【緑なき島】産経新聞と異なり的を射た時事通信の記事
ブログ主は最近の『緑なき島』を巡る『産経新聞』の報道を批判してきました。
このNHKの記録映画は最初から昭和30年当時の端島の記録映画と謳っており、問題となる炭鉱内部の映像が昭和30年製のKodak社製フィルムで撮影されている事などどうでもいい事で、端島の元島民の方々が批判しているのは、そのシーンが、(戦前も含めて)端島ではあり得ない作業風景、つまり、実態とかけ離れた再現シーンである事であり、NHKがそれを頑なに認めない事です。
そして、NHKがその映像を韓国『KBS』に使わせた結果、KBSは ”戦前の過酷な強制労働” のイメージとして悪用している事です。
NHKやKBSの欺瞞は「30年製のフィルムで撮影」というだけでは覆せない 事なのに、産経がその事を強調しすぎた為に、まるで、”NHKが戦前の映像として再現シーンを捏造した” かのように多くの人を誤解させてしまいました。
ブログ主はこの数日、産経の稚拙な記事に囚われているあまり、『時事通信』の6月19日付け記事を見落としていましたが、時事通信はまともな記事を書いていました。
そもそも、両方の記事の発端は、6月19日の自民党外交部会と「日本の名誉と信頼を確立するための特命委員会」がNHKを招いて行った合同会議であり、どちらの記事も、自民党の有村治子議員に対する取材をソースにしているのですが、できあがった記事はポイントが異なります。
以下は時事通信の記事です。
この時事通信の記事は簡潔且つ的を射ています。
下は産経の記事の再掲。(赤枠部分は早い版には無く、後から付け足したもの)
『「強制労働」撮影は戦後』などというタイトルを付けていますが、『緑なき島』内で、その「強制労働」に見えるシーンは戦前の映像だなどとは言っていません。
産経は韓国との『歴史戦』では良い仕事をしているのですが、時々誇大広告のような見出しをつける事があります。
ラムザイヤー教授の論文も、慰安婦と抱え主との契約をゲーム理論で説明しただけなのに、「性奴隷では無かった!」みたいなタイトル〔※〕を付けました。まあ、論理的にはそうなるのですが、論文のポイントはそこではありません。
※文章は青山学院の福井義高教授が書かれた物ですが、見出しは産経が付けたのでしょう。
ブログ主はこのセンセーショナルな取りあげ方が、教授が攻撃された一因だと思っています。
ところで、産経はオピニオン欄(『主張』)で、『軍艦島の映像 NHKは歪曲正す放送を』という論説文を書きました。相変わらず「昭和30年製のフィルム(で撮影)」に拘っているようですが、”NHK映像は時期〔※撮影時期の事〕だけでなく撮影場所も、旧島民らが「端島炭坑ではない」と疑問視している。” と書きました。撮影時期ではなく、「端島炭坑ではない」事こそ重要です。
※このエントリーは『【国際】徴用工問題』カテゴリとは別に『【国際】徴用工問題(軍艦島)』カテゴリに(も)分類しています。
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