【兵庫県文書問題】局長ブログ(2月1日)/立花孝志氏と長瀬猛県議の対談
※兵庫県庁問題の時系列はこちらのブログエントリーにまとめています。〔随時更新〕
立花孝志氏は選挙演説で、3月12日の告発文は亡くなられた県局長以外に立憲民主党の竹内英明県議(ひょうご県民連合)も関与していたと言っています。
取り敢えずこれを事実だとすると、”クーデター” を企てた共犯者がいる事になります。
◆長瀬猛議員(自民党)の片山副知事に対する不満
ところで、 2024/11/10に立花氏は自民党県議の長瀬猛(たけし)氏と対談しています(ライブ動画)が、そこからの切り抜き動画を見ると、長瀬氏、と言うか、最大会派の自民党は片山安孝副知事に不満を持っていた事が分かります(5:56辺り~)。
「違法か違法じゃ無かったかじゃなくて、斎藤県政の一番の問題は人事ですよ。彼の人事の中で特に本当に当初から問題だったのは、片山副知事というのに非常に多くの批判がありました。... (斎藤さんが当選されてご挨拶に来て)『県政改革方針案』を示されたんですよ。その中にとてもじゃないけど容認できない、これは利権だと何だと言われようと、神戸市の、今進めている都心三宮再整備の補助金を今後は見直すという一文は絶対に容認できなかったんで、これはもう絶対容認できないし、神戸選出の議員として一ミリも譲れないと言う事を強く主張して、その結果では無いんだけども、この県政改革方針は一度上程されたものを引っ込めたんですよ。で、この時に、議会工作を初めて担当したのが片山さんです。(この後、根回しもしなかったと批判)」
前県政で色々決まってた事を、新しく来た2人... 斎藤県知事と片山副知事がいきなりひっくり返したという不満です。(地元でのメンツが潰されたのもあるでしょう。) そして、同様な事は他会派の議員にも多少はあったでしょう。
それにしても、あっけらかんとこの様な事を話す長瀬県議は天然というか... まぁ、正直な方ではあります。(苦笑
◆人事に関する県民局長の不満
次にご紹介するのは亡くなった西播磨県民局長のコラム 〔後述〕。
彼は「県民局長メッセージ」と題するブログの様な文章を県のHPに書いていて、2月1日付け「令和6年2月 県民局長メッセージ」には人事に対する不満を、「気がつけば、権力者の周囲には二流、三流のイエスマンが主流を占めている状況... 」などと書いています。
そして、竹内英明県議が自身のブログ(3月1日)にそのコラムを、一部ですが長々と引用しています。
※局長コラムのリンク先は『WARP』(国立国会図書館インターネット資料収集保存事業)に保存されているもの。
※竹内県議ブログURL:https://ameblo.jp/takesan110/entry-12843724622.html (魚拓)
◆クーデターの完遂
ブログ主の腑に落ちないのは、何故、定年退職を半月後に控えた3月12日に告発文を外部にばら撒いたのか?... です。
本気で公益通報の形を取りたかったら、外部に対しても、内部の告発窓口に対しても、退職後1年以内ならできるそうです。
単に自分が在職中に騒動になるのを見届けたかったのかも知れませんが、内容も、冒頭から、ある経済学者の病死を部下の人事に対するストレスからなどと妄想全開の話から始まり、何一つ証拠をつけず、本気で公益通報を行おうと思っていたとは思えません。
なお、4月4日に県庁の窓口に提出した告発文が3月12日のものと同じとは限りません。
いずれにしても、知事と副知事に対して、県議・局長ともに恨みがあった事は事実のようで、誰が主導かは分かりませんが、告発文を局長と県議が共謀して作成した事は十分考えられます。
3月12日の告発文ではメディアも警察も動かなかった。そして局長がやった事とバレてしまい、苦し紛れ(?)に内部通報するも、すぐには事は動かず、百条委員会の設置が県議会で決まった(6月13日/第1回目の開催は7月19日)。
7月7日に局長がお亡くなりになり、百条委員会が始まるも、本来は告発文の真偽を確かめるはずが、パワハラ・おねだりの決定的な証拠は出てこないと「局長への処分は正しかったのか」と論点がすり替わっていきます。しかも、内部告発の専門家として呼んだ人物は、斎藤知事の対応は不適切だとする意見の参考人のみ。
この辺りで ”結論ありき” の百条委員会だと分かりますが、結論も出ない内に不信任決議(9月19日)で斎藤知事を失職に追い込んだ... 。
クーデターはこのような形で成功したのでした。
* * * *
◆県民局長メッセージ(一部)
https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/13337488/web.pref.hyogo.lg.jp/whk01/message/r6_2.html
これからの兵庫県は、志ある次世代の若者達に選ばれ続けることが出来るでしょうか。職員達が働いていたいと思う組織であり続けられるでしょうか。いわゆるビジネス書系では、山口周さんの書籍をわりと読んでいます。著書「劣化するオッサン社会の処方箋」という本の中には、“組織は必然的に劣化する”という仮説を人間行動学、組織論、歴史的事実などから論理的に説明しようとされています。組織の劣化はひとえに権力者の取り巻きの劣化が原因である。自分より優秀な者を讒言により権力者から遠ざけ、真実に蓋をし、判断を誤らせる。その組織はどんどんと腐敗し落ちぶれていく。そんな論調です。歪な人事は組織を蝕んでいきます。そして、一握りの者たちが自らの栄達と保身に明け暮れ、気がつけば、権力者の周囲には二流、三流のイエスマンが主流を占めている状況に。権力者は好き嫌いで人を評価します。既に一部の者だけが居心地よい組織になってしまっていたとしたら末期ガンと同じです。余命はあと何年でしょうか。そして、そのような組織の腐敗・内部崩壊も外部にはなかなか伝わりにくく、不祥事、事件の発生といった出来事でようやく世間の知るところとなるのです。いや、これ、兵庫県のことを言ってるのと違いますよ、念のため(笑)
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