【歴史問題】韓国政府、国連人権理事会に「日本政府は公式謝罪した」という意見書を提出
昨夜から今朝にかけて、掲題のような報道が韓国でなされました。当然、「”被害者”支援団体」からは「おまえらは日本政府の外交部なのか!」と反発も起きているようです。
まずは左派の『京郷新聞(경향신문)』の記事を機械翻訳でご紹介します。
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※翻訳ツールによる明らかな誤字(漢字の誤り)以外は、多少日本語として不自然でも理解に影響が無いと思われる翻訳は機械翻訳ママ。
https://m.khan.co.kr/national/national-general/article/202309131745011
“일본 외교부인가”…정부, 유엔에 “일본이 위안부·강제동원 공식 사과”
「日本外交部か」···政府、国連に「日本が慰安婦·強制動員を公式謝罪」
2023.09.13 17:45
- 政府、国連人権理事会に意見書を提出
- 被害者支援団体「事実歪曲」反発
〔画像省略/内容は後述〕政府が国連人権理事会に提出した国文答弁書の一部。政府は慰安婦被害者補償項目で女性家族部が被害を支援していると明らかにした。 第54回国連人権理事会韓国NGO代表団提供。
政府が国連人権理事会に「慰安婦および強制動員被害者に日本政府が公式謝罪をした」という内容の意見書を提出したことが確認された。 被害者支援団体は「事実歪曲であり、被害者の尊厳性を踏みにじる措置」として反発した。
13日、第54回国連人権理事会韓国NGO代表団などによると、政府は第54回国連人権理事会セッションに提出した意見書で、日本政府が「慰安婦」被害者と「強制動員」被害者に対して公式謝罪を行い、加害事実を認めたという内容の答弁を提出した。
代表団は「日本政府は被害者に公式的な謝罪をしなかっただけでなく、反人道的犯罪を犯した事実も否認しており、被害者に対する賠償請求権も否定している」とし「政府の答弁はそれ自体が不適切な答弁であり『慰安婦』および『強制動員』被害者の尊厳性を再び踏みにじる反人権的措置」とした。
代表団は「政府は国連真実正義特別補佐官に過去史問題解決のための努力を持続するという立場を明らかにしたが、実際には相反する態度で過去史問題に対応している」とし「国家暴力トラウマ治癒センター予算を削減し、『慰安婦』および『強制動員』関連過去史対応予算も削減し、法改正および公式謝罪など真実和解委員会が政府機関に下した勧告も大部分履行していない」と指摘した。
それと共に「第54回国連人権理事会で意見書の不適切さを指摘し、政府に過去史問題において国際人権基準にともなう義務を履行することを促す予定」と話した。
被害者支援団体も「日本外交部でしかできない返事」と反発した。 正義記憶連帯のハン·ギョンヒ事務総長は通話で「国連では戦争犯罪に対する謝罪と賠償がどのようになされたのかを尋ねたが、『女性家族部が被害者を支援している』という突拍子もない同文書回答をした。 他の内容も日本外交部から出た資料をそのまま持ってきて書いたのではないかと思うほど」とし「日本はむしろ責任を回避し続けているが、今の政府の立場は理解できない」と話した。
日帝強制動員市民会のイ·グクオン理事長は「謝罪と賠償がうまく行われているならば、なぜ被害者が第3者返済を拒否しているのか」とし「政府が乗り出して日本が強制動員を認めたということは被害者だけでなく国民の一般的な常識にも反するものであり加害国の賠償責任を被害国が代わりにするということ」と話した。 続けて「小渕宣言がまともに履行されてもいない状況で小渕宣言を取り上げ、今回の政府の成果であるかのように包装し、過去史問題が解決されたかのように話すことは恥知らず」と話した。
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>日本政府が「慰安婦」被害者と「強制動員」被害者に対して公式謝罪を行い、加害事実を認めたという内容の答弁
とありますが、確かに、元慰安婦には道義的なお詫びをしました。しかし、朝鮮人女性を慰安婦として強制動員した事は認めていませんし、彼等が「徴用工」あるいは「強制動員被害者」と呼ぶ労働者については特に謝罪などしていません。
今年5月に岸田首相がソウルで「(徴用工問題について)厳しい環境のもとで多数の方々が大変苦しい、悲しい思いをされたことに胸が痛む」と述べた時はヒヤヒヤしましたが、幸いにも(?)、「個人的見解」、「謝罪では無い」と捉え、公式謝罪とはとられませんでした。
https://www.asahi.com/articles/ASR583PQRR58UHBI00R.html
岸田首相「心が痛む」発言、韓国メディアは「一歩前進」「謝罪ない」
2023年5月8日
>保守系の東亜日報は社説で、「一歩進んだ遺憾表明と言える」と評価。ただ、日韓共同宣言にある「反省とおわび」に直接触れず、岸田氏個人の遺憾表明にとどまったことから「韓日間の深い認識の溝を埋めるには、非常に足りない」と指摘した。
>同じく保守系の朝鮮日報も社説で、対北朝鮮など日韓の協力の必要性に触れ「過去に縛られている時間はない」としながら、岸田氏の発言は「謝罪と反省に言及するかわりに遺憾を表明したもので、韓国社会の望みには及ばなかった」と評した。
韓国の保守と言うか、「過去のわだかまりを捨てて、日本とは協力し合うべき」という意見の、左派でない人達は、実際は尹錫悦政権のような意見です。即ち、「もう日本は何度も謝った(から、許してやろう)」。
歴史認識は変えずに被害者と加害者の立場を固定するもので、だから、日本側が事実に基づいた歴史に言及すると、「やはり反省してない」と批判の声に変わります。
韓国政府の意見書は、これでは物足りないのは事実ですが、8月19日に韓国で行われた、西岡力教授を囲んでの討論会で李栄薫(イ・ヨンフン)博士が仰った言葉を借りてブログ主の意見とします。 〔1:41:03~:https://youtu.be/_jwcPkf_cO8?si=9CiSOyBa6t3sonQJ&t=6063〕
「歴史的事実を追及する立場で、いつも違和感を抱くことの一つは...『日本政府も認めた』または『国連も認めた』...。それなら、日本政府とか国連とか、そういうのが歴史の法廷に於いて神の役割を果たす訳ですが、歴史の真実は、そういうものとは関係ありません。たとえ認めたとしても、歴史学者の努力によって明らかになる歴史の真実は別にあるのです。歴史の真実は政治的に、外交的に決定されるものではなく、歴史学者の真実を追究する学問的努力によって決定されるのです。国連の権威を借りるとか、日本政府も認めたとか、河野談話を挙げること自体、相当政治的なことです。...」
間もなく、佐渡金山が議題に上るユネスコの総会が行われるはずですが、そこで韓国政府がどのような態度を採るのか、しばらく静観することとします。
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