【韓国】「植樹日(식목일/シンモギル)」(4月5日)とは
李宇衍(イ・ウヨン)博士のFacebookをたまたま読んだら、興味深い事が書いてありました。それを元に、自分で調べた事を追加してまとめます。〔参考:Wikipedia『植木日』〕
韓国には「植樹日」(식목일/シンモギル)という記念日があるそうで、現在では単なる記念日ですがかつては祝日でした。
この日は日本統治時代の1911年に始まり、「神武天皇祭」〔※〕の4月3日と制定されましたが、独立後の1949年に4月5日に変更されました。日本もかつてはこの日を「愛林日」(植栽日)としていたそうです。
※神武天皇崩御の日で、大祭日(たいさい・じつ/宮中で行われる大祭)の一つであった。
日本統治時代は、「植樹日」ではなく「記念植樹日」と言ったそうで、その日は総督から国民学校の学生まで出て木を植え、その植栽本数は2億7千万本、植民地期全体人工造林の8%に該当しました。
李宇衍博士は、朝鮮時代や日本統治時代の山林についての学位論文を書くために、『朝鮮王朝実録』等の朝鮮時代の文献を調べたところ、「木を植える」という動詞と名詞の組み合わせが数件出てくるだけで、それを名詞化した「植木」という言葉は無く、 「造林」、「育林」、「植林」のような言葉も一度も出てこなかったそうです。つまり、「単語がないということは概念がないということで、概念がないということは人間の思考や行動がなかった」と書かれています。
下記は別の投稿からの情報ですが、
1907年から統計が残っている1942年まで統監府と総督府の造林政策によって植林された木は、朝鮮林野面積の15%に当たる236万町歩に82億本で、 世界に類例のない成功事例とされる朴正煕政府と全斗煥政府主導の第1次、2次治山緑化事業を通じて植えた苗木48億本に比べても、いかに多いかが分かります。
こうした緑化事業は外国人の目にも留まり、例えば、後に米国第31代大統領になるフーバー(Herbert Clark Hoover /1929-33)は、その回顧録に、1909年に初めて訪朝した時は「ほとんど木のない陰鬱な風景」だったのが、その35年後に再度訪朝した時には、「彼ら(日本人)は荒涼とした丘に再植林した」と記しています。
ここからは ”オチ” のような話ですが、韓国語のWikipedia「식목일 」(植樹日)を機械翻訳で読んでみたところ、世界的な植樹祭(Arbor Day)の説明の後、「韓国では1948年に制定され...」と、その起源には全く触れていません。
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