【韓国】政策協議団とは一体何だったのか?
4月24日(日)~28日(木)まで、尹錫悦次期政権の「(対日)政策協議団」一行が日本に滞在し、財界人や政府関係者と面談しました。後々振り返る事があるかと思うので、総括しておきます。
先に結論を書いておきますが、文在寅政権と何等対日政策は変わりません。
まず、後からこのエントリーを読む事も考えて、状況を整理しておくと、
- 大統領の就任式は5月10日(火)である。つまり、来日時はまだ文在寅政権。
- メンバーは外務大臣〔=外交部長官〕予定者ではなく、尹錫悦氏の対日政策ブレーン。
>代表団は鄭氏〔団長の鄭鎮碩(チョン・ジンソク)国会副議長〕のほか、韓日議員連盟幹事長の金碩基(キムソクキ)議員、尹氏の外交ブレーンの尹徳敏(ユンドクミン)元国立外交院長、パクチョルヒ・ソウル大国際大学院教授、2015年末の日韓慰安婦合意当時、対日交渉の実務を担当した李相徳(イサンドク)元外交省東北アジア局長ら計7人。〔読売(2022/04/24)〕
メンバーの中には、2015年の日韓慰安婦合意時に実務を担当した李相徳(イ・サンドク)氏もいるという事で、韓国メディアは、日韓慰安婦合意の履行を約束するのではないかという懸念(?)も示していました。
しかし、国内にいる外交部長官予定者の朴振(パク・ジン)氏は、政策協議団が出発する前から一貫して「(日韓の問題は)共に解決しなくてはならない」と言った趣旨の事を言っていました。
例えば、20日には、
韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期政権の外交部長官に指名された朴振(パク・ジン)氏は20日、2015年の韓日慰安婦合意について、「韓日の公式合意であり、文在寅(ムン・ジェイン)政権でもそれは認めている」として、「最も重要なのは被害者の名誉と尊厳を回復するため、韓日が共に努力することだ」と記者団に述べた。〔聯合ニュース(4月20日):韓国外相候補 慰安婦被害者の名誉回復へ「韓日が共に努力を」〕
と報じられ、政策協議団が帰国後の29日には、所謂 ”徴用工” 裁判の問題にも言及し、
韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期政権の外交部長官候補、朴振(パク・ジン)氏は29日、金弘傑(キム・ホンゴル)国会議員(無所属)に提出した書面答弁で、韓日間の懸案となっている歴史問題について「強制徴用、旧日本軍の慰安婦などに関する対日協議を速やかに開始し、両国の共同利益に合致する方向で合理的な解決策を模索する」との考えを示した。〔聯合ニュース(2022.04.29):強制徴用・慰安婦問題「速やかに日本と協議開始」 韓国外相候補〕
と述べています。
「共に努力」とか「協議」と言っている時点で、文在寅政権と何等変わりありません。
まず、25日(月)には、林芳正外務大臣と面談しました。『シンシアリーのブログ』(4月25日)から『聯合ニュース』を孫引きすると、
鄭副議長はこの日午前、林外務相と面談を終えた後、「両国は自由民主主義、市場経済価値を共有し、未来の課題を共有した善隣国家として協力関係を緊密に維持、強化していかなければならないという点に意見が一致した」と話した。
と、これが事実であれば、当たり障りの無い事では意見が一致していますが、
「片手では音を出すことはできない。両手を合わせて音を出すことができる。〔「孤掌難鳴」韓非子(かんぴし):孤掌鳴らし難し〕懸案解決は、一方の努力だけでは難しい。両国が誠意をもって努力を行っていかなければならない」(鄭鎮碩(チョン・ジンソク)団長談)〔産経:韓国代表団、厚遇配慮も懸案解決の具体案見えず〕
と、言っています。この時点で、岸田総理と面会させるか否かの面接は不合格と判断しても良かったと思いますが...。
実は、鄭団長は、政策協議団の位置づけも語っています。〔上記『シンシアリーのブログ』より〕
今回の訪問が懸案に対する具体的な交渉のためのものではなく、尹当選人の対日外交の基本方針を十分に説明するためのものだと線を引いた。
つまり、交渉権のようなものは無く、尹錫悦新政権の意向を伝えるメッセンジャーです。すると、それならば、というわけでも無いでしょうが、その後は日本側も ”釘を刺す” ような発言をします。
同日、面会した萩生田光一経済産業相は、
会談では、韓国向けの半導体材料の輸出管理見直しなどについて協議。萩生田氏は、日韓関係の悪化について「韓国側に問題がある」と伝えたうえで、「関係改善の意思は真摯(しんし)に受け止める」と話したという。〔毎日:「時計の針戻そう」 萩生田経産相、韓国の政策協議代表団に呼びかけ〕
同じく25日に面会した岸信夫防衛大臣は、
2018年の韓国海軍による海上自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射問題など防衛当局間の懸念を解決するため、次期政権のリーダーシップに期待する意向を伝えた。面会終了後、防衛省が明らかにした。〔産経:岸防衛相、日韓当局間の解決に期待 代表団と面会〕
そして、26日(火)には、岸田総理を表敬訪問し、親書を手渡します。25分間の面会だったそうです。
27日(水)に面会した安倍晋三元首相は、
自民党の安倍晋三元首相は27日、国会内で韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領の政策協議代表団と面会した。出席者によると、安倍氏は慰安婦問題について「日韓合意が破棄されたことは残念だ」と述べた。
元徴用工訴訟で差し押さえられた日本企業資産の現金化は避けるべきだとの考えも伝えたという。北朝鮮情勢を巡り日米韓の安全保障上の連携が重要との認識では一致した。〔日経:安倍氏、韓国代表団に遺憾の意伝える 慰安婦問題で〕
と、慰安婦問題や所謂”徴用工”裁判に言及しますが、団長の鄭鎮碩(チョン・ジンソク)国会副議長は、
慰安婦問題をめぐる2015年の日韓合意について「政府間の公式合意と認識しているが、被害者の心の傷を癒し、名誉と善厳を回復しなければならないという合意の精神も看過してはならないと申し上げた」と述べた。〔産経:安倍氏に韓国側「慰安婦合意の精神、看過ならず」〕
と、お決まりの言葉を述べます。
ここで、文在寅の嫌がらせ〔日本に対しても、訪問団に対しても〕が始まります。
前後しますが、26日には、産経が『<独自>韓国が竹島周辺を精密測量へ 日本は抗議』と、測量を予定していることをすっぱ抜きます。
韓国が、不法占拠する竹島(島根県隠岐の島町)の地形や周辺海域に関する精密な測量計画を進めていることが26日、政府関係者への取材で分かった。
そして、26日には韓国のJTBCとの独占インタビューで、『文大統領「日韓関係の悪化、日本の右傾化が原因」』〔日経〕と発言します。
政策協議団は、竹島測量に関して日本側から抗議された事は「事実無根」としらを切り〔ペン&マイク(2022.04.28):日 관방장관, "韓 정부 다케시마 측량 계획 중지 요구"...한일정책협의단, "사실 무근"/日本の官房長官、「韓国政府、竹島測量計画中止を要求」韓日政策協議団、「事実無根」〕、帰国後は、『徴用問題は両国で解決策を 日本側に明確に伝達=韓国代表団』〔聯合ニュース(2022/04/28)〕
結局、この政策協議団は、日本人に、「ああ、やっぱり韓国だ」と再認識させるもの以外の何者でもありませんでした。
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