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2022年12月の21件の記事

2022/12/30

日韓両国でNPO団体への公金支出にメス?【colabo問題】

ブログ主は自分の意見を表明するというよりは「記録」のつもりで記事を書いています。現在は日韓関係に絞った韓国関連の記事を中心に書いているので、今回のエントリーはややそれから外れるのですが、似たような事が同時に、しかし対照的に起こっているので、エントリーしておこうと思います。

まずは、朝鮮日報(韓国語版)の社説をご紹介しますが、NPO団体(非営利の民間組織)への公金支出にメスを入れるという内容です。

 

* * * *

https://www.chosun.com/opinion/editorial/2022/12/29/6LJRVOKFPNHH5ELK5XH3QXHH2Q/
[社説]毎年5兆ウォンを受け取った各種団体は、今や国民の税金を「自分の金」と認識している
2022.12.290 3:22

文在寅 政府5年間、各種市民団体、協会、財団など民間団体に支援された国庫補助金が毎年4000億ウォン〔※約400億円〕ずつ急増したことが分かった。 朴槿恵 政府最後の年に3兆ウォン台だったのが昨年5兆ウォンを突破した。 巨大労組の財政のように今まで一度もまともに使途を覗き見たことのない「盲目の金」だ

大統領室が公開した補助金不正受給·使用事例の中には南北協力基金を不正受領し監査院に摘発された対北朝鮮支援団体がこの事実を隠したままソウル市と行安部に支援金を申請し3600万ウォンを受け取った例女性家族部支援対象に選定されたロウソク中高生市民連帯所属サークル5ヶ所が「政治的活動不可」方針を無視して反政府集会を主導した例などが含まれた。 西海公務員殺害の時点で平壌(ピョンヤン)旅行を広報した対北朝鮮支援団体、遺族支援金を金正恩(キム·ジョンウン)新年の辞学習に使ったセウォル号団体などもあった。 食事代、人件費、出張費の水増し、書類操作など古典的な会計不正事例は数え切れないほどだ。

しかし、2016年以後、政府が摘発した事例は153件、還収金額は34億ウォンに過ぎなかった。 全体31兆4665億ウォンの0.01%に過ぎない。 今回、大統領室が調べたのは、中央政府補助金が入った事業に限られた。 氷山の一角にならざるを得ない。 地方自治体が別途支援した事業、市·道教育庁を通じて支援した事業、公共機関が支援した事業は規模も把握できなかった。

ソウル市の場合、パク·ウォンスン市長在任10年間、民間補助金または民間委託金で市民団体に支援した税金が1兆ウォンに迫った。 支援金の半分以上が人件費に使われた。 彼らが与えた公務員のように国民の税金で月給を受け取ったのだ。 市と傘下団体の5級以上の役員の25%は市民団体と民主党出身に戻った。 市民団体が市の権力を掌握し、市民の税金を自分の金のように分けて食べた。 ソウルだけでなく全国で起きたことだ。 このような左派生態系、左派カルテルの構築を可能にしたのが目に見えない補助金だった。 新政権に入って、この「盲目の金」が少し途絶えると、全国各地でまるで自分の金を出せというように国民の税金を出せというデモが起きている。

これまで実態調査ができなかったのではなく、しなかったのだ。 ずさんな補助金管理体系を果敢に整備するという政府方針が、竜頭蛇尾になってはならない。 二度と国民の税金をめぐって「市民団体専用ATM(ATM)」という言葉が出てはならない。

* * * *

 

この記事で分かるように、大統領府からの上意下達で各省庁から直接補助を受け取っているNPO団体を調べた所、不正受給が多く見つかったという話です。

韓国の事をあまり褒めないブログ主ですが、尹錫悦政権は、内国問題に関して、特に文在寅政権の負の遺産の清算に関しては、非常に良くやっていると思います。そのため、岸田総理とは対照的に支持率も徐々に上がっています。

 

一方、日本では、一人の都民〔※SNSでは「暇空茜」(ひまそら・あかね?)の名前で活動している元ゲーム開発者の男性〕が、家出少女やDV日被害の女性などを対象に支援するNPO団体「colabo」〔仁藤夢乃 代表理事〕に目を付け、自身で住民監査請求を行った所、珍しく、監査委員から、この団体の会計報告や都のチェックに非常に問題があるという回答が出ました。「珍しく」と書いたのは、大抵、住民監査請求は却下されるもので、その後に住民訴訟に発展するというのがよくあるパターンだからです。つまり、相当この団体に問題があると言う事です。

暇空茜氏が開示請求をした資料などから、計上されている費用に見合った活動実績がない事がネット上でバレ始め、仁藤夢乃(にとう ゆめの)氏の過去の言動からも、自分の活動資金(and 生活資金?)の為に女性支援を隠れ蓑にして公金を食い物にしているのではないか?という疑惑が持たれていました。

 

暇空茜
@himasoraakane

Colaboの不正会計疑惑について行った住民監査請求の結果全文です
ざっくりまとめ 
2月28日までに
・遡って調べろ、不正があったら返金とかさせろ
・区分守らせろ
・こんなクソ報告書で通すな
・按分しろ
・他に流用すんな
・宿泊、給食費に上限つけろ
・ちゃんと指導しろ

添付画像省略

午前11:35 · 2022年12月29日

 

また、この団体を追及する過程で、colaboを支持するという人達が名乗りを上げ、フェミニスト系を中心とする左派系活動家の人脈が浮き彫りになったのでした。

実際、仁藤夢乃氏は、合宿と称して、保護した(?)女性達を沖縄県辺野古に連れて行き反基地活動に参加させたり、彼女自身、ソウルに行き、正義連の「水曜集会」に参加したりもしていました。当然、彼女の人脈には「西早稲田」界隈も含まれています。

これをもう少し広い視野で見ると、左翼ネットワークの大物が政府(省庁)に識者等として入り込み、NPO団体に公金を流すスキームを作っている構図も見えます。東日本大震災でも、もっともらしい名目のNPO団体が乱立し、公金を食い物にしていましたが、この頃からそういうスキームができあがったのだと思います。まともな団体には気の毒ですが、東日本大震災でできたあるNPOがなぜか沖縄に事務所を作り、その代表者が玉城デニー県知事の金庫番をやっている例もありました。 〔沖縄のタマネギ男爆誕!玉城デニーと万国津梁会議、新外交イニシアチブ、公共事業を私物化か(2019-10-03)

つまり、韓国とは違った形ですが、官と民間団体との癒着が想像できるのです。

 

ここまでで分かるように、韓国ではトップダウン、日本では一民間人の告発という非常に対照的なスタートにも関わらず、似たような事が日韓同時に進行しているのです。

そして、もう一つ対照的なのは、韓国の場合は政府の発表なのでメディアが報じるのは当然ですが、日本の場合はネットではかなり大きな ”祭” となっているのに大手メディアがダンマリな事。

現在のところ、扱ったのは『SAKISIRU』(新田哲史 編集長)くらいでしょうか。

 

ただ、ちょっと気になるのは、『日経新聞』が急に「NPO25年『善意』の限界」と題してNPO問題をシリーズで取りあげ始めた事です。年明けにでもcolabo問題を報じる布石でしょうか?

 

面白い流れだと思ったので、ややブログ主の守備範囲からは外れますが、取りあげてみました。

 

 

  


 

 

 

2022/12/26

【”徴用工”問題】韓国政府、韓国側だけで基金を作る案を原告側に提案ー原告側は反発

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221226/k10013935031000.html
日韓外交 局長級協議 徴用めぐる問題など意思疎通継続を再確認
2022年12月26日 17時31分
日韓外交当局の局長級協議が行われ、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題などについて、意思疎通を継続していくことを改めて確認しました。

局長級、即ち実務者の協議はそもそも定期的に行われているもので、この記事は何も進展がないという話です。

 

しかし、今日、『聯合ニュース』が、韓国企業の寄付だけで財源を確保し、被害者に賠償金の代わりに弁済する案を原告側に提示したという報道がありました。記事は後回しにします。

これで分かるのは、日本政府は「日本(企業)は絶対に金を出さない」と突っぱねてると言うことです。この問題は、韓国の国内問題だと言い続けることが重要です。

  

ご存知のように、1965年の日韓請求権協定〔日韓基本条約に付随する協定の一つ〕に基づいて日韓双方は未払金等の請求権の相殺をし、日本側は韓国政府に北朝鮮の分も含めて一括して支払いました。韓国政府がこれをようやく対象者に支払い終えたのは盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の時でしたが、韓国の国内問題なので、日本側は一切関知していません。

これと同様に、韓国政府が、日本統治時代に日本への出稼ぎ労働者に何らかの補償を追加で行うとしても、韓国国内の問題として行うなら、日本はあれこれ言う必要がないのです。

尤も、日本統治を不法なものとして日本企業に賠償責任があるとした2018年の大法院判決がそもそも不当なので、本来はこれを尹錫悦政権に分からせる必要があるのですが、まずは「国内で解決すべき問題」という認識を韓国人に持たせる事が重要でしょう。

 

* * * *

https://jp.yna.co.kr/view/AJP20221226002600882?section=japan-relationship/index
政府が韓国企業だけの寄付で弁済推進 「強く反対」=徴用被害者側
韓日関係 2022.12.26 16:01

【ソウル聯合ニュース】日本による植民地時代の徴用被害者側は26日、日本の加害企業ではなく韓国企業の寄付だけで財源を確保し、被害者に賠償金の代わりに弁済する案を政府から通知されたと明らかにした。被害者側は日本の被告企業の参加と謝罪がない案に強く反対する立場を示した。2018年に日本企業への賠償命令が確定した訴訟の原告である徴用被害者側の代理人と支援団体が26日、ソウルと南西部・光州で記者会見を開いた。徴用問題の解決策を巡る政府との対立は今後も続くとみられる。

画像省略〕光州市で記者会見を開いた徴用被害者と代理人、支援団体メンバー=26日、光州(聯合ニュース)〔※光州という場所はガチガチの左派の牙城で、記者会見の場所が光州と言うことが原告側を象徴している。

 徴用被害者側は会見資料で、「先週、外交部側から強制動員問題に関する韓国政府の有力な案を聴取した」として、韓国の「日帝強制動員被害者支援財団」が韓国企業の寄付で財源をつくり、被害者に弁済するという内容だと伝えた。

 被害者側はこの案について「強く反対する」として、「三菱重工業や日本製鉄(旧新日鉄住金)などの日本の被告企業の謝罪や拠出がないだけでなく、日本の別の企業の拠出もない、日本の免責を認める案」と批判。「外交部側は支援財団が韓国企業の財源で被害者に弁済を始めれば、その後に(被告企業を除く)日本企業の自発的な参加や日本政府の遺憾表明を期待できるという立場だが、賠償の責任がある被告企業の参加がない解決策は議論する価値もない」と強調した。

 そのうえで、日本政府が一貫して主張してきた「韓国が解決すべきだ」という要求が貫徹された「完全な外交的敗北であり惨事」と指摘した。また「強制動員被害者のために設立され運用されている支援財団を設立の趣旨や目的とは全く異なる方式で運用しようとする案であり、不当だ」と主張。「支援財団は被害者の意思に反して被害者の債権を消滅させ、強制執行の手続きを中止させるために裁判所に供託書などを提出する役割をする」として、被害者を支援するために設立された財団と戦う状況になると懸念を示した。

 被害者側は韓国政府がやるべきことについて、「韓国の司法の決定を無視して盗人猛々しい態度を取っている日本を対象に外交的保護権を行使すること」とし、「韓国政府は日本が最も望む方式、(つまり)被害者の意思を排除し彼らの債権を一方的に消滅させる方式で進めている」と批判した。また、「韓国政府がこの案を最終案として確定し、発表する愚かなことがあってはならない」と改めてくぎを刺した。

 被害者側は日本の被告企業の直接的な賠償ではなく、第三者が賠償を肩代わりする案を取るとしても財源づくりには被告企業が参加すべきで、日本企業または政府の謝罪も必要という立場を示してきた。だが、徴用問題は1965年の請求権協定で解決済みとの立場を崩していない日本側がこのような措置を受け入れなかったとみられる。

 

 

  


 

 

 

2022/12/25

【文化の背乗り】韓国人「キムパブを世界に広めよう!」

まずは産経の黒田さんのコラムです。

 

* * * *

https://www.sankei.com/article/20221224-63BWFU7IVFMKBEW6POODFAFC6A/
ソウルからヨボセヨ
韓国のり巻き、世界化の野望
2022/12/24 07:00
黒田 勝弘

韓国ののり巻き「キムパプ」が日本で「キンパ」とか「キンパ巻き」と称して売られ、回転ずしのメニューにまでなっている話を先に紹介したが、韓国で予想通り(?)〝キムパプの世界化〟作戦が始まったようだ。先ごろ「大韓民国キムパプ・フォーラム」なる団体が国会内でセミナーを開き「世界に売り出そう!」と気炎をあげた。

そこでの話によると、すでに在米韓国文化センターなどでは日本ののり巻きとの違いを強調し、キムパプの独自性や優秀性をキャンペーンしているとか。海外では韓国のキムパプもすしの一種になっているので、そのイメージを変えようというわけだ。確かに、のりにゴマ油が塗ってあって酢の入っていないキムパプは本来のすしから外れるが、そのうちのり巻きそのものを韓国起源といいだしそうだ。

10年ほど前、「ビビンバ世界化キャンペーン」が行われた際「野菜など具の彩りが消えてしまう、かきまぜ、こねあげる食べ方は改善の余地がある」と指摘したため〝クロダ妄言〟と激しくたたかれた。当時、「では何が世界化にいいのか?」とよく聞かれたので「キムパプがいい」と助言したが「あれは日本起源なのでダメ」と否定された。何だ、筆者が言ったとおりじゃないか。

* * * *

 

「海外から認められたい」ー まあ、これは日本人だって悪い気はしないので、気持ちは分かるのですが、なんで日本の食べ物や文化、それも、海外で広く認知された物を欲しがるのかが理解できません。

ブログ主は「文化の背乗り(はいのり)」と呼んでいますが、普通にネットでも見かけるので、誰でも思いつく言い方なのでしょう。本来は「工作員や犯罪者などが正体を隠すために、実在する他人の身分・戸籍を乗っ取って、その人物に成りすます行為を指す警察用語」です。

 

ところで、韓国人はわりと最近まで「노리마키(ノリマキ)」と言っていました。少なくとも、海苔巻きが日本から来たものだと知っている人は多いのですが、知ってて「김밥(キムパプ)」は韓国のオリジナルだと言い張っています。それで、既に若年層は「キムパプ」という名前しか知らないのでそう思い込みます。「折り紙ージョンイジョブキ」と同じですね。

韓国語日本語も)のWikipediaによると、1935年1月15日の『東亜日報』が「김밥」の初出だそうなので見てみましたが、Googleレンズの機械翻訳なので詳しくは分かりませんが、済州島の事を書いたコラムで、「海女さんが一仕事終えてキムパプを食べた」というような事が書いてありました。確かに、海苔巻きは働く人のお弁当にピッタリの食べ物です。

 

議論をするのも馬鹿馬鹿しいのですが、歌川広重(1797-1858年) などの江戸時代の浮世絵師によって、寿司や海苔巻きが描かれています。〔→Wikimediaに掲載された画像

 

韓国では国語審議会の国語純化文科委員会というところが日本語風の単語に目を光らせていて、固有語っぽい単語への言い換えを行っています。

2005年に出版された『日本語風生活用語純化集』には付表として「일본어 투 낱말(日本語風単語)」リストがあり、推奨する言い換えをリスト化しています。〔リンク先で「のりまき」で検索して見て下さい。〕

日本語の痕跡を消してから起源を主張するのは韓国人の良くやる手です。

 

下表は『韓国が漢字を復活できない理由』(豊田有恒 著/祥伝社/2012年)からの引用です。他にも色々な単語を言い換えようとしています。

 

20221225_norimaki02

 

 

  


 

 

 

2022/12/23

【江華島条約】江華島条約は不平等条約ではない、だと?

