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2021/03/22

【韓国】韓国人教授「ラムザイヤー論文は誤りだ!/ラムザイヤー論文によって植民地近代化論の虚構が現れた!」←どっちだよ

中央日報にラムザイヤー教授の論文にかこつけて(?)、植民地近代化論を否定する記事がありました。延世大学の朴明林(パク・ミョンニム)教授(政治学)〔박명림 연세대 교수〕の寄稿文です。

ラムザイヤー教授の論文を否定しているのか、肯定しているのか訳が分からない内容で、あまりにも支離滅裂で面白いので記録しておきます。(原文は『[박명림의 퍼스펙티브] 식민지 근대화론 허구 드러낸 램지어 파동』)

 

冒頭でラムザイヤー教授の論文を根拠も無しに「誤り」だと全否定しているにも関わらず、論文を根拠にして、「植民地近代化論」(韓国においては、それまでの“日帝による収奪”を否定、あるいは反対の“日本統治によって近代化がなされた”という論)を、批判しているのです。

この筆者の言いたいことは、(ラムザイヤー論文に書かれている)朝鮮内で人身売買や悪徳業者による詐欺が横行していたことを理由にして、「近代化」の条件である、人権や自由、民主化、平等等といった事が日本統治時代には抑圧されたということなのですが、それ以前の李氏朝鮮時代はどうだったのかについては無視しています。

また、韓国の近代化は、戦後、李承晩によって日本的なものを排除して達成できたのであり、むしろ、北朝鮮の体制を日本統治時代の継続だと主張しています。しかし、常識的に考えて、韓国の近代化の下地は日本統治時代に導入された教育や法制度等によるもので、北朝鮮は李氏朝鮮を継承した国家でしょう。

更に、戦後、李承晩時代の韓国が貧困と低成長に喘いだのが「植民地近代化論」を否定する根拠だと言っていますが、それは重工業が北朝鮮に集中していたからで、独立当初は北朝鮮の方がずっと裕福でした。その遺産を金一族の独裁体制により食い潰してしまっただけです。

と、まあ、突っ込みどころ満載なのですが、この程度でやめておきます。

 

なお、ブログ主は読者の反応に興味があるので、原文の記事のコメント欄を翻訳ツールで読んでみましたが、さすがに韓国人と言えども、この寄稿文には共感/非共感の数を加味すると批判的な反応が多いようです。

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

https://japanese.joins.com/JArticle/276793
【コラム】植民地近代化論の虚構が現れたラムザイヤー騒動(1)
中央日報日本語版2021.03.22 10:57

ハーバード大学ロースクールのマーク・ラムザイヤー教授の論文「太平洋戦争当時の性契約」をめぐる国際的論争と波紋が一般的な学術論争の範囲をはるかに越えて展開している。さまざまな専攻と分野の内外専門家の批判と検証を通じて該当の論文は学術的証拠資料の欠如と事実歪曲、適用理論の重大な誤りという結論が出ている。したがってこの論文をめぐる学術論争はすでに判定が出たも同然だ。

ラムザイヤー教授の核心的な主張は、慰安婦女性が強制的に性奴隷生活をしたのではなく、自発的選択と同意に基づく契約を通じて高い賃金を受けとるために売春をしたということだ。この論文は日本国家の介入、強制動員、人身売買、性奴隷規定に対する拒否はもちろんのこと、日本帝国主義支配で慰安婦女性を近代的な自発的経済行為者であり契約主体と想定している。

これは論文全体の最も重要な前提ということができる。この根本前提に留意する時、われわれは内外に広がったこのような歴史認識自体を検討せざるをえない。20世紀前半、日本の韓国(と東アジア)強制占領に対する根本見解をいう。それはラムザイヤー教授の論文の前提でもある、日本強占時期の根本性格に対する利害と直結している。つまり、日本と韓国、西欧の少なくない学者が「植民地近代性」、または「植民地近代化」という名の下で日本の韓国強制占領時期を韓国の近代主体、近代化、近代性の形成・発展・成就と結びつけて解釈しているという点だ。特に、韓国の急速な発展以降に広がっているこの史観は客観的に数多くの問題を内包している。

◆日帝は個人・自由など近代性抑圧

何より日本占領下の韓国は近代性の進展とは程遠かった。大きく見ると近代性は2つのカテゴリーで構成される。一つは人間存在の本質に関連する。ここでは主体(性)・個人・自由・自律・市民・主権・独立・民主・平等(の志向)が核心要素を成している。日本強制占領期間中、これらの要素は徹底的に抑圧・後退・弾圧・遅延した。むしろ日帝終息以後、回復・発達し始めた。あるいはその時期の間に、この部分が一部進展したとすれば、それは日帝のためではなく、反対に日帝に対抗した世界性、世界一般の進歩のためだった。

近代性のもう一つのカテゴリーは経済・物質・市場・技術・医療・商業・工業・労働・企業に関連する。植民地近代性と植民地近代化談論はこの次元で一部の量的発展と成長、その後の韓国社会への寄与を言いたかっただろう。しかし、もしこの部門で一部の成長を認めたと言って、近代性・近代化の進展とみることができるなら、それは人間と人間社会を物質発達の側面からでしか接近しない誤りだと言わざるを得ない

たとえ法律・制度の整備と企業設立、経済発展が一部あったとしても、それに伴う虐殺・強制徴集・性奴隷・人権蹂躪(じゅうりん)を含む恐るべき人間的犠牲を考慮するなら、そのような反人間的な近代化は正当化することはできない

