【キム・チャンス博士】国立樹木院は今後3年間をかけて韓国でソメイヨシノの起源を探る研究をするはめに...
前回(昨年)までのあらすじ。 〔なんか、大河小説のようになってきたw〕
山林庁国立樹木院は、済州島に自生する王桜とソメイヨシノは別種だというゲノム解析結果を踏まえ、「王桜」を栽培品種に分類替えし、それ以外の済州島に自生するエドヒガン×ヤマザクラの桜(ノーブランド王桜)は「済州王桜」としました。今後は、ソメイヨシノのように、選定された基準木とそれから接ぎ木で増やされた桜のみを「王桜」というブランド名で呼ぶわけです。
その為、”日本の桜を2050年迄に王桜に置き換えていこう” という「王桜プロジェクト2050」も民間団体により始まりましたが、一般の韓国人はそれ程関心がないので、イマイチ盛り上がりません。後述する記事のコメント欄を読んでも、「罪も無い桜に『反日フレーム』を被せるのはやめよう」という趣旨のコメントが多いようです。
この団体は王桜とソメイヨシノの区別は付いているわけですが、国立樹木院のOBがやっているからのようです。
しかし、これを許せないのが地元済州島。特に、キム・チャンス博士〔国立山林科学院暖帯亜熱帯森林研究所〕です。この方は、ワシントンの桜が済州島の王桜であるという論文で博士号を取得したので、自分の研究が否定されてしまうからです。
そして、今年、国立樹木院は、向こう3年間を掛けて、ソメイヨシノの起源と、韓国内に自生しているかどうかを研究させられる事になりました。
※王桜論争時系列まとめはこちら。
これとは別に記事等での表記上の問題が起きました。
ソメイヨシノを日本の栽培種だと認めたくないのか、頑なに「王桜」(왕벚나무/ワンボンナム)と呼んでいるため、ソメイヨシノと王桜を同じ記事で扱う場合、区別するために「왕벚나무(Prunus x yedoensis)」〔※Prunus x yedoensisはソメイヨシノの学名〕や「제주왕벚나무(Prunus x nudiflora)」〔※済州王桜〕のように、学名を添えなくてはならなくなったのです。「イルボン・ワンボンナム(日本王桜)」のような表記も見かけます。
ソメイヨシノの音をそのままハングルで「소메이요시노」と表記する場合は、「日本では "ソメイヨシノ” と呼ばれる~」のような言い回しをする時くらいにしか使いません。
なお、韓国の翻訳ツール『Papago』を使って機械翻訳すると、ワンボンナムはソメイヨシノと訳されます。嫌らしいですね。
以下、『JIBS』(済州放送)の記事と言う事を念頭に置いてお読み下さい。〔※機械翻訳/ツッコミは緑字で〕
* * * *
https://n.news.naver.com/mnews/article/661/0000022467
왕벚나무 '일본산?' 논란 자초 국립수목원, '바로잡기' 후속 연구
ソメイヨシノは「日本産?」論議を招く国立樹木園、「正す」後続研究
※タイトルでは取り敢えず、ソメイヨシノと訳すが、これは、記事の中で「ソメイヨシノの起源と自生有無をなどを確認するための研究...」とあるため。
2023年03月28日
- 「根拠の貧弱さ」「植物主権移譲」批判 国立樹木園、今回はどうだろうか?