公開:2022-12-23 05:50:40  最終更新:2022/12/23 18:18(画像追加)

金柄憲(キム・ビョンホン)所長は元々韓国の歴史教育、特に歴史教科書の近代史の殆どが嘘である事を問題視して、その是正の為に活動されている方です。

以下の動画は元動画からの切り抜きで、ゆんばん氏が字幕を付けたもので、「江華島条約(1875年)は不平等条約ではない」という話を聞き手の方に説明されています。

 

不平等条約の嘘、강화도조약은 평등조약〔元動画:난장판 초등 검정 사회교과서

 

果たしてそうでしょうか?

まずは、動画が消されると困るので、動画の金柄憲所長の説明を要約します。

 

* * * *

ある教科書会社に質問した。なぜ、江華島条約が不平等条約なのか?と。 すると、答えられなくて、この部分を教科書から削除して、しばらくしたらまた復活した。

江華島条約にはこうある。「朝鮮国は自主の邦にして、日本国と平等の権を有せり。」 これが不平等であろうか? 不平等だという説明を読むと呆れる。 

まず、前提として、朝鮮は清の属国だった。それだと日本との条約は結べない。日本は ”大家” にあたる清と条約を結ばなければならない。

「釜山ほか二港の開港」... 江華島条約の目的は何か? 「貿易」だ。釜山だけでは足りないから、二港〔元山、仁川〕を追加した。

「日本が自由に測量する事を許可する」... これがまた「領土侵害」だと教えてるが、新しい港を開くには測量が必要なのに。

「日本人が開港場で罪を犯した場合は、日本の法律で裁判する」〔※治外法権〕。一見、不平等に見えるが、この後に、「朝鮮人が罪を犯した場合は朝鮮の官吏が裁判をする」と続く。裁判の管轄権の違い。なぜなら、日本には当時既に近代法が普及していたが、朝鮮ではまだ原始的な懲罰法だった。そんな原始的な裁判に日本人の預けることができなかった。今でも、(我々韓国人が)アフリカの原始的な法律に任せることができるだろうか? これは合理的な事なのだ。

* * * *

 

はっきり言って、これは詭弁です。

朝鮮が自主の国であった事と清の属国であった事は矛盾しません。

朝鮮人は、日清戦争後の下関条約(1895年)でも、「独立国家」であるという条文の表現に難色を示し、「自主の国」という表現になりました。これなら、属国の立場も自主的であるからです。実際、中国(明、清)は李朝の外交権までは奪わなかったのです。この部分が、韓国人が、日本が外交権を奪ったという理由で「侵略」だという所以です。

 

日本の中学・高校で歴史を学んだ日本人なら、これは立派な「不平等条約」だと思うでしょう。

例えば、日本国内で罪を犯した朝鮮人が日本の法律では無く、朝鮮の法律で裁判ができたのか?、朝鮮人が日本で測量できたのか? こう考えると片務的なのは明らかです。

実際に我々が日本史を学ぶ時、幕末に欧米列強と結んだ条約、例えば、『安政五箇国条約』(1858年7月)等は「不平等条約」だと習います。

当時も幕府が「勅許」を得ずに締結した事で批判が起こりますが、不平等だという理由は、例えば「治外法権」。これは、金柄憲所長が解説したことと同じ理由で、当時はまだ日本に近代的な法律が確立できていなかったのです。

ちなみに、日本が初めて西洋と平等の条約を結んだのはメキシコとの間で結んだ日墨修好通商条約(1888年)で、日本はこれに礼を尽くし、永田町に在外公館用の用地を提供します。

 

2018年7月14日のフランス革命記念日に日本の自衛官がシャンゼリゼ通りをパレードします。

 

20180714_paris01

 

これは、日仏友好160周年を記念して招待されたもの、即ち、不平等条約である日仏修好通商条約の締結を記念したものですが、日本人はこの堂々とした自衛隊に拍手を送ります。〔『パンドラの憂鬱:海外「ありがとう自衛隊!」 革命記念日パレードに参加した自衛隊にフランスから感動の声

  

念の為、『世界史の窓』というサイトから、江華島条約(日朝修好条規)の説明の一部を引用します。

1876年、日本が朝鮮に強要した不平等条約。朝鮮王朝はこれによって開国した。
 江華島事件の結果、1876年2月に日本の明治政府の圧力のもとで朝鮮王朝(李朝)の閔氏政権との間で締結された通商条約。江華条約ともいう。
 日朝修好条規に基づき、同年中に付則や貿易規則が調印されたがそれらを含めて朝鮮はこの不平等条約の下で開国することとなった。朝鮮側が認めたことは次のようなものである。 → 朝鮮の開国

  • 外交使節の首都派遣。
  • 釜山ほか二港の開港と自由貿易。 
  • 開港場における居留地の設定。 
  • 領事による居留民の管理。
  • 開港場における領事裁判権。
  • 朝鮮沿海の測量・海図作成の権利。
  • 開港場から四キロ以内への内地旅行、通商権。
  • 開港場における日本通貨の使用。
  • 朝鮮からの米穀輸出の自由。
  • 輸出入税の免除(無関税)。

 

どうですか? 朝鮮がこれと同じ事を日本で行えるというなら平等ですが、そうではないので「不平等」でしょう。

不平等条約なら不平等条約で、なぜ、そうせざるを得なかったのかという背景を理解する事が重要です。

 

ブログ主は、金柄憲所長を批判したくはありません。韓国人の歴史観が、事象をあるがままに因果関係で説明せずに、未だに道徳の観点から「善悪」の尺度を入れるから、こういう説明で誤魔化さざるを得なくなるのです。

しかし、この論理では、ブログ主が指摘したように、「朝鮮人は同じ事を日本でできなかった」と突っこまれたら負けます。

 

日本人は、不平等条約を結ばざるを得なかった事を屈辱に思って反省し、国内法を整備したりして不平等条約の改正を目指します。一方、韓国人は何もせずに、後世になって、ただただ恨み事を言うだけ。

尤も、韓国では「歴史」ではなく「国史」なので、自国中心主義であり、歴史がイデオロギーを内包しており、これは右も左も同じです。

 

【追記】画像はブログ主が使っていた高校生向け日本史「要点整理」。右上の「条約締結」を見れば、幕末に欧米列強と結んだ条約なんて「不平等条約」ばかりです。100年以上経ってこんな事でネチネチと恨みつらみを言う日本人がいたら頭がおかしい。

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2022/12/22

【安重根】映画『英雄』に対する韓国人の反応-無知と欺瞞、どちらが罪深いだろうか?

韓国で安重根を描いた映画『英雄』が公開されたそうで、『朝鮮日報』にレビューが書かれていました。記事は長くて大した内容では無いので後回しにしますが、ブログ主はこの記事の韓国語版を探して、そのコメント欄を読んでみました。

 

朝鮮日報は韓国内の政治に関しては保守的〔尤も、日本に関する記事は、他のメディアと大差ない〕なので、朝鮮日報の記事に直接コメントを書くような韓国人は比較的理性的です。

そして、そのコメント欄は、安重根が本当は英雄でも何で無い事を知っているコメントが優勢でした。

そうです。日本人の多くは、韓国人が無知だから安重根を英雄視していると思いがちですが、韓国人は安重根に関する史実を結構知っているのです。その上で、黙っているのです。

一般人がネット記事のコメント欄に書くくらいなので、学者などは史実を知っているはずです。ブログ主が以前検索したところ、安重根が伊藤博文を誤解から暗殺した事を書いている記事を見つけられました。但し、ブログ主が使ったのはGoogle、韓国人はNAVERの検索エンジンを使いますから、フィルターがかけられている可能性は多いにありますが。

 

韓国人YouTuberの『キムチわさび』氏が、この映画『英雄』を取りあげていました。

 

反日英雄に熱狂する理由/안중근은 정말 당신의 영웅인가요?

 

だいたい上に書いたような韓国人の誤解を解く内容で、伊藤博文と安重根、どちらが朝鮮人のことを考えていたか?という話です。

動画の中で紹介される史料〔伊藤が、「朝鮮は朝鮮人の物だ」と考えていた事〕は、新渡戸稲造の『偉人群像』〔昭和6年(1931年)出版〕の「第二十七章 伊藤公」からの引用で、新渡戸稲造が伊藤博文の家を訪ねて聞いた話です。

オリジナルは国会図書館のデジタルアーカイブで公開されています。〔下記URLの162-170コマ あたり。

 

しかし、前述のように、実は韓国人の多くは薄々事実を知っているのです。

「無知な事」と「嘘だと知っていて黙っている不誠実さ」、どちらが恐ろしいと思いますか?

 

ブログ主は嫌韓を広めようとこういう記事を書いている訳ではないのです。

韓国人の大多数がどういう人達なのかを知らないと、韓国で嘘と戦っている方達がどれほど困難な道を選んだのかを知ることができないと思うからです。

以前、ブログ主は金柄憲(キム・ビョンホン)所長に対して、旧日本大使館前はともかく、それ以外の慰安婦像の所でデモをするならば、人通りの多い街中(まちなか)で街宣をした方が効果的なのではないか?と意見を伝えた事があります。慰安婦像は公園等の人通りの少ない所に建っている事が多く、周囲には殆ど人はおらず、その動画の再生回数も伸びないからです。

所長からは、デモをした事が正義連に伝わる事が目的だと、その時は、ブログ主にはあまり釈然としない説明が返ってきましたが、考えて見たら、街中で慰安婦の真実を伝えたら、命が幾つあっても足りません。

旧日本大使館前で、聞く耳を持たない人達相手にカウンターデモをする事も無駄では無いかと思った事もありますが、ある意味、正義連や反日行動を守る為に大勢の警察官がいるから一番安心してデモをできる場所なのです。

 

* * * *

https://www.chosun.com/culture-life/culture_general/2022/12/09/VNIPF4R5IZBPTOUOPMALTXCBLY/
1909년 하얼빈의 총성… 안중근도 관객도 숨을 죽였다
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/12/16/2022121680075.html
1909年、ハルビンの銃声…安重根も観客も息を殺した
2022/12/18 06:26

【映画レビュー】『英雄』
伊藤博文を狙撃した英雄の実話
『国際市場で逢いましょう』のユン・ジェギュン監督、8年ぶりの復帰作

 映画が始まると、そこは1909年2月のロシアの雪深いシラカバの森。安重根(アン・ジュングン)=チョン・ソンファ=と独立軍関係者らは祖国のために戦おうと誓い、断指をする。その血を集めて「大韓独立」と太極旗に書く。「われわれのときの声が、眠る森を覚ますように/暗いこの世を覚ますはず/忘れまい、きょうを」

 映画『国際市場で逢いましょう』(2014)で観客1426万人を集めたユン・ジェギュン監督が、8年ぶりに戻ってきた。ミュージカル映画『英雄』は、合唱「あの日を記憶して」で始まる。原作は、安重根義挙100周年に合わせて2009年にLGアートセンターで初演されたミュージカル『英雄』だ。ユン監督は、1909年にハルビンで伊藤博文を撃った安重根が、狙撃を図ったときから死刑判決を受けて死を迎える瞬間までの、最後の1年間をカメラに収めた。

 歌と物語。骨格はそのままだが、外見は異なる。ミュージカルが見せることのできない近景と遠景、裏話が目の前で展開する。母親・趙瑪利亜(チョ・マリア)=ナ・ムニ=と家族を残して故郷をたった大韓帝国義兵大将安重根は、ウラジオストクで禹徳淳(ウ・ドクスン)=チョ・ジェユン=、チョ・ドソン=ペ・ジョンナム=、劉東夏(ユ・ドンハ)=イ・ヒョヌ=、マ・ジンジュ=パク・チンジュ=と共に狙撃の準備をする。明成皇后に一時仕えたことのある宮女ソルヒ(キム・ゴウン)は、正体を隠して伊藤博文に接近し、「彼が間もなくハルビンを訪れる」という秘密情報を独立軍に伝えた。闇と雪を貫いて走ってくる汽車に、標的が乗っているのだ。

 独立軍は日本の警察に追われ、同志を失っていく。追撃の場面は張り詰めた緊張感を帯びているが、ギョーザ店で歌う「腹ぺこの青春」は喜劇的な中休みのようだ。ユン・ジェギュン監督らしく、ユーモアのコードは多少子供っぽい。しかし、皆が結末を知っているこの悲劇の重みを減らしてくれる役割を果たしている。同志の葬儀を挙げる教会で安重根が「祖国は一体、われわれにとって何ですか?」と独白するときの様子は、英雄ではなく苦悩する人間を見せてくれる。

