【首里城火災】21時頃に正殿内にいた財団職員と業者は何をしていたの?
公開:2019-11-10 11:04:41 最終更新:2019/11/10 15:13
このエントリーは後ほど図や記事などを追記して大幅に加筆修正する予定ですが、取り敢えず、出火(失火?)場所等、状況をメモします。
報道だと情報が小出しになるので、位置関係や状況が今一つ掴みにくいのですが、簡単にまとめると下の図のようになります。
- 5月2日にYouTubeにupされた動画の「北東側の部屋」のキャプチャはこちら。画像では不明ですが、延長コードは家庭で使用するようなテーブルタップのように見えます。
- よく似た市販のLED照明はこちら。
首里城祭の期間中のため、火災の直前は準備のために業者と指定管理団体の職員、そして公園内には警備員がいたことになります。(意図してか知らずか分かりませんが、報道は「公園関係者」という書き方をするときもあります。)
今年の2月1日から公園の管理が国から沖縄県に移譲され、指定管理団体に決まったのが「美ら島財団」です。(施設の所有者は国で県は賃貸料2億円を払っている。)
11月にはイベントが目白押しで、例えば、1日(金)に「国王・王妃出御」(三跪九叩頭礼をやる催し)、2日(土)と3日(日)の昼間は琉球踊、夜は「万国津梁灯火」(キャンドルやライトで装飾)、琉球踊(正殿石段を舞台として利用した画像がある)が予定されていました。
上図左側に時系列の一部を転載しましたが、21:00に業者が、21:30に財団職員が正殿奥の「南側バックヤード」に入って(退出して?)います。従ってその時間帯は開館時間中と同様に正殿内には照明が点けられていたはずで、財団職員が退出後の21:35に警備員はシャッターを閉めますが、この時には巡回せず、照明は21:30に自動的に切れる仕組みなので、照明も消していません。
右側の図に分電盤から延長コードが伸びていますが、これにはLED照明が繋がれていました。このコンセントと扇風機、防犯カメラの電源は分電盤から直接取っています。産経の記事によると、公園関係者(恐らく警備員)が「LEDは点けたままかも知れない」と答えているので、LEDの電源は自動的には落ちない仕組みで、この3つ(延長コード、扇風機、防犯カメラ)は自動ブレーカーの対象外なのです。

記事:https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/495199 より
そしてその約5時間後に火災が発生します。(2:40 火災報知器鳴動)
火災の前の1:05には庭(御庭)で作業していた業者66人と職員3人が撤収し、警備員は巡回をしますが、正殿内は確認していません。
その後の検証で、「火災前は3~4メートルの1本のコードだったとみられる延長コードは、焼けて数センチごとの細切れの状態で見つかった。30カ所以上の熔融痕が確認された。」と報道されています。(『首里城火災 コード溶けた痕30カ所 正殿北東の電気設備 火災直前に白い発光体の映像も』)
これがLEDが接続されていた延長コードで、2月から使用していたそうです。(2月1日から正殿の裏側の庭が新たに公開され、恐らく、正殿のこの部分もそれに合わせて公開したため、照明が必要になったのでしょう。)
今まで、警備員以外は庭で作業していた業者(上記業者と同一かは不明)が電源は奉神門から取っていた(←当初は「南殿付近」と報道されていたが実際は正殿の正面の奉神門)と証言したくらいで、21時頃に正殿内にいた業者と財団職員が何かに気付かなかったのか?などの証言が出てこないのは不思議です。
まだ断定はできませんが、もし、管理ミスと判明したら、沖縄県は被害者から一転、国に弁済しないといけない立場になるんですが...
以下、後ほど追記します。→長くなるので記事を分けました。
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コメント
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名無し様
>🔶(ウソ)「電源は南殿付近から」➡(事実)「電源は正殿と向かい合う奉神門から」
>🔷¦1102『沖縄タイムス』那覇市消防局「機材の電源は南殿付近から引いている。イベント設営と正殿の出火原因の関係性はない」
>🔷1107『沖縄タイムス』「出火約1時間半前の10月31日午前1時すぎまで、中庭で伝統芸能「組踊」の会場設営が行われていたが、電源は正殿と向かい合う奉神門で取っていた」
コメント、ありがとうございました。
関係者の証言がコロコロ変わっているんですよね。
イベント設営は関係ないと言いながら、どんな設営作業をしていたのかは詳しく報じない。
だから、大きな木造の舞台を造っていたということを新しいエントリーに書きました。
http://daishi100.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-be1e1c.html
たまたま設営作業直後にトラブルがあったのかも知れませんが、「予防線」を貼る報道が先行している印象です。
投稿: 大師小ブログ管理者 | 2019/11/11 06:49
🔶(ウソ)「電源は南殿付近から」➡(事実)「電源は正殿と向かい合う奉神門から」
🔷¦1102『沖縄タイムス』那覇市消防局「機材の電源は南殿付近から引いている。イベント設営と正殿の出火原因の関係性はない」
🔷1107『沖縄タイムス』「出火約1時間半前の10月31日午前1時すぎまで、中庭で伝統芸能「組踊」の会場設営が行われていたが、電源は正殿と向かい合う奉神門で取っていた」
投稿: | 2019/11/11 00:33
奥穂3190様
>
>LED照明二基、送風機、防犯カメラ程度の使用アンペアで延長コードから加熱・火災発生があるとは、素人ながら腑に落ちません。11月1日午前1時頃までの作業内容、電源の取り方、終了後のチェックが鍵のように思いますが・・。警察・消防はちゃんと調査をしたんでしょうかね。
30箇所の熔融痕というのは、例えば、コードを束ねてあってショートした場合に起こると聞きましたが、私も詳しくないので、よく分かりません。
それが原因だとしても、さすがに、作業した当日(正確には翌朝)の火災なんて、偶然にしてはおかしいですよね。
延長コードの空いているコンセントを何かに使わなかったのか?など、無いなら無いで公表されないのが変だと思っています。
それに、通常と違うこと(祭準備)が行われていたのに、全ての作業が終わった後に警備員が巡回を怠るというのも怠慢すぎます。恒常的に杜撰な管理が行われていたのではないでしょうか。再建してもまた燃やしますよ。
なお、どうやら、2月1日から正殿裏の庭などが新規公開になったようで、正殿から直接出られるのかは分かりませんが、正殿奥のエリアも同時に新たに公開されたのではないでしょうか。LED照明はこれで設置されたような気がします。
下の動画に5月頃に観光客が撮影した正殿内火災場所が映っています。(8:10~)
https://youtu.be/KLC1woBLuvk?t=490
いかにも新たにLEDを設置したというような状態で、右手奥には傘や段ボールも見え、見るべきものはないからです。
投稿: 大師小ブログ管理者 | 2019/11/10 13:01
LED照明二基、送風機、防犯カメラ程度の使用アンペアで延長コードから加熱・火災発生があるとは、素人ながら腑に落ちません。11月1日午前1時頃までの作業内容、電源の取り方、終了後のチェックが鍵のように思いますが・・。警察・消防はちゃんと調査をしたんでしょうかね。
投稿: 奥穂3190 | 2019/11/10 12:06