- 古びた王桜は「日本産」デマを完全に払拭、3年間の研究推進
「日本産だ」、「私たちの自生植物だ」をめぐって長い間議論を呼んできた王桜の起源を明らかにする研究が推進されます。
先立って数年前、山林庁国立樹木園が街路樹として広く使われる「王桜」が日本産であるかのように解釈できる内容を発表し、自ら招いた論難を正すための後続研究です。
※国立樹木院が悪い事になってるw 済州島の王桜はまだ大々的に頒布されている訳ではないので、樹齢数十年の桜並木があれば、それはソメイヨシノに決まってる。
28日、山林庁国立樹木園によりますと、今年から3年間、王桜(Prunus x yedoensis)〔※ソメイヨシノの事〕の起源と自生有無などを確認するための研究を進めます。
研究課題名は「王桜(Prunus x yedoensis)の分類学的検討のための現地調査および人文·歴史学的研究」。
今回の研究は国立樹木園が「済州王桜」と「王桜」の種を区分し、済州王桜は韓国の自生植物ですが、王桜は日本産であるかのように解釈できる〔※〕ように発表したことを正すための後続研究と見ることができます。
※いや、日本のソメイヨシノを「ソメイヨシノ」(소메이요시노)って呼べばいいだけだろ。
国立樹木園はこのために昨年学術セミナーと専門家懇談会などを実施し、今年から王桜の起源と韓国特産植物であることを明らかにする研究を本格的に推進します。
※国立樹木院の人はソメイヨシノが日本の栽培種と分かっているのに、気の毒w
特に、今回の研究では王桜専門家と山林·植物分類·遺伝体研究者が参加する研究諮問団を構成し、研究の客観性と成果を高める計画です。
国立樹木園は今回の研究を通じて2018年に韓国特産植物であることが国際的に認められた済州王桜(Prunus x nudiflora)に続き、王桜Prunus x yedoensis)〔※ソメイヨシノ〕の起源を明らかにする計画です。
それと共に国立樹木園は韓国山林科学会、韓国植物分類学会など学界で街路樹などとして広く植えられている王桜の韓国起源有無を明らかにする研究が必要だという立場を持っていると伝えました。
※日本統治時代に日本人によって植えられたなら間違いなくソメイヨシノで、鎮海〔※旧軍港〕や汝矣島〔※ヨイド/国会議事堂のある漢江の中州〕は、戦後、日本から贈られたものなので、これもほぼソメイヨシノ。既にDNA検査で証明されている。〕
一方、国立樹木園は2014年、韓半島特産植物の種分化と起源に関する共同研究を行い、済州島漢拏山に自生する済州王桜(Prunus x nudiflora)に対する全ゲノムを完全に解読しました。
このような研究結果は2018年国際学術誌『Genome Biology』に掲載され済州王桜が韓国特産植物であることが認められました。
※これ以上何をする事があるの?
■ 全研究所長の「良心宣言」、政界にまで広がった「桜」論議
韓国にある桜の木が日本産かどうかという議論は実は以前からありました。
しかし、この論難が激化した決定的契機は2018年9月国立樹木園で配布した一件の報道資料のためです。
当時「世界初の『済州島自生王桜』遺伝体解読」と題した報道資料には、韓国の大学研究陣が世界で最も多く済州島自生王桜の全ゲノムを完全解読し、これにより済州王桜と日本王桜〔※イルボン ワンボンナム〕は起源と種が違うことを突き止めたという内容が盛り込まれています。
簡単に言えば、ソウルの桜の名所である輪中路〔※桜並木で有名な通り。汝矣島にある。〕をはじめ、全国に街路樹として多く植えられている王桜と済州島漢拏山の一部地域で自生することが確認された済州産王桜〔※〕が全く違う種だという趣旨です。
※王桜はエドヒガン〔母〕×オオヤマザクラまたはヤマザクラ〔父〕が自然交配して生まれた物だが、済州島にはこの2つがあるエリアがあり、王桜はそこで見られる。
実際、国立樹木園が属する山林庁は2018年に自生種として登録されていた済州産王桜をそれぞれ済州王桜(自生種)と王桜(栽培種)に区分し、国家標準植物リストに登録したことが分かりました。
「自生種」は韓国でもともと育った在来植物、「栽培種」は外部から持ち込んで育つ植物〔←※はぁ?〕と解釈できます。
王桜をテーマに生物学博士号を取得した元国立山林科学院温帯亜熱帯研究所所長のキム·チャンス氏は昨年4月、済州でこの問題に関連した別途の記者会見まで行い、王桜が日本産だという国立樹木園側の主張は根拠のないデマだと批判しました。
キム·チャンス博士は当時、「国家標準植物目録内の自生植物から2020年に王桜を削除し、公式に韓国固有種の地位を剥奪した」としたうえで「これは王桜が日本原産だという日本の主張を受け入れ、結果的に王桜の生物主権を日本に無償譲渡したことになった」と批判しました。
※「お薬、増やしときますね~」
それと共に「根拠が貧弱な桜関連研究結果により韓国の在来植物である王桜に『倭色』がかぶせられるのが残念で今回記者会見を通じて真実を知らせることになった」と付け加えた。
政界からも関連した苦言が出てきました。
昨年10月、国会農林畜産食品海洋水産委員会所属のウィ·ソンゴン議員(民主党、済州西帰浦)は「山林庁が王桜が日本種だという誤った認識拡大に責任がある」と指摘しました。
それと共に「今後、全数調査をはじめとする徹底した研究を通じて皆が認める王桜に対する研究結果を導き出さなければならない」と話しました。
* * * *
来年に続く(多分)
« 日本に対して初めて対等な条約を結んでくれた国はメキシコ(スペイン領)であった | トップページ | 韓国のキム・ジュヒャン牧師が唄う「天国行進曲(천국 행진곡)」 »
« 日本に対して初めて対等な条約を結んでくれた国はメキシコ(スペイン領)であった | トップページ | 韓国のキム・ジュヒャン牧師が唄う「天国行進曲(천국 행진곡)」 »
コメント