【韓国】国立中央博物館の前身である朝鮮総督府博物館とは（1）朝鮮総督府博物館と李王家博物館: 大師小100期生集まれ！

『百年歴史』さんのブログ〔한국의 박물관들은 스스로의 무능함을 토로한다. 물에 빠진 놈은..／韓国の博物館は自らの無能さを吐露する。水におぼれたやつは..〕より。

内容は、「韓国人は口を開けば、日本人が文化財を略奪したとか言うが、そういう韓国の博物館はどうなんだ」、「これだけの美術品や文化財を蒐集・整理してくれた日本人に少しは感謝しろ」といった趣旨で、記事中に2016年のある記事を引用していました。

その記事が面白かったので紹介しようと思っていますが、その前に現在の「国立中央博物館」、そしてその前身の「朝鮮総督府博物館」についてまとめておこうと思います。

日本は朝鮮半島を植民地（殖民地）とした際、基本的には内地の一部あるいは延長線上で統治をしました。

したがって、朝鮮半島の美術品を ”略奪” する必要もありません。また、”嫉妬して毀損” する事もありません。自国の物なのですから。

ましてや、民間人の蒐集家が取引によって購入した美術品を略奪呼ばわりされる筋合いもありません。

朝鮮総督府は蒐集した物を「朝鮮総督府博物館」（1915年12月設立）に収蔵します。朝鮮総督府博物館の前身は1909年の昌慶宮内帝室博物館」に遡るそうですが、景福宮で1915年9月11日～10月31日まで開催された「総督府始政五年記念朝鮮物産共進会」で展示した文化財を常設展示にしたものです。

また、朝鮮総督府は、古建築、遺構、石碑などの写真や説明をまとめた『朝鮮古蹟図譜』（全15冊／1915年から35年にかけて随時発行）を編纂しました。

◆朝鮮総督府博物館は現在の国立中央博物館へ　

▲朝鮮総督府博物館（出典『Wikimedia』）

朝鮮総督府博物館を引き継いだのが韓国の「国立中央博物館」です。〔以下はWikipediaより引用・加筆。〕

1909年11月1日 - 大韓帝国純宗治下で「昌慶宮内帝室博物館」として発足。〔1910年、李王家博物館へ名称変更〕
1911年11月30日 - 昌慶苑内の帝室博物館が新築された和風建物（後の蔵書閣）に移転開館。
1915年12月1日 - 景福宮内に朝鮮総督府博物館として設立。
※1916年7月4日　「古蹟および遺物保存規則」の発布〔日本（内地）よりも早い、近代的文化財法の発布〕
朝鮮総督府官報･･･朝鮮総督府令52号「保存規則」、朝鮮総督府訓令第29号「古蹟調査委員会規程」、朝鮮総督府訓令第30号「古蹟及遺物に関する件」
1938年6月5日 - 徳寿宮の石造殿周辺に皇室の機関として李王職美術館を設立。昌慶苑の帝室博物館と統合。
1945年12月3日 - 朝鮮総督府から業務を引き継ぎ、国立博物館となる。慶州、公州、扶余、開城（現在は北朝鮮に属する）の４つが地方別館として位置づけられた。

韓国独立後、韓国政府の中央庁として使用されていた景福宮内の旧朝鮮総督府庁舎は、1986年から国立中央博物館として利用されていましたが、金泳三政権時の1996年に解体されました。現在の国立中央博物館は龍山区にあります。

◆景福宮

ちなみに、朝鮮物産共進会が開催され、後に朝鮮総督府庁舎がその敷地に建てられた景福宮は、1896年以来廃墟となっていました。

＞朝鮮王朝末期の1865年に高宗の父興宣大院君が再建し、1868年に国王の住居と政務を昌徳宮から移したが、1896年に高宗はロシア公使館へ逃げ込み、そこで政務を執るようになり（露館播遷）、宮殿には王が不在となった。
＞1910年、韓国併合条約により大韓帝国の統治が終了すると、王宮としての役割をなくした景福宮に代わり、朝鮮統治を後継した朝鮮総督府の庁舎の建設が景福宮敷地で1912年から始まり、1926年に完成した。
＞韓国独立後、景福宮内の旧朝鮮総督府庁舎は中央庁および韓国国立中央博物館に利用されていたが、景福宮復元計画により賛否両論の中で1996年に解体された。

カイカイ反応通信：韓国人「朝鮮人の妄想とは異なる日帝時代の実際の景福宮の姿」

◆昌慶宮（昌慶苑）の李王家博物館

李王家博物館が建てられた昌慶宮は昌徳宮に隣接しており、1907年（明治40年）に純宗（高宗の息子）が皇帝として即位するのに際し、皇帝の居所を徳寿宮から昌徳宮に移す為の修繕工事が行われていました。それを視察した李完用（イ・ワンヨン）首相と李允用（イ・ユニョン）宮内府大臣が、皇帝が新居で文化的な生活ができる様にして欲しいと提案した為、昌徳宮に隣接する昌慶宮に動物園などの諸施設を造りました。
　