 遂にハルビン駅に汽車が到着する。28歳の青年にして3児の父である彼は、歓迎の人波から抜け出し、拳銃の狙いをつける。バン、バン、バン! 伊藤博文が倒れるところで、時間は水あめのように伸びる。だが「大韓帝国万歳!」が聞こえ、恐ろしい法廷の場面が突進してくる。安重根が伊藤博文を狙撃した理由を堂々と明かすときは「誰が罪人か」という合唱がこだまする。趙瑪利亜は息子に死に装束を送り「命乞いをせず、国のためにそのまま死になさい」と手紙を書く。断言するが、このときの母の歌に、涙をこらえることはできないだろう。

 この映画は、今年の年末唯一の韓国産ブロックバスターだ。ジェームズ・キャメロン監督の『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』と1週間違いの12月21日に公開が始まり、正面からの勝負を選択した。113年前のウラジオストクを再現するためラトビアでロケを行い、ハルビンは陜川と平昌のセットで再現した後、視覚特殊効果(VFX)で形にした。歌は大部分、ライブで収録した。ミュージカルの舞台を踏んだ俳優チョン・ソンファの歌唱力と演技力はもちろん、画面いっぱいの安重根のクローズアップと対面できる。

 『英雄』は、胸の熱くなる実在の人物の物語だ。国を失った暮らしがどういうものか、見当をつけるのは難しいが、この映画はその悲劇を間接体験させてくれる。一部の場面では心臓が早鐘を打つだろう。2014年のセウォル号事件直後、『バトル・オーシャン 海上決戦』と李舜臣(イ・スンシン)が国民的無力感に染み入ったように、梨泰院雑踏事故を経験して英雄が恋しい時期という点は、ヒットの後押しになるとみられる。ただし、一般の観客がミュージカル映画の異質さを克服できるかどうかは未知数だ。

 安重根の首に縄がかけられる最後の瞬間、観客も息が止まる。死を超越するこの場面で安重根が歌う名曲「丈夫歌」は「丈夫が世に生まれ/大きな志を抱いたのだから/死すともその志を忘れまい/天に向かって誓ってみる」と続く。映画が終わっても耳に残り、忘却から覚めさせるメロディーだ。安重根の遺体はまだ韓国に戻ってきていない。未来を変えてくれる英雄を待ちながら、肝心の、こんにち韓国をかくあらしめてくれた英雄のことは忘れていた。

朴敦圭(パク・トンギュ)記者

 

 

  


 

 

 

2022/12/21

【日帝強占期】仁川の「旧三菱社宅」を文化財登録へ

ソウルの西にある仁川(広域都市)に残る旧三菱製鋼社宅を文化財として登録し、保存するというニュースがありました。『中央日報日本語版』の記事です。

 

* * * *

https://www.joongang.co.kr/article/25127297#home
일제 때 노동자 살던 인천 '미쓰비시 줄사택'…문화재 등록 추진
https://japanese.joins.com/JArticle/299015
日帝強占期に労働者が居住していた仁川「旧三菱社宅」…文化財登録を推進
2022.12.21 06:57

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▲仁川富平区の旧三菱社宅。日帝強占期の三菱の工場労働者の合宿所だ。一部は撤去された。

日帝強占期に労働者の合宿所として使われていた仁川(インチョン)の「旧三菱社宅」を保存するための文化財登録の手続きが推進される。

20日、仁川市富平区(ブピョング)によると、三菱チュル〔社宅官民協議会は5回にわたる会議を経て現在残っている社宅6棟を最大限保存する内容の政策勧告案を区に伝えた。(注:チュル〔※「줄」社宅とは、家が軒を連ねていて列(韓国語でチュル)をつくっている様子から呼ばれた名称)

富平区は勧告案により来年下半期から旧三菱社宅に対する文化財登録を推進し、体系的な保存・活用に乗り出す一方、定住環境改善策も立てる方針だ。

旧三菱社宅は日帝強占期に日本陸軍が管理する軍需物資工場だった三菱製鋼仁川製作所の労働者が居住していた工場合宿所だ。

この工場で働いていた労働者のほとんどは強制動員された朝鮮人と推定される。旧社宅は当時、この労働者の生活像を確認できる文化遺産と評価されている。

しかし富平区は住民便宜施設と行政福祉センターを建設するために2018~2019年の2回にわたって旧三菱社宅9棟のうち3棟を撤去した。

富平区は2020年、残りの6棟のうち4棟も追加撤去した後、駐車場を建てようとしたが、文化財庁の保存勧告に従って関連手続きを中止して官民協議会を構成した。

* * * *

 

「強制動員された朝鮮人と推定される」って、推定かよw

 

幾つか画像を検索して見ましたが、比較的最近まで居住していた形跡があり、衛星放送のアンテナが取り付けられていたり、窓や入り口の多くはアルミサッシ等の新しいものに変えられていました。

調べたら、2020年1月の時点ではまだ6世帯が住んでいたようです。〔東京新聞(2020年1月27日):韓国・三菱社宅 保存求める声 植民地遺構 仁川の原点

ソウルの人口増や軍事需要の高まりで、富平に工業都市が計画され、釜山(プサン)で鉱山機械をつくっていた日本企業「弘中商工」が三九年〔1939年/昭和14年〕に進出。朝鮮半島出身者が大多数だった工員用の社宅を含む住宅団地を形成した。四二年〔昭和17年〕に三菱製鋼が工場や社宅を引き継いだ。

戦後、日本の軍需工場は米軍に引き渡されて基地に。三菱社宅は個人に払い下げられた。基地で働く人が住むなど比較的豊かな地域だったが、建物の老朽化で人もいなくなり、地元で景観や安全性の問題から撤去を求める声が強くなった。

富平区が土地を買い取り、公共施設などを建てており、残る六棟のうち四棟はこの七月、駐車場整備のため撤去が予定されている。

 

結局、日本企業の社宅として使われていたのは1939年~45年迄で、その後の80年近くは韓国人が住んでいたので、恐らく内部も改造されていると思われ、これにどれ程の文化的価値があるのかは不明ですが、これを報じるニュースでは「強制労働の現場」だの「搾取」だのといった文字が踊っています。

上記記事にあるように、工場の跡地は米軍に接収され、基地移転後は富平区が買い取り、住宅は個人所有されていたようですが、2022/12/10付け『文春オンライン』の記事によると、一部を修復して文化財登録すると税の減免が受けられるようです。それで、「一部保存、残りは取り壊して再開発」という選択になったのではないでしょうか。

協議を重ねた結果、意見を求められた住民は保存を選択。住民代表は広い駐車場が欲しいというが、文化財として登録されると税の減免が受けられるのだ。しかし、地元では依然として「損壊が進んでいるすべてを税金を投入してまで保存するより、一部のみを復元して、大半を撤去する方が良い」という意見もくすぶっているようだ。〔旧三菱の社宅に元大統領の住宅も…いまもソウルにのこる3つの「隠れた日本建築遺産」/佐々木和義

 

 

  


 

 

 

2022/12/19

【ヨーロッパの反日】チョ・ドクウォン(조덕원)という人物に見る欧州での反日活動(1)概略

日本人は、直接関係のないアメリカやヨーロッパでどうして慰安婦像が建てられたり反日活動が行われるのか、不思議に思うと思います。

アメリカでは元々は中華系のロビイスト団体〔「世界抗日戦争史実維護連合会」(抗日連合会)〕によるものだと言われてきました。尤も、韓国国内でも、盧武鉉政権の頃辺りから、北朝鮮が工作員を送り込む必要が無いくらいに従北主義者の韓国人が増えたように、現在では韓国人(or 韓国系アメリカ人)主体で行っているのでは無いかと思われます。

北米にこれを仕切るような韓国人がいるのかどうかは不明です。しかし、ヨーロッパにはそういう韓国人がいます。それがチョ(趙)・ドクウォン(조덕원)という人物とその妻です。

このエントリーではこの人物について概略を述べようと思います。

 

少し話は脱線するようですが、以前のエントリーで、沖縄で反基地活動を行う韓国の団体「民衆民主党」について書きました。これの青年部と呼べるのが「反日行動」という団体で、ソウルの旧日本大使館前にある慰安婦像を守っているのが彼らです。

では、この民衆民主党の前身は、と言うと「コリア連帯」という組織です。コリア連帯の幹部達が組織したと言えます。

そして、この「コリア連帯」の前身は「統合民主党」という政治組織です。この統合民主党は朴槿恵氏が大統領になる選挙で文在寅を支持をした人達であり、それが叶わないとなると、朴槿恵大統領を引きずり下ろす事に精力を傾けた組織ですが、朴槿恵政権で非合法とされて解散させられました。

趙ドクウォンという人物は一貫してこの系列の組織で活動していた従北の活動家で、同氏の妻、黄(ファン)・ヘロという女性と共にフランスに移住して、欧州での従北・反米・反日活動の中心となってきました。彼らの活動組織は、金柄憲(キム・ビョンホン)所長等が今年6月にベルリンで反慰安婦像のデモを行った時に相手側の「コリア協議会」と共にいたドイツ人達「平壌で会いましょう」と書かれたTシャツを着た老人〕とも繋がります。

コリア連帯も韓国政府により解散させられましたが、この残党が現在「民衆民主党」の主要人物となり、韓国内の米国大使館前で「反帝国主義」を掲げて抗議活動をしたり、その一部が慰安婦像を守っているのです。

 

欧州にも主体思想主義者がおり、2018年にはフランス上院の職員であるブノワ・ケネディ(Benoit Quennedey)という人物が逮捕されました。

 

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▲画像は2014年。元慰安婦と共に座った尹美香(ユン・ミヒャン)の背後にいてモザイクがかかっていないのがブノワ・ケネディ(Benoit Quennedey)氏。右端がチョ・ドクウォン氏。

 

彼と密接な関係があったのがチョ・ドクウォン夫婦であり、2014年には尹美香(ユン・ミヒャン)が親北の若者〔「希望ナビ(ナビ=蝶々)」〕や元慰安婦を連れて欧州で研修のようなことを行っていますが、フランスでこれを迎えたのがブノワ・ケネディ氏であり、韓国で服役・恩赦後にフランスに逃亡したチョ・ドクウォン夫婦です。

 

前述のように、彼らが直接北朝鮮の指令で動いているかは不明です。もはや、工作員を送り込まずとも北の思惑通りに動く人間がいるのは欧州も同じかも知れません。

 

今回は、ソースを提示する事を敢えて避け、なるべく簡潔に全体像を提示しましたが、反米活動、慰安婦、尹美香夫婦、挺対協を支持する希望ナビ、欧州の反日団体、沖縄の反基地活動の一部、etc.は「北朝鮮」というキーワードで繋がっているのです。

 

追って、もう少し詳しい記事を書く予定です。

 

 

  


 

 

 

 

【日本大使館前デモ】金柄憲所長の主張

以前のエントリーで、正義連の集会の真横で行う「慰安婦法廃止国民行動」の集会が警察によって妨害されている事について報告し、その理由が、「ウィーン条約 第二十二条2項」を想定して「大使館から100m以内で騒がしくしてはいけない」という警察側ルールが根拠である事、そして、その場所は100m以内には該当しないのだから金柄憲所長のデモを規制するのはおかしいという趣旨の事を書きました。

 

しかし、金柄憲(キム・ビョンホン)所長から、それは違うという指摘がありました。

実際には当方のブログを読まれた訳ではなく、ブログ主が上記のような趣旨をツイートした事に対するクレームです。

 

もう少し正確に見てみましょう。

警察のマニュアル〔集示法第11条-5項〕はこうです。

機械翻訳ママ

第11条(屋外集会及びデモの禁止場所)誰でも、次の各号のいずれかに該当する庁舎又は邸宅の境界地点から100メートル以内の場所では、屋外集会又はデモをしてはならない。

5. 国内駐在外国の外交機関や外交使節の宿舎。 ただし、次の各号のいずれかに該当する場合で外交機関又は外交使節宿舎の機能若しくは安寧を侵害するおそれがないと認めるときは、この限りでない。

イ.  当該外交機関又は外交使節の宿舎を対象としない場合

ロ.  大規模集会又はデモに拡散するおそれがない場合

ハ. 外交機関の業務のない休日に開催する場合

 

そして、警察署が「慰安婦法廃止国民行動」の集会を却下した理由はこうです。

ㅇ貴団体が申告した集会場所は集示法時法第11条第5号に規定している「国内駐在外国の外交機関や外交使節の宿舎<駐韓日本大使館>警戒地点」から100m以内の場所に該当し、集会による関連施設の機能侵害などが懸念されます。

- 駐韓日本大使館では大使館周辺の集会·デモで公館の業務が妨害されているとして、党署に協力要請をしました。 (21.12.7、外交使節担当官-8004)〔※ブログ主註:大使館がツインタワービル内に移転したのは2015年なので、移転後に要請している。

 

金柄憲所長の主張は、「慰安婦法廃止国民行動」の活動は正義連に向けたものであり、日本大使館に向けたものではないので、このルールに該当しない、という事でした。

 

確かに厳密にルールを読めばそうであるので、訂正します。

 

但し、日本大使館からの要請、これも、正確にはどのような要請なのかは分かりませんが、日本大使館に向けられたデモか否かは関係なく、「大使館近くで騒ぐな」という意味では無いかと思われます。

もちろん、そもそも論として、そういう要請があったなら、まず正義連の水曜デモを規制すべきであり、下図の位置関係から、「慰安婦法廃止国民行動」の集会場所だけを禁止するのはおかしいと思います。

 

20221216_wednesday01

 

他の集会場所が許可されて、「慰安婦法廃止国民行動」が予約した場所が却下されるのは、どう考えても、正義記憶連帯の真横で集会をさせない為でしょう。

 

ブログ主は、保守系団体がカウンターデモをする事自体は、既に水曜集会で騒がしいので、批判はしませんが、やはり少し韓国人との意識の差は感じます。

日本なら、水曜集会が不法であると陳情はしても、それに対抗するデモで二重に騒がしくするような事はないと思います。

韓国には韓国の流儀があるので、カウンターデモを批判はしませんし、警察署が意図的にルールを適用したりしなかったりすることがおかしいとは思いますが、ウイーン条約が意図する事はなんなのか?=「法の精神」という事を韓国人は考えてほしいと思います。

 

ウィーン条約 第二十二条2項

「外交関係に関するウィーン条約」(昭和39年条約第14号)第22条第2項「接受国は、侵入又は損壊に対し使節団の公館を保護するため及び公館の安寧の妨害又は公館の威厳の侵害を防止するため適当なすべての措置を執る特別の責務を有する。」

 

再度言いますが、そこは日本では無くて韓国。条例の細部を突いて戦うしか無いことは理解します。

 

  


 

 

 

【韓国/書籍】韓国併合 大韓帝国の成立から崩壊まで(森万佑子 著/中公新書)

掲題の『韓国併合 大韓帝国の成立から崩壊まで』を読みました。

タイトルが示す通り、日清戦争の結果、李氏朝鮮が清から独立して大韓帝国と改称(1897年)してから、日本との併合(1910年)で消滅するまでの経緯を解説した本で、実際には、日清戦争の遠因となる「東学党の乱」(1894年)辺りから扱い、この間に「日露戦争」(1904~05年)も起こります。

この本のタイトルを見た時、今更韓国併合の歴史なんて〔←もう大凡知ってるという意〕と思ったのですが、下の記事を読んで、韓国の出版社から翻訳・出版のオファーが来ていると知り興味を持ち、新書版というボリュームなのでほぼ一日で読み終えました。

Wedge(2022/12/09):「韓国併合」を今問い直す意味とは何か?

