【日経】レーダー照射を巡る日韓のやりとりは「水掛け論」なのだろうか?
前回のエントリーで日韓のやり取りについては既に書きましたから繰り返しませんが、これに関して、メディア、特に文章をじっくり読める新聞の記事(テキスト記事)を読むと、各社のスタンスが垣間見えます。
例えば日経。
この記事は、防衛省が公表した映像を分かりやすく解説していて、韓国がこれまでについてきた嘘を論破するような内容で良い記事だと思いつつ読んでいたのですが...
以下はその記事の冒頭部分です。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39533700Y8A221C1EA1000/
レーダー照射映像、無理ある韓国の説明
揺らぐ日韓安保協力
2018/12/28 18:01 (2018/12/28 18:10更新) 日本経済新聞 電子版防衛省は28日、韓国海軍の駆逐艦が日本海で海上自衛隊のP1哨戒機に対し、本来必要のない火器管制レーダーによる電波照射をしたのを裏付けると主張する映像を公開した。韓国国内で募る反日感情が、そうしたものとは一線を画すべき韓国軍の内部にも浸透しつつあるようにみえる。北朝鮮核問題の打開が見えず朝鮮半島情勢が依然不安定な中で、有事への備えの役割を果たすことが期待されている日韓防衛協力が今、揺らいでいる。
(以下略)
結びの段落では、このようなことを書いています。
「レーダー照射した」「いや、していない」と今回の事件をめぐっての日韓のやりとりは水掛け論のような形になりつつある。ただ、関係がこれ以上こじれることは、有事の際の邦人救出の円滑な実施といった日本の国益にとって不適切であることは明らかだ。
念のため、辞書を引いてみます。
みずかけ‐ろん【水掛け論】 ミヅ‥
(ひでりの時、百姓が互いに自分の田へ水を引き込もうとして争うことから)双方が互いに理屈を言い張ってはてしなく争うこと。みずかけあい。
広辞苑 第六版 (C)2008 株式会社岩波書店
みずかけ ろん[4] ミヅ-【水掛(け)論】
それぞれ証拠の無いことについて、自分に都合のいい理屈だけを主張しあって、争点がかみあわないこと。また、そのような議論。
「水掛け論に終始する」
新明解国語辞典 第七版 (C) Sanseido Co.,Ltd. 2013
確たる証拠を出して主張しているのは日本側のみ。
韓国側は、どうせ証拠など公開しないだろうと高をくくって、その場逃れの嘘をつき続け、今回、決定的とも言える証拠を突きつけられても、きちんと反論せずに、嘘だ、のような主張だけです。
マンガか昔のドラマかで、口の周りに餡こをつけた子どもが「おはぎ食べたのは私じゃないもん!」と言い張ってるようなシーンを見たことがありますが、韓国はまさにこれ。
これは水掛け論にもなっていません。
* * * *
また、今朝(29日)朝からBS1の定時ニュースでは下のニュースを繰り返し流しています。
nhk.or.jp/news/html/20181229/k10011763031000.html
レーダー照射 映像公開も韓国側否定 早期解決は困難か
2018年12月29日 4時09分
自衛隊の哨戒機が韓国軍の艦艇から射撃管制用レーダーを照射された問題で、防衛省は自衛隊が撮影した映像を公開し、事実を裏付けるものだとしていますが、韓国側は自衛隊機を狙ったものではないという姿勢を崩さず見解は異なったままで、早期解決は難しいという見方が強まっています。
今月20日、海上自衛隊のP1哨戒機が、石川県の能登半島沖の日本海で韓国軍の駆逐艦から射撃管制用レーダーを照射された問題で、防衛省は28日、当時哨戒機が撮影した映像を公開しました。
映像には機内の隊員が照射を受けたと報告する音声が収録されていて、防衛省は事実を裏付けるものだとしています。
これに対して韓国国防省は「隊員の対話の場面だけであり、客観的な証拠とは言えない」と、改めて自衛隊機を狙ってレーダーを照射したという日本側の主張を否定しました。
防衛省は「日韓関係は安全保障上、北朝鮮問題への対応などで極めて重要だ」として、今後も韓国側と協議を進める方針ですが、政府内では「日韓の立場が違いすぎる」、「ここまで来たら、韓国はもうみずからの非を認めることはできないだろう」などと、早期解決は難しいという見方が強まっています。
「レーダー照射 映像公開も韓国側否定 早期解決は困難か」
「早期解決すべき」という前提で書いています。
日経の記事にもあるように、日韓関係がこじれていたら、安全保障上、問題があるのは確かです。
しかし、こここれに至っては、「何をいまさら」でしょう。
韓国は謂わば防戦一方。証拠を突きつけて攻撃しているのは日本側。
早期解決とは、日本政府に攻撃をやめろと言っているようなもの。
両論併記で客観的事実を伝えているようでいて、まるで対等に議論しているかのような印象を与えていますが、事実は日本側に「理」があり、韓国にはそれがないということ。
韓国が謝罪し、相応の対応をすべきだけのことなのです。
早期解決などより、日本にとって益となるのは、韓国に非があることを認めさせ、いつまでも甘えるな!と意思表示をすることでしょう。
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