【徴用工裁判】新日鐵住金敗訴の判決を受け、今後考えられるシナリオは?
公開: 2018/10/31 10:55 最終更新: 2018/10/31 11:03
はじめに
10月30日に韓国の大法院(最高裁)で徴用工訴訟の判決が出ました。
この裁判に係る時系列は既に過去のエントリー『【徴用工問題とはなにか?】1965年の日韓請求権・経済協力協定で解決済みと言えるほど単純ではない』で説明しています。
また、『【徴用工裁判】韓国の「対日請求権要綱」と日韓請求権並びに経済協力協定の「合意議事録」』では、解決済みとする根拠を資料から解説しました。
今朝の新聞ではどこも「1965年(昭和40年)の『日韓基本条約』を根底から覆す判決だ」という表現をしていますが、これが具体的にはどういうことなのかというのを説明したのが『【徴用工問題とはなにか?】政権が変わると建国記念日がコロコロ変わる国、韓国』です。
どんなに馬鹿馬鹿しくても、相手の言う理論を知ることは重要であり、既に昨年(2017年)8月17日の大統領就任100日演説で示された文在寅の歴史観から今回の判決が始まっていたというのが分かると思います。
安倍首相は30日の会見で、「国際法の常識では考えられない内容」と反発し、今後毅然とした態度で対処する意思を表明していますが、これは当然のことで、国際法上、国家条約はその国の司法、立法、行政の三権より優越するもので、これを反故にするような司法判断を韓国が支持することがいかに異常なことか分かります。
今後、日本は、『日韓請求権並びに経済協力協定』において定めた「紛争の解決」(第三条)に則った手続きをすることが予想されます。
日韓請求権並びに経済協力協定(PDF/日本語・韓国語併記の資料)
財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定(=日韓請求権並びに経済協力協定/Wikipedia)
『日韓請求権並びに経済協力協定』第3条:紛争の解決
以下、Wikipediaから第三条を引用しておきます。
両国はこの協定の解釈及び実施に関する紛争は外交で解決し、解決しない場合は仲裁委員会の決定に服する、ということになっており、この仲裁委員会が機能しなければ、国際司法裁判所(ICJ)へ訴えることが可能ですが、韓国はこれを無視する前科があります。
第三条
- 1.この協定の解釈及び実施に関する両締約国の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決するものとする。
- 1の規定により解決することができなかつた紛争は、いずれか一方の締約国の政府が他方の締約国の政府から紛争の仲裁を要請する公文を受領した日から三十日の期間内に各締約国政府が任命する各一人の仲裁委員と、こうして選定された二人の仲裁委員が当該期間の後の三十日の期間内に合意する第三の仲裁委員又は当該期間内にその二人の仲裁委員が合意する第三国の政府が指名する第三の仲裁委員との三人の仲裁委員からなる仲裁委員会に決定のため付託するものとする。ただし、第三の仲裁委員は、両締約国のうちいずれかの国民であつてはならない。
- いずれか一方の締約国の政府が当該期間内に仲裁委員を任命しなかつたとき、又は第三の仲裁委員若しくは第三国について当該期間内に合意されなかつたときは、仲裁委員会は、両締約国政府のそれぞれが三十日の期間内に選定する国の政府が指名する各一人の仲裁委員とそれらの政府が協議により決定する第三国の政府が指名する第三の仲裁委員をもつて構成されるものとする。
- 両締約国政府は、この条の規定に基づく仲裁委員会の決定に服するものとする。
韓国が不法に占拠する竹島の領有を巡って、2012年にICJへの提訴を検討しましたが、韓国はこれを拒否しているのです。
以下に、今後考えられるシナリオを図示したものを提示しておきます。
今回敗訴した新日鐵住金は既に声明を公開していますが、同社以外にも訴訟が控えており、今回の判決で、他も同様な判決が続くことが予想されます。
また、これ以外にも、韓国政府は日本の企業総計273社を「戦犯企業」と呼んで公表しています。→『【徴用工問題】韓国政府が「戦犯企業」273社を発表 「国立日帝強制動員歴史館」で展示』
日本にとっては、頭の痛いことではありますが、これを良い機会として、日本側(政府)は日韓基本条約に至る経緯などを現在のようにPDFなどでバラバラに公開するのでは無く、きちんと特設サイトなどを作り、世界にアピールすべきです。
【追記】
https://this.kiji.is/429929676620416097?c=0
在日コリアン、徴用工判決を歓迎
「日韓が向き合うべきだ」
2018/10/30 18:06 ©一般社団法人共同通信社
韓国人元徴用工の訴訟で、日本企業に賠償を命じた30日の韓国最高裁判決を受け、在日コリアンからは判決を歓迎する声が上がった。一方で日韓両国の関係悪化への懸念や、打開策を求める指摘もあった。
多くの在日コリアンが住む大阪市生野区。人権擁護団体のコリアNGOセンターの郭辰雄代表理事(52)は「韓国では個人の請求権が消滅していない流れをくんだ判決。いまだに両政府の溝は埋まっておらず議論の場を設けることが重要。日本政府が徴用工だった個々人に向き合っているかどうかを問いたい」と話した。
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