 

上記記事には、

本書『韓国併合』(森万佑子、中公新書)は「まえがき」で、「なぜ日本の植民地になったか」という日韓の根本問題について書かれた一般向けの本はほとんどない、と記す。歴史学者による韓国併合についての日本の本は、1995年以降刊行されていない。

と書かれていますが、これは意外でした。

と言うのは、韓国と日本の近現代史を扱う本はこの数年で数多く出版されており、朝鮮独立から併合は当然論じられているからですが、確かに、日韓で論争になるのは主に併合後の日本統治のあり方についてのテーマが多いので、それ以前にスポットを当てて、歴史家としてその過程を詳細に解説したものはないのかも知れません。

また、日本側の視点だけではなく、著者は朝鮮(大韓帝国)側の視点との併記で、客観的に書いており、従って、例えば、ロシア南下の脅威はあくまでも日本側の都合であり、そうした事を排除すると、外交権など、徐々に主権を奪う日本のやり方は強引であり高圧的であり、一方、李王は改革など興味が無く、清の権威が失墜した後、明の正統な後継者になりたかったという朝鮮の姿が浮かび上がります。

日本側の「併合合法論」では主に国際法的な見地から語られますが、朝鮮人はどう感じていたのかという視点は省かれがちです。

この辺りは、日本側には、公式な記録のみならず政治家などの回顧録が豊富なので多角的に見る事ができるのに比べて、朝鮮側は日誌のような記録しか無く、そうした史料が断片的なので、心情などは著者が推測せざるを得ない部分もありますが。

 

「終章」では、日韓の様々な研究者による「併合を巡る論争」を取りあげます。それぞれに対し著者自身の評価は語られませんが、歴史家の立場として、やや、韓国側の ”肩を持つ”ような結論で終わります。

多くの朝鮮人が日本に支配に合意せず、歓迎しなかったことである。一方、細部まで逐次叙述される日本の史料から抽出される史実がある。それは、日本人が朝鮮人から統治に対する「合意」や「正当性」を無理やりにでも得ようとした

 

ブログ主は、仮にこの本を韓国人が読んだらどう思うかという事を想像してみました。

李氏朝鮮という国はひたすら中国に事大した国でした。

この本では範囲外なので語られませんが、朝鮮は1636年、清のホンタイジ清朝の第2代皇帝。太宗。ヌルハチの子。〕にボコボコにされて、時の王、仁祖は三田渡の壇上に座るホンタイジに三跪九叩頭の礼で屈服するという屈辱を味わい、その後は属国の地位に甘んじます。李氏朝鮮が平穏だったのは、これ以降、清に逆らわなかった為と、鎖国していたからです。

李王家は、自らを民族に最も近い民族と見なし、野蛮人である女真族の清を見下して、明が滅んだ後も明に忠誠を誓い、依然として華夷秩序に生き、明の正統な後継者は我が国が唯一〔=小中華思想〕とばかりに中華式の祭祀を行い続けます。大韓帝国と国号を改めても、高宗から譲位された純宗は、1897年、中華の皇帝の印である黄色い衣装で即位式を行います。今までの属国の身分では許されないことでした。とにかく、中華世界に回帰して行くのです。

この本の韓国語版を手に取って読もうとする韓国人なら、そうした事大主義の朝鮮を知っているでしょうから、ここで描かれる李王家の姿を見て、顔から火が出る程の恥ずかしさを感じるでしょう。李王家やその側近は、体面を重んずるだけで、民の事は考えていません。

この本で改めて日本人に対しては怒りを感じるかも知れません。併合不法論に我が意を得たりと思う韓国人もいるかも知れません。一方、朝鮮人自らの手では改革は成し遂げられなかった現実も思い知るでしょう。

ブログ主はこの本が朝鮮語に訳される日を楽しみにしています。

韓国人は、多少目覚めた韓国人でも、自分が信頼を寄せるYouTuberに「教えて、教えて」とせがむばかりで、自分の頭で考える事はしません。しばらくは、彼らは自分の頭で考える練習をする必要があります。この本は、その為の良い教材となる事でしょう。

 

  


 

 

 

2022/12/16

【日本大使館前デモ】正義連の水曜デモを保護する警察

毎週の事なのでいちいちブログには書いていませんが、毎週水曜日、正義連の水曜集会を終わらせようと、複数の保守系団体が旧日本大使館前にある慰安婦像周辺でカウンターデモを行っています。

集会を開く場所は事前に予約する必要があり、現在は殆どの舗道を保守系団体が占めている為、水曜集会は離れた場所で集会をしています。

下は直近の集会場所を示した地図です。〔別の地図(日本語)

 

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日本大使館は、既に以前の場所から北側の「ハの字」型のツインツリータワーのA棟(左側のビル)に移転済みで、「日本大使館跡地」と書いた場所は空き地です。慰安婦像は道路を挟んだ反対側に日本大使館と対峙するように建てられたというわけです。

 

金柄憲所長ら「慰安婦法廃止国民行動」の皆さんは、大抵「オンマ部隊」が予約した聯合ニュース本社ビルの前で集会を開いてから、水曜集会に向かい合う場所に移動して集会を開こうとするのですが、この2週間ほどは警察が邪魔をして立ち入らせません。

恐らく、水曜集会の真横で集会をさせない為だと思われますが、その理由がおかしいのです。

フリージャーナリストの朴舜鍾(パク・スンジョン)氏が、①鍾路警察署のマニュアルと②金柄憲所長が提出したデモ申請書の画像をTwitterに上げてましたが。それをGoogleレンズで読んだところ、①には「大使館などの100m以内は集会を禁じる」という趣旨の事が書いてあり、②には却下理由として「大使館の100m以内だから」という趣旨の事が書かれていました。

①は「ウイーン条約 第二十二条2項」を意識したものだと思われます。

 

ウィーン条約 第二十二条2項

「外交関係に関するウィーン条約」(昭和39年条約第14号)第22条第2項「接受国は、侵入又は損壊に対し使節団の公館を保護するため及び公館の安寧の妨害又は公館の威厳の侵害を防止するため適当なすべての措置を執る特別の責務を有する。」

 

②の却下理由。〔機械翻訳ママ

ㅇ貴団体が申告した集会場所は集示法時法第11条第5号に規定している「国内駐在外国の外交機関や外交使節の宿舎<駐韓日本大使館>警戒地点」から100m以内の場所に該当し、集会による関連施設の機能侵害などが懸念されます。

- 駐韓日本大使館では大使館周辺の集会·デモで公館の業務が妨害されているとして、党署に協力要請をしました。 (21.12.7、外交使節担当官-8004)

 

100mの距離をツインタワービルの壁からとすると慰安婦像がギリギリ100m以内ですが、上の地図を見れば分かるように、むしろ、「慰安婦法廃止国民行動」が確保している場所は大使館から離れた場所にあります。

それに、それを言うなら、元々の慰安婦像の設置も、その周辺での水曜集会もウイーン条約違反です。

相変わらず、慰安婦像は何の許可も得ていない「反日行動」という団体が居座ったままで、警察はむしろ彼らを保護しています。

現在の韓国の地方自治体首長は左派が多く、警察署長クラスは前政権の時に任命されたのでこうなります。

 

* * * *

【参考:政府答弁書】

第180回国会 答弁書第一二七号 平成二十四年六月八日

参議院議員佐藤正久君提出在韓国日本大使館前における「慰安婦像」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


参議院議員佐藤正久君提出在韓国日本大使館前における「慰安婦像」に関する質問に対する答弁書

一から五までについて

 在大韓民国日本国大使館前に設置されたお尋ねの「慰安婦像」については、政府としては、大韓民国政府に対し、累次にわたり、「慰安婦像」の設置は日韓関係に好ましくない影響を与えるとともに、外交関係に関するウィーン条約(昭和三十九年条約第十四号)第二十二条2に規定する公館の威厳の侵害等に関わる問題でもあると考えており、「慰安婦像」を早期に撤去すべきである旨申し入れてきている。お尋ねの大韓民国政府の対応と同条約との関係については、今後の外交上のやり取りに支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい。〔以下略

 

 

  


 

 

 

2022/12/15

【李宇衍博士】朴裕河教授はどんな歴史と向き合っているのだろうか(4)日韓併合不法論

前回のエントリーの続きで、これが最後となります。

 

* * * *

補足は緑字で追加。多少日本語として不自然でも理解に影響が無いと思われる翻訳は機械翻訳ママ

http://www.pennmike.com/news/articleView.html?idxno=59223#reply

IV.「韓日併合不法論」の登場背景

第4、5章にも様々な注目すべき叙述がある。 第一に、「韓日併合不法論」が1990年代から初めて提起されたという事実だ。 韓国ではソウル大学のイ·テジン教授がこれを主張する本を1995年に発刊し、日本でも戸塚悦郎弁護士がこの問題を提起した。 戸塚氏は慰安婦問題を国連に持ち込んで1996年に人権委員会が「クマラスワミ報告書」を作成、採択するのに大きく貢献したが、評者から見れば「慰安婦問題のグローバル化」の先頭走者であり、現在の「慰安婦性奴隷説」の創始者だ。

著者の脚注を確認したところ、戸塚が「韓日併合不法論」を提起したのは1993年だ。 1993年、盧泰愚(ノ·テウ)元大統領は日本のマスコミとのインタビューで、「慰安婦問題は日本のマスコミが韓国人の反日感情に火をつけたことだ」と述べた。 韓国の「反日」は日本が始めたことだということだ。 日本の反日·左派「良心勢力」は慰安婦問題を急造して韓国に輸出し、互いに両国を行き来しながら共同活動を行い、国連、北米、欧州などの国際舞台に進出した。 「韓日併合不法論」も同様ではないか疑ってみるべきだ。

著者の紹介によると、戸塚は「韓日併合不法」を主張することで朝鮮-日本関係を植民地-宗主国関係ではなく「交戦国」関係に置き換え、それで国際法上合法行為と認められる戦時徴兵や徴用さえも不法行為と規定し賠償を要求できる根拠を提示した。 それと共に慰安婦制度を「強姦」ではなく、交戦国国民に対する「人道に反する罪」、すなわち「戦争犯罪」として治罪できる論理的前提を作った。

雲をつかむ論理だが、韓国の裁判所はこれを受け入れた。 2018年10月30日、最高裁は4人の韓国人が日本新日鐵住金を相手に起こした損害賠償請求訴訟で、被告が原告に1億ウォンずつを賠償せよと判決し、韓日関係を1965年国交正常化以後、最大の危機に追い込んだ。 この時、最も重要な判決論理が「日本政府の韓半島に対する不法植民支配および侵略戦争の遂行と直結した日本企業の反人道的不法行為を前提とする強制動員」ということだ。

2021年1月8日、元慰安婦ペ·チュンヒ他11人が日本政府を相手取って起こした訴訟で、ソウル中央地裁が原告勝訴を判決する際も、「日本帝国の韓半島と韓国人に対する不法な植民支配および侵略戦争の遂行と直結した反人道的な不法行為」という論理が適用された。

今、韓国人は植民地末期の戦時動員をドイツのユダヤ人に対する反人倫的犯罪行為と似ていると考える認識·感情を持っている。 しかし、人々は自分のどんな考えがいつからどのように出てきたのかについては普通考えてみない。 著者はこのような考え方は2000年代に現れ始め、戸塚がかつて1990年代にこのような考え方を提起したという。

今も韓国人は「ドイツは謝罪して賠償したのに、日本はなぜしないのか」と話す。 ドイツ·ベルリンに慰安婦銅像を建てる時も、ドイツ人がユダヤ人に持つ罪意識に訴え、結局成功した。 朝鮮人をユダヤ人に比べるのは歴史的事実に照らしてみると、もちろん荒唐無稽なことだが、それはすでに国民の常識と情緒になってしまった。

著者は日本を「戦犯国家」と認識し、現存する軍事的脅威と見なす雰囲気も1990年代初めに慰安婦問題が突出した後のことだと説明する。 それまでは、さらに1965年の国交正常化当時でも漠然と「文化的侵略」を懸念する水準だったということだ。

評者は慰安婦や戦時労働者など歴史問題が共産主義全共闘世代の後に続く日本の「反日主義者」が自国内で体験した失敗による挫折から抜け出そうと韓国を犠牲にして日本に代わって韓国で自分たちの「理想」を具現してみようという欲望から始まったのではないかと考える。 徴用工など戦時労働者問題もまた日本で先に提起、研究され、日本留学生等を通じて韓国左派に伝播され、今も韓国と日本で彼らの連帯は強固であり、以後慰安婦問題が収まる時、彼らの団結と活動はより一層勢いを得ようとするだろう。

