【(自称)元徴用工裁判】韓国裁判所が日本製鉄に対し公示送達。株式売却は8月4日以降
ブログ主の覚え書きとして、事実関係をおさらいしておきます。
6月4日に「日本製鉄(旧・新日鐵住金)の株式売却手続き開始へ」のような報道が流れました。
何回、「手続き開始」してるんだ... と思った方も多いかと思うのですが、今回の措置は、過去に日本の外務省を通じて日本製鉄に差し押さえの書類を送付するも外務省が返送するので、一定期間(2ヵ月らしい)裁判所が書類を公示し、その期限をもってして日本製鉄に書類が届いたと見なす「公示送達」という手続きなのだそうです。手続きは3日に行われ、期限である8月4日午前0時を過ぎるといつでも売却できることになります。
2018年10月30日の大法院判決で原告4人に1億ウォン(約900万円)+金利(控訴審弁論終結日の2013年6月19日から計算して年20%の利率という付帯決議による)で、判決時点で既に2億ウォンになっているそうです。(中央日報記事より)
今回の最高裁は新日鉄住金に対して原告に1億ウォンずつ慰謝料の支払いを命じる判決を下したが、実際の賠償金額はさらに多い。被害者が請求した1億ウォンのほか、控訴審弁論終結日の2013年6月19日から計算して年20%の利率に相当する金額を追加で支払うべきという付属決定をしたからだ。結果的に被害者は新日鉄住金に対して2億ウォンほどの賠償金の債権を持つことになった。新日鉄住金が賠償しなければ利子はさらに増える。この裁判で1億ウォンの請求金額が適正かどうかは争点にならなかった。新日鉄住金が賠償責任自体を認めなかった理由が大きい。(中央日報:「うちの祖父も徴用、訴訟を起こせばよいのか」…韓国政府に問い合わせ殺到/2018.11.01)
韓国裁判所が差し押さえた株式は右記の報道では下図の通り、PNR株約8万1075株。(2019年1月9日付FNNプライムニュース・イブニング『“徴用工”裁判で資産差し押さえ…協議要請も「韓国が応じるわけない」 日本に打つ手はあるのか? 』)しかし、直近の報道では19万株に増えています。
上図は、日本製鉄は韓国企業ポスコとの合弁企業PNR(リサイクル企業)の株式の30%、約234万株(報道当時の時価総額?は約11億円)を所有しており、差し押さえられたのは8万1075株(約4000万円)だということを意味しますが、現在は19万株(約9億7千万ウォン→約9千万円)が差し押さえられているそうです。
2018年10月、大法院(最高裁)全員合議体は「新日鉄住金(現日本製鉄)は被害者にそれぞれ1億ウォンを賠償せよ」という判決を下した。日本製鉄が判決に従わなかったため、被害者らは日本製鉄が韓国に立てた合弁会社のPNRの株式19万株(約9億7000万ウォン)の差し押さえ申請を行った。大邱(テグ)地裁浦項(ポハン)支部は1日、PNRの差し押さえ命令決定などの公示送達を決定した。送達の効力が発生する8月4日が経過すれば、裁判所はPNRの株式を強制的に売却して現金化するように命令することが可能になる。(中央日報:韓経:再浮上した韓日葛藤…「愛国株」が上昇/2020.06.05)
ブログ主はこの株式は「非上場株式」(未公開株)だったと記憶していたので、確認のために調べると、新宿会計士さんのブログ『徴用工「差押え」の不思議 非上場株の換金処分は著しく困難』(2019/01/03)が見つかりました。これを読むと、もう一つ、各メディアが報じている金額が時価総額ではなく「額面株式」(株券に額面=金額が印字されている)だという分かりました。これは日本では既に廃止されており、ブログ主も写真でしか見たことはないのですが、イメージ的には売り出し価格のようなものでしょうか。つまり、「(現在の)価値」ではありません。
差し押さえの時点では、この株式は非上場のため実際に売却するのは難しいだろうと報道されていました。この辺のことは上記のブログをお読み下さい。
* * * *
さて、所謂「徴用工」問題では、背後には民主総連(労働組合)がおり、裁判の弁護は「民弁」(文在寅は大統領就任前まで所属)が行っています。「慰安婦問題」における挺対協のような支援組織もあり、それは「民族問題研究所」といいます。但し、慰安婦問題のようにそこまで認められた団体がない状態で、且つ、今回の原告は4人ですが、盧武鉉政権が認めた約22万人の「被害者」とその遺族がいる状態で、韓国政府はどうするのでしょうか?
何度も書いていますが、この判決は、日本統治を不当な占拠と見なす、日韓基本条約を根底から覆すものであり、併合時代に行われた施策は全て不当なので、学校教育さえ該当してしまいます。
仮に株式を現金化して賠償金を支払ったら、失礼ながら韓国社会の事ですから、我も我もと歯止めが掛からなくなるでしょう。
だから、文喜相(ムン・ヒサン)前国会議長が「1+1+α」などという日韓の企業が基金に支払う案を出したのですが、もちろん、日本側が了承するはずもなく、原告がいる以上、早急の賠償が求められています。
韓国は自ら泥沼に入り込んでいる状態です。
« 【書籍・韓国】『韓国人、韓国人を叱る』(赤石晋一郎著/小学館新書)/「徴用工“被害者”」について(2) | トップページ | 【慰安婦問題】李容洙(イ・ヨンス)氏の反日活動の数々【2020/06/03 虎ノ門ニュース『ミキペディア』】 »
« 【書籍・韓国】『韓国人、韓国人を叱る』(赤石晋一郎著/小学館新書)/「徴用工“被害者”」について(2) | トップページ | 【慰安婦問題】李容洙(イ・ヨンス)氏の反日活動の数々【2020/06/03 虎ノ門ニュース『ミキペディア』】 »
コメント