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2024/08/16

【安重根】「安重根の母親の『手紙』は日本人僧侶の捏造だった」【キムチわさび動画】

掲題の内容は以前にもご紹介したのですが、『キムチわさび』さんが動画で取り上げていたので今回、改めて取り上げます。

 

韓国では、安重根の母、趙瑪利亜(チョ・マリア)が獄中の安重根に手紙を送り、その手紙には「上訴などせずに、大義の為に死になさい」という趣旨の内容が書かれていたというのが定説になっています。また、死刑となる息子の為に手縫いの寿衣(死装束)を贈った事にもなっています。

しかし、どちらも嘘です。

事実は以下の通りです。

  • 安重根の兄弟が獄中の安重根に面会した事が3回あり、安重根に伝えた内容も報道されているが、そこには手紙など出てこない。
  • 手紙が創作されたのは『わが心の安重根』(斎藤泰彦 著/1994)
  • 上記本が2002年に韓国語に翻訳された際、原文にはない内容が追加された。→ これが一般に知られている「手紙」の内容。
  • 寿衣は56ウォンで購入した既製品。

更に朝鮮日報〔詳細は別途〕の記事によると、

  • 斎藤泰彦氏は安重根と看守の千葉十七の友情を記念する石碑がある宮城県の大林寺の住職で、安重根研究の都珍淳(도진순/ド・ジンスン)教授が2010年5月22日に大林寺で斎藤氏と会い真相を聞いた所、一部に創作があったことを認めた。
  • 斎藤泰彦氏は元朝日新聞記者である。
    ※宮城県図書館の『わが心の安重根』のデータには「1935年宮城県生まれ。東北大学文学部仏文科卒業。駒沢大学大学院人文研修士課程修了。朝日新聞記者を経て、90年より宮城県若柳町の曹洞宗大林寺住職。」と書かれている。

事が分かっています。

 

大林寺は韓国人観光客にとって一種の「安重根の聖地」になっていたようで、以前は道路に大きな案内板があったのですが、2019年9月、自民党の和田正宗議員の尽力で変更されました。

 

201909_anjukon

 

 

ただ、ブログ主がここで問題にしたいのは、2019年には既に「手紙は『わが心の安重根』に出てくるだけ」だと指摘する人がいて、2023年2月にド・ジンスン教授が『안중근의 어머니 조마리아의 <편지>와 <전언>, 조작과 실체』(安重根の母親チョ・マリアの<手紙>と<伝言>、創作と実体)という論文を発表し、朝鮮日報がこれを記事にしたにもかかわらず、拡散されないでいる事です。

恐らく、これからも、ミュージカルでは母の手紙が読まれ、母の手縫いの寿衣をまとった安重根が処刑されるシーンが演じられるのでしょう。

 

いくら韓国の学者が慰安婦や徴用工の真実を本に書こうと、水曜集会の近くで慰安婦の実態を叫ぼうと、無かったことにされているのと同じ事です。

一般の韓国国民には罪はないのですが、メディアが報じない為に新事実が伝わらないのです。

結局、彼らが欲しているのは ”英雄安重根の感動的なエピソード” であり、”悪辣な日帝に拉致された少女の物語” だからだと思います。

 

次回、『朝鮮日報』の記事をご紹介します。

 

 

  


 

 

 

 

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