日本との「歴史戦争」に関連するいくつかの文章を書きながら、評者は「和解」〔〕を言ったことがない。 それは歴史的真実に基づかなければ思想の楼閣であり、いつでも再演するだろうし、韓国の反日種族主義には客観的条件と政治勢力の主導的役割にその原因があり、したがってそれを克服するためには研究者と市民運動家の険しい長期闘争と国民的教養の増進があってこそ可能だからだ。

※この本もそうらしいが、ブログ主が朴教授の日本のメディアへの寄稿文等を読んだ限り、結論はいつも「対話による和解」で、徒労感に襲われる。

韓国の反日種族主義は植民地時代から造成された。 小中華思想が助長した日本に対する優越意識と現実では、それに反する植民地としての劣敗感の組み合わせだった。 さらに遠くは壬辰倭乱〔※朝鮮出兵〕まで遡るだろう。 1980年代の経済的、政治的、国際関係上の成功が与えた自信は、慰安婦問題を契機に再び被害意識と優越意識の奇妙な組み合わせに発展した。 慰安婦 問題は韓国人の反日種族主義に油を注ぎ、日本歴史教科書、独島、旭日旗、戦時労働者問題が連鎖的に爆発した。

朴裕河教授のこの本は以上のような問題の展開過程を調べ、問題をどのように解決するかについて参照する価値のある重要な著書だ。 特に多くの日本人が彼女を支持しているので、彼らが現在の状況で何を問題にし、それをどのように解決すべきかを熟考するのにも非常に有益である。 韓日歴史問題と韓国の反日種族主義の形成と実態に関心を持つ市民に一読を勧める。

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【李宇衍博士】朴裕河教授はどんな歴史と向き合っているのだろうか(3)慰安婦

前回のエントリーの続きです。

 

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補足は緑字で追加。多少日本語として不自然でも理解に影響が無いと思われる翻訳は機械翻訳ママ

http://www.pennmike.com/news/articleView.html?idxno=59223#reply

Ⅲ.慰安所が「文字通りの『奴隷』状態」だったかな?〔※記事では「Ⅱ」となっている

次に第3章慰安婦問題だ。 慰安婦の動員と慰安所での生活については、過去の『帝国の慰安婦』のような立場だ。 慰安婦になる経路は多様で、官憲による強制連行が一般的に行われない「構造」〔※구조:「救助」と翻訳されたが「構造」と修正〕であり、慰安所では「文字通りの『奴隷』状態」だったと話す。 少なくともこれに限っては、「広い意味での強制」や「構造的強制」を主張する中央大学の吉見義明の見解と似ている。 著者はこのような判断に直ちに反発する。 問題を単純化しすぎて議論を白黒の極端に追い込むということだ。 その代わり、多様な形態と側面を調べることを注文する。

学問は個別事例やその特殊性を列挙するだけでは成立できず、要約と分類が出発であり基礎となる。 上で述べたように、著者自身も「構造」をたびたび強調していないか? 問題の多様な側面と複雑性を追求すると共に、それを貫く制度と構造を把握し、多くの事例が持つ一般的な性格を議論することがすべての学問の課題だ。

評者は慰安婦を戦場の性労働者と把握する。 彼らは例外的な場合を除けば強制連行された性奴隷労働者ではなく、前払い金を受け取り雇い主(業者)と長期労働を契約した性労働者だった。 最近、韓国社会で大騒ぎの中心に立つようになった米ハーバード大学のラムザイヤー教授は、「連携奉公契約(年季奉公契、indentured servitudecontract)が、戦前の政府管理(許可制、義務的健康診断、集娼形態と移動制限)の下で売春業を営んでいた公娼や戦時慰安婦が雇い主と結ぶ契約関係の特性であることを明らかにしたことで、慰安婦が奴隷ではなく長期契約労働者だったことを間接的に主張した

この内容の重要性とラムゼイアの主張が韓国社会に起こした波紋を考えると、著者がこの問題を本格的に扱わなかったことは理解し難い。 もしかしたら一般的な構造や制度の把握をできるだけ避けようとする著者の学問的態度·方法と関係があるのかもしれない。

慰安婦はもちろん個人差はあるが、他の職種に比べてかなり高い収入が保障され、その金で朝鮮にいる家族に送金し、工廠と同様に前払い金を償還したり工廠よりはるかに短かった契約期間が終了すれば朝鮮に帰国したり契約を延長した。 それに対する具体的で豊富な証拠を『日本軍慰安所管理人の日記』(2013、アン·ビョンジク訳、イ·スプ)で見つけることができる。〔※リンク先はAmazonの商品ページ/訳者も構成も韓国語版とは異なる

戦闘現場から近くて移動に危険が伴うため、移動の自由は事業主の引率や許可を受けなければならない制限があったが、これは軍人、軍属、看護部などはもちろん、戦前工廠も同じだった。 終戦と共に稼いだお金を紛失したり、軍票があっという間に価値がなくなる不運に見舞われた慰安婦もあったが、それは終戦以前に帰還した人々とは関係ない。 このような点で、著者が「奴隷状態」という根拠が気になる。 公娼も奴隷状態だったと思うのだろうか。

慰安婦 関連して、本書にある新しく有益な叙述の中に挺対協(現正義連)の北壊支援と彼らとの協力が挙げられる。 北朝鮮が慰安婦問題解決を目標に掲げた「従軍慰安婦および太平洋戦争被害者補償対策委員会」は「事実上政府の一部」であり、国連で挺対協などとともに慰安婦問題を訴えた日本の「朝鮮人強制連行真相調査団」も代表は「北朝鮮国籍」だった。

1991年1月、平壌で開かれた第1回日朝国交正常化交渉で、北朝鮮は慰安婦問題を提起し、補償措置を要求した。 北朝鮮は国連でも日本の「良心的」弁護士や挺対協など慰安婦運動団体と連帯して慰安婦問題を提起した。 北朝鮮も慰安婦運動を始めたのだ

挺対協と北朝鮮担当機構は1991年5月に東京、その11月にソウル、1992年9月に平壌で会議を開いた。 双方は「緊密に協力する関係」であり、国連人権委員会でも年に2回は会ったという。

尹美香(ユン·ミヒャン)前政対協代表は1992年8月、早くも「北朝鮮では政治的に日朝国交正常化交渉を進めながら、戦争犯罪賠償を確実に受けようとしている。 今はいつにも増して南北双方が日本から挺身隊問題に対する真相究明を促し、賠償を受けるのに十分な主体力量が用意されている時だ」と話した。 主事派的宣伝のエーテルが濃い言辞だ。

挺対協が朝鮮-日本を植民地-宗主国関係ではなく「交戦国」論理を取り入れた背景には、慰安婦問題を利用して日朝国交正常化交渉で北朝鮮の交渉力を増大させる意図があったと著者は主張する。 多くの読者がこの程度でユン·ミヒャンの夫と義姉が逮捕、処罰された1993年の「兄妹スパイ団事件」を思い出すだろう。

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ブログ主が朴裕河教授の『帝国の慰安婦』を読んだのはかなり前で、今、手元にも無いのですが、当時、韓国人が書いた物としては画期的だとは思ったものの、慰安婦を「(帝国の)被害者」とするスタンスには違和感を覚えたことを記憶しています。

今でも、そのスタンスは変わっていないようです。

以前、李宇衍博士のFacebookでこの寄稿文の元となった投稿を読んだ時、どなたかが、確か『反日種族主義』の李栄薫(イ・ヨンフン)博士の言葉だったかと思いますが、「朴教授は歴史に文学的にアプローチする」というコメントを書いていました。前回のエントリーでご紹介した徴用に対する彼女の分析はまさしくこれだと思います。

 

続き

 

  


 

 

 

【李宇衍博士】朴裕河教授はどんな歴史と向き合っているのだろうか(2)徴用工

前回のエントリーの続きです。

 

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補足は緑字で追加。多少日本語として不自然でも理解に影響が無いと思われる翻訳は機械翻訳ママ

http://www.pennmike.com/news/articleView.html?idxno=59223#reply

II.徴用が強制連行であり、死が日常化した状況だったのか?

第2章は著者〔※朴裕河教授がこれまで扱ったことのない徴用問題だ。 著者の考えは『朝鮮人強制連行』という本を出した東京大学の外村勝教授と似ているが、動員においては「強制連行が全くなかったわけではなく」、日本での労働と生活は「差別と暴行、謝罪と疾病による死が日常化」された状況だったと主張する

評者はそれに同意しない。 第一に、著者が言う「徴用」とは何を指すのか? 文字通りの徴用は1944年9月から実施され、25万~30万人が動員されたと推定されるが、朝鮮人労働者展示動員は1939年9月から「募集」と「官斡旋」、一般的に個人の自由意志による渡日という形で出発し、その人員は43万~48万人と考えられ、日本に行ったこれら展示労働者は計73万1千人余りであった。

多くの韓国研究者がこれら戦時労働者を全て応じない場合、法的処罰が伴う国家的強制動員、すなわち「徴用」と通称して事実を歪曲してきており、その結果一般韓国人は実態とかけ離れた「常識」を持つことになった。 著者の叙述では、これら73万人全員を通称するものと見られる。 それなら、これは既存の研究者たちと同じ過ちを犯すことになる。

日帝下で徴用は皆が強制連行だったという主張は事実と違う。 73万1千人余りの徴用者の中で43万~48万人は個人の自由意志により就職のために「自発的に」日本に渡り高い賃金を受け取って仕事をした。

2つ目は朝鮮人の労働と生活に対する叙述でアン·フェナム(1909~?)の小説『牛』と『火』を重要な資料として利用しているという点だ。 『牛』で徴用された朝鮮人主人公は自分を「牛」になったと考え、『火』では「48人中7人だけが生きて帰ってきた」という話が出てくるが、著者はこれをまるで実態にでもなるかのように叙述する。

「牛」や「奴隷」という自己認識や企業の朝鮮人に対する極めて劣悪な待遇は当時の資料が言うところと全く違う。 盧武鉉政府が6千億ウォンの「慰労金」を支給して作られた国家機関によって収集、採録された証言は政治的に深刻に歪曲されている。 慰労金支給前の彼らの回顧は「苦労はしたが生きていく上で良い経験になった」、「やはり新世界だった」という健康さが基本的な情緒だった。

死亡者数に関する話は統計的実態を深刻に歪曲する。 著者はSNSを通じて評者に答えながら「残りの41人が皆死んだという意味ではなく、日本に残った人も多いという意味」と話した。 しかし、これも事実ではない。 終戦と共に働き口を失った戦時労働者はほとんど全員朝鮮に帰ってきた。 1960年代に遂行された日本政府の調査によると、当時在日朝鮮人のうち戦時労働者出身は2%にもならなかった〔

※この調査は不明だが、朝日新聞の記事(1959年7月13日)によると、外務省の調査により判明したのは、当時の在日朝鮮人61万人の内、徴用工に該当するのは245人。

1958年7月13日付け朝日新聞

 

「差別と暴行、謝罪と疾病による死」という叙述に関連して、一つの数字を紹介したい。 1939~45年間、戦争と関係なく純粋な自由意志で日本に短期労働移民した朝鮮人が戦時労働者の2.3倍にあたる170万人だった。 朝鮮南部の20~30代の青年が260万人程度だったので、韓国史初の大規模移民が展開された歴史的事件だった。

彼らの中で多くの人が戦時労働者と同じところで同じ条件で仕事をして生活した。 戦時労働者とその他の労働者が共に仕事をする所であれ、あるいはその他の労働者だけがいる所であれ、朝鮮人がこのように入り混じった状況で戦時労働者だけに極悪な待遇をするということはありえないことだ。 戦時労働者の実態が著者が小説を利用して主張する通りならば、この他の労働者170万人は自ら奴隷になって死ぬことを志願したわけになる。

著者はアン·フェナムを「作家」、「知識人」と紹介するにとどまる。 ところがアン·フェナムは短い徴用生活の後に8·15〔※終戦と共に帰国した。 その直後には「朝鮮文学建設本部」と「朝鮮文学同盟」という共産主義文学団体の結成に小説分科委員長として参加した。 小説『牛』は1945年に、『火』は1946年に書かれた 彼は1947年に越北した後、6·25戦争中〔※朝鮮戦争中には「従軍作家団」として韓国に降りてきて同僚たちを率いて北に上がった後、1960年代に粛清された。 このような事実について著者は言及しない。

共産主義者の小説であり、だからその小説は無条件に信じられないと主張しようとするものではない。 第1次世界大戦から第2次世界大戦までの時期に世界共産主義者が取った戦略戦術を考慮する必要がある。 彼らは第1段階革命として、政治的には「反帝反ファッショ民族解放闘争」、組織的には「統一戦線」の構築を当面課題に設定し、この第1段階革命を急速に第2段階社会主義革命に発展させるという戦略を取っていた。 朝鮮共産主義者も同じで、日本は「帝国主義」、朝鮮人は牛や馬と変わらない「奴隷」として革命の主体勢力だった。

共産主義作家たちにとって文学は「革命のための宣伝扇動の手段」であり、共産主義文学運動の先頭に立ったアン·フェナムはこのような戦略戦術に忠実に小説を書いたのだ。 よく知られているように、共産主義革命家にとって革命課題の遂行は自分の存在理由だ。 彼が『牛』と『火』を書いたのは反日·反米·反帝国主義革命のためにその主体勢力である朝鮮人に闘争を宣伝扇動するためだった。 安会男は彼を随行することにむしろ純粋だった。 その日本が行った徴用について朝鮮人を相手に共産主義作家アン·フェナムがする"創作"が、宣伝扇動だったのは極めて当然のことだったということだ。 そこで「徴用の真実」が期待できるだろうか。

評者のこのような指摘に対して小説を利用しながら「想像力を育てることが先だ」という著者の返事を聞いて大きく驚いた。 先日、ある慰安婦研究者が「資料を越えて想像力を動員しよう」という話を聞いて本当に荒唐無稽な記憶がある

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続き

 

  


 

 

 

【李宇衍博士】朴裕河教授はどんな歴史と向き合っているのだろうか(1)反日感情

公開:2022-12-15 06:16:58  最終更新:2022/12/15 6:38

韓国の保守系ネットメディア『ペン&マイク』に、『帝国の慰安婦』の著者、朴裕河(パク・ユハ)教授の最新著書『歴史と向き合う』に対する批評を李宇衍(イ・ウヨン)博士が寄稿されました。

