【GSOMIA】韓国念願の「GSOMIAの正常化」なのに...
11月13日にプノンペンで日米韓首脳会談が行われ、北朝鮮問題に関し、共同声明に以下のように書き込みました。〔外務省:令和4年11月13日付け 日米韓首脳会合〕
>首脳は、飛来するミサイルによる脅威を探知し、及び評価する各国の能力を向上させるため、北朝鮮のミサイル警戒データをリアルタイムで共有する意図を有する。これは抑止、平和及び安定のための大きな一歩である。〔仮訳より〕
これは、韓国にとって朗報であるはず〔詳細後述〕ですが、韓国ネチズンの反応は批判的です。
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https://www.recordchina.co.jp/b904418-s39-c100-d0195.html
日韓GSOMIA正常化の道開く、両国軍事協力拡大の見通し=韓国ネットには反対の声多数
Record Korea 2022年11月15日(火) 10時0分
2022年11月14日、韓国・国民日報は〔...「北朝鮮のミサイル警戒データの3カ国間リアルタイム共有」を含む共同声明を採択したという内容の後、〕、これについて「日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)運用の正常化を含む両国間の軍事協力拡大の道を開いたもの」だと分析している。
米韓は北朝鮮のミサイル情報をリアルタイムで共有しているが、日韓間の情報共有はGSOMIAに基づく相互要請により実現する。このため「リアルタイム共有ではない」という指摘が絶えなかった。文在寅(ムン・ジェイン)政権は19年8月、日本に輸出規制を解除させるための圧力として「GSOMIA終了」というカードを切ったが、米国の圧力などにより、終了通告の効力を停止するに至った。〔中略〕
この記事に、韓国のネットユーザーからは「尹大統領はなぜ日本にぺこぺこしてばかりいるんだ?」「いまだに韓国の領土を自分たちのものだと主張している日本のような侵略国と軍事協力をしようだなんて、正気なのか?」「独島(日本名:竹島)が危ない」「敵国と軍事協力し、軍事情報を全て渡すというのか」「このままでは本当に数カ月以内にこの国は滅びるのでは」「ため息しか出ない。GSOMIAは韓国より日本の領土を守る上で効果的なものだから、韓国にはさほど必要ない。GSOMIAがあるから、日本は韓国の顔色をうかがっているところがあったのに」「親日売国奴政権」「尹大統領も岸田首相も国民からの人気がない者同士で集まって、自分の国を売り渡すことばかり考えてるんだな」など、政権批判のコメントが殺到している。
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記事にあるように、文在寅は、日本が経済安保の観点から韓国をホワイト国リストから除外〔2019年7月〕した報復として、軍事情報包括保護協定「GSOMIA」の破棄を言い出しましたが、その後、アメリカに怒られたのか、「破棄を猶予する」という訳の分からない言い方で事実上の撤回をしました。
GSOMIAは毎年8月末頃の期限までに破棄を通告しないと自動延長されるのですが、騒いだのはこの年だけで、その後は静かにこの期限を迎えています。
しかし、このブログでも過去に何度も取りあげましたが、尹錫悦政権になって、「GSOMIAの正常化を!」と日本に要求しています。ある時は、駐韓日本大使にも要求し、「今も正常ですが、何か?」という態度を取られた事もあります。
この事から、GSOMIA自体は ”生きている” が、日本は情報を渡していないのだと分かりました。
上記記事には「日韓ではリアルタイムに情報を共有できていない」と書かれていますが、ここで改めて、過去のエントリー『【GSOMIA破棄】韓国軍の発表が日本より30分遅れだったのは?』より、情報共有の仕組みを要約してご紹介します。
北朝鮮から弾道ミサイルが発射された場合、韓国側からは発射の兆候や発射直後の探知情報がもたらされるが、こうした情報は米国からもリアルタイムで日本は情報を得ている。米軍の早期警戒衛星がいち早く探知し、発射地点や方角などの情報を自衛隊と共有。自衛隊は日本海に展開するイージス艦や日本本土に配備するレーダーで追尾し、着弾地点などを確認している。しかし、韓国のレーダーでは着弾点等が捕捉できない。
という事になります。
この事から、今回の「リアルタイムに情報共有」するという宣言は、韓国政府の要求していた「GSOMIAの正常化」以上に韓国には好ましい事のはずですが、 『Record Korea』の韓国ネチズンの反応を見ると、それが国民には理解されていないようです。
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