【朝鮮人陸軍特別志願兵】朝鮮人の学徒志願兵同窓会:姜徳相教授の数字の誤り
前回のエントリーの最後に、「4.385人の『朝鮮人学徒陸軍特別志願兵』という数字が流布されているが、正しくは3050名」と書きましたが、この数字の違いについて記しておきます。
ブログ主の覚え書きのようなものなので、細かい数字にご興味が無くても、取り敢えず、「4385名の入営者」は水増しされた数字だと言う事だけご理解下さい。
※このエントリーで使用する画像は前回のエントリーでご紹介した『ペン&マイク』の動画のキャプチャに、ブログ主が加筆したものです。
◆朝鮮人学徒志願兵の選考過程と人数(姜徳相 vs. 鄭安基)
まず、書類選考で選抜された「適格者」が、姜徳相教授は6203人、鄭安基博士は5613人と、そもそもスタート時点で異なっています。これについては後述しますが、この数字の違いに加え、姜教授氏はプロセスの内、適格者・志願者・入営者しか見ていません。実際には非公式な志願者もいたし、適性検査合格後、合宿に参加しなかったり、合宿で脱落した者もいたのです。
それなのに、「志願者」(適性検査に臨んだ人数:4385人)をそのまま「入営者」の人数としています。
◆一次資料
次に「適格者」の人数ですが、これは、鄭安基博士によると、姜教授は、「キム・サンヒョンという元志願兵が見たという不正確な数字を基にしている」と仰います。
では、そのキム・サンヒョン氏が見たと思われる元データは何かと言うと、内閣・総理府の『朝鮮及び台湾在住民政治処遇調査会(三)』という資料の「朝鮮に於ける学徒志願兵制度の実施の状況」です。これは『国立公文書館デジタルアーカイブ』にて公開されています。
ブログ主が赤字て訂正しましたが、所々数字が間違っています。例えば「内地 在学生」の「適格者」は、1519人(帰鮮者)+1401(未帰鮮者)で合計2920人のはずですが、2030人となっています。
姜教授が、この誤った数字を書き写しただけとは思えないのは、下の表を見ると分かります。
青枠で示した鄭安基博士の数字は、「朝鮮に於ける学徒志願兵制度の実施の状況」から、計算ミスを修正して転記したものです。
これと姜徳相教授の数字を比較すると、まず、「満州在学生」の数字が抜け落ちている事に気付きます。
また、「9月卒業」の「就職者+未就職者」の合計を、姜教授は「未就職者」の数字としてしまったために、小計が大幅に増えてしまっています。
それ以外にも個々の数字に誤りがあるようです。
その結果、「適格者」6203人→「入営者」4385名という数字が作られててしまったのです。
前述のように姜教授は、キム・サンヒョン氏から得た数字を使ったようなので、故意に数字を操作したと言う事では無さそうですが、この誤った数字がいつまでも訂正されない、そういう所に韓国の歴史学会の不誠実さを感じます。
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