以前、Facebookに書かれたことをまとめたような内容で、当ブログでもそれはご紹介したので重複する内容ではありますが、改めてご紹介したいと思います。

かなり長い記事なので、数回に分けて機械翻訳でご紹介します。

 

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補足は緑字で追加。多少日本語として不自然でも理解に影響が無いと思われる翻訳は機械翻訳ママ

http://www.pennmike.com/news/articleView.html?idxno=59223#reply
[기고] 박유하 교수는 어떤 역사와 마주하고 있는 것일까?
[寄稿] 朴裕河教授はどんな歴史と向き合っているのだろうか

キム·ヨンサム〔※『反日種族主義』の「鉄杭神話」の項を執筆したジャーナリスト
初承認 2022年12月13日 14:17:31
最終修正 2022年12月13日 18:55

朴裕河教授の『歴史と向き合う』に対する李宇衍博士の批判的書評〔※リンク先は日本のAmazon商品ページ『歴史と向き合う 日韓問題──対立から対話へ』

[編集者注]世宗大学のパク·ユハ教授が発刊した『歴史と向き合う』について、イ·ウヨン博士がペンアンドマイクで書評を送ってきた。 この文で李博士は冷戦体制の崩壊が反日感情の根源ではなく、政界と運動圏の「反帝民族解放革命」戦略戦術が1990年代以後反日種族主義が激しくなる原因だと批判した。

パク教授はこの本で徴用問題と関連して強制連行が全くなかったわけではなく、日本での労働と生活は「差別と暴行、謝罪と疾病による死が日常化した状況だった」と主張した。 これに対してイ博士は法的強制力による徴用は1944年9月から1945年解放まで約25万~30万人に過ぎず、それ以前の1939年9月から個人の自由意志により金を稼ぐために日本に行った自発的移住者が43万~48万人だったという。 日本に行ったこれら戦時労働者は計73万1千人余りと推算されるが、彼ら全員が強制連行されたという主張は事実と合わないと批判した。 寄稿文のうち、タイトルと中間タイトルは編集陣がつけたものだ。

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本書は「第1章冷戦崩壊と韓日関係、第2章徴用問題、第3章慰安婦問題、第4章韓日併合、韓日協定、第5章歴史と向き合う方式」で構成されている。 1~3章それぞれについて、そして4~5章をまとめて、内容を紹介して感想を述べる。 もちろん紹介は評者(本人)の主観によるものであり、著者(朴裕河)の立場では不十分かもしれない。 しかし、すべての書評がそうだ。

 

I. 冷戦体制の崩壊が反日感情の根源?

第1章は慰安婦や徴用など歴史問題を中心に1990年代以後、韓国で「反日」が強力に台頭する現象と原因を叙述する。 事実、明確に把握することは難しいが、著者は社会主義圏が崩壊した後、これまで冷戦体制の下で抑圧されてきた左派勢力が噴出し、歴史問題でも議論を主導するようになったためだと見ているようだ。 もちろんあり得る論理だ。

しかし冷戦体制の崩壊が左派の反日が勢力を伸ばす背景になったのは事実だが、必然的な原因と見るには無理が大きい。 50年間、日本の植民統治を受けた台湾では、そのような現象は現れなかった。 また、アジア、アフリカ、ラテンアメリカの多くの国が植民統治を受け、第二次世界大戦後に解放された。

約40年間韓国に滞在した産経新聞の黒田勝弘論説委員がちょうど今年韓国で出版した『誰が歴史を歪曲するのか』で同じ問題を提起した。 彼は経済成長、1987年民主化運動の成功、1988年オリンピックの成功的な開催を背景に韓国人に「自信」が生まれ、それが以後日本に対する「優越意識」に転化したと話す。 このようなアプローチも意味が大きい。

評者は反日を志向して利用しようとする「政治勢力」を追加で指摘したい。 失敗したものの、ここ数年間、民主党や左派勢力が見せた「反日キャンペーン」を知っている読者としては、当然この問題を思い出すことになるだろう。 1992年に発足した金泳三(キム・ヨンサム)政権〔Wikipedia:金泳三>「対日姿勢」の項参照は、3党合併という生まれつきの不純性を取り除くために「歴史立て直し」を掲げ、過去との断絶、そして1948年の大韓民国建国まで格下げし、1919年の臨時政府で大韓民国の正統性と起源を探そうとしたが、その核心的イデオロギーは反日民族主義だった。 彼は就任演説で「どの同盟国も民族より優れているわけではない」と述べた。

一方、1987年の電撃戦に成功した左派運動勢力は「朝鮮は一つだ」という民族統一運動で活動領域を拡張し、陣地戦を繰り広げ始めた。 1987年、「民主化運動」を主導した主事派は、米国を敵とする「反帝民族解放革命」の諸本領を訪れるようになったのだ。

左派女性運動界では、日本の「良心勢力」がかつて提起した慰安婦問題を偶然発見した後、予期せぬ国民的呼応に支えられ、それに「オールイン」する勢力が形成された。 彼らは「民族の受難」を象徴する少女慰安婦というイメージを散布し、韓国挺身隊問題対策協議会という膨大な組織に結集した。 評者はこのような政界と運動圏の戦略戦術が1990年代以降反日種族主義が激しくなる原因だと考える。

* * * *

続き 

 

【追記】ここで少しブログ主の経験を。

全斗煥(ゼン・トカン)時代〔1981~88〕、恐らく、ソウルオリンピックの1年ほど前だと思いますが、ソウル支店の韓国人スタッフ(女性)が優秀なので、研修という名目で東京本社への ”ご褒美旅行” をプレゼントした事があり、ブログ主の部署で預かりました。

当時は韓国と日本では物価の差がかなりあったので、昼食や夕食には彼女に払わせる事無く接待したので、部署の殆どの女性社員と親しくなりました。ある同僚が「韓国は反日なんでしょ?」と質問した時には、皆、それには触れないようにしていたので焦りましたが、彼女が申し訳なさげに短く答えたのは、「親戚には日本企業に勤めているとは言えない」と言う事でした。

ついでに言うと、ブログ主は彼女の真面目さや礼儀正しさから、韓国人に対して非常に良い印象を持ちました。尤も、後から考えたら、日本人に囲まれた職場で、日本式のマナーを身につけていた彼女が特殊だったのかも知れません。

この後、盧泰愚政権〔1988~93〕で民主化宣言。ここまでが軍事政権で、文民政権である金泳三政権〔1993~98〕へと続きます。

何が言いたいかと言うと、反日は金泳三政権以前からあったが、この記事は、それが露骨になったのがいつか?という議論だと言う事です。

 

  


 

 

 

2022/12/13

【言葉】日本語の「庶民」と韓国語の「庶民」

単純にニュアンスの違いが興味深かったのでエントリーします。

3ヵ月ほど前の『キムチわさび』さんの動画「日本の庶民と韓国の庶民/삶의 주인」からです。

 

 

動画では、日本語の「庶民」にはネガティブなニュアンスが無いのに比べ、朝鮮時代の「庶民(서민/ソミン)」には、「貧しく暮らす苦しい(人々)」、「両班から被害を受ける(人々)」といったニュアンスがあるのだそうです。この感覚を現代の韓国人も持ち続けていて、政府の補助とか特別措置を当てにする...という内容です。

 

日本語で「庶民」という言葉がいつ頃から使われていたのかは分かりませんが、調べたら中国の『礼記』〔※五経の一つ。中国古代周末から秦・漢にかけて行なわれた社会的儀礼に関する多くの儒者の所説を編集したもの。【広辞苑】〕に見られる、儒教の用語なので、これを由来として古くからあった言葉だとは思います。

中国語の『庶民』のWikipediaを調べると、

周王朝の封建制度の下では、貴族に属さない平民は、権利や義務、さらには法律の面でも貴族とは異なる扱いを受けており、例えば『礼記-屈折』には「礼は平民以下に及ばず、罰は大官に及ばず」と記されている。 西周時代には庶民と貴族の動きが少なくなり、春秋時代には庶民が武功によって貴族に昇格し、貴族はどんどん平民に解体されていき、戦国時代には、この貴族と庶民の分離の秩序が崩れていったのである。 戦国時代に貴族と庶民の区別がなくなり、それ以来、爵位を持たず、下層階級に属さない平民のことを「庶民」と呼ぶようになった。〔機械翻訳

 

と、身分の違いによるものではあっても、階層間の移動も古くからあったようで、「下層階級に属さない」普通の人々を指すようです。

一方、朝鮮では身分が固定化され、庶民層である『常民(サンミン)』は、「賎民」(奴婢・白丁)では無いものの、「良民」の中の、両班>中人(医者や通訳といった専門職)の下に位置し、その多くは小作人で、搾取される対象であった歴史が長かったため、現在でもネガティブなニュアンスが残っていると思われます。サンミンを軽蔑していう『常奴(サンノム)』という言葉もあります。

以下はnum.wikiという韓国版のWikipediaのようなサイトの「서민(庶民)」の説明です。〔機械翻訳ママ

たまに中流層[2]の生活をはるかに超えた、豊かな生活を送る人でさえ自分に情感があり、有利なイメージを作るために自分を庶民と名乗ることもあるが、あくまで謙遜で実際には平均より下位所得を稼ぐ人たちが庶民に当たる。 言い換えれば、庶民は下流層に近い。

夏休みや名節シーズン、仁川空港に出てみると、海外に出国する人たちでうじゃうじゃする姿が見られるが、韓国で休暇で海外、特にヨーロッパや北米の方に行ってくることができるということは、ある程度中上位圏の経済力を持つ人たちだという意味だ。 いくつかのマスコミはこのような現象を「民族大脱出」という用語まで使いながらレポートをしているが、庶民層には相当な異質感と違和感として感じられる。

 

同じ漢語を使っていても、いえ、漢字にすると同じだからこそ、ニュアンスの違いには敏感であるべきですね。

 

  


 

 

 

2022/12/11

【慰安婦問題】オーストラリアのクイーンズランド大学に慰安婦壁画登場

まずは『聯合ニュース』の記事をご紹介します。

 

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https://www.yna.co.kr/view/AKR20221208107000371?section=culture/performance-exhibition
호주 퀸즐랜드대에 '평화의 소녀상' 벽화 등장
オーストラリアのクイーンズランド大学に「平和の少女像」壁画が登場
2022-12-08

ハンホ日報提供〔※オーストラリアのハングルメディア

(ソウル=聯合ニュース)ワン·ギルファン記者= 豪州ブリスベンにあるクイーンズランド大学に「平和の少女像」壁画が登場した。

壁画は最近、クイーンズランド大学女性学生会館の出入り口の片方の壁面に描かれたと、9日、ハンホ日報が伝えた。

同大学総学生会の学生新聞編集長であるユン·ジウ学生と純粋美術を専攻するオーストラリアのリリー・ガリ学生が協業して設置された。

ユン編集長は連合ニュースとの通話で「オーストラリアクイーンズランド州労働党の応援と『シドニー平和の少女像連帯』の助けで壁画を設置した」とし「もう一度日本軍慰安婦問題の深刻性に気づき歴史意識を共有する契機になればと思う」と話した。

彼は8月、シドニーで開かれた「2022シドニー世界日本軍慰安婦記念日」行事に参加した時、ブリスベンにも平和の少女像を建設してほしいと考え、それに雰囲気を喚起するために大学内の壁画を描くことになったと付け加えた。

約5ヵ月間、大学当局を説得した末、大学の正式承認を得て描いた壁画には、涙を流す少女の姿、希望を表す蝶、空の椅子などが盛り込まれている。

日本の武力の前で無残に崩れてしまった日本軍慰安婦被害者たちの悲しみと彼らの希望に向けた羽ばたきを表現したという。

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これで分かるのは、

  • 政治家〔クイーンズランド州労働党〕にもロビー活動をしている事、
  • オーストラリア国内の韓国人は組織的に活動しており、8月にはシドニーで慰安婦関連の行事が行われた事、〔恐らく、金学順(キム・ハクスン)が初めて告白した8月14日を記念するもの〕
  • いずれはブリスベンにも像を建てる計画がある事

です。

 

ソース元の『ハンホ日報』〔Hanho daily〕の記事には、壁画が描かれたのは、女学生会館の内部、入り口を入ってすぐの壁だと書かれています。美術家の学生が描いたにしては下手くそな絵です。

 

20221208_prostitutes01
▲ハンホ日報の記事よりキャプチャ

 

以下はハンホ日報からの引用ですが、彼は2019年からこういう活動をしているようです。

https://www.hanhodaily.com/news/articleView.html?idxno=72729
브리즈번에 ‘평화의 소녀상 벽화’ 등장
ブリスベンに「平和の少女像壁画」が登場
2022.12.08
2019年ブリスベン交通信号制御器に描かれた少女像の絵が翌日除去された。 当時、クイーンズランド大学生たちが5年間放置された旭日旗の絵を問題視して市当局に問題を提起し、これに他の絵で埋めても良いという返事を受けて平和の少女像の絵を描き入れたが、「政治的なテーマ」という理由のためにすぐに消された前例がある。 

 

今年7月のドイツのカッセル大学の例といい、最近は海外に居る韓国人学生を利用して、大学の構内に像を建てていく計画が進行しているように思われます。

公共の場と違って、日本政府の手が出しにくいからでしょうか。

 

 

  


 

 

 

2022/12/08

【”徴用工”問題】韓国政府、元 ”強制徴用被害者” の叙勲を保留

「世界人権の日」(12月10日)に予定されていた元 ”強制徴用被害者” の叙勲が急遽保留されたそうです。

三菱重工で挺身隊として働いた梁錦徳(ヤン・クムドク) という女性で、弁護士は取材に対し、政府が日本に気を使っているのだろうと述べました。

 

* * * *

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/45330.html
韓国政府、強制動員被害者ヤン・クムドクさんの叙勲を突然延期…日本の顔色伺うのか
登録:2022-12-08

 日帝強占期(日本による植民地時代)に朝鮮女子勤労挺身隊として強制動員された被害者で、30年間韓国と日本を行き来しながら「法廷闘争」を行ってきたヤン・クムドクさんの国民勲章牡丹章の叙勲が突然保留された。外交部が「省庁間の協議が必要だ」として、ブレーキをかけたためだ。強制動員被害者支援団体は「外交部が日本の顔色をうかがっている」と反発した。

