【沖縄】なぜ在京メディアは「沖縄県の民意」を正しく報じない!
この2、3日の間で、新たに沖縄県名護市辺野古区や与那国町議会が「辺野古の基地建設の是非を問う県民投票」に反対の姿勢を示しました。(詳細後述)
これは、沖縄のメディアが報じているだけで、在京メディア、少なくともブログ主が見ている範囲では報じられていません。
一方、NHKはこのところ、辺野古埋め立てのための土砂投入開始というニュースを報じています。
例えば、今朝は下のweb記事と同内容のニュース(但し、下のテキストの前半のみ)が報じられました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20181214/5090005240.html
辺野古予定地に土砂投入へ
12月14日 06時46分
沖縄のアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設工事で、沖縄防衛局は、14日、埋め立て予定地に土砂を投入する方針です。
これにより移設計画は新たな局面に入ることになり、国と移設に反対する沖縄県との対立がさらに激しくなるのは避けられない情勢です。
普天間基地の名護市辺野古への移設工事をめぐり、沖縄防衛局は先週埋め立て予定地に投入する土砂を船に積み込み、辺野古の現場海域に移動させるなど準備を進めてきました。
その結果、防衛局は以前の台風で損壊した埋め立て予定地の護岸の修復など残っていた作業を終え、必要な準備が整ったとして、14日、土砂を投入する方針です。
埋め立て予定地の北側の護岸で土砂を作業船からダンプカーに積み替えたあと、陸路で2キロ余り離れた南側の投入予定地に運び込むことにしていて、土砂の投入は午前中にも始まる見通しです。
一方沖縄県は、沖縄の民意に反すると強く反発し、工事の中止を求め続けていく考えです。
14日の土砂投入で埋め立て工事は本格化し、移設計画は新たな局面に入ることになり、国と沖縄県との対立がさらに激しくなることは避けられない情勢です。
====== 6時台のテレビニュースではここまで ======
埋め立て予定地に隣接する名護市辺野古のアメリカ軍キャンプ・シュワブのメインゲート前では、早朝から工事に反対する人たちおよそ50人が道路やゲートの前に立ちふさがりました。
反対する人たちは「違法工事をやめろ」などと書かれたプラカードを掲げ、工事に反対の声を上げていました。また車道上でも抗議を行い、基地の前の国道は渋滞しています。
これを阻止しようとする機動隊との間でもみ合いとなり、現場は一時騒然となりました。
抗議活動をしていた宜野湾市の70代の女性は「埋め立て工事を止め、沖縄の美しい海を守りたい。ただそれだけです」と話していました。
2年前に東京から沖縄に移住したという50代の男性は「県民の声を全く無視して、埋め立て工事を強行する政府のやり方には憤りを感じます」と話していました。
このweb記事には動画はなかったのですが、後半のテキストから想像すると、もう少し時間を長くとれる地上波のニュースでは工事に反対する「市民」の様子も流れたのではないでしょうか。
さすがに、「2年前に東京から沖縄に移住したという50代の男性」の声など流しても逆効果なので、webには動画を載せなかったのでしょう。
また、「車道上でも抗議を行い、基地の前の国道を渋滞」させている「市民」様とはこんな方達なのです。
なぜ、NHKは「国と沖縄県との対立」などと単純化して報じるのでしょうか。
「県」と言っても「県民」ではなく、「沖縄県政」、住民の中でも「基地反対派」の声でしかないのに。
ニュースも県民投票条例同様に、辺野古の埋め立て(=滑走路建設)が普天間飛行場の撤去と対になるものということは全く報じません。
つまり、反基地活動家の目線でしか報じていません。
【追記】丁度同じような時間帯にNHKの同様のニュースをご覧になったらしい惠隆之介先生が下のようなツイートをしてらっしゃいました。
NHK沖縄よ、偏向報道するな!!
本日いよいよ辺野古沖土砂投入の日です。NHKは「国と県民の対立が高まる」と報道を繰り返しておりますが、「国と反対派の対立が高まる」と表現すべきです。反対派の中には第三国人あり本土人おり、「県民」とは言い難い人種がいるではないですか?— 惠 隆之介 (@ryunosuke_megum) 2018年12月13日
* * * *
一方、先日反対を表明した普天間飛行場を抱える宜野湾市、今回新たに辺野古区が県民投票に反対の姿勢を示したことは大変大きな事ですが、これは報じられません。
また、直接飛行場移転に関係ありませんが、与那国町議会と言えば、保守系と革新系の議員が同数のため、議長がなかなか決まらず、100回の投票やり直しの上、ようやく保守側の議長になったところです。
つまり、保守派が不利な状況にも関わらず、革新系町議が県民投票に反対の立場を示したことで、予算案から“県民投票にかかる予算を削除して”予算案を可決させました。
宜野湾市と辺野古という当事者が容認しているということをなぜ重く受け止めないのでしょうか?
下は、この記事について、Twitter上でブログ主と「とらねこ」さんというアカウントの方とで交わした会話。
とらねこさん: なんかもうワタシが引っ越すのを、ウチの大家さんと引っ越し先の大家さんが、OKしているのに、隣町の面識もない人達が大反対しているような話ですよね。
ブログ主: 隣町どころか、県外から来て騒いでるw
本当にこの通りです。
下に、辺野古と与那国町の決定を報じる記事を提示します。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/358635
辺野古区、県民投票に反対 「やる必要はないのでは」
2018年12月13日 07:48
【名護】名護市辺野古区の意思決定機関である行政委員会(島袋権勇委員長)は12日、来年2月24日の県民投票に反対する意見書案を全会一致で決議した。
出席した委員によると委員会の最後に動議が出され、提出者から「辺野古区は基地建設に条件付き容認の立場。やる必要はないのではないか」などと発言があった。委員18人から異論は出なかったという。
一方、今回の反対決議は区行政委の意思表明で、区民の投票行動を縛るものではないとしている。
辺野古新基地建設に反対する区民の西川征夫さん(74)は「行政委の決議は全く住民には関係ない。必ず投票に行きたい」と話した。
* * * *
https://www.yomiuri.co.jp/local/okinawa/news/20181213-OYTNT50158.html
県民投票、与那国町議会予算認めず…削除の修正案可決
2018年12月13日沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票(来年2月24日投開票)で、与那国町議会(定数10)は13日、一般会計補正予算案から投票に関する予算を削除した修正案を賛成多数で可決した。投票関連予算案を事実上、否決した形で、県内の市町村議会で県民投票の予算案が認められなかったのは初めて。
首長は否決されるなどした予算案を再議に諮ることなどができ、外間守吉町長の対応が注目される。
町議会で、議員から修正議案が提出され、議長を除く9人で採決し、賛成5人、反対4人となった。県民投票の関連予算が執行されない自治体では、県民投票は行われないことになる。
県民投票を巡っては、うるま市議会や宮古島市議会の委員会で、予算案を否決したり、予算案から県民投票の費用分を削除した案が可決されたりしている。県内全体で投票が実施されるかは不透明な情勢となっている。
« 【チャイナウォッチ】ドイツでも2016年に中国のプロパガンダと指摘されていた【毎日新聞】 | トップページ | 【北海道】北海道の土地が危ない! 帯広市拓成町のその後【小野寺まさる氏レポート】 »
« 【チャイナウォッチ】ドイツでも2016年に中国のプロパガンダと指摘されていた【毎日新聞】 | トップページ | 【北海道】北海道の土地が危ない! 帯広市拓成町のその後【小野寺まさる氏レポート】 »
コメント