を主張する韓国の浮石寺との間の裁判でした。そこに対馬の観音寺は補助参考人として参加していただけです。
裁判では韓国政府(+観音寺)が勝訴したので、仏像を保管している韓国政府が速やかに仏像を対馬に移送すべきでした。
しかし、浮石寺が「せめて百日法要をしたい」とか言いだし、これを観音寺側は了承せざるを得なかったのです。
以下、記事から引用します。
像は長崎県の指定有形文化財「観世音菩薩坐像」。観音寺の関係者らは1月24日にも仏像を保管する韓国・大田の国立文化財研究所を訪れ、仏像の状態を確認した後、引き渡しを受ける。
その後、仏像の所有権を主張していた韓国・瑞山の浮石寺側の求めに応じ、一時的に貸与する。同寺で仏像の安寧を願う法要を執り行い、実際に対馬に戻ってくるのは5月上旬を予定している。浮石寺は昨年6月、観音寺に送った書簡で「返還される前に、浮石寺で会えるよう切実に願っている。両国友好増進にも役立つ」などと伝えていた。
つまり、韓国当局から観音寺に(形式的に)返還されると、韓国政府の責任はこれで終わります。
観音寺から浮石寺への貸与は観音寺の意思によるものです。
従って、仮に浮石寺が仏像を返さないとなった場合、次に争う当事者は観音寺と浮石寺になるのです。
これは、対馬の観音寺が妥協を強いられただけであり、韓国政府は仏像を対馬に戻す責任を免れただけです。
この問題を指摘せずに、「めでたし、めでたし」的な記事を書く産経新聞は何を考えているのでしょう。
* * * *
【2025/01/22 追記】産経新聞によると、韓国の浮石寺と対馬の観音寺との間で昨年12月に書簡でやりとりした事が分かったそうです。
https://www.sankei.com/article/20250121-KHYE7TAHWZP6RBR2PMUYBBQQ74/
「雨降って地固まる」長崎・対馬の盗難仏像返還へ日韓の寺が双方書簡 円満解決を約束
2025/1/21
長崎県対馬市の観音寺から盗まれ韓国に渡った長崎県指定有形文化財「観世音菩薩坐像」をめぐり、韓国で所有権を主張してきた忠清南道瑞山の浮石寺と観音寺が昨年12月にやりとりした書簡の内容が21日分かった。浮石寺は像の「法要」を行った後、5月前半に返還すると明記。観音寺は終了後の即時返還を条件に法要を承認した。双方がともに「雨降って地固まる」とのことわざを引用し、円満解決を約束した。
「雨降って地固まる」は日韓両国で使われており、関係の悪化と改善を表現する際にたびたび登場する。今年の両国国交正常化60年に向け、返還は象徴的な出来事となりそうだ。〔以下略〕
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