【原発処理水】韓国の学会「処理水を10年間放出しても韓国海域の放射性物質上昇は10万分の1程度」、しかし韓国メディアは...
以前から予告されていた事ですが、16日に、福島原発の処理水を放出した場合のシミュレーション結果が公表されました。
結論は掲題の通りですが、記事をご紹介します。いつものように「汚染水」などと書いていますが、そこを無視すれば、事実(結果報告)のみを報道するストレートニュースです。
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https://www.chosun.com/economy/science/2023/02/16/GCKVVIIUVBHRBPUIUKSXOWBSGM/
“한국 해역 삼중수소 농도, 이전보다 10만분의 1 상승”
海洋科学技術院・原子力研究院
「韓国海域のトリチウム濃度、以前より10万分の1上昇"
2023.02.16 17:45
福島原発/ロイター聯合ニュース
日本が福島原発敷地内に保管した汚染水を放流しても、韓国海域のトリチウム濃度は以前より10万分の1程度高くなると分析された。韓国に与える影響は微々たるものだということだ。トリチウムは一般水素より中性子が2個多い水素で、放射能を持つ。
海洋科学技術院と原子力研究院の共同研究陣は16日、済州島で開かれた韓国防災学会学術発表大会でこのような内容のシミュレーション結果を発表した。日本政府は2011年の東日本大震災以降、原発敷地内に保管してきた汚染水を早ければ春に放流する計画だが、これによる影響を事前にシミュレーションしたものだ。東京電力によると、現在、全貯蔵可能容量の96%である133万tが原発内のタンクに保管されている。
研究チームは、日本の浄化施設(ALPS)でろ過されない放射性物質トリチウムを分析対象に選定した。そして、福島原子力発電所の約1㎞沖の海でトリチウムを今年3月から10年間、年間最大22兆㏃(ベクレル)で排出すると仮定した。ベクレルは放射性物質から放出される放射線の量を表す国際単位だ。研究陣は「精度を高めるために複数の予測を組み合わせて結果を導き出した」と話した。
シミュレーションの結果、トリチウムは10年後に北太平洋全体に拡散することが分かった。済州島周辺海域に1立方メートル当たり0.0001ベクレルの濃度が一時的に検出され、4~5年後から本格的にトリチウムが流入する。10年後には1立方メートル当たり約0.001ベクレルの濃度に達すると予測された。韓国原子力安全技術院によると、国内海域の平均トリチウム濃度は1㎥当たり172ベクレルだ。研究陣は「海洋に存在するトリチウムの10万分の1レベルで分析機器でも検出が難しい低濃度」とし「また、放出された汚染水が韓国に流入する時期は、毎年海流の特性によって変動する可能性がある」と説明した。
今回のシミュレーションは、2021年に中国第1海洋研究所が発表した結果と似ている。中国の研究陣は、10年間合計900兆ベクレルのトリチウムを放出すると、5年後に1㎥当たり約0.001ベクレルの濃度で韓国海域に到達すると予測した。海洋科学技術院の関係者は「今回の研究は、日本が浄化をきちんとしたという仮定でシミュレーションしたもの」とし、「実際の状況で追加データが出れば、2~3週間以内にシミュレーション結果を出すことができる」と述べた。
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基本的に韓国の専門家は文在寅政権でも同じ事を言っていました。
記事を保管していなかったので、『シンシアリーのブログ』さんからお借りします。
- 2021年5月18日:韓国側の「福島処理水は問題ない」趣旨の資料、次々と消える・・論文は撤回、分析は削除
- 2021年6月16日:『福島処理水が韓国に及ぼす影響は微々』報告書を書いた博士、警告処分される
そして、今回、再び「問題無い」という報告が出ました。
しかし、これで世論が収まるかと言えば、そうは思えません。
極左の『ハンギョレ」は「"福島汚染水放流時、4~5年後に済州海域に到達"」という見出しで、一応調査報告はそのまま書いているものの、
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/1079954.html
