【韓国】ソメイヨシノが『戦犯花』になる?
3月23日に開催された学術セミナー「佐渡金山における朝鮮人戦時労働の実態」で、韓国からリモート参加をされたジャーナリストの黄意元氏が、民間団体「王桜プロジェクト2050」は新たな反日の動きだと警鐘を鳴らしていました。
これは日本の桜であるソメイヨシノを2050年までに韓国の王桜で植え替えようというプロジェクトで、それ自体は勝手にやれば良いとは思うので、あまり気に留めていなかったのですが、ここ数日、桜に関する記事を読んでいて、その意味が分かってきました。このプロジェクトへの賛同を得るためには、ソメイヨシノを "悪魔化” しなとならないからです。
前回のエントリーに引用した記事に書かれているこのプロジェクトの創立宣言文は、要約すると、韓国に植えられているソメイヨシノを日帝の植民地支配の象徴とみなし、我々韓国人が心穏やかに桜を眺めるためには、王桜に植え替えなくてはならないという趣旨です。
今は笑って見ていられても、2013年に旭日旗を「戦犯旗」と呼び始めて以来どうなったかを考えれば、韓国人が日本のソメイヨシノを「軍国主義の象徴」だのなんだの言い始める可能性はあると思います。これを韓国内だけでやるのなら構いませんが、旭日旗のように、海外にまでクレームをつけ始めないとも限りません。ゲームの中の神社の風景もクレームを付けて変更させた事があります。
しかし、なぜ植え替えに固執するのでしょうか?
2つ理由がありそうです。
一つは「反日」活動の一環として。
王桜プロジェクト2050の創立メンバー(110人くらいいるらしい)は弁護士やジャーナリストも名を連ね、全員が植物に関わっている人達ではないようだからで、今のところは(調べなくても分かっている)桜の名所で調査をし、「韓国の桜ではない!」などとやっているからです。
もう一つは2013年から育苗している王桜を普及させるため。
2018年4月16日付けの『聯合ニュース』の韓国語の記事「天然記念物済州ワンボンナム〔王桜のこと〕純粋血統の苗木9千株確保」によると、天然記念物第159号に指定されている王桜の冬芽(とうが)を培養して、9,000本の苗木を確保しており、年間3,000本生産できるとあります。この木はソメイヨシノではない事が分かっています。〔同記事の翻訳=2chのログ〕
2021年12月8日付けの『ヒューマンエイド』というサイトの記事〔韓国語〕『済州島漢拏生態の森で済州奉蓋洞(ボンゲド)ワンボンナム50本プレゼント』では、育苗した王桜50本をソウル植物園に移植したそうです。
▲1964年、天然記念物第159号に指定された自生地。他にシンレ、ハレの二箇所に天然記念物に指定された王桜自生地がある。
ここで重要なのは、済州島に自生しているエドヒガンとオオヤマザクラの交配種の桜から優良な株を選んで栽培し始めた事で、「王桜」と呼べるものは、園芸種(栽培種)のみとなりました。そこで、国立樹木院は、2020年に『国家標準植物目録』で、王桜を自生植物から削除し、栽培植物として再分類しました。これにより、済州島に生えている大半の ”王桜” は謂わば「野良王桜」とか「王桜もどき」となりました。
これは、エドヒガンとオオシマザクラを掛け合わせて種から育てても「ソメイヨシノ」と呼べないのと同じです。
さて、2018年時点で9,000本あった苗木はどうなっているのでしょうか?
ブログ主は、これの行き先が無いと見ています。
韓国では日本ほど桜の需要が無いように思うからです。今植えられている桜は、日本から贈られた桜であろうが、花の季節には楽しんでいる韓国人が殆どでで、今ある桜を植え替えるのは無駄な事だと思っていますが、例えば、新しく作った公園やオフィスビルの周りにわざわざ桜を植えたいと思う人がどれだけいるか?
また、一部の変わり者ではありますが、過去に、国会議事堂のある汝矣島(ヨイド)のソメイヨシノをチェーンソーで切り倒すという事件も起こりましたし、今年も、桜は日本の花だから花見(桜祭り)を韓国人がやるのは狂った行為だとデモをする男性が現れました。桜そのものを否定している人もいるという事です。〔→カイカイ反応通信:「サクラは日本の花…桜祭りは狂った行為」汝矣島1人デモ男が話題=韓国の反応〕
ブログ主は、需要の少ない栽培王桜を持て余しているのではないかと想像しています。そして、それを韓国全土に普及させるには、ソメイヨシノにヘイトを集める必要があります。
この団体とは別に、済州島のキム・チャンス漢拏山生態文化研究所長界隈の人達は、勝手に園芸品種登録された事に反発しています。彼らは、未だに「王桜=ソメイヨシノの原種」と言い張っているからです。
元々、王桜の価値は、世界的に有名な日本の桜(ソメイヨシノ)の原種だという事にあったのです。それを日本人が盗んでいき、まるで自分達のもののように言っている事が許せなかったのです。
▲1943年にアメリカンユニバーシティで桜を植樹する李承晩。この時、彼は、桜は元々朝鮮の物で、「Japanese Cherry Tree」ではなく、「Korean Cherry Tree」と呼んで欲しいと学長に言っています。しかし、後にこの桜も日本のソメイヨシノと判明しました。〔画像はアメリカンユニバーシティのツイートより拝借。詳細は別途エントリーします。〕
ブログ主など、「園芸品種『王桜』発祥の地」でも十分価値があると思うのですが、『起源』である事が大事なのでしょう。
時系列を考えると、韓国人の学者がようやくソメイヨシノと王桜は別種と認めたのは2018年です。つまり、2013年から育て始めた苗は、当時は「ソメイヨシノの原種」と認識されていました。
しかし、今や、ソメイヨシノとよく似た別の桜になってしまいました。〔今となっては、”似てる” という事がアダになってしまいましたw〕
上に貼った画像を見れば、十分素晴らしい桜だと思いますが、日本文化として外国から評価されたものを横取りするのが常な彼らは、他者(外国人とか)から評価されていない無名の桜という事が我慢ならないのだと思います。
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