 国家人権委員会は9日に開かれる「世界人権の日」(12月10日)記念式でヤンさんに国民勲章牡丹章の叙勲を行う予定だったが、土壇場で保留したことが7日、確認された。強制動員被害者支援財団の関係者は本紙に「ヤンさんが牡丹章の受賞者に決まったという話を人権委から聞き、授賞式で使う写真などを用意していたが、6日、突然保留されたという知らせを聞いた」とし、「極めて異例のことなので、困惑している」と語った。賞勲法は叙勲が推薦された場合、行政安全部が国務会議に案件として提出するよう規定しているが、ヤンさんの叙勲の件は6日の国務会議に上程されず、8日に開かれる臨時国務会議でも取り上げられない予定だ。

 強制動員被害者を支援するイム・ジェソン弁護士は7日、ソーシャルメディアで「外交部がヤン・クムドクさんの叙勲について『事前協議が必要な事項』という意見を出した事実を確認した」とし、「大統領が、強制動員問題で30年間戦ってきた被害者に賞を与えたら日本側が不快に思うことを恐れ、現在議論されている強制動員関連の韓日協議に影響を与えることを懸念して、外交部側との協議が必要だと言っているとしか思えない」と批判した。

 強制動員被害者支援団体は同日、光州(クァンジュ)で行われたソ・ミンジョン外交部アジア太平洋局長との面会でも、「ヤンさんの叙勲を阻止し、国務会議(の案件)に上程しなかった理由は何か」と強く抗議した。同団体によると、外交部は「叙勲に反対しているわけではないが、手続き上、関係機関との事前協議が必要であり、関連報告が遅れたため、意見を出した」と説明したという。外交部が強制動員被害者側と公に会ったのは、パク・チン外交部長官が9月、光州で強制動員被害者のイ・チュンシクさんとヤンさんに会って以来3カ月ぶりだ。〔以下略

* * * *

 

この「牡丹賞」という勲章は自称 ”慰安婦被害者” の故・金福童(キム・ボクトン)氏も受賞しています。

30年間、日韓を行き来して「金くれ、金くれ」と言ってたこの人の人生には憐れみを覚えますが、日本でも支援者がいるからこそできることで、「名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会」 や共産党が支援しています。 〔→2021-08-23付けブログエントリー

 

なお、差し押さえた日本企業の資産の売却については、担当の大法院判事が任期満了で退任した事もあり止まっていますが、先月末に後任判事が選出されています。

産経:韓国最高裁、徴用工担当判事の空席解消 審理再開へ
2022/11/24 21:58
韓国国会は24日、呉碩峻(オ・ソクチュン)最高裁判事候補の任命同意案を賛成多数で可決した。いわゆる徴用工訴訟問題で、日本企業の資産売却手続きの審理を担当した前任の最高裁判事が9月上旬に退任、「空席」が続いていたが、異例の状況が解消される。

 

また、韓国政府は「司法自制の原則」(「統治行為論」)を理由に、しばらく審理を止めるよう、意見書を提出したため、現在資産売却の審理は行われていませんが、原告等は当然再開を求めています。

「司法自制の原則」については、2022-07-30 付けエントリーに書きましたが、Wikipediaの引用部分をこちらにも再掲しておきます。

「国家統治の基本に関する高度な政治性」を有する国家の行為については、法律上の争訟として裁判所による法律判断が可能であっても、高度の政治性ある事柄に関しては司法審査の対象から除外するという理論。三権分立の民主主義国家の国際法・国家間合意に関する外交問題など国家の行く末に関わるような重大な事柄に関して、国民に選ばれた訳でなく間違った判断をした際の責任も負えない裁判所よりも国民に選挙で選ばれた政府の立場尊重を基本とするために「司法自制の原則」ともいわれる。

 

本来はこれに基づいて、政府が「1965年の日韓基本条約で既に解決している」と言って差押えを解除すべきなのです。

 

  


 

 

 

【韓国】「相対的剥奪感(상대적 박탈감)」という言葉

韓国人YouTuberの『キムチわさび』の最新の動画「W杯から解く反日の本質/월드컵에서 당신은 주인이었나요?」で、ある言葉を思い出しました。

それは掲題の「相対的剥奪感(상대적 박탈감)」。

動画の内容は、サッカーW杯2022で、16強に一足先に進出を決定した日本チームが、「韓国チームも16強に来て欲しい」と言ったのに対し、〔恐らく、どこかのメディアがわざわざ質問したのでしょうが、〕韓国のある選手が、「日本の16強入りは正直憎らしかった」と答えた事を比較し、批判する動画です。

問題の韓国選手の発言は、そもそも、記者から「日本の16強入りは憎らしかった?」という誘導的な質問があったから、という擁護の声もあるようですが。

 

* * * *

前述の「相対的剥奪感」とは、元は社会学の言葉で、例えば、英語のWikipediaにも「Relative deprivation」という見出し語になっています。

日本語で「相対的剥奪感」を検索すると上位に韓国メディアの『東亜日報』日本語版の記事が出てきて、このように説明されています。

https://www.donga.com/jp/article/all/20030928/276771/1
[オピニオン]相対的剥奪感
2003/09/28

◆第2次世界大戦中、米軍の進級と士気の相関関係を扱った研究でかなり興味深い内容を読んだことがある。空軍兵士の進級率が平均47%で、憲兵隊の進級率24%より高いにもかかわらず、空軍兵士が自分の進級可能性に対して憲兵より悲観的に考え不満を抱いているという事実だった。これは客観的な状況はどうであれ、人は自分を取り巻く条件がよくなるほど期待感が高まり、その期待が満たされない時、周囲の人と比べて一種の剥奪感を感じるということを意味する。まさに「相対的剥奪感(relative deprivation)」の問題だ。

◆「米国の軍人(The American Soldier)」というタイトルの本にあった上の事例は、進級希望者4人のうち1人だけが昇進して多数が脱落する場合ならむしろ不満はないかもしれないが、ほぼ半分が昇進するにもかかわらず自分だけが除外されるという事実は耐え難く、結局相対的剥奪感による不満が大きくなるしかないという普通の人の心理を反映していると思われる。このような相対的剥奪感の理論は、フランス革命に関する名著を残したトックビルが、高い発展を築いた地域で大衆の不満がより高いと指摘した、いわゆる「トックビルのパラドックス」を説明する根拠としてもよく援用されている。

 

この例は何となく理解できます。

しかし、韓国では「相対的剥奪感(상대적 박탈감)」が、ちょっと違ったニュアンスで比較的よく使われ、産経の黒田勝弘氏は以下の例で、韓国人の「相対的剥奪感」を説明していました。

曺国(チョ・グク)というソウル大学教授で、文在寅政権で民情主席秘書官や法務長官〔法務大臣〕に抜擢された人物がいますが、クリーンなイメージとは裏腹に、その地位や肩書を利用して娘や息子の内申点を嵩上げし、実力以上の大学に合格させたり、奨学金を貰ったというスキャンダルで、現在裁判中です。

日本で言えば、裏口入学とかコネ入学という類いの話で、確かに憤りを感じますが、韓国人はこの娘や息子の件を知って、「相対的剥奪感」に見舞われる、と黒田勝弘氏が説明していました。〔反日 vs. 反韓 対立激化の深層』』(角川新書)p.210

声が大きく力のある者、特権層が役得や人脈などで甘い汁を吸うなど限られた者だけがいい思いをしたとなると、周りはそれに対し「相対的剥奪感」を感じさせられるといって批判、非難の声を上げる。

 

それでは、韓国人の言う「相対的剥奪感」はどういうものなのでしょうか? この「相対的剥奪感」については、以前、ジャーナリストの崔碩栄氏がツイートしていらっしゃいました。

崔碩栄
@Che_SYoung
韓国には「相対的剥奪感상대적 박탈감」という言葉がある。金持ちの外車、豪邸等を見て、それを持ってない一般人が金持ちに対して「反感」を持つこと。嫉妬に近い感情。他の国では金持ちを見て「羨ましい」「私もあのようになりたい」が多いらしいが、韓国では反感、嫉妬のような反応が多い。

午後7:01 · 2017年8月31日

 

崔碩栄
@Che_SYoung
承前)なぜ「剥奪感」かというと、
「私はいい環境に恵まれてない」「最初からチャンスを与えられなかった」「不公平の犠牲者」のような思考に繋がるからだ。つまり被害妄想。金持ちや成功者を見る→被害妄想→反感、嫉妬。今回、その対象になったのが「サムスン」。古くから対象にだったのが「日本」
午後7:31 · 2017年8月31日

 

先の米国軍人の昇進の例のように直接の競争相手に対する感情ではなく、成功した他者がいるだけで、自分が被害を受けたように感じるのが韓国の「相対的剥奪感」のようです。

黒田氏は、これを映画『パラサイト(寄生虫)』を解説する中で使っているのですが、この映画に出てくる被害者の富豪一家は、韓国のドラマでステレオタイプ的に描かれる財閥と違って善人として描かれているのだそうです。その家に入り込んだ元半地下の家族を搾取して金持ちになったわけではありません。

しかし、この半地下家族や、おそらく映画を観ている韓国人も富豪一家に対して「相対的剥奪感」を感じるという事を言いたいのでしょう。

 

面白いことに、先に挙げたWikipediaの「Relative deprivation」には、これを書いている現在、日本語版の説明がありません。単に社会学の分野で日本語に訳して使わないだけなのかもしれませんが。

 

以前も取りあげた事がありますが、スケートの浅田真央さんがキム・ヨナさんに次いで2位だったときに発した「くやしい」という言葉が韓国語で曲解されて、韓国でバッシングを受けた事があります。

日本人にはさほど違和感の無い「くやしい」は、「実力を出し切れなかった自分に腹立たしい」のだろうと解釈しますが、この感情を表す言葉が韓国語にはなく、これに近い言葉に訳した所、「他人のせいで自分が不遇で憎たらしい」という意味になってしまったからです。

つまり、韓国では、自分の不幸は他人のせい なのです。

黒田勝弘氏は、この例で、朴槿恵弾劾の原因となった「崔順実(チェ・スンシル)スキャンダル」も挙げています。

朴槿恵の親しい友人の崔順実の娘が名門の梨花女子大学に裏口入学をした事で韓国人が感じた「相対的剥奪感」ですが、その娘は少なくとも馬術でアジアチャンピオンになる程度の実力があり、特待生として有名大学に入学しようと、日本人なら、そういうケースもあり得るだろうと納得しますが、韓国人はこれが一番許せなかったのだろうと黒田氏は分析しています。

 

最後に、「相対的剥奪感(상대적 박탈감/サンデジョッ パッタルガム)」の解説として、『KONEST』というサイトの「Today's はんぐる」での説明を転記します。

상대적 박탈감
発音:サンデジョッ パッタルガム
意味:相対的剥奪感

他人と比べがちな時に…
他人が自分に比べて多くの権利や資格、地位、財産などを持っている時に、実際には失ったものはないはずなのに何かを自身が奪われたり、疎外されていると感じることを言います。
元は社会学で使われる用語でしたが格差が広がり、SNSが普及した韓国ではこの表現を目にすることが間々あります。

スターの日常を紹介するテレビ番組の中で、豪華なマンションに住み私生活を満喫する芸能人の姿にこの「相対的剥奪感」を感じるという視聴者の声があがったこともあります。

 

韓国人が「反日」の理由の一部はこれではないでしょうか?

 

 

  


 

 

 

2022/12/06

【旭日旗】FIFAが旭日旗に敏感になったのはロンドン五輪(2012年)が契機

現在、カタールで行われているサッカーW杯2022で、スタンドで旭日旗を広げた日本人観客に、係員がしまうように指示したとして、韓国マスコミ、特に徐 坰徳(ソ・ギョンドク)教授が大はしゃぎしています。しかし、一方で、『朝鮮日報』が、「日本の『旭日旗』に敏感なのは韓国-FIFAだけ? 観客席のゴミ収集の善行だけを浮き彫りに」(2022.11.28/日 '욱일기'에 민감한 건 韓-FIFA 뿐? 관중석 쓰레기 수거 선행만 부각)という記事を書き、海外では旭日旗が注意された事など関心がないという記事を書いています。

以下、記事の一部機械翻訳です。

 

* * * *

前略〕旭日旗は国際大会の度に取り上げられる話題だ。 旭日旗は、日本が1940年代に太平洋戦争を起こし、アジア各国に侵攻した時に使用した軍旗だ。 日本帝国主義を象徴する。 政治的中立を強調するサッカーに使ってはならない道具だ。 2018年ロシアW杯当時、国際サッカー連盟(FIFA)のインスタグラムに日本旭日旗の応援写真が掲載され、議論を呼んだ。 日本-セネガルのH組1次リーグ第2戦の時、日本の応援団で旭日旗を振りながら応援する場面が全世界に放映され、大きな議論を呼んだことがある。

その後FIFAはサッカー場で日本ファンの旭日旗使用に対する深刻性を認知し、日本が出場する各大会ごとに「旭日旗使用禁止」に対する教育が行われている。 幸い、日本対コスタリカ戦にFIFAが素早い措置を取った。

実は旭日旗の使用に敏感なのは韓国とFIFAだけだった外信では日本ファンの善行だけを報道した。 日本のサッカーファンはコスタリカ戦が終わった後、再び自分たちが泊まった観客席のゴミを片付けて去った。 大部分のファンはゴミ袋を持参し、自分が座った観客席周辺のゴミを全て回収する姿が外信に捉えられた。

英国の大衆紙ザ·サンは「日本のサッカーファンは床を塵もなく作るために34度の蒸し暑さにもかかわらずゴミを立派に片付けた」と報道した。

* * * *

 

実際に国際的なスポーツではサッカー、つまりFIFAだけが旭日旗に敏感なようで、これは2012年から始まりました。

では、これは何が原因なのか?というと、ロンドン五輪のサッカーの3位決定戦〔日韓戦〕です。

よく言われる、奇誠庸(キ・ソンヨン)の猿まねパフォーマンス〔2011年1月25日の「AFCアジアカップ2011」準決勝「日本対韓国戦」〕は韓国で旭日旗の認知度が高まるきっかけではあるのですが、この行為自体は韓国内でも批判があり〔詳細後述〕、国際社会に向けて大々的な「反・旭日旗キャンペーン」が始まったわけではありません。

