【アイヌ新法】「アイヌ民族先住民決議」の裏側/鈴木宗男議員の暗躍
公開: 2019/02/12 15:06 最終更新: 2019/02/12 15:44
平成20年(2008年)6月6日、衆参で『アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が決議されました。
これは国連の、2007年9月の総会で採択された「先住民族の権利に関する国際連合宣言」に基づくものですが、国会で決議された裏には鈴木宗男議員の暗躍がありました。
先日、チャンネル桜の2つの番組で、先住民族決議の直後に鈴木宗男氏へのインタビュー動画が流されたので、この一つをご紹介するとともに、法案成立の経緯が明らかになったので、覚え書きとしてこのエントリーにまとめておこうと思います。
鈴木宗男議員のインタビュー動画とそれに対する反論
【ch北海道】アイヌ新法の黒幕、鈴木宗男氏の主張をぶった切る[H31/2/11]
キャスター:
- 小野寺まさる(前北海道議会議員)
- 本間奈々(札幌国際エアカーゴターミナル株式会社常務取締役)
◇百人委員会設立のお知らせ◇
■今日の北海道
青山繫晴参議院議員が、自民党総会でアイヌ新法について質問
日本勢大活躍!宇野昌磨、紀平梨花初優勝
巧みな勧誘にご用心!「新婦人サークル」の反日洗脳工作
■特集 アイヌ新法の黒幕、鈴木宗男氏の主張をぶった切る
■末永千草の情報シュート!
■奈々の思うことあり
鈴木氏のインタビューは21:19あたり~、反論はそれに引き続いた36:56あたり~。なお、この番組の冒頭で青山繁晴氏の発言を批判したアイヌ協会の問題を取り上げているので、こちらも是非ご覧下さい。(リンク先はこの件を取り上げたブログエントリー)
この内容は後ほどテキスト化しておこうと思いますが、取り敢えず、小野寺まさる氏が提示した10の問題点を挙げておきます。
アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議(全文)
以下は、参議院のサイトから転記した決議文です。
アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議
平成20年6月6日
参議院本会議
昨年九月、国連において「先住民族の権利に関する国際連合宣言」が、我が国も賛成する中で採択された。これはアイヌ民族の長年の悲願を映したものであり、同時に、その趣旨を体して具体的な行動をとることが、国連人権条約監視機関から我が国に求められている。
我が国が近代化する過程において、多数のアイヌの人々が、法的には等しく国民でありながらも差別され、貧窮を余儀なくされたという歴史的事実を、私たちは厳粛に受け止めなければならない。
すべての先住民族が、名誉と尊厳を保持し、その文化と誇りを次世代に継承していくことは、国際社会の潮流であり、また、こうした国際的な価値観を共有することは、我が国が二十一世紀の国際社会をリードしていくためにも不可欠である。
特に、本年七月に、環境サミットとも言われるG8サミットが、自然との共生を根幹とするアイヌ民族先住の地、北海道で開催されることは、誠に意義深い。
政府は、これを機に次の施策を早急に講ずるべきである。
一 政府は、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」を踏まえ、アイヌの人々を日本列島北部周辺、とりわけ北海道に先住し、独自の言語、宗教や文化の独自性を有する先住民族として認めること。
二 政府は、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」が採択されたことを機に、同宣言における関連条項を参照しつつ、高いレベルで有識者の意見を聴きながら、これまでのアイヌ政策を更に推進し、総合的な施策の確立に取り組むこと。
右決議する。
先住民族決議がなされた経緯
まず、大きな流れとして、1990年代になると、国連は世界の先住民族の権利(奪われた土地、領土、資源)を保障するための活動を行います。
そのような中で、1992年12月、国連総会でアイヌ協会の理事がスピーチを行いますが、その内容は、「同化政策により、アイヌ民族は言語を奪われ、伝統文化を否定され、抑圧と収奪の対象となり、差別にさらされた」というもので、「民族の権利と尊厳を回復する働きかけをしているが、政府は積極的には検討しない」と訴えたのです。
そして、前述のように、2007年9月、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」が国連で採択されます。(リンク先はWikipedia)
