【MMTとは?】MMTの基礎が分かる動画。まずはこれだけ観てみよう!
最近よく耳にする「MMT」。
「Modern Monetary Theory」の略なので、「現代貨幣理論」と呼ぶのが正しいのですが、新聞などでは「現代金融理論」と呼ばれることが多いようです。
MMTとは?については、下にWikipediaの説明を引用しますが、まず、よく言われるのは、①机上の理論ではなく、実態から導き出された理論である、②日本の経済状況(長いデフレ)はMMTで説明できる(と言うか、日本が「MMTが正しいことを証明してしまった」)、ということ。
MMT論者と反MMT論者とで議論していますが、「日本がデフレを脱却するには何をすべきか?」ということは一致しているはずです。
その議論の内容はともかく、MMT論者が説明する「手段(方法)」くらいは知っておこうよ、というのがこのエントリーの目的で、理解に役立つ動画をご紹介します。
【Wikipedia『現代貨幣理論』より】
現代貨幣理論 (げんだいかへいりろん、英語: Modern Monetary Theory、略称はMMT)、現代金融理論(げんだいきんゆうりろん)、あるいは新表券主義(しんひょうけんしゅぎ、英語: Neo-Chartalism)とは、現代経済の貨幣が借用書により成立していることを捉え、政府は税収に制約される必要はなく、任意の自国通貨建て国債発行により財政支出量を調整することで、望ましいインフレレベルを目指す経済政策を行うことを理論的主柱としている。
MMT論者は、例えば、「政府は財政出動(公共事業など政府の支出を通じて景気を向上させる経済政策)をせよ。そうすれば国民のお金が増える。」ということを言っているのですが、なにやら、“風が吹けば桶屋が儲かる”的に聞こえるのか、頭ごなしに“トンデモ理論”のように言われると、そこで思考停止してしまいがちです。
まずは、どういう理屈で、「政府が支出すれば私たちのお金が増える」と言っているのかを理解してみましょう。
「政府が支出すれば」云々は後述する中野剛志氏の動画では図-1で言っています。(画像は動画のキャプチャ。※印と緑色の枠はブログ主が付けました。)
(図-1)
そこで、基礎の基礎として、下の2つの動画をお薦めします。(但し、お薦めの見方があります。)
- 第2回「日本の未来を考える勉強会」ー貨幣と租税ー 平成29年4月27日 講師:評論家 中野剛志氏
- 「日本の未来を考える勉強会」ーMMTポリティクス〜現代貨幣理論と日本経済〜ー令和元年5月17日 講師:経世論研究所 所長 三橋 貴明氏
2つの動画はどちらも50分弱の動画ですが、レジュメ(プレゼン資料)が画面に表示されるので、説明が分かりやすいかと。
動画の“見方”ですが、1の中野剛志氏の動画だけでもいいのですが、先に2の三橋貴明氏の動画を~20:53辺りまで観てから、1の動画を観たらいいかと思います。
その理由は、下の図-2を使った中野氏の説明は三橋氏の動画では16:42~20:53辺りで説明(図-3)されるのですが、この部分の説明は三橋氏の動画の方が分かりやすいかと思うからです。そして、中野氏の動画を最後まで見終わって余力があったら、三橋氏の動画の残りを見て下さい。
(図-2)
(図-3)
この図を使った説明の“キモ”は、政府が国債を発行するのに、国民の「お金」(「預金」)は使わないということだと思います。そして、国債発行によって得た金で企業に仕事を発注すれば、結果として「従業員(国民)に『お金』が分配される」ということです。
中野氏の図は、三橋氏の図の2つの「BANK」(別の民間銀行)をトータルで「民間銀行」としているので、循環している図になってます。
そこで、暇なブログ主 は2つの図を合体させた図を作ってみました。(図-4)
項番=丸数字は三橋氏の図に合わせてあります。
(図-4)
「民間(=国民)のお金は使わない」というのは、「政府と民間銀行との間での決済は「日銀の『当座預金』同士で“付け替わって”いるだけ」からです。そして、これを単純化したのが下の図(図-5)です。
(図-5)
「お金」(=「預金」)はどうやったら生まれるのか?
順序が逆になりましたが、動画では最初の方で「銀行が貸し出しを行った時に預金が生まれる」という説明がなされます。そのレジュメが下図(図-6)です。
(図-6)
これは「天動説」(×)と「地動説」(○)くらい違っていますね。
“目からウロコ”だと思います。
上の図は中野氏のレジュメですが、三橋氏の動画は最初の方で、この部分をもう少し時間を掛けて説明しています。
MMT(現代貨幣理論)における財政の考え方
下の画像は、実は、三橋氏の動画の始めに使われるレジュメですが、これがまとめ(結論)です。
もう少し詳しく知りたい、本で読みたい、という場合はこちらの本をどうぞ。中野剛志氏の著書です。
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