アイヌ問題とチュチェ思想 ... 何が「主」で何が「従」なのか
一時、アイヌとチュチェ思想(主体思想)とを結びつけていた評論家の方々がいました。その先駆けは2019年頃の篠原常一郎氏だと思います。
しかし、アイヌが金一族に忠誠を誓っているとは思えず不思議でした。
彼等の主目的は日本に於ける利権でしょう。アイヌ(アイヌ協会幹部)が思想的にチュチェ思想に染まっているとは思えなかったのです。
以下、少し冗長になりますが、時系列を追う事も大事だと思うので、順番に書いていきます。
前述の通り、ブログ主が知る限りでは、アイヌとチュチェ思想を結びつけた嚆矢(こうし)=先駆けは2019年頃の篠原常一郎氏でしょう。
下は氏の動画からのキャプチャです。
まず、チュチェ思想を研究する組織は日本には数多ありますが 〔Wikipedia『主体思想研究会』参照〕、その中でもアイヌが関わっているのは尾上健一氏の「主体思想研究会」だと言う事が分かります。
そして、ホワイトボードを冷静に読めば分かりますが、金一族を支持しているというよりは、「アイヌ新法」成立を目標にしてたアイヌは、理論武装としてチュチェ思想の理論を利用しようとしてたようです。
これが理解されないまま、誰でも彼でもが「アイヌはチュチェだから危険!」と騒いだので、アイヌと言えば「チェチェだ~」になってしまったように思えます。
下は、当時SNSでよく見かけた『金日成・金正日主義研究』の目次ですが、在日コリアンはもちろん、IMADR(≓部落解放同盟=マイノリティの権利拡大を目指す団体※)、沖縄(琉球独立派=反基地団体)、アイヌと、お馴染みの人達が出てきます。
※IMADRは沖縄の翁長雄志知事や玉城デニーを国連に連れて行った団体。(両知事はIMADRの一員としてスピーチをした。)
「何故アイヌが主体思想なのか?」という疑問は、『李相哲TV』で解決しました。
李相哲TVでは有料会員の特典として、質問コーナーがあり、コメント欄に書き込んだ質問にまとめて答えてくださるのですが、たまたま元朝鮮大学校の教師の朴斗鎮(パク・トゥジン)先生がゲストで、直接答えて頂けました。これも、2019年頃の動画です。
その回答を要約すると、
まず、日本には朝鮮総連があり、在日コリアンコミュニティの規模が世界最大で、海外の拠点としては重要であるために、主体思想を広める一大拠点となっていた事、そして、日本に於けるマイノリティ ... 朴斗鎮先生は「日本で疎外感を感じている人達」という表現でしたが ... は互いに話しやすかった。
更には、設立当初は北から多額の資金が流れ、主体思想研究会の幹部ともなれば「家が建つ」とも言われていた。
という事だそうです。
ここから考えるに、アイヌが主体思想だから、ではなく、そこに「主体思想研究会」という受け皿と金があったから、マイノリティ(と言う名の反日活動家達)が集まって来たのだと思います。
反日や利権拡大を議論し共闘する場と言う事です。
当然、互いに互いの活動を支援する事は自分達の目的を達成する事に繋がります。
「主と従」の関係で言えば、彼等にとっては「個々の利権や目的」が主で、チュチェ思想は従と言うか理論や共闘の為の手段です。
”アイヌ=主体思想だから危険!” という短絡的な主張を広めた評論家達の落ち度です。
今回、このエントリーを書いたのは、未だにアイヌに主体思想を絡める人が多く、アイヌ問題の本質から外れた事を言う方達が散見されるからです。
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