日帝強制支配時期終盤、韓国には3つの近代性が争闘していた。1つ目は日本の全体主義近代性であり、2つ目が西欧と米国の自由主義近代性であり、3つ目がソ連の社会主義近代性だった。後者2つは連合して前者を敗退させた時、韓半島(朝鮮半島)は資本主義と社会主義近代性に割れた。この時、韓国において日本式近代性は、韓国固有の近代性要素と西欧自由主義近代性が融合した特有の複合的近代性が導く産業化と民主化の進展と同時にほぼ完ぺきにその根が引き抜かれた。この「混融的近代性」こそ、花火のように躍動的に成就した韓国的近代実現の母胎だった。その結果、今日の韓国の個人性・主体性・市民性・国家組織・経済秩序・社会文化・教育制度・憲政体制・国際関係の側面で日本的属性を探すのは不可能だ

事実、韓国は建国初期である李承晩(イ・スンマン)時期から日本帝国主義遺産の克服努力に関する限り、一部下級親日派に対する処罰の猶予を除いては、軍国主義の撤廃と民主制度の導入、土地改革と市場経済の実施、民族語(ハングル)の復元と(臨時)民族政府の憲法的継承、韓日会談での植民地恩恵授与論(植民地近代化論)の断固たる拒否と反論、そして韓米同盟を通した国際関係安定と周辺国家の侵略防止装置用意などを含めて、非常に果敢であり積極的だった。人間は許すものの構造は克服する経路だった。文明を引っ張ってきた人類史普遍の足跡だった。

https://japanese.joins.com/JArticle/276794
【コラム】植民地近代化論の虚構が現れたラムザイヤー騒動(2)

◆植民性は近代性に連結することはできない

反面、北朝鮮(朝鮮)は反対に日本植民体制の持続に近かった。2つの体制の性格はほぼ同一だった。全体主義、軍事主義、侵略戦争、極端な拝外主義、一人崇拝、天皇体制を受け継いだ首領体制…。ほぼすべての属性で朝鮮民主主義人民共和国は日帝暴圧体制の復活だった。強占とあわせて天皇の詔勅(韓国の国号を改正して朝鮮だと称すること)で強要された国名(大韓)の剥奪と恥辱的な地方名称(朝鮮)の付与を国号(朝鮮)として使っているように、2つの相同性をここまで象徴するものもない。国名はもちろん党(朝鮮労働党)、軍隊(朝鮮人民軍)、領土(朝鮮半島)、民族(朝鮮民族)、言語(朝鮮語)でもすべて日帝が強要した命名を使った。

実際、歴史と文明に照らし合わせて、植民地近代化論がどれだけ不当だったかを振り返ってみよう。それは第一に、李承晩時期の貧困と低発展を説明できない。もし日本の占領統治によって韓国近代化の制度的・物質的・法的教育的土台が置かれ、その後急速な近代化を遂げたとするなら、韓国は日本占領終息後、引き続き発展しなければならなかった。しかし日帝強制支配の結果、1960年代初めまで韓国は発展どころか過酷な貧困と低発展に苦しめられた。

第二に、植民地近代化論とは反対に、韓国はむしろ土地改革を含めて、日帝遺産の克服以降、米国の援助や中心部資本主義との緊密な連係、そして輸出主導産業化政策の採択以降、ようやく発展し始めた。韓国の発展は日帝の遺産のためではなく、それからの離脱程度に比例した。

第三に、植民地近代化論が実際に符合するには韓国(南朝鮮)よりも朝鮮(北朝鮮)が一層発展しなければならない。なぜなら2次大戦終戦以前の工業化水準、エネルギー設備、工場施設、資源配分の面で韓半島(朝鮮半島)北部は南部とは比較さえできないほど有利だったためだ。しかし実際の結果は正反対だった。

◆植民地近代化論の亡霊振り払わなければ

第四に、東南アジア・中東・アフリカ・カリブ海・ラテンアメリカを含めて長期植民地を経験したいかなる国も植民統治の結果によって近代化と発展を成し遂げた事例はほとんどない。韓国より比較できないほど長い植民統治を受けた彼らは、なぜ植民地近代化論を適用できないか。韓国だけ、または日本による東アジアの一部国家だけが例外なのか。そうではない。

注目された世界的水準の研究が明らかにしたように、中心部の近代性が発展するほど周辺部の植民性・奴隷性・従属性は強化された。近代と植民、近代性と植民性は時系列的に発展しなかった。代わりに並行した。驚くような発見だった。侵略と共に移植されたものは近代性でなく植民性だった。人倫性・人間性でなく奴隷性・奴隷状態だった。主体性・人権・自由・平等の暴力的破壊だった。人類史はこれを確かに証明する。

人類普遍史に照らし合わせて、侵略と強占状態で植民性と近代性、奴隷性と主体性、暴力性と自律性は共に発展しなかった。植民地の近代性と植民地の近代化は成立不可能な虚構だ。今回のラムザイヤー教授の論文騒動を契機に、われわれはこの虚構的亡霊を振り払い、人間の自律と主体性、自由と平等の観点を確かに構築しなくてはいけない。そうする時、過去は未来の、苦難は希望の滋養分とすることができる。われわれは最後まで人間側に立たなければならない。

パク・ミョンニム/延世(ヨンセ)大教授(政治学)・リセットコリア運営委員

 

◇ ◇ ◇ ◇

 

色々根拠を挙げてるつもりなんでしょうが、全て「決めつけ」で、よくもまあこれだけ長々と駄文を書けるものですね。

 

  


 

 

 

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