【加計学園】共産党・田村智子議員と朝日新聞の巧妙な印象操作を暴く
公開: 2018/05/15 09:53 最終更新: 2018/05/17 16:39
昨日(2018/05/14)の午後の集中審議(参院予算委員会)における共産党・田村智子議員の質疑の模様を以下のように伝えています。
これはいつものように都合の良い日付しか拾わない巧妙な印象操作です。(→その後、京都新聞が京都府副知事を取材して嘘だと判明。このエントリーの最後に追記します。)
https://www.asahi.com/articles/ASL5C677GL5CUEHF02M.html
【国会詳報】解明進まぬ加計問題 野党は追加の招致要求
2018年5月14日16時18分(以下、該当部分のみ引用)
加計学園ライバルの京都府に圧力? 共産・田村氏が疑惑指摘(15:50)
【加計学園問題】国家戦略特区による獣医学部新設を1件に限定する方針が決まる前に、政府は加計学園の計画のライバルだった京都府側に対し、構想を断念するよう圧力をかけていた――。共産党の田村智子氏が参院予算委員会の質疑で、このような疑惑を持ちだした。
田村氏によると、山本幸三・地方創生相(当時)が2016年10月、京都府の副知事から獣医学部新設の要請を受けた際、「1校しか認められない。難しい状況なので理解してほしい」と求めたとされる。実際に1校に絞る方針が正式に決まったのは、17年1月だった。
山本氏の後任の梶山弘志地方創生相は事実確認を求められ、「承知していない」と繰り返した。田村氏は「こういうのを『加計ありき』と言う」と厳しく追及した。
まず、実際の質疑応答(内閣府特命担当大臣(地方創生、規制改革)と田村議員のやりとり)をブログ主が撮った録画から文字に起こしてみます。(敬称略/ところどころ姑息な印象操作の文言あり/緑字はブログ主註)
(田村が「1校限り」となった経緯を質問)
梶山: 平成28年11月9日の諮問会議において、特例措置を決定した後に文科省と協議の上、11月18日からパブコメ(ブログ主註:パブリックコメント。告示案を公開しで意見を募集。日本獣医師会は各支部に反対意見を送るよう通知。画面の使い方が分からない場合はサポートもすると伝えるなど、至れり尽くせり。)を開始しました。そのパブコメの結果、8割の方から慎重な意見がございました。
そして、同年12月に1校とするよう日本獣医師会から要請があったことを踏まえ、山本前大臣から農水大臣および文科大臣に1校に限る旨を告示に明記することについてご相談差し上げました。(三大臣合意)
各省の事務方から各大臣に報告・相談を戴き、22日に了解を取り付けたところであります。また、党方針につきましては特区WG委員に相談し、最終的には1月4日の共同告示に反映させている次第であります。
田村: それ(1月4日の共同告示)以前に、今治市と加計学園の強力なライバルとなった京都府に対して、「1校しか認められないから」と断念するようにと話したということはあり得ない、ということで宜しいですか?
梶山: 事前にそれはない、と言うことであります。
田村: 2016年(平成28年)10月24日、京都府の山口副知事が山本幸三大臣を訪ねて、獣医学部新設の陳情を行っています。この時の面会の記録は内閣府にありますか?
梶山: 平成28年の10月24日に京都府の副知事がお越しになりました。持参された要望書に基づいて京都産業大学の獣医学部の設置に向けた要請をされたとの承知をしております。山本前大臣はその要望をお聞き(?聞き取れず)とともに事務方に対し、あらためて京都府からの提案内容を精査するように伝えたとのことであります。また後の地方創生推進室において、この時の要望を含めて京都府の提案内容を精査し、必要な検討を行ったものと承知しております。
田村: 記録は残っているとのことですね?