国内に先住民族問題を持つアメリカやカナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどは反対しましたが、日本は賛成しています。
次に、国内での先住民族決議(2008年6月6日)が行われた経緯ですが、番組の中で小野寺氏が決議採択の翌日(6月7日)の北海道新聞の記事を紹介しています。(動画の開始位置は鈴木宗男議員のインタビューの直前で、16:32あたり~。
そこでは、いかに鈴木宗男氏が巧妙なやり方で通したかを、まるで「よくやった」と称えるかのような書き方をしています。
記事によると、以下のような経緯です。
決議に向けた動きが水面下で始まったのは2008年1月、新党大地の鈴木宗男代表が、自民党北海道連合会長の今津 寛(いまづひろし)衆議院議員に持ちかけたのがきっかけ。
民主党の鳩山由紀夫幹事長も同じ思いだった。
3月には今津衆議院議員を代表に、「アイヌ民族の権利確立を考える議員の会」が発足。水面下で政府との調整を行い、原案を作成。
しかし、自民党の党内手続きで必要な政務調査会の審議を経れば更に異論が出てまとまらないと見て、いきなり党の最高意思決定機関の総務会に諮り、了解を得た。
通常の手続きではないが、決議の骨格を守るための巧妙な案であった。
当時の政務調査会の会長は中川昭一氏だったそうで、ここを通せば必ず潰されたはずだ、と小野寺氏はおっしゃっています。
そう言えば、青山繁晴氏が仰っていましたが、今回のアイヌ新法も内閣関連なので内閣部会で議論すると思っていたら、(予想もしてなかった)国土交通部会で、しかも2回(趣旨説明と法案審議)しか討議されなかったとのことです。
この時、部会に出席されていて、アイヌ新法に懸念を示したのが下に映っている鬼木誠衆議院と沖縄選出の宮崎議員だと仰っていました。
宮崎議員とだけしか言っていませんが、多分、沖縄の県民投票で県連に“入れ知恵”したと沖縄二紙に叩かれた宮崎政久衆院議員だと思います。弁護士資格をお持ちで、県民投票に反対できるよう法的な指南をした、という理由です。
こうして、アイヌ新法は自民党の中で簡単に了承されてしまったのです。
ちなみに、アイヌ担当大臣は公明党の石井啓一国土交通大臣が兼務です。国土交通大臣の座は公明がずっと握っているのはご存知だと思います。そうとう旨みがあるのでしょうね。
話を先住民族決議に戻すと、議員の中には後から事の重大さに気づいたのか、後から反対意見を言い出したようで、そんな議員に砂澤陣氏がブログで苦言を呈されています。
以下、一部を引用します。
後から色々
2010-02-16先住民決議が「衆参」で、満場一致で採択された後
色々と反対論を言う議員さんに「素朴な疑問」なのですが、
採択された詳細を知らなかったとか、後になって「国連決議」が、この決議の前提になっているなど
無茶苦茶な内容に驚いたような発言を「詐欺的全会一致」と言いますが、
本当に素朴な疑問です。
決議される内容を確認しないで賛成したと私は感じています。
あ~アイヌね!いいんじゃない!
たいした問題じゃないでしょう!
という感じだったのでしょうね。
ところが!開けてビックリだったのでしょうね。
じゃなきゃ、似非政治屋の目論みに引っかかりますかね?
鈴木宗男が当時の自民党北海道連会長の今津寛衆議院議員に持ち込んでの策略である。
今津氏の「安請け合い」は、協会役員の中で、シサム(良き友人)とか持ち上げておけば、何でもホイホイ
国に陳情できるよ!と言うのが「今津氏」への評価であった。
追記
青山繁晴氏の虎ノ門ニュースの動画。
アイヌ新法に青山繁晴氏をはじめとする自民党議員が「再考」を求めています。党内での議論が全然足りていません。新法にはアイヌ民族の定義がありません。すなわち、誰でもアイヌ民族になることが出来、全国規模で(血税で)いわゆる「プロ・アイヌ」の交付金が受けられることになってしまいます。 pic.twitter.com/SvMnXzp5SM
— take4 (@sumerokiiyasaka) 2019年2月11日
先住民族決議に関わった議員
「アイヌ先住民族国会決議」鈴木宗男が今津寛に持ち掛け鳩山由紀夫も乗る。前提となる国連宣言を外務省は未翻訳、大半の国会議員は理解する間もなく、議論もなくいきなり採決された。これを基にアイヌ協会は権利拡大を図っている。- https://t.co/QIjdOZCXal pic.twitter.com/vAHk7A47Ur
— だいあびぃてぃす (@iddm_from_2005) 2019年2月11日
画像が見やすいよう、画像のみ貼ります。
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