ラグビーの神様/京都・下鴨神社の「雑太社」(さわたしゃ)
産経新聞に興味深い記事があったので、覚え書きとして。
京都の下鴨神社には「雑太社」(さわたしゃ)というラグビーの神様を祀る祠があるそうです。
始め「「雑大社」と見間違い、「雑」大社だと思ったのですが、「雑太」(さわた)という地名なのだと、宮司さんのブログで知りました。
以下、冒頭部分だけ引用させて頂きます。記事に出てくる「第一蹴の地」の石碑の画像もあるので、詳しくはブログ全文をお読み下さい。
御祭神 神魂命
元は、鴨社神舘御所内の雑太(さわた)という字地に御所の鎮祭社として祀られていた神社です。
雑太社、さわたしゃ、と読みます。しかし読みにくいこともあって、物の本には、澤田社と書かれている方が多いようです。
奈良、平安時代にこの社から分霊された佐渡國雑太郡(さわたのこうり)加茂の加茂神社の地は、養老五年(七二一)四月、雑太郡を加茂と羽茂の二郡に分けたと、『和名類聚抄』にあります。郷名も岡、石田、与知、髙屋、八多、竹田、小野、雑田(さわた)とあります。いずれも元の鎮座地の字名や社名が用いられています。加茂神社も國府の近くに祀られていました。その他にも例があります。伊豆國賀茂郡仁科村澤田をはじめこのような例が各地にみられます。
解答乱麻『すべてを包み込む日本の神道』(高坂節三氏)
記事に書かれている3日の論説(論説委員「日曜に書く」/別府郁郎)から上記記事に書いていない事を補足すると、W杯の組み合わせ抽選会の際には各国の代表が社に集まり、W杯の優勝国に贈られる「ウェブ・エリス・カップ」(Webb Ellis Cup)も到来した、とあります。(リンク先はWikipedia)
Webb Ellisとは、ラグビーの発明者の名前だそうです。
面白いのは、ニュージーランド学生代表による戦いの舞(war cry/ウォー・クライ=鬨〔とき〕の声)「ハカ」(haka)も奉納されたそうです。(リンク先はニュージーランド観光局の「ハカ」の説明)
よく、神社では舞踊や演奏などの芸能を奉納するのを見かけますが、こういう奉納もあるのですね。
記事に書いてあるように、お祀りしている「神魂命」(かんたまのみこと)の「魂」の発意が「球」に通じるというのはよく理解できません。「丸いもの」というイメージなのでしょうか。
そう言えば、映画「KANO」にもなった台湾の嘉義農林の野球部の近藤兵太郎監督が「球は霊(たま)なり」と選手に教えていたというエピソードを読んだことがあります。(リンク先は当ブログの該当エントリー)
ちなみに、漢字辞典(『漢字源』)によると、「魂」は「雲」と同系の言葉で「もやもやとこもる」という意味なのだそうです。「云」=「雲」。
* * * *
こういう、牽強付会の説(こじつけ)みたいな、と言ったら失礼ですが、何か関連性を見つけて、「○○の神様」というのはよくあります。
ブログ主の家の近所にある「金山神社」は今は「かなまら祭り」という奇祭で有名ですが、これは伝統のある祭ではなく、観光用のイベントです。とは言え、戦後しばらくは中止していたという話を聞いたので、それなりに昔からやっていたイベントらしいです。
御祭神は金山比古神(かなやまひこのかみ)と金山比売神(かなやまひめのかみ)という神様です。
伊邪那美命(いざなみのみこと)が火の神を生んだ際、下腹部に大火傷をしたのを、治療看護した神とされており、お産、下半身の病にご利益があると言われているそうです。また、この神は鞴(ふいご)祭の神でもあり、古くから鍛冶職人に信仰されてきました。
上の画像をご覧になって、ちょっと変わった社殿だと思われるかも知れませんが、製鉄会社(社名は忘れました)が奉納したものです。
社殿内部には鍛冶屋の作業場が再現されていることから、鍛冶で使う鞴(ふいご)や炉が置かれており、鞴で火をおこすときの動作が男女の和合に似ていることから、お産や下半身の病に御利益があると言われています。
商売繁盛・子孫繁栄(子授け)・安産・縁結び・夫婦和合のご利益があると云われ、境内にはそれらを祈願する絵馬が数多く見られます。
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