【金文学 日中韓国際文化研究院長】独立は果たして民族を救うのか?【ペン&マイク】
比較文化学の専門家で日中韓国際文化研究院長の金文学先生が『ペン&マイク』に寄稿された論考をご紹介します。
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※翻訳ツールによる明らかな誤字(漢字の誤り)以外は、多少日本語として不自然でも理解に影響が無いと思われる翻訳は機械翻訳ママ。
※元記事のイラストは金文学先生によるもの。
[기고/ 김문학 일중한국제문화연구원장] 독립(獨立)이 과연 민족을 살리는가?
[寄稿/金文憲日中韓文化研究院長] 独立は果たして民族を救うのか?
2023.05.01
日中韓の近代史を研究しながら筆者が発見したのは、韓国人は異常に「独立」を好み、強調するという事実だ。教科書も独立という言葉で埋め尽くされており、抗日と抵抗が一つのセットで独立を強調する。独立を勝ち取るために、先人たちがいかに日帝に勇敢に抵抗したかを記述することが最大のポイントになっている。
このように、解放後に作られた「独立イデオロギー」は最も神聖な「神話」として造作〔※捏造〕され、拡散されてきた。しかし、韓国近現代史で発見されるのは、一定期間、韓国人は大日本帝国の順民〔※原文に漢字で「順民」: 政策や教化などによく従う民。従順な民〕として「朝鮮民族」ではなく「日本国民」として生きてきたというのが歴史の真実である。しかし、左派は絶対多数の私たちの先人たちが「民族」ではなく「国民(日本人)」を誇りを持って生きてきた真実を極端なまでに覆い隠し、歪曲してきた。
民族とは何か?民族は実体性を欠く「想像上の政治共同体」である。民族は個々人に生命はもちろん、日常の生活に意味を与えるものでもない。日中戦争当時、中国の民衆は自分たちに危害を加えた中国軍よりも、民衆のために義理と善心を尽くした規律のある近代日本軍を支持した。
日帝期〔※〕、朝鮮人たちも、腐敗し無能な朝鮮王朝よりも日本の先進的な近代文明にもっと魅力を感じたのも事実である。 したがって、彼らは民族の違いを気にせず、日本の国民として満足し、幸せを感じた。 歴史上、他民族の侵略と支配で互いに同化したり、新しい民族が再生したりする。これはよくある歴史的現象である。人類史は移民族と他文明の侵略と征服が繰り返される歴史に満ちている。
※原文は「일정(一定/日程)기」。「日帝」は「일제」だが、「일정기」 で検索すると「日帝」の意味で使っている例が散見されたので、ここでは「日帝期」と訳した。
金文憲院長が描いた朝鮮時代の風物図。[写真=金文憲].〔※画像省略〕
日本東洋学の泰斗、京都大学の宮崎市定教授は1989年に出版した傑作『東洋の素朴主義と文明主義社会』で、近世中国の文明主義民族である漢族について、非文明人である周辺のモンゴル族と満州族の侵略と征服で文明の 版図が変わり、漢族が絶えず新鮮な血縁で再生した事実を実証的に論証した。
世界には絶対的な100%純度の独立も民族も存在しない。世界を見渡せば、19世紀初頭のナポレオンのドイツ侵略当時、ドイツの知識人の対応は2つに分かれた。例えば、哲学者フィヒテ(Johann Gottlieb Fichte, 1762~1814)は「ドイツ国民に告ぐ」という有名な演説でナポレオンを侵略者と規定し、国民的抵抗を訴えた。
一方、ドイツが生んだ世界的な大哲学者ヘーゲル(Georg Wilhelm Friedrich Hegel, 1770~1831)は、むしろナポレオンの侵略で古臭いドイツのアンシャン・レジーム(旧体制)〔※仏: Ancien régime〕を崩壊させる有益な革命だと主張した。 結局、ドイツはナポレオン革命軍を擁護し、民族の維持より旧体制の打倒を選択した。ヘーゲルは民族主義ではなく、進歩主義の立場でナポレオンの侵略を喜んで受け入れた。
日帝期〔※同上〕の朝鮮人エリートをはじめとする絶対多数の民衆も「進歩主義」を選んだ。左翼からいわゆる親日派と罵倒される朝鮮人は、皆、ヘーゲルの進歩主義を受け入れた先見者であり、建国の功労者である。 したがって、移民族の侵略と支配を「悪」としてのみ規定するのではなく、民族を超越することで民族を救えるという壮大なビジョンを持つべきである。このような視点の中で、「独立」が無条件に正義で、民衆にとって良い事なのかという疑問も持ってみるべきだ。
近代国家は国民のために存在する。独立が国民に幸せを与えられなければ無意味である。皮肉なことに、現在の北朝鮮は「独立」した国家であることは事実だが、その中身は金氏封建王朝と大差ない。李氏王朝以上に自国民を不幸と苦痛の坩堝の中に追い込んだ阿鼻叫喚の'生地獄'がある国だ。
実際には、民族を不幸にしただけでなく、自由まで奪った北朝鮮の悲劇的な体制は、「独立」の大義名分をいわゆる「犬も食わない」レベルに格下げしたことをよく証明している。独立がいわゆる「毒立」〔※原文ママ〕に変質し、自民族を毒殺する国家的システムに堕ちてしまった。
2010年度ノーベル平和賞受賞者で、中国民主化運動のリーダーである劉暁波が思い浮かぶ。 彼は1988年、香港『解放月報』とのインタビューで「中国大陸が自由民主主義の国に変わるには、約300年間西洋文明の支配を受けなければならない。それも果たして十分かどうか疑問だ」と直言した。筆者もやはり300年では足りず、約500年の歳月が必要だと考える。
筆者が提言したいのは、「独立」を無条件に賛美し、強調するよりも、独立の内容と結果がより重要であるという事実を認識しなければならない。 したがって、「独立」が自民族を不幸にするのであれば、むしろ先進文明の移民族の支配を受ける方が良いかもしれない。
約80年前の日本の朝鮮支配も、大きく見ればこのような真理を証明した事例だと思う。むしろ北朝鮮を日本あるいは米国が買収して民主国家として統治するのはどうだろうか。 そうすることが北朝鮮人民を幸せにし、世界平和にも貢献することになるからだ。それでも左翼は韓国さえも北朝鮮式共産国家にしようと躍起になっている。この世にこれほど悪質な巨悪が他にどこにあるだろうか。
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付け加える事はほとんどありませんが、金先生のような意見は、残念ながら韓国では「植民史観」として、”妄言!” の一言で片付けられます。「植民地化(併合)」を正当化するからです。
コメント欄には「韓国の知識人は死んでも書けない卓越した見解が目立つ文章です。」といった称賛がありますが、『ペン&マイク』の読者だからでしょう。
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