【韓国・書籍】韓国「反日主義」の起源(松本厚治 著/草思社 /2019/2/27)
西尾幹二先生は、「歴史は、過去の事実を知る事ではない。事実について、過去の人がどう考えていたかを知る事である。」と言いました。
この本(『韓国「反日主義」の起源』)は、まさにそれを実践した本です。
その当時、実際に韓国人(※)は、日本人による統治で変わっていく世の中をどのように見ていたのか、何を感じていたのかを膨大な文献から拾い上げ、整理し、韓国人の目に映った社会を提示してくれます。〔※時代によっては大韓帝国国民であったり、朝鮮系日本人であったりしますが、ここでは簡単に「韓国人」と表記します。〕
7章で構成されていますが、各章の末には詳しい注釈が10数頁から20頁くらい付き、更にその引用文献が巻末に70頁に渡りリストされています。歴史の証言者は韓国人のみならず、日本人や中国人、欧米人と多岐に渡ります。
ジャンルは小説にまで及びますが、小説はフィクションではあっても、その当時の世相が分かります。例えば、小説に登場する日本人がどのように描かれるかでも、その時代の韓国人の日本人像が分かります。
韓国の通念的認識によると「日帝は世界史で類例を見出せないほど徹底した悪辣な方法で、我が民族を抑圧、収奪した」(1996年/高校用『国史』/恐らく『韓国の歴史―国定韓国高等学校歴史教科書』2000年)となっていますが、1970年代を舞台にした小説では、「道行く女性は大半、淑子、明子、英子だ」というくだりがあるそうで、これだけでも、韓国人は「日本的なもの」を戦後もしばらく受け入れていた事が想像できます。
このように、韓国人の「public memory」(公共の物として広く共有される歴史的記憶)が如何に誤ったものであるかを論破するだけなら、情報の多寡は別として類書はたくさんあります。
しかし、著者はそれだけに留まらず、韓国人が何故「反日イデオロギー」を纏う必要があったのか、何故歴史を捏造するのか、何故起源を主張するのか、そういった心理や反日国家になる過程を緻密に考察していきます。
ブログ主はこの本を読んで、長年モヤモヤとしていた疑問の回答を得たように思いました。
この本についてはもう少し書き留めて起きたい事があるので、エントリーを分けて書いていこうと思っています。
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コメント
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>かんぱちさん
>韓国の財閥の多くは、日本統治時代に商売で財を成したのが始まり。一方で 「親日派清算」 のロジックは 「日本と結託して甘い汁を吸っていた者たちを許すな!」 というもの。
「親日派」を「日帝の体制に従順だった」と定義すれば、現代の韓国人はほとんど親日派の子孫です。「日帝残滓」などと言うけれど、大韓民国は「日本(統治時代)」をそのまま継承してスタートしたのです。いくら李承晩が反日でも、ほとんどの韓国人は「日本的なもの」を認めていたし、そのまま使い続けた。現代韓国語すら日本語をベースに作られたもの。
もし、韓国から「日本らしいもの」を取り除いたら、そこに現れるのは「中華」です。だから理論として「朝鮮(民族、伝統、文化)」を作り出すしかなかった。「反日イデオロギー」はそのために必要だった。その後は「教義」となり「戒律」となった。「「日本と結託して甘い汁を吸っていた」なんて、苦し紛れの屁理屈でしかないと思います。
掲題の本を読んで理解した事は、整理して、追々、章単位くらいにまとめてエントリーしようと思っています。
投稿: ブログ管理者 | 2021/11/11 11:43
韓国の財閥の多くは、日本統治時代に商売で財を成したのが始まり。一方で 「親日派清算」 のロジックは 「日本と結託して甘い汁を吸っていた者たちを許すな!」 というもの。
これなら、なぜ日本統治時代を覚えている世代がいた頃から、韓国が反日だったのか説明がつきます。根底にあるのは、成功者に対する妬み・嫉み・僻み。それを嘘の歴史で 「恨み」 に置換したのでしょう。
尤も韓国社会では、高い地位の者は必ず何らかの悪事を働いているし、「上の者は下の者に対して何をしてもよい」 という文化だから、人の上に立つ者は、絶対に下の者を抑圧している。これも成功者が恨みを買いやすい原因でしょう。
肝心なのは、これらは全て韓国人同士の問題であって、日本には全く関係ないということですね。日本的なものを 「日帝残滓」 として排除したいなら、「どうぞご自由に」 です。ただし、その結果がどうなるかは、北隣に見本がありますけど。
投稿: かんぱち | 2021/11/10 23:52