【新型肺炎】ダイヤモンド・プリンセス号の乗船客がマスコミを通じて発信する内容にご注意を
横浜に係留しているダイヤモンド・プリンセス号に乗船されている方については大変お気の毒と存じます。
最近、乗客が直接SNSで発信したり、マスコミが直接乗船客とコンタクトをとって、船内の様子を発信されている方も多いのですが、逆に他の乗客で、そういう発信に注意しろという警告を発する方もいます。日本人の方でマスコミによる接触は断って、独自に船内の生活をTwitterで発信して、乗務員の気遣いに感謝の意を示している方もいらっしゃいます。しかし、ストレスの感じ方はそれぞれなので、誰が正しいとは言いません。
下は、元ダイヤモンド・プリンセス号で働いていた方に寄せられた、現在船内にいるクルーからの写真で、乗客はドアの外にクルーへの感謝のメッセージを貼っています。
さて、今回気になったのが、船長や乗務員を通じて必要な物資を要請したりできるのに、直接マスメディアに要望を伝える乗客です。
ダイヤモンドプリンセス船内隔離生活者支援緊急ネットワーク なるグループ(代表:千田忠 氏)
下の毎日の記事のタイトルには「厚労省に支援要望書」と描いてありますが、実際には、「厚労省記者クラブ」宛てに要望書が届いたようです。
普通に考えたら、必要な物資を要請するなら、船長を通じて行えばいいわけですが、なぜ、記者クラブに直接コンタクトを取るのでしょうか?
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200210-00000030-mai-soci
船内生活環境が悪化、情報不足で高まる不安…横浜のクルーズ船乗客が厚労省に支援要望書
2/10(月)乗客に新型コロナウイルスの感染者が発生し、横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客の男性が10日、報道機関各社に対し、医療など、下船できないままの船内生活で必要な支援を求める要望書を公表した。要望書は厚生労働省に提出された。
男性からこの日、厚生労働省の記者クラブに連絡があった。男性が中心となって乗客の間でネットワークを作り、要望をまとめたという。「船内に隔離されている乗客に対する一刻も早い支援体制の整備を(要請)」と題した要望書は、船内の現状や、乗員の対応の不十分さについて改善を求めている。
要望書は「5日から全乗員が客室内での隔離生活を求められたが、日を追って船内の環境が悪化している」と指摘。1週間近く使い続けているシーツの交換や、医療専門家・看護師らの派遣、乗客に対する十分な情報提供などを求めている。
また、船内の乗員の対応について「重症者の放置や要望のたらい回し、責任ある対応の放棄の事例が多出している。高齢、障害、持病があるなど特別の配慮が必要な人々への配慮が欠いた状態が見られ、対応が後手後手だ」と訴えている。
この要望は後述しますが、NHKのweb記事にこの要望書(FAX?)の一部が掲載されていました。(『クルーズ船から手書きの要望書 乗客らが厚労省に提出』)
「ダイヤモンドプリンセス船内隔離生活者支援緊急ネットワーク」なるグループが結成されたようです。
北海道新聞によると、この代表は札幌市中央区在住の千田忠氏という方で、(ごく一般の方ならここまで住所を明かすのも変ですが)偶然にも『安全保障関連法に反対する学者の会』という会に「元・酪農学園大学教授」という肩書の同姓同名の方がいらっしゃいます。
下は北海道新聞の記事。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/391754
クルーズ船乗客、厚労省に環境改善要求 札幌の男性ら30人
02/10新型コロナウイルスの集団感染が起きているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で、船内に留め置かれている札幌在住の男性ら乗客有志約30人が団体を結成し、厚生労働省に生活環境の改善を要望した。「乗客の健康悪化が進んでいる」として、医師の派遣や医薬品の提供など十分な医療的支援などを同省に求めている。
団体名は「ダイヤモンドプリンセス船内隔離生活者支援緊急ネットワーク」で、札幌市中央区の千田忠さんが代表を務める。要望は9日に厚労省職員に手渡し、10日に報道各社宛てに書面を送った。
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平沢保人 氏なる人物
このグループと直接関係があるのかどうかは分かりませんが、マスコミに直接情報を提供している方もいます。
例えば下は北海道新聞。
実は、この記事を見つけたのは、こちらのツイートに「クルーズ船には連帯ユニオンの平沢保人が乗っていて朝日新聞の取材に写真を送るなどしている」とあり、この名前で検索したからですが、連帯ユニオンとは新左翼系の労働団体で、モリトモ騒動の発端にになった、福島瑞穂議員や辻本清美議員とも親しい豊中市議もこの関係です。首都圏のメディアではほとんど報道されない「関西生コン」の労組もこの傘下です。
そこで、「連帯ユニオン」と上の名前で検索してみると、下のようなサイトが見つかりました。
道新の記事には「大阪市の団体職員」とあるので、恐らく同一人物でしょう。
なお、2月12日付産経の記事『クルーズ船客が政府に手紙 全員検査し「無菌保証」要望』には「大阪市生野区の団体役員平沢保人さん(64)」と報道されています。
船内の乗客の不安や苛立ちは相当なものだと察するので、テレビのインタビューなどで怒りをぶつける気持ちは分からないではありません。しかし、毎度のことですが、一部の「声の大きな人々」だけを総意のように見なすのは慎みたいと思います。
以下は、要望書の内容。
◇クルーズ船の乗客の男性から届いた支援要請文
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客の男性から届いた支援要請文は、以下の通り。
2月5日早朝から全乗員が客室内での「隔離生活」を求められましたが、日を追って船内環境が悪化しています。私たちは、以下の緊急の支援体制の整備を求めます。
1、シーツ交換、室内清掃が隔離生活以前からほぼ一週間近くなされていません。船内生活環境が急速に悪化しており、早急な対応が求められています。生活環境に対する配慮は事実上全くなされていません。
2、隔離生活の長期化に伴い、乗客の健康悪化がすすんでいますが、医療的支援は届いていないか、全く不十分な状況におります。何よりも健康対策の実行、医療専門家、看護師、保健師等の派遣を求めます。
3、連日のように新たな感染者が報じられていますが、乗客に対する情報提供は極めて不十分で、不安が急速に高まっています。船内アナウンスによる情報提供は極めて限定されており、多くの人は船外のメディア情報に依存している状況です。SNSなどを利用している人としていない人との情報格差が広がり不安を増幅させています。
4、乗客の日々のニーズは船内のサービスセンター窓口が対応しています。しかし船内クルーによる対応は極めて不適切な事例が多く、重症者の放置、要望のたらい回し、責任ある対応の放棄の事例が多出しています。ニーズ対応の窓口を新たに設置し、保健師等の専門的支援者の配置を求めます。※重要な要望、連絡を長時間放置するという不適切対応の事例については、枚挙のいとまがありません。
5、ウイルス対策のみが優先されており、高齢、障害、持病があるなどの特段の配慮が必要な人々への配慮が欠いた状態が見られ、対応が後手後手です。
6、いつでもだれでも要望を届けることのできる窓口の設置などを早急に求めます。
※パソコン等の一切のツールが手元にありません。見苦しい手書きの文書で恐縮です。
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