【兵庫県文書問題】7月12日の局長夫人のメールに関する疑惑
※兵庫県庁問題の時系列はこちらのブログエントリーにまとめています。
ネット上では百条委員会のPDF資料に入っている局長夫人メール(7月12日送信)が、夫人以外の誰かが偽造したものだと言う方がいます。
それはブログ主も同じなのですが、意味と根拠が異なります。
まず、多くの方は「フォーマット」(レイアウトという意味だと思います)がおかしいと言うのですが、これは、メールの受け手である兵庫県のメールソフト(あるいはグループウェア)に依存するもので、送り手側がどんなPC(どんなソフトウェア)を使っていようが、外見上からは区別できません。
例えば、ブログ主は「Outlook」というメーラー(メールソフト)を使っていて、下の画像は産経出版社から送られてきたメールを印刷した物(※)ですが、産経出版社がどんなシステムを使っているのかなど外見からは分かりません。黒塗りしているのはメールアドレスが表示されている部分だけです。
※正確にはプリントアウト直前に表示される印刷プレビューをキャプチャしたもの。
つまり、プリンタなどに出力したメールの外観からは、受け手側のシステム(メーラーまたはグループウェア)が兵庫県のものだと判断はできても、送信側のPCが、須田慎一郎氏が12月10日付けの動画で仰っていた様な「公用PCから送られた」など分からないのです。
しかし、可能性としては他にも色々と考えられます。
まずは、2006年に民主党の永田議員がやらかした、偽メール問題(堀江メール問題)の様に、全くの偽造だった場合。
但し、この場合は、兵庫県のメールサーバーにこのメールが存在しない事になるので、そんな大胆な事はやらないと思います。
ブログ主が可能性があると考えるのは、局長の自宅PCから夫人以外の誰かが送信した場合。
まず、差出人が黒塗りになっているので確実な事は言えませんが、恐らくそこには局長の個人メールアドレスが表示されているのでしょう。全くの別人が自分のPCから送信する場合、この部分を偽装するのは困難です。
夫人がメールを送った7月12日は葬儀の翌々日だそうですが、辞職したT元県議は局長とは高校の同窓で相当親しかった様です。
あくまでも憶測ですが、T元県議が局長宅に行き、夫人と事後の相談をして、夫人に成り代わって(夫人と相談して文面を決めて)メールした可能性があります。
これには、以前書いたように、T元県議と親しかった産経の女性記者が、まるでその文面を事前に知っていたかのような記事を11日に書いた事も疑う理由の一つです。
また、このメールには音声データと陳述書が添付されているのですが、それが ”圧縮(zip)ファイル形式” なのです。こういう事をやるのは、あまり大きなサイズのファイルを添付すると相手のサーバーや受信する相手のPC環境(回線、PCの性能)に負荷が掛かるのを考慮する時です。
PCスキルに関しては、最近の若者より昭和のおじさん/おばさん世代の方が高い可能性はあるので、夫人のPCスキルが高いのかも知れませんが、たかだか音声ファイルとA4版10頁程度の陳述書(Word文書)を送付するのにそんな手間をかけるだろうか?という疑問はあります。
ただ、このケースも、7月7~12日のT元県議の足取りを追えば、局長宅に行って長時間滞在したかどうかはすぐに分かる事だと思います。(メールを準備しておき、夫人が12日に送信した可能性もある。)
なお、徳永信一弁護士によると、仮に誰かが局長夫人を装ってメールをしたとしても、夫人が了解していたら「私文書偽造罪」にはならないそうです。
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