【帝国主義ごっこ】「Kカルチャーの米国征服? Jカルチャーの逆襲が始まった」【朝鮮日報のコラムより】
文化コラムニストのキム・ドフン(김도훈)氏が書いた『朝鮮日報』のコラムですが、いかにも韓国人らしい文章なので、覚え書きとして。
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https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/01/01/2024010180006.html
記事入力 : 2024/01/08
Kカルチャーの米国征服? Jカルチャーの逆襲が始まった(上)【朝鮮日報・寄稿】
2023年は「韓国の大衆文化が米国を征服した年」だったのか? ビルボードだけを見ればその通りだ。2023年だけでも、BTSメンバーの〔...〕がシングルチャートの首位に上った。アイドルグループの〔...〕はアルバムチャートで1位になった。ビルボードのチャート征服は、強力な固定ファン層が初週に集中的にアルバムを購入したことで成し遂げられたもの、という声も多い。強力な固定ファン層は、罪ではない。〔...〕一方、ネットフリックスでは『ザ・グローリー ~輝かしき復讐(ふくしゅう)~』『フィジカル100』などが米国でも多くの視聴時間を記録した。これほどであれば、韓国の大衆文化が米国でついに意義深い集金を始めたと見なしてもよいだろう。だとすると、韓国の勝利なのか?
残念ながら、2023年を振り返って、いささかとんでもないことを言わねばならない。実は2023年は、日本の大衆文化が米国を征服した年として記録されるだろう。2023年12月の米国ボックスオフィス(映画の興行収入)は日本が征服した。東宝の製作した『ゴジラ-1.0』が、12月初めに米国ボックスオフィスで2位になった。米国が東宝から版権を買って製作したハリウッド版の「GODZILLA」映画ではない。日本の観客のために製作された「ゴジラ」映画だ。一瞬のヒットで終わりそうでもない。これまでの収益だけでも3500万ドル(現在のレートで約49億8000万円。以下同じ)、韓国ウォンにして約455億ウォンに上る。スティーブン・スピルバーグ監督が「映画作りの王道」と称賛するくらい、反応もいい。韓国でも公開された宮崎駿のアニメ作品『君たちはどう生きるか』も、12月第2週に米国ボックスオフィスで首位に立った。これまでの収益は2300万ドル(約32億7000万円)、韓国ウォンで約298億ウォンを超える。
多数の韓国映画が北米市場を狙ったが、明確に成功を収めた作品は1本だけ。それはオスカー受賞作の『パラサイト 半地下の家族』で、総収益は5300万ドル(約75億4000万円)、韓国ウォンで約685億ウォンだった。『ゴジラ-1.0』と『君たちはどう生きるか』はすぐにこの数字を上回るだろう。しかも、この2作品の成功は、日本大衆文化の独創的ジャンルである怪獣物とアニメーションの産物、元は日本の内需市場向けというところに興味深い部分がある。〔...〕
2作品の成功をもたらしたのは、ひとえに文化の力だ。1954年作の『ゴジラ』から出発した怪獣映画ジャンルは、日本では一般的な大衆文化だったが、海外ではサブカルチャー(小集団が楽しむ下位文化)中のサブカルチャーだった。〔...〕今の『ゴジラ-1.0』の米国におけるヒットは、日本が長年倉庫に積み上げてきた文化商品の、最初の本格的な米国侵攻と称しても良いだろう。
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一旦ここで区切りますが、ゴジラや宮崎駿氏の『君たちはどう生きるか』は「日本の内需市場向け」と書いている事から、日本人が日本人向けに作ったコンテンツが米国にも受け入れられたという事に脅威を感じているようです。
ここから、暗にK-POPは「始めから海外市場を狙った、外国受けするように作られたコンテンツ」という事を白状している様に思えます。しかも、ネット上のコンテンツなので、熱狂的なファンが再生回数を増やして作ったものという内実まで吐露しています。
コラムはまだ続きます。
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https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2024/01/01/2024010180007.html
Kカルチャーの米国征服? Jカルチャーの逆襲が始まった(下)【朝鮮日報・寄稿】
▲イラスト=イ・チョルウォン〔ドル紙幣を握っているゴジラにヒーロー的な男が対峙しているイラスト。男のマントには「K」と書かれている。〕
『君たちはどう生きるか』も同様だ。宮崎駿は、既に世界的に尊敬されている芸術家だ。それでも、米国ボックスオフィスで1位になるほどの大衆的成功を収めたことはない。過去最高のヒット作は、2002年に北米で公開されて1520万ドル(約21億6000万円)、韓国ウォンでいうと約200億ウォンを稼いだ『千と千尋の神隠し』だった。『君たちはどう生きるか』は、過去作のパターンを超えた。〔...〕
