【韓国】韓国人の『恨(ハン)』とは何か?・「ハン」と「恨(うらみ)」、「オルバルダ」と「正しい」
最近、崔碩栄氏が興味をかき立てるテーマを提起してくれました。(アカウント名にツイートのリンクを貼ってあります。)
崔碩栄
@Che_SYoung韓国を「恨の文化」として説明されることをよく見るが、韓国生まれ育ちの私としてはそれがよく分からない。もちろん、内部の人より外部の観察者の目が鋭く時もあるが、あまりピンと来ない🙄
私たち日本人は、特に韓国人が日本語で書いたものを表面的に理解してしまいがちです。それは、なまじ漢字で書かれると、単語の意味がずれていることに気付かないからでしょう。
もっとかけ離れた言語、例えば英語から翻訳したものなら、そのニュアンスまでを考えて理解しようとします(=翻訳者が工夫します)が、韓国(語)に関してはそれがなおざりになりがちかも、と考えるきっかけになりました。
そのいい例が「オルバルダ」=(道徳的に)正しい=です。
これについては以前、『【産経】韓国はなぜ約束守れない/「春秋の筆法」とは』で書いたのですが、簡単に言えば、日本では「約束を守ることは『正しい』」と考えるのに対し、韓国では「その約束が“道徳的”に正しくなければ反故にしてもいい」という考えです。
これを裏付けてくれるツイートをご紹介します。
RUKA feat.Maa
@Rukafeat_m
韓国人が言う올바른 역사 인식(正しい歴史認識)。日本語では正しい=嘘偽りなく事実であるという意味もあるが、韓国語の正しい(올바르다)は道理にかなっているという意味であり、事実かどうかは関係ない。道理というのは文化の違いで異なる為、彼らの世界で正しいとされることが「正しい」となる。
「オルバルダ」については後ほど続けるとして、「恨=ハン」と「恨(み)」について。
これは日本人が「いつまでも『恨み』を抱く韓国人」と短絡的に捉えがちですが、例えば、『帝国の慰安婦ー植民地支配と記憶の闘い』を著して、“元慰安婦の名誉毀損”だと訴えられた朴裕河氏がこのように説明しています。
朴裕河
@parkyuha
そもそも、「恨」とは復讐心とは程遠い感情です。悲しさを発することができず胸に溜め込んでしまうような状態のことです。基本は恨みではなく悲しさで、ため息で、抑制です。なんだかでたらめな解釈がまかり通っているようですね。
また、呉善花(オ・ソンファ)氏は以下のように書いています。
日本では怨恨の「怨」も「恨」もだいたい同じ意味で使われていると思う。しかし韓国の「恨」は、韓国伝統の独特な情緒である。恨は単なるうらみの情ではなく、達成したいが達成できない自分の内部に生まれるある種の「くやしさ」に発している。それが具体的な対象をもたないときは、自分に対する「嘆き」として表され、具体的な対象をもつとそれがうらみとして表され、相手に激しく恨をぶつけることになっていく。(『恨と火病と疑似イノセンスと― 異常な反日行為と心の病』より)
「悲しみ」や「嘆き」が中心となる概念ということですね。
ただ、なぜか『恨』について日本人に伝えようとしている韓国人は女性ばかりなのです。例えばこの人も。→『恨の国・韓国 (祥伝社新書)』金慶珠 (著)
少なくともブログ主が読んだ、韓国人男性によって書かれた本では『恨』に言及していません。冒頭の崔さんも男性です。
以下、少し長いのですが、Amazonより『恨の国・韓国 』の内容(「恨」の説明)を引用しておきます。
韓国語で「ハン(han)」とは、本来「ひとつ(one)」のことを意味します。完全な結合体のことで、「ひとつ」であるとともに、究極的にはまた、「すべて」を意味する概念です。 この「ハン」が崩壊するとき、韓国人の心は混乱し、挫折してしまいます。 そのときの、言うにいわれぬ感情・情緒を恨(ハン)と呼びます。 恨はただの恨みではなく、韓国人の理想を追求する感情、ものごとのあるべき姿を追い求めようとする意志。同時に、そうではない現実に対する嘆きや悲しみです。 悲哀の恨もあれば、怨恨の恨、現棒(ブログ主註:願望?)の恨もあります。この感情を理解できないと、韓国と韓国人はけっして理解できないと、著者は考えます。 けれども、日本人がそれを理解するのは容易ではありません。結局のところ、わからないのです。 日本人の和、韓国人の恨。この二つの相反するキーワードを論じ、「韓国がわからないのは理由がある」ことを検証していきます。 恨は韓国社会の各所に根強く存在しています。各章で具体的に見ていきます。あわせて、これから先、恨がなくなることはあるのかどうか、考えていきます。 日本人は水に流すけれど、韓国人はけっして水に流さない。歴史問題に象徴される相互不信の根本を探ります。
ここで「オルバルダ」に戻ると、ブログ主は短いやり取りですが、朴裕河氏とTwitterで言葉を交わしたことがあります。(リプライとリツイートが混在しているので、流れが分かるように時系列に並べました。後ほど各ツイートにリンクを貼ります。)
朴裕河
@parkyuha
9月28日
植民地支配が問題であったことを「法に違反する」として糾弾する考え方に私は賛成しません。法に頼らずとも問題を考えるツールはいろいろあるし、むしろ様々なことを見逃すことになるからです。(上記ツイートは別の方への返信で、ここでブログ主が下記のように口を挟みました。)
大師100
@Daishi_hundred
返信先: @parkyuhaさん
失礼ですが、法律や憲法を遡及して適用することに、そもそも議論の余地はなく、あってはならないことなのですが、韓国の方はそれを理解していないように思われます。例えば、売春が合法だった時代の売春婦や斡旋業者を、現代の価値観で「売春は良くない」からと後世に罰することなどあり得ません。朴裕河
@parkyuha
慰安婦問題に対する不法論にも私は賛成しませんが、そのことを問題視する考え方はそんなに単純なものではありません。
大師100
@Daishi_hundred
返信先: @parkyuhaさん
問題視というのは感情の問題です。
感情で法律を適用する韓国の司法、それをおかしいと思わない国民は、先進国では韓国くらいでしょう。
しかし、先生のような知識人がそのような認識であると知ったのは収穫でした。ありがとうございました。朴裕河
@parkyuha
感情で動くことも多いですが(そしてそのことがそれ自体で非難されるべきことだとも思いませんが)、
併合不法論は20年前から自説を唱えた人がいて、それが受け止められてのことです。つまり知識人の問題なのです。今日はここまでにしましょう。まだ食事前なので。^_^大師100
@Daishi_hundred
9月28日
返信先: @parkyuhaさん
ご丁寧に返信、ありがとうございました。感謝致します。
最後はやんわりと切り上げられてしまいましたが、話が微妙に噛み合わないのが分かるかと思います。
短文でのやりとりで、これだけで朴氏を評価(判断)するつもりもなく、また、ブログ主が朴氏の真意を理解していないのかも知れませんが、「過去の歴史的出来事への評価が後世に変わったとしても、それは国内の問題で、約束(二国間の協定)を破る理由とはならない」というブログ主の主張は理解されなかったように思います。
しかし、これも、朴氏が(母国語ではない)日本語で書いているせいかも知れないと、今回のことは考えるきっかけになりました。
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