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2018/12/29

【毎日新聞】チャイナウォッチ (1)大高未貴氏の質問&回答【虎ノ門ニュース2018/12/28】

手元にチャイナウォッチ12月号があります。

これは月に1回、毎日新聞に折り込まれてくるもので、体裁は新聞と同じサイズ。

恐らく、体裁だけなら、他社の新聞でも日曜版等に増刊号のような形で入ってくるものと同じだと思います。ブログ主が日経を取っていたときは土曜日、現在取っている読売と産経では日曜日(だったかな?)に入ってきます。

これを、英紙『ガーディアン』が、中国のプロパガンダであると最近指摘しました。これについて詳しくは以下のブログエントリーをお読み下さい。

 

チャイナウォッチ関連記事一覧:

【メディア】毎日新聞の「チャイナウォッチ」(China Watch)は中国のプロパガンダ紙

【チャイナウォッチ】ドイツでも2016年に中国のプロパガンダと指摘されていた【毎日新聞】

以降、カテゴリ「【毎日新聞】チャイナウォッチ」に関連記事を追加します。

 

 

チャイナウォッチを見て気づいたことなどは次回に書くとして、今回は、「虎ノ門ニュース」でジャーナリストの大高未貴氏が毎日新聞に対して送った質問状と、28日に放送された同番組で公開された毎日新聞社からの回答状について、その内容を書き留め、コメントしておきます。

 

 

 

 

大高未貴氏の公開質問状

※挨拶文は省略。

 

12月21日の虎ノ門ニュースにて、
この度イギリスのガーディアン紙が
「Inside China's audacious global propaganda campaign」(2018年12月7日)という記事を掲載し、その中の図表で『発行部数660万部の毎日新聞が中国をよくする記事(広告)が掲載されている』と説明しております。

記事の主な内容は、中国が国家戦略として世界各国に巨額の資金を投じ、中国共産党のプロパガンダを担うジャーナリストの育成や、プロパガンダまがいの記事を掲載させているといったものです。

具体的に毎日新聞がどのようなプロパガンダ(広告)を中国から請け負ったのか、この記事だけではわからないので、以下の質問にお答えいただければ幸いです。

1. ガーディアン紙における毎日新聞に関する報道は事実なのでしょうか?
2. 事実であるなら毎日新聞はどのようなプロパガンダ記事(広告)を過去に掲載したのでしょうか?
3. 事実でないなら毎日新聞はすでにガーディアン紙に抗議ならびに訂正を申し入れしているのでしょうか?
又、それに対するガーディアン紙からの返答はありましたでしょうか?

 

 

毎日新聞からの回答状

※丸数字(ex. ①)はブログ主が振ったものです。

 

ご質問への回答

25日付でいただきましたガーディアン紙の報道に関わるご質問について、毎日新聞社社長室広報担当として下記のようにお答えします。ご査収下さい。

1) ①当該記事については当社も把握しておりますが、本文中に毎日新聞社についての記述は一切ありません。唯一、図表類に660万部という数字が記載されていますが、当社としてはその根拠についても、一切関知しておりません

 なお、当社では、②チャイナ・デイリー社から広報紙「チャイナ・ウォッチ」を日本で発行したいとの相談を受け、2016年8月より日本語版の印刷、配布に協力することにしました。③その際、同社と話し合い、記事の選択、削除、発行取りやめなどの権利は毎日新聞社側が持つようにしました。お読みいただければ分かると思いますが、④日本語版は、スポーツ、観光、経済などに絞ったスタイルとなっています。⑤当社は50年以上前から関係団体の毎日書道会を通じた文化交流の実績がありますが、日中関係がどのような状況にあっても両国間の交流を絶やすことなくお互いの理解を深めることが大事であると考えています。

2)  1)で申し上げた通りです。
2)  1)で申し上げた通りです。

 

 

大高氏の質問1に関しては、1)の①が回答ですが、(ガーディアン紙が報じたとおり)プロパガンダか?という質問については一切関知していないと回答を避けています。

しかし、番組でも大高氏が仰っていたように、図表(下図)にしか毎日新聞の名前が載っていないから関知しないというのは、なんともトンチンカンな回答です。

 

Mainichi_china_watch00

 

