【中国】ウイグルで進む中国による静かなるジェノサイド/中国人との結婚を強制されるウイグル人女性
8月13日、国連人権委員会の人種差別撤廃委員会において、中国当局によって行われているウイグル人への迫害が指摘されました。
下はそれを報じる記事ですが、「委員の一人」とはアメリカ人のGay McDougall(ガイ・マクドゥーガル)委員で、この日の委員会の様子(サマリー)は8月13日付の「Committee on the Elimination of Racial Discrimination reviews the report of China」で読むことができます。
ちなみにマクドゥーガル委員は同委員会にて17日に日本の慰安婦問題について、「政府間の合意で、個人の要求を消すことはできない」と発言し、慰安婦への謝罪が必要だと主張した人物です。(※記事後述)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180814/k10011575951000.html
「中国政府がウイグル族拘束」国連委員会で指摘 中国は反発
2018年8月14日 6時58分
スイスのジュネーブで13日、国連の人種差別撤廃委員会が開かれ、この中で委員が「100万人以上のウイグル族が中国で拘束されているという情報がある」と指摘したのに対し、中国の代表は「根拠のない中傷だ」と述べて、強く反発しました。
人種差別撤廃委員会は、1965年に国連総会で採択された「人種差別撤廃条約」の履行状況を監視するために設けられた委員会で、10日と13日、中国の人権状況について議論しました。
この中で委員の1人は「新疆ウイグル自治区で、少数民族のウイグル族が100万人以上、中国政府によって収容施設に不当に拘束されているという情報がある」と指摘して中国側に説明を求めました。
これに対し中国の代表は「自治区では過激派の取締りと再教育に取り組んでいるが、指摘されたような収容施設は存在しない。中国の分裂を狙った根拠のない中傷だ」と述べて強く反発しました。
アメリカのトランプ政権は、先月、中国が少なくとも数十万人のウイグル族を不当に拘束しているとして強い懸念を示しましたが、中国政府は「内政干渉だ」としてこれに反発しています。
委員会は今月下旬までに報告書をまとめたうえで、条約に反する状況があると判断した場合には改善に取り組むよう勧告することにしています。
ウイグルに関しては以前のエントリー『【中国】ウイグルで今何が起きているか-再教育収容所に収容される男達』にも書きましたが、男性は収容所内で洗脳教育、各家庭に中国人に監視を同居させています。
今回日本で拡散されているのは、報じた記事自体は5月と古いのですが、『中国人とウイグル人女性の“遺伝子洗浄”結婚式にネット住民激怒』という意味のタイトルで、男性のいないウイグル人自治区内で女性をむりやり中国人と結婚させるという“遺伝子洗浄”結婚式が行われているというものです。
動画に添えられたタイトルを機械翻訳にかけてみると、「ウイグル人花嫁の表情が歪んでいる。家族を救うために中国人と結婚することを余儀なくされた。」というような意味のようです。
https://www.taiwannews.com.tw/en/news/3442256
Netizens outraged by 'gene washing' wedding between Chinese man and Uyghur woman
By Keoni Everington,Taiwan News, Staff Writer
2018/05/28 17:52
Netizens outraged by sad expression on face of Uyghur woman forced to marry Chinese man as part of government assimilation program(本文略)
動画: 維吾爾新娘婚禮上表情扭曲 網爆:為救家人被逼嫁中國男
ウイグルでは全員のDNAを採取・登録し、顔認証システムでの監視が強化されているとのことですが、このシステムは中国全土に広まりつつあるようで、下は、それを報じるロイターの記事です。
https://www.reuters.com/article/us-china-monitoring-insight/from-laboratory-in-far-west-chinas-surveillance-state-spreads-quietly-idUSKBN1KZ0R3
August 14, 2018 / 5:53 PM / 4 days ago
From laboratory in far west, China's surveillance state spreads quietly(本文略)
下は北京で実験されている人と車の認証システムの画像。
下はモバイル機器の情報をスキャンするために警官が使用する携帯スキャナ。保存されている画像やアドレス帳などを取得できるという。
【※参考記事】産経
https://www.sankei.com/world/news/180817/wor1808170035-n1.html
日本、慰安婦指摘に反論 「性奴隷は事実に反する」と主張 国連差別委員会 委員から謝罪要求の声も2018.8.17 22:13更新
【ジュネーブ=三井美奈】国連人種差別撤廃委員会の対日審査は17日、2日目の会合が行われた。日本政府代表の外務省の大鷹正人・国連担当大使は、慰安婦問題をめぐって会合中に委員から「性奴隷」という表現が使われたとして、「事実に反し、不適切」だと抗議した。
これに対し、鄭(チョン)鎮星(ジンソン)委員(韓国)は「性奴隷という言葉は1990年代から国連機関で使われている」と反論した。
日本側は、アジア女性基金を通じて元慰安婦への償い金支給や福祉支援を行ってきたと説明したが、鄭委員は「基金は徹底的な調査なしに設立された。償い金受け取りの拒否は難しかった」と述べた。
また、2015年の日韓合意で両国が「最終的かつ不可逆的な解決」を確認したとする日本の主張に対し、ガイ・マクドゥーガル委員(米国)は「政府間の合意で、個人の要求を消すことはできない」と発言。慰安婦への謝罪が必要だと主張した。マルク・ボシュイ委員(ベルギー)も「政府間の合意で解決はできない」と述べた。
大鷹大使は、女性を強制連行したとする吉田清治氏(故人)の偽証を朝日新聞が報じたことで、慰安婦問題が世界的に広がったことに言及。不正確な情報が流布したことで「不幸な側面があった。この新聞はすでに謝罪した」と述べ、委員に客観的評価を求めた。
会合では人種差別的なヘイトスピーチへの対策、アイヌの人々の権利保護を求める声も出た。
委員会は今回の審査を踏まえ、30日に日本への勧告を公表する。
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