これもまた『ゴジラ-1.0』と同じく、日本サブカルの逆襲だ。日本のアニメーションは、日本の外に出た瞬間、大衆文化というよりマニア文化になっていた。〔...〕サブカルは長く続けばメインストリームになる。ジェームズ・キャメロンのような監督が、1980年代から日本アニメの影響をもろに受けた大作映画を作ってきて、既に半世紀。ネットフリックスが日本漫画を原作にした諸作品を作り始めたことは、新たな転機になった。韓国では韓国人の成功事例にばかり注目するが、その間、日本のネットフリックスが生んだアニメ作品は韓国ドラマに劣らぬ成功を収め、新たなファン層を広げてきた。2023年にネットフリックスが実写で制作した『ONE PIECE』が圧倒的な成功を収めた点も、意味深長だ。今や日本のアニメーションは、米国で単に公開するだけでも、以前とは異なる大衆的地位を占める可能性が高い。
韓国はどのように対抗すべきだろうか。この記事を読んでいる読者の中には、文化に対決など、どこにあるのかと不快に思う方もいらっしゃるかもしれない。韓日文化商品の米国における収益を韓国ウォンに換算までして、民族的・経済的価値にばかり没頭しているのではないか-と舌打ちする方も、確かにいらっしゃるだろう。どうしたものか。もともと、韓国人がそうなのだ。ラテン・ミュージックがKポップよりも米国市場で強力に浮上しているという話はそのまま聞き流すのに、日本の大衆文化が韓国を上回るという話を聞くと、胸のどこかに潜んでいた妙な愛国心のようなものが無性に出てきて、人をちょっとおかしくするところがある。もともと隣り合って国境を接している国同士は、全てそうだ。英国とフランス、ギリシャとトルコ、ブラジルとアルゼンチンが、死ぬほど相手側をけん制していることを一度考えてみてほしい。そして文化とは、それほど厳粛で大したものなのか。文化も、国境を越えたらオリンピックになる。
大衆文化世界市場における韓日戦が本格的に始まった。それぞれ異なるジャンルを武器にしているから安心だとでも? 2023年を振り返って、私の気がかりはこれだ。半世紀にわたって既に多数のファン層を従えた多様なIP(Intellectual Property/知的財産)を保有している、日本の大衆文化の倉庫と同じくらいに、韓国の大衆文化の倉庫は十分だろうか? もしや、伝統ある金持ちの逆襲が始まっているのではないか? この問いに対する、より正確な答えは、2024年にクリエイターたちから聞くことができるだろう。君たちはどう創るか。
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▲「韓国人のものさし」としてネットで流布されている画像
韓国語版:https://www.chosun.com/opinion/specialist_column/2023/12/22/OATC6PDXNJD5ZELSOLBV3FTHHI/
[김도훈의 유행민감] K컬처의 미국 정복? J컬처의 역습이 시작됐다
2023.12.22.
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ひたすら ”気持ち悪い” 文章です。
日本の文化、怪獣映画やアニメを「サブカルチャー」と貶め(?)、韓国の文化 ... 実は外国の模倣ですが ... は王道のように語る。
そして所々にちりばめられた「征服」だの「侵攻」だのと言う表現...。更には日本を「伝統ある金持ちの国」と呼び、まるでジャパン・マネーでどうにかした様な物言い。
筆者は、例えば美術史のジャポニズムとか知らないのでしょうか?
陶磁器を輸出する際に緩衝材として入れた浮世絵(北斎漫画だそうです)がヨーロッパ人の目に留まり、そこから起きた日本文化ブーム。
『韓国は一個の哲学である―「理」と「気」の社会システム』(講談社現代新書/1998/12/1/小倉紀蔵 著)という本で、著者は既に韓国の「文化の世界化」戦略について述べています。〔pp.212-213〕
>1993年に就任した金泳三大統領は「世界化(セゲファ)」という新しい国家戦略を大々的に掲げた。〔...〕つまりこれは、新しい帝国主義の宣言だったのである。しかし、武力による帝国主義では無論ない。〔...〕これはとりもなおさず文化の無限戦争なのである。〔...〕そして、「文化の戦争」と位置づけることにより、韓国は、他国への進出を道徳的に正当化する事のできる大義名分を手に入れたわけである。
><ウリ(我ら)=韓国>はかつて工業化、産業化、近代化に失敗した。それゆえに日本に後れを取り、植民地にされるという屈辱を味わわねばならなかった。
>帝国主義という<力>に倒された「文化の国」は<力>への反対をその存在基盤として成り立っていた。しかし同時に、自らを倒した<力>に対抗するために自らの<力>を培わねばならなかった。
彼等は今、遅れた ”帝国主義ごっこ” をしているのです。
日本人は ”韓国と戦っている” などは微塵も感じていませんが、韓国発の記事では常に日本と順位〔=覇権〕を争っている事になっています。
風車は誰とも戦っていないのに、必死に戦いを挑んでいるドン・キホーテのような国、それが韓国です。
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