チャイナウォッチがどういう性格のものかを説明している文脈の中でこの図が出てくるわけですから、テキスト部に名前が出てきようがきまいが、名指しされているのです。

 

「プロパガンダ(広告)を中国から請け負ったのか」という問いに対しては、プロパガンダとは認めていませんが、②に、「印刷と配布に協力」と、請け負っていることは分かります。断定はできませんが、無償で行っているとは考えられないので、チャイナウォッチ(発行者はチャイナデイリー社)に料金を請求していると思われます。

実際、毎日新聞は聖教新聞(創価学会の広報紙)を2017年から印刷しているので、それと同じようなものでしょう。(記事後述【※1】 )

 

プロパガンダとは「特定の思想によって個人や集団に影響を与えるような宣伝(工作)」です。

上で、プロパガンダとは認めていないと書きましたが、中国のような人権がないがしろにされている国で、例えば、「国民は自由を満喫している」といった内容、あるいは、直接そう書かなくても、記事からそう読み取れるものだったり、企業でも文化でも、美化して紹介してあれば、それは「宣伝」であり、プロパガンダと言えるでしょう。

さすがに、ワシントン・ポストのように「尖閣は中国の領土だ」などと書くことは日本向けにはないでしょうが、毎日の回答④にあるように、「スポーツ、観光、経済などに絞ったスタイル」だとしても、イメージアップにつながるものは「宣伝」です。

 

日本語のプロパガンダと英語のpropagandaとではさほど意味の違いはありませんが、ガーディアン紙の指摘なので、念のため英英辞典を引いてみると、以下のような説明があります。

 

◇ロングマン現代英英辞典 4訂増補版 (C) 2003

information which is false or which emphasizes just one part of a situation, used by a government or political group to make people agree with them:

誤った情報、または状況の一部にすぎない情報を強調するもので、政府や政治団体が人々を彼等に賛同させるために用いられる。

◇オックスフォード現代英英辞典

ideas or statements that may be false or exaggerated and that are used in order to gain support for a political leader, party, etc.

虚偽または誇張されている可能性がある考えや言明で、政治的指導者や政党その他に対する支持を得るために用いられる。

【参考】広辞苑 第六版 (C)2008  株式会社岩波書店

プロパガンダ【propaganda】
宣伝。特に、主義・思想の宣伝。

 

そう言えば、チャイナウォッチが最初に虎ノ門ニュースで紹介された時(確か、百田尚樹氏の出演回)に11月号を取り上げていましたが、新疆ウイグル自治区のスキー場の記事を紹介していました。

何百万人ものウイグル人が理不尽に強制収容所に送り込まれ、親を失った子どもが道ばたで凍死しているウイグルを、まるで、ヨーロッパなどのスキーリゾートのような素晴らしい場所と宣伝するのは、まさしく「状況の一部にすぎない情報を強調するもの」でしょう。

 

* * * *

 

【※1】

http://mainichisc.jp/info/seikyo_komei/
株式会社毎日新聞首都圏センターのサイト

聖教新聞、公明新聞の印刷開始
投稿日 : 2017年11月1日  | 最終更新日時 : 2017年11月2日

 川口工場で10月31日、聖教新聞、公明新聞の受託印刷が始まりました。

 川口工場と毎日新聞北関東コアの輪転機更新工事が終了したのに伴う、東日印刷グループの印刷体制再編によるものです。今回、首都圏センターとしては初めて聖教新聞、公明新聞を印刷させていただくことになりました。聖教新聞、公明新聞にとっても、埼玉県内向け新聞の埼玉県内印刷が初めて実現したものです。

 印刷初日になった31日は、聖教新聞社から松山満信常務理事印刷局長、中武俊一埼玉支局長、公明新聞から細野浩司業務局長、創価学会から中井暢一副会長総埼玉長、日本図書輸送から横山修一代表取締役社長、親会社の東日印刷からも武田芳明代表取締役社長ら約30名の方に立ち会っていただきました。

 今年更新された三菱重工機械システム製の新しい輪転機で、川口工場の印刷担当者が緊張しながら慎重に印刷しました。印面や発送作業を確認した後、配送の日本図書輸送のトラックを見送って、初日の作業は無事終了しました。作業終了後には、二瓶健治取締役工場長が「印面と工程の安定を図っていきます」と決意を披露しました。

 

次回に続きます。

 

 

 

 

 


 

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