これはWikipediaの『戦犯旗』の項にも書いてあるのですが、日付を入れて時系列に並べるとよく分かります。

 

* * * *

cf. 2011年1月25日: 奇誠庸(キ・ソンヨン)の猿まねパフォーマンス

2012年8月10日午後: 李明博の竹島上陸

同日(日本時間8月11日3:45): サッカー3位決定戦キックオフ。

試合後に朴鍾佑選手が「独島は我が領土」のプラカードを掲げるパフォーマンス。これが問題になり、銅メダルを剥奪されるかどうか議論されると、韓国内に「旭日旗はいいのか!?」という批判が巻き起こる。

中央日報(2012.08.12):韓国ネットユーザーら、「旭日旗のほうが問題だ」

8月12日〔15日に更新の形跡あり〕: 韓国メディア『ニューデイリー』が初めて「戦犯旗」という造語を使う。

IOC, 日욱일승천기는 놔두고 독도만 문제?〔IOC、日本の旭日昇天旗はさておき独島だけ問題?〕

「旭日昇天記」は普通の日本国旗とは異なり、赤色の中心から赤い線が旗の枠につながっている。 かつて、日本の侵略軍がこの旗を使用した。 そのため、アジアではこの旗を「戦犯旗」と呼ぶこともある。 今では日本の海上自衛隊がよく使う
韓国のネチズンたちはIOCの行動について「旭日昇天期はできて太極旗はだめなのか」「IOCは本当にクール〔※冷静?〕ではない」「韓国の土地を韓国の領土と言うのが政治なのか」などの反応を示しIOCに抗議メッセージを送っている

8月13日: 日本の体操選手のユニフォームが旭日旗だと、韓国の団体がIOCとFIFAに抗議

日 ‘욱일승천기 유니폼’은 놔두고 왜 박종우만… 비판 쇄도〔東亜日報(2012/8/13):旭日昇天旗ユニフォームは置いておいて、なぜ朴鍾佑だけ… 批判殺到〕

オリンピックサッカー代表チームの朴ジョンウ選手が「独島セレモニー」で銅メダル剥奪の危機に瀕している中、日本の体操選手たちの「旭日昇天記」を形象化したユニフォームに対しては、何の問題も取り上げなかった国際オリンピック委員会(IOC)を批判する声が高い。 日本の男女体操代表選手たちは、日本軍国主義を象徴する旭日昇天期を連想させる文様が刻まれた服を着て、金メダル1個、銀メダル2個を首にかけたが、誰も異議を唱えなかった。
ある非政府組織(NGO)が13日、これを問題視した。
「国連の意思を尊重する倫理的ファッションデザイナー委員会(UNファッション)」が主人公。 国連ファッションは、日本の体操選手がアジア人を死に追いやった行為の象徴である旭日昇天期を連想させる体操服を着たにもかかわらず、IOCがこれを表現の領域と認めたことについて、公平性に反するとしてIOCとFIFAに異議を申し立てることにした。

8月30日: 東京で行われたサッカーU-20女子ワールドカップの準々決勝で旭日旗が排除される

J-CASTニュース(2012年08月31日):ヤングなでしこ日韓戦で旭日旗没収 係員と客の言い合い動画アップも

〔観客と係員がやり合っている動画を見ると、〕係員は旭日旗を掲げようとする観客に「使用することができないということで、ご遠慮いただいているんですよ」「FIFA(国際サッカー連盟)の判断によって、掲示することをご遠慮いただいているということなんですよ」と説明している。
ツイッターでは実際に電話で問い合わせたという人が、「旭日旗を会場で掲出させるなというのはFIFAからの指示だったそうだ。指示は書面であった。指示の理由は韓国サポーターとのトラブル発生が予想されるため警備上の理由」「FIFAの指示によるもので、とにかくFIFAの調査待ちだそうです」と結果報告している。

* * * *

 

IOCは動かせなかったけど、8月13日頃の抗議でFIFAを動かすことには成功した、という訳です。そして、VANKも大々的なキャンペーンを開始します。

これを見ても分かるように、奇誠庸しかり、レーダー照射事件しかり、自分達が不利な状況になると論点をすり替えて逆ギレするという、韓国人のいつものパターンです。

 

最後に、旭日旗に関する論文をご紹介します。

2011 年1月25日に行われたサッカーアジアカップ準決勝における奇誠庸のパフォーマンスに起因するものだとする意見がある。まずこの点について見てみよう。当時の事件について、『日刊スポーツ』〔※韓国のメディア〕は次のように報じている。

奇誠庸が「猿真似パフォーマンス」について釈明するコメントを載せた。
奇誠庸は 26 日、自分のツイッターに、「観客席に旭日旗が掲げられているのを見て涙が出た」とするツイートを掲載した後、「弁解が必要なのか...私は選手である前に大韓民国の国民なのだが」と書いた。

つまり、う回的ながら「猿真似パフォーマンス」をした理由を明らかにしたのだ。旭日旗を見て怒りを抑えられなかったという意味だと解釈できる。旭日旗は日本帝国時代に使われた日本の軍旗で、現在は自衛艦旗だ。日本軍国主義の象徴だ。
奇誠庸は 25 日に行われたアジアカップ準決勝の韓日戦で、前半 23 分、ペナルティーキックを決めた後、カメラの前に走りより、頬を膨らませて左手で顔をかくふりをした。
とはいえ、この日本では大きく取り上げられたこの事件は、韓国ではさほど大きく報じられる事はなかった。例えば、韓国言論財団のデータベースにこの時期を掲載する中央紙8 紙のうち、この奇誠庸の「猿真似パフォーマンス」を旭日旗との関連で報じたのはソウル新聞一紙のみであり、中央日報においても「猿真似パフォーマンス」に対して否定的な観点からのコラムが 2 本書かれているに過ぎない。この事件に注目をしたのは主として、先の日刊スポーツをはじめとする、スポーツ新聞であり、一般紙やテレビ局の注目はさほど大きなものとは言えなかった。
しかし、重要な事が一つあった。それはこの事件の後、韓国の一部、とりわけインターネット上において旭日旗への注目が高まり、一つの言説を形作っていった事である。そしてこの様な言説には幾つかの特徴があった。
その第一は、旭日旗はナチスのハーケンクロイツに等しい存在だ、とする理解である。

 

 

  


 

 

 

【日韓】「シジャギ・パニダ(시작이 반이다)」と「百里の道も九十里をもって半ばす」という日韓の違い

掲題は特定失踪者問題調査会の荒木和博代表の2022/12/06付け動画のタイトルです。

「시작이 반이다(シジャギパニダ)」とは「始めさえすれば、もう半分終わったようなものだ」という意味だそうで、日本語の「百里の道も九十里をもって半ばす」と比較して、韓国人と日本人の気質のようなものを比較されていました。

調べたら、「百里の~」は、前漢〔紀元前202年~西暦8年/『項羽と劉邦』の時代〕の『戦国策』に収録された言葉だそうで、「何事も仕上り近くが肝心であるから、九分通りの所で気を引き締めなおせ」という喩えです。

 

この話を聞いて、よくネットで見かける「コピペ」(ネット上に流布した定型文)を思い出しました。

信用してはいけないもの:

日本人の「できません」
韓国人の「できます」
中国人の「できました」

 

日本人はよほど確証がないと「できる」と安請け合いはしないが、その他の国は...というジョークみたいなもので、ブログ主がよく言う「(十把とは言わないが)八把一絡げ」(ステレオタイプ)としては、何となく分かる気がします。

 

これは見方を変えると、韓国人は「取り敢えずやってみよう」という行動力は日本人よりも勝るとも言えるわけで、この気質は慰安婦問題に取り組んでいる韓国人の方々を見ると感じます。

水曜集会のカウンターとしてデモをされている保守の方々がいますが、これも元は李宇衍(イ・ウヨン)博士がお一人で始めた事です。

今では賛同する団体が集まり始め、緩やかに連帯しながら、正義連を追い出そうと慰安婦像の周囲でデモをしていますが、李宇衍博士がこういうビジョンを始めから持っていたとは思えません。おそらく、居ても立ってもいられない気持ちで始められたのだと思います。

 

今、韓国では民主労総〔全国民主労働組合総連盟:日本で言うと「連合」のような労働組合のナショナルセンターで、過激なことで知られる〕参加の労働組合がストやデモをしていますが、日本人だったら、「勝手にやらせとけ」と思いそうなところを、保守系の団体がこれを批判するデモをしています。尤も、民主労総のデモは労働者の要求にかこつけた倒閣運動、つまり政治活動でもあるので、保守側もこれに対抗しているのでしょうが。

 

荒木先生が仰る様に、〔好き嫌いはともかく〕 こういう違いがあると頭に入れておく必要があるかと思います。

 

  


 

 

 

2022/12/03

【慰安婦問題】韓国内の「反・慰安婦団体」の行程表(予定表)

毎週水曜日に旧日本大使館前にある慰安婦像の周りで行われるデモ合戦、つまり、正義連の水曜集会と、それに対抗する幾つかの保守団体のデモの事ですが、これについては、かねがね疑問を持っていました。

「疑問を持つ」とは、「やっても無駄だと疑問視している」という意味では無く、「何を(当面の)目標にしているのか」がよく分からなかったのです。

もちろん、大きな目標としては「反日種族主義」の打破や、韓国人の、慰安婦問題に対する誤解を解いて反日洗脳を(部分的にでも)解く事でしょう。

しかし、喩えて言うなら、「富士山に登る」という目標は聞かされているが、今、どこをどういう風に進んでいるのかが分からないような ”モヤモヤ感” を感じていました。

確かに旧日本大使館前は象徴的な場所で、あそこで活動する事に意味が無いとは言いませんが、相手は聞く耳を持たない連中で、彼らに対して「慰安婦の真実」をいくら説いても、そこは時間の無駄ではないかと思っていたからです。

そこで、いつも金柄憲(キム・ビョンホン)所長の動画に字幕を付けて下さるFujichanさんの動画に質問してみました。質問と言っても、単にブログ主の素朴な疑問を呟くようなコメントですが。

そうしたら、わざわざ金柄憲所長からお返事を頂きました。

以下、そのやり取りをそのまま転記します。

 

* * * *

daishi100〔ブログ主
寒い中、お疲れ様です。水曜集会はずいぶん人が減ったそうですね。
ところで、ふと思ったのですが、「工程表」(予定表)のようなものはあるのでしょうか。正義連を追い出し、像を守っている反日行動の連中を追い出し、次に、像を撤去せよと言う集会を開く? 「そして、像だけが残った」みたいな状況にならないのだろうか?と。あの像は、正義連が撤去を申し出さない限り、撤去されないのだろうか? おそらく、尹美香が逮捕されて裁判が進めば、正義連はかなり弱体化(or 終わる)のではないかと思うのですが、当面の目標は正義連の解散なのだろうか?

 

국사TV〔金柄憲所長
당장의 목표는 수요시위 중단이고, 그 다음은 위안부운동단체와 여성가족부에 대한 국정조사입니다. 국정조사에서 사기행각이 드러나면 정의연 해체, 소녀상 철거는 우리 운동을 하지 않더라도 자동으로 해결될 것으로 생각합니다. 그리고, 최종 목표는 초중고 모든 교과서에 수록된 위안부 관련 서술을 완전 삭제하는 것입니다. 쉽지는 않겠지만 서둘지 않고 목표를 위해 쉬지 않고 나아가겠습니다. / 当面の目標は水曜デモの中止で、その次は慰安婦運動団体と女性家族部に対する国政調査です。 国政調査で詐欺行為が明らかになれば、正義記憶連帯の解体、少女像の撤去は私たちの運動をしなくても自動的に解決されると思います。 そして、最終目標は小中高のすべての教科書に収録されている慰安婦関連の記述を完全に削除することです。 簡単ではありませんが、急がずに目標のために休まずに進みます。

 

daishi100
친절한 답변 감사합니다.지금까지 행선지를 알 수 없는 등산로를 동반해 걷는 것 같은 불안한 기분이었지만 구체적인 이정표(milestone)가 보여 안심했습니다.〔コメントのハングル部分は日本語からの機械翻訳
----------
ご丁寧な返信、ありがとうございました。今まで、行き先の分からない登山道を同伴して歩いているような不安な気分でしたが、具体的な里程標(milestone)が見えた事で、安心しました。

* * * *

 

李宇衍(イ・ウヨン)博士によると、現在の正義連の会長は、尹美香(ユン・ミヒャン)のような、行動力とか企画力はあまり無いようで、目立つ活動と言えば水曜集会をマンネリ的にやっているだけのようです。

先日も野党議員と一緒に、慰安婦に対する名誉毀損を処罰する法律を求める記者会見をしていましたが、その動画の再生数もパッとしません。尹美香の詐欺や横領が発覚してからは、国民の関心は確実に薄れているようです。

最近は、水曜集会も以前のように大勢の若い女性や小学生などが参加することもなく、仲間内でやっているような状態です。従って、寄付金もあまり集まらないのではないかと思います。これはある意味、尹美香の ”功績” です。

しかし、女性家族部〔日本で言うと、内閣府男女共同参画局のような目的の省〕を通じて活動資金を得ており、この女性家族部がまた正義連の ”逆・天下り” コースとなっていて、ほぼ正義連と一体化しています。また、フェミニズムの総本山のような存在で、その政策は、国民、特に若い男性から批判が多く、大統領選挙期間中に尹錫悦(ユン・ソニョル)大統領候補がFacebookに「女性家族部解体」と書いたら、男性の支持が増えたほどです。尤も、当選したら公約から取り消してしまいましたが。

 

金柄憲所長や李宇衍博士など、日本の反日左翼とは異なり、祖国を愛しているのに「売国奴」呼ばわりされるのは本当にお気の毒です。

 

▲日本で『赤い水曜日』が多く売れれば、金柄憲所長の活動資金になります。

 

元々、慰安婦問題が1年や2年といった短期間でどうにかなると思っている日本人はいないでしょう。しかし、最初の ”一里塚” は見えてきています。

 

 

  


 

 

 

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