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2020/02/05

【新型コロナウイルス】政府専用機ではなく民間のチャーター機だったのは中国側の拒否【BSフジ・プライムニュース(2020/02/04)】

昨日(2月4日)放送のBSフジ・プライムニュースを観ての覚え書きです。

櫻井よしこ氏の発言内容はブログ主は知らなかったので驚きました。

何を仰ったのかというと、

 

  1. 武漢からチャーター機で戻る日本人は、まず中国側のメディカルチェックを受け、発熱などの症状があると帰国許可が下りなかった。(中国側の検査をパスした後に、日本側も検査をした。)
  2. 当初、政府専用機と飛ばす予定が、中国側が拒否した。(政府専用機のパイロットは航空自衛隊員だから)
  3. 支援物資(マスクや防護服)はチャーター機受け入れの交換条件

 

ということでした。

正確には、1の発言は櫻井よしこ氏ではなく、司会の反町理氏が切り出したのですが、例えば第2便では、中国側のメディカルチェックで搭乗させて貰えなかった邦人が2名いたのだそうです。

「安倍総理は『希望する国民は全員帰還させます』と明言されました。恐らく、最も日本に帰りたいと思っている人達は、最初に中国当局に弾かれた2便の2名、その後の数名の方々だと思うのですが。」

として、櫻井氏に意見を聞いたものです。

それに対し櫻井よしこ氏は「日本政府は協力に中国に対して言わなくてはならない。恐らく安倍総理はそういったはずだ...」として、それに続いて、政府専用機を、自衛隊を中国に入れさせたくないために拒否したということを発言したのです。

 

実はブログ主は、第1便が日本を発つ日の朝、佐藤正久参議院議員がTwitterで以下のような発言をしているのを見ていました。

 

https://twitter.com/SatoMasahisa/status/1222019940766502913

【新型肺炎で今晩チャーター機1機出発 あす午前、邦人200人帰国へ 】
仏も希望者全員を退避へ。ただ仏は帰国後は検疫し二週間の経過観察でなく、2週間隔離という。また、自衛隊には、エボラ患者にも対応可能な航空機搭載のアイソレーターもあるし政専機には会議室もある

 

「【新型肺炎で今晩チャーター機1機出発 あす午前、邦人200人帰国へ 】」という文言は引用している産経の記事のタイトルで、改めて記事を読んでみたところ、「全日本空輸が運航するチャーター機」と書いてあるのですが、当初は「政府専用機」を出すと言われていたし、佐藤氏もそのように考えていたのかも知れません。ブログ主も、「あれ?どっちなんだろ?」と思っていたのですが、結局はANAのチャーター機が飛んだわけです。

以下は産経記事より一部引用。

 


茂木敏充外相は28日午後の記者会見で、新型コロナウイルスによる肺炎が発生した中国・武漢市を含む湖北省に滞在する邦人を帰国させるためのチャーター機1機を同日夜、派遣すると発表した。全日本空輸が運航するチャーター機に約200人を乗せ、29日未明に武漢の空港を出発し、同日午前中には羽田空港に到着する見通しだ。
 

 

となると、想像ですが、第1便の出発が当初の予定より半日ほどずれた間に、政府専用機の受け入れを巡って日中間で揉めていたのかもしれません。

ブログ主は政府専用機のパイロットが自衛官ということを知りませんでした。(考えてみたら当たり前かもしれませんが、今まで政府専用機のパイロットにまで関心が及ぶことが無かったので。)

以下は首相官邸のサイトの『政府専用機』のページからの引用です。

 


 実際に運航を担当しているのは航空自衛隊千歳基地に所在する特別航空輸送隊です。つまり、パイロットをはじめ、総理などの搭乗者への機内サービスを担当する客室乗務員も含め、スタッフはすべて航空自衛官が務めています。
 

 

そして、佐藤議員のツイートにある「エボラ患者にも対応可能な航空機搭載のアイソレーターもあるし」という事については、「アイソレーター? 絶縁体?」と思ったので調べたのですが、医療の分野では「簡易無菌室」のことをアイソレーターと呼ぶようです。

番組の中で櫻井氏が「空飛ぶ集中治療室」と表現していましたが、航空自衛隊・航空機動衛生隊(AMES:Aero Medical Evacuation Squadron)には「機動衛生ユニット」というものがあるそうです。

 

Ames

 

上の画像はAMESのサイトから借りたのですが、コンテナのような治療室を直接搭載できるもののようで、2基ほどしか乗せられないようですが、これが飛ばせれば、第2便の2名の方は帰国できたのです。

 

また、櫻井氏はマスクや防護服といった支援物資とチャーター機受け入れはバーターのようなことも仰っていましたが、これは当然考えられることです。

 

政府間では水面下で様々な交渉をしていることは容易に想像できます。

日本では中国からの渡航者の全面入国停止にできないことに対して不満があり、ブログ主もその一人なのですが、アメリカがいち早く全面停止にしたところ、どうなったかと言うと...。

 


https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000175348.html
米の新型コロナ対応めぐり 中国政府「悪いお手本」
[2020/02/03 22:35]

 中国全土への渡航中止を勧告するなど各国に先駆けて厳しい対応を取るアメリカに対し、中国政府は「とても悪いお手本だ」と反発しました。

 「新型コロナウイルス」への対応を巡り、中国外務省は会見で「アメリカは過激な反応と過剰な対応を取った」と述べ、アメリカが真っ先に大使館員の一部退去を示唆し、他国に先駆けて中国滞在者の入国を禁止したと主張しました。さらに、「アメリカ政府はいまだ中国にいかなる実質的な支援も行っていない」と批判しました。そして、「不安をあおり、不安を広げるというとても悪いお手本だ」としたうえで、各国に対して科学的根拠に基づき、冷静かつ妥当な判断と対応を求めると呼び掛けました。
 

 

ここから読み取れるのは、やはり中国は支援物資を求めていること、全面出・入国停止に不快感を示していること。

こうした批判が日本に向けられないのは、習近平国家主席の国賓訪問という中国側の弱みはあるとしても、湖北省の邦人は人質同然であること、中国側が支援物資を必要としていること、等々、様々な要因が絡んでの交渉、あるいは根回しが行われたのでしょう。

日本のチャーター機出発が他国に先んじたとは言え、日本政府がなかなか「全面入国停止」に踏み切らない(踏み切れない?)のはこういうことなのかもしれません。

日本政府を擁護するわけではないのですが、裏で様々な駆け引きが行われているとは想像できます。しかし、結局国民が知らされるのはその「結果」だけなのですから、番組の中で櫻井氏が仰っていたように、政府はもう少し情報公開をすべきです。

尤も、それを非公開にすることも交渉条件の一つかも知れませんが。

第1便が飛ぶ飛ばないということをやっているときに政府はただ単に「調整中」を繰り返していましたが、ブログ主がその頃に長尾たかし議員にツイートしたのはそういうことです。

 

https://twitter.com/Daishi_hundred/status/1221547781535367168

「~で調整中」のような未解決の情報でも出して頂ければ、危機に際し何がボトルネックになり得るのかを国民が考えるきっかけになります。
今回も、受け入れ体制(一旦隔離して検査?)等、大衆が考えるより調整事項は多いかと思いますが、政府がプランを描いて動いていると知れば、信頼感が増します。

 

 

  


 

 

 

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