“후쿠시마 오염수 방류시 4~5년 뒤 제주해역 도달”
2023-02-16
>今回のシミュレーション分析はトリチウムの拡散のみを対象としたもので、排出される様々な放射性物質(核種)が生物の食物連鎖に乗って蓄積され、移動する過程は考慮されていない。 したがって、今回の分析は汚染水排出が環境に与える影響全体を示すものではない。日本が放流しようとしている汚染水の中には、トリチウム以外にも様々な放射性物質が含まれている。
>今回のシミュレーション結果発表をめぐり、環境団体や野党側は「今回のシミュレーションだけで私たちに与える影響が微々たるものだと結論付けるのは早計で正しくない」という反応を示した。分析モデルに入力された日本側の資料を信頼できないうえ、放射性物質の生物学的濃縮が考慮されていないという理由からだ。
と、平壌(平常)運転です。
また、『朝鮮日報』もニュース動画だと下のような報道になります。
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https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/02/17/2023021780011.html
動画URL:https://youtu.be/Hxwwqf328Es
韓国研究機関「福島第一原発の汚染水、放流から5年後に済州へ…トリチウム量は検出困難なレベル」
2023/02/17
環境団体「安全だという誤解を与えかねない」
アンカー: 日本が、福島第一原発の汚染水を、早ければ今年の春から放流すると表明しました。汚染水を放流したら、4-5年後に韓国の済州海域に放射性物質が流れ込むだろうという分析が出ました。ごく少量だといいますが、人体への有害性を巡る論争から自由ではいられません。加えて、日本政府がきちんとしたデータを公開しないという批判もあり、ごく少量のみ流入するという分析自体にも疑問が提起されました。
ユン・ジェミン記者がリポートします。
リポート: 日本政府が、福島の原発汚染水を放流すると表明したのは2年前。早ければ今年の春から、汚染水が海に流れ込みます。
韓国海洋科学技術院と韓国原子力研究院が実験した結果、福島の汚染水は4-5年後に韓国の済州海域へ流入すると判明しました。
研究によると、10年後には汚染水の中に含まれる三重水素(トリチウム)の量は0.001ベクレルの水準と予測されますが、これは分析機器でも検出し難い量です。
しかし、正確な数値ではありません。日本政府が今後10年間、毎年22兆ベクレルの三重水素が含まれた汚染水を放流するという仮定の下に行われたからです。
原子力研究院関係者:「国際的に、公に発表してもらわなければならないが、IAEA(国際原子力機関)は日本から(放流量の報告を)受けなかった」
韓国国内の環境団体も懸念しています。
チャン・マリ/グリーンピース気候エネルギー・キャンペイナー:「汚染水の放流がまるで安全であるかのように見えかねず、そういう誤解を呼び起こしかねない研究だと思います」
また今回の実験は、汚染水の放流が海洋生態系にいかなる影響を与えるかは含んでいないことから、研究陣も韓国国内の環境に及ぼす影響が全くないとは確信できないと明かしました。
テレビ朝鮮、ユン・ジェミンでした。
(2023年2月16日放送 TV朝鮮「ニュース9」より)
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つまり、メディアがバイアスをかけて報道するわけです。
ちなみに、冒頭の『朝鮮日報』の記事のコメントは「科学的に判断すべき」とか「中国の原発の方を心配しろ」とか、比較的まともでした。尤もブログ主は、韓国の原発処理水を心配しろと言ってやりたいですがw
しかし、『ハンギョレ』や『TV朝鮮』のコメントは完全に誘導されて、日本を批判していました。
韓国人は一般にNAVERなどのポータルサイトでニュースを見るので、『朝鮮日報』の記事に直接コメントを書く人達は少数派です。
尤も、一般人がどんなコメントを書こうが政策には影響がないでしょうが、問題は、環境団体とかが出てきた事。市民団体と称する人達が集会を開くのは時間の問題でしょう。
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