梶山: 要望書の写しがございますので、それが残って、記録としております。
田村: この2016年10月24日の面談についての文書を私たち入手致しました(また、共産党は盗んだんかい
)そこには山本大臣の発言として、こう記されています。「経過もあり、1校しか認められない。難しい状況なので理解して欲しい」。先ほどの答弁では「1校に限り」と決めたのは2016年12月だと。そのことを示したのは翌年の1月だと言われました。
この告示の2ヵ月以上前に京都府に対して「1校しか認められないと伝えて断念するように説得していた事になるわけです。「経過もあり、1校しか認められない。難しい状況なので理解して欲しい」と。1校、つまりね、加計学園ありきで、山本大臣が当時、強力なライバルとして登場した京都府を退けようとしたのではありませんか?
梶山: そのやりとについては承知しておりません。
田村: だいたいね、この面談ていうのは西田昌司さんのブログに載っているんですよ。(この後は、陳情書以外にも記録があるだろ、という主張が続く。)
ここで梶山大臣が説明した経緯に間違いはありませんが、獣医師会の工作活動については控え目、あるいは省略して説明しています。
例えば、2016年(平成28年)11月9日の『平成28年度 全国獣医師会会長会議』を見ると、以下のように書いています。
2016年11月9日の報告でこのような内容なので、10月24日の頃には既にロビー活動が始まっていても不思議ではないし、田村議員が引用した「経過もあり、1校しか認められない。難しい状況なので理解して欲しい」がそれを物語っています。
田村議員は「断念するように説得」と決めつけていますが、山本大臣は「厳しい状況」だと率直に言ったのでしょう。
ところで、この日は自民党・西田昌司議員が同席していたようで、そのことをブログに書いていらっしゃいます。(消されることはないでしょうが念のためキャプチャを撮っておきました。)
2016-10-24 18:38:58
「東京事務所のたぬ吉です。」という書き出しなので秘書の方が代筆したのでしょう。
(以下、本文を転記させて戴きます。)
本日、西田さんと京都府副知事さんと共に、京都産業大学獣医学部設置構想に向けて、山本幸三国家戦略特区担当大臣に要望に行ってきました。
国の方針で、医師他、新設は当面不可能であることから、京都府では将来を見据えてiPS細胞や創薬等の先端技術開発を支える獣医師を育成し、製薬業界、研究機関で活躍することを目的とし、健康・医療分野における国際的イノベーション拠点の育成を目指すためにも国家戦略特区に新しく設置について提案してきました。
大臣のご意見を聞きながら熟慮する西田さん。
(転記終わり)
山本幸三地方創生大臣から厳しい状況を聞かされたからか、西村議員も、心なしか重たい表情をしています。
この記事の内容も下の時系列『5分で分かる加計学園問題』に追記済みです。併せてお読み下さい。
【追記】京都新聞:獣医学部「1校」と言われず 京都府副知事、大臣と面会時 (5/15(火) 23:00配信)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180515-00000030-kyt-l26
獣医学部「1校」と言われず 京都府副知事、大臣と面会時
5/15(火) 23:00配信 京都新聞
学校法人「加計学園」の獣医学部新設を巡り、国が認定条件を告示する前の2016年10月、山本幸三地方創生担当相(当時)と面会した京都府の山内修一副知事が、京都産業大の獣医学部計画を要望した際に「1校しか認められない」と伝えられたとする国会での共産党の指摘に関して、山内副知事は15日、取材に「大臣から『1校』という言葉はなかった」と述べた。
山内副知事によると、面会時間は15分ほどで、自身では記録を残していないという。「要望書の説明に時間をかけた。大臣は『厳しいですよ』と何度か言ったが、国家戦略特区で認められること自体、簡単でないのは分かっていたので、そういう意味だと感じた。断念を促されたとは思わない」と説明した。要望には西田昌司参院議員も同席したという。
【追記】西田議員、動画で反論
「加計学園問題について」西田ビジョン特別編
地元議員として、京都府副知事とともに山本大臣に陳情。
厳しい状況という説明はあったが、山本大臣は断念するように説得などとは言わなかったとのこと。西田議員から、加計学園が予定している定員数を京産大に分けられないかと提案までしたのだから間違いないと断言。
更に、安倍総理が「獣医師会に気を使ったのに、獣医師会からは全然感謝されないんだよ」と言っていたことも披露。
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