【愛媛県文書】最初に流出した「備忘録」の13(日)が手書きのわけを考察
公開: 2018/06/03 17:42 最終更新: 2018/06/03 17:55(カテゴリ「加計学園問題(愛媛県文書)」を新設。過去の記事も修正予定)
ブログ主は農水省で見つかったという4月3日付の備忘録の日付欄を見落としていたのですが、「3」の文字はワープロ文字です。(画像はKSL Live『速報!「首相案件メモ」農水省では文章が違う!朝日新聞とは日付や改行の位置が異なっていることも判明』より引用)
一方、最初に朝日が報じた備忘録の日付欄は「13」が手書きです。
Twitterで情報を寄せて下さる方-ブログ主は実際の愛媛県庁の方とほぼ確信しているのですが-とのやりとりで知ったことから、この点を考えてみました。以下は、その情報が正しいという前提での考察だとご了承ください。
まず、県庁内のルールから。
下にやり取りしたTweetの一部を貼っています。
中村時広知事は個人メモとか個人用の備忘録と言い続けていますが、あれは庁内では『情報』と呼ばれる連絡メモのようなもので、了承されたら正式に日付を記入するそうです。上長(局長レベル以上)の了解を得たあとは「○/○ 知事了」のように誰に報告したかも記入して紙で保管するものなのだそうです。
また、日付のルールは16時を過ぎると翌日の日付(平日)を記入するルールのようです。
以上を前提としたうえで、
4月13日に知事に対して報告を行われた際、その資料として紙が配られたことは知事も認めています。(→『【愛媛県文書】朝日に流出した『備忘録』の日付(4月13日)は知事が報告を受けた日』)
そしてルール通りなら、知事が了解した後にオリジナル(電子ファイル)の『情報』には正式に「4/13 知事了」などと記入され、印刷されたものが物理的なファイル(2穴バインダーとか)に綴じられることになります。
つまり、「13」が手書きの『情報』は一時的に存在していただけで、それを受け取った人間は知事への報告会に参加していたごく限られた範囲です。
「4/13 知事了」と書かれた紙ならバインダーに近づける人間ならコピーを取ることが可能ですが、手書きのものは、言ってみれば“レアもの”なのです。
知事が「口頭での説明」の資料だと、やたらと“口頭”を強調するのはこのためだと思われます。
また、5月21日に公開された文書(以下、愛媛県新文書)のうち、復命書以外は「日」が未記入のもので、「個人メモ」として提出されました。
本来なら、日が書き込まれた紙の文書が存在し、地域政策課内にあるバインダーに綴じられているはずです。
しかし、それを出してしまうと意思決定の経緯が明らかになり、また、今まで「個人メモ」と呼んでいたことの整合性がとれなくなります。
だから、愛媛県新文書には、わざわざサーバ内の電子ファイルの印刷を命じ、「個人メモ」を装っているのでしょう。
こうしてみると、財務省の決裁文書書き換えと部分的に構図が似ています。
改ざんしたと言われる文書は直接の決裁文書ではなく、その別添という扱いで、そこには籠池氏の強引な交渉の様子とか、籠池氏が言ったこと(昭恵夫人の発言等)も近畿財務局の職員は事細かに書き記し、なんとかあの異常な交渉の過程を伝えようとしていました。
“備忘録”を書いた職員も、柳瀬氏の藤原氏評(「彼は多少強引なところもあり、軋轢を生じている点もあるが突破力がある」)など、どうでもいいことを書いていますが、これも藤原次長が味方に付いてくれたことで、ほぼ落選が決まっている第26次構造改革特区とは異なり、国家戦略特区では希望があるということを上司に伝えようと書き留めたのでしょう。(個人的には、こんな事は紙に残さず、口で伝えればいいと思いますが。)
財務省文書は上司(本庁)が公文書の改ざんを命じることで政局化し、結果、本庁の職員が減給などの責任を取らされましたが、愛媛県知事は、本来は行政文書であるはずの文書を「個人メモ」と偽って職員一人に責任を負わせて政局に利用しているというのが違いです。
愛媛県新文書と呼ばれる文書ではこの職員の名前を黒塗りにせず公開しました。これも知事が了解しているはずです。
幸い、安倍政権を攻撃できればいいだけのマスコミはこの職員を追求しませんが、場合によっては命を絶たれた近畿財務局の職員になっていたかもしれません。
以前のエントリーで5月10日の柳瀬秘書官参考人招致の国会にて立憲民主党の蓮舫議員が5月21日に公開された文書を事前に見たとしか思えない質疑をしたと書きました。
この時の蓮舫議員もそうですが、枝野幸男代表といい、立憲民主党は中村時広知事の参考人招致を強く主張しています。
○蓮舫君 決定権者は安倍総理、決めてほしい人は腹心の友の加計理事長。この二人が疑われることのないようにするのが首相秘書官の仕事なのに、むしろ、つないでいる疑いがやっぱりまだ濃厚です。
委員長、今日の柳瀬さんの発言の正当性を確認するために、愛媛県、今治市、それぞれ黒塗りされて出したものも含めて全ての面会記録、全てをこの国会に黒塗りをなくして出してもらいたいという要望と、中村愛媛県知事にこちらに参考人で来てもらいたいと要望します。http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/196/0014/19605100014017a.html
知事も参考人として招致されたがっているような発言を度々しています。
普通に考えたら、知事は直接の当事者ではないし、職員からの又聞きの情報しか知らないくせに、何を証言するんだろうと考えますが...
以下はご参考まで。
Wikipediaより
枝野幸男: >1993年、日本新党の候補者公募に合格。当時初の公募による候補者として第40回衆議院議員総選挙に旧埼玉5区から日本新党公認で立候補する[2]。
中村時広: >のちに日本新党に参加して1993年の第40回衆議院議員総選挙で日本新党公認で旧愛媛1区から立候補する。
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