【森友学園文書改竄問題】5月15日の和田政宗議員の追及に嘘を嘘で塗り固める財務省富山次長
公開: 2018/05/16 09:29 最終更新: 2018/05/16 15:29
自民党の和田政宗参議院議員が15日の参院内閣委員会で素晴らしい質疑をしていました。
安倍総理が森友学園に関し、2017年2月17日に「自身や夫人が不正な土地取得に関わっていたら辞職する」旨の発言を国会でしたので、“忖度、あるいは官邸の圧力で決裁文書を改ざんした”という一部野党やマスコミのプロパガンダを覆すものです。
実際、和田議員はブログなどで散々情報発信し、当ブログでも逐一ご紹介していたのですが、マスコミは“報道しない自由”を駆使して全く無視しています。従って、この質疑も報道されないでしょうが、当ブログに記録しておきたいと思います。
動画は参議院TVのアーカイブからでも見られますが、ここではYouTubeに誰かがupしたものもご紹介します。
参議院TV: http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?ssp=33196&type=recorded
YouTube: 和田政宗vs財務省 文書書き換え・財務省の矛盾を追及
質疑は質問者と答弁者も必要なことしか言わないので、これだけ観ても分からない方も多いかと思います。それで、補足を加えながら観ていきます。(以下、敬称略。発言は趣旨。)
和田政宗(以下、和田): 一連の書き換えられた決裁文書の中には1件だけ、本省で管理されていた文書があり、これは電子決裁システムなので、アクセスした人物や書き換えた日時なども分かるのに、なぜ、これを速やかに報告しなかったのか?(3月2日の朝日新聞の報道があったあと、確認すればすぐに分かったはず) 実際に、このシステムで書き換えの事実を確認した日付はいつか?
富山理財局次長(以下、富山): 具体的な日時は不明。
この前に経緯を述べているが、趣旨は「2日の報道を受けて聴き取りを開始、並行してシステムも調査。9日に大阪地検から得た書き換え前の文書を入手して事実を把握、12日に国会に報告(ブログ主註:書き換え前・後を対比した資料)した。本省で書き換えた文書はこの経緯の中で把握した」とのこと。
聞き取り調査やシステムをチェックしたのが2日からならすぐに分かったはずで、当然、ここに和田議員は突っこみますが、「2日から10日の間に把握したとしか...」と逃げる富山次長。
和田: 3月2日に参議院の自民党会派によるヒアリングに『本省指示によって書き換えられたとの報道について』というペーパーを持ってきているが、この時点では朝日新聞も他のメディアも「本省の指示によって書き換えられた」とは言ってないのに、2日にはもう「本省が指示した」って把握してたのでは?
富山: 3月2日の朝(自民党会派によるヒアリング)に「本省が指示した」と把握してたわけではない。そういう報告をしたのなら、お詫びして訂正する。(え?そっちを否定するの?w 和田議員もあきれ顔だが、事実確認にとどめて次の質問へ)
和田: 佐川理財局長が長官退任時に財務省事務次官からヒアリングされているが、佐川氏が自分の指示だと話したか話してないか?
矢野官房長(以下、矢野): 話してない。
和田: 森友学園の用地で生活ゴミが出たと財務省が認識したのはいつ?
富山: 生活ゴミ(ガラス片、陶器片、ビニール片など)27年(2015年)8月下旬、有益費の工事の関係で現地確認を行った際。また、同年11月にも現地で確認。
和田: 昨年(2017年)の2月10日に財務省が野党に提出した経緯表に書いてあった説明を4日後に提出された表では修正していたのはなぜ?(→ブログ記事『【森友文書問題】財務省は2017年2月17日の総理発言前から文書を改竄し始めていた!?』
和田議員が指摘しているのは、2月10日の説明資料では「平成27年(2015年)8月26日にゴミがあったのを把握してた」という趣旨の一文を、4日後の資料では「翌年の3月に初めて知った」かのように書き直していた。つまり、財務省が隠したかったのは地下埋設物を知った時期であり、既に2月14日時点でそれを隠そうとしていた、ということで、この2月14日は安倍総理が「私や妻が~辞任する」と発言した2月17日より前だろ?と指摘しているのです。(下に以前ブログ記事に掲載した図を再掲)
これに対しての富山次長の答弁は...
富山: 本来、28年3月11日であったところを、その経緯表では平成27年8月26日、森友学園から本件土地で地下埋設物が発見されたとの連絡と誤って記載してしまった。(え?またそっちを訂正するの?w) 2月10日というのは、9日に報道があったばかりの翌日で状況の把握が十分でなかったので2月14日の野党との会合で訂正している。
和田議員は今後もこの件を追求するぞと宣言し、最後に公文書管理見直しの取り組みの進捗について梶山弘志内閣府特命担当大臣に質問して終了。
【追記】日本維新の会・清水貴之議員の質疑
和田議員が、その前に行った清水貴之議員の質疑内容に言及していたので、その部分を視聴。内容を追記しておきます。
これは、森友学園と財務省の間の交渉記録が残っているとの報道を受けてのものなので、まず、これを報じる記事を提示します。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3041397011052018CC1000/
森友交渉記録が存在 財務省、メールなど数百ページ
社会 2018/5/11 23:17 日経(ソースは共同)
学校法人「森友学園」への国有地売却を巡り、財務省と学園側との間で行われた面談や交渉に関する記録が存在していたことが11日分かった。学園側とのやりとりを記した近畿財務局のメールなどが数百ページ分、残っていたという。政府関係者が明らかにした。
財務省は改ざん前の決裁文書、学園側との交渉記録、改ざんに至った経緯を検証した調査報告の計3つの文書を月内にも順次公表する方向で調整。調査報告では改ざんを誰が指示したのかを明らかにし、関係者の処分も併せて公表する方針だ。
これで一連の対応に区切りをつけ、幕引きを図りたい考えだが、首相官邸の関与を野党がさらに追及し、問題が長期化する可能性がある。
学園との交渉記録を巡っては昨年、当時理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官が「確認したところ、なかった」などと答弁していた。野党が批判を強めるのは必至だ。
財務省はこれまで、改ざんは理財局内で行われ、佐川氏が関与したとの認識を示している。麻生太郎財務相は11日の衆院財務金融委員会で「関与した職員には厳正な処分が必要だ」と述べた。野党は改ざんの背景に安倍晋三首相への忖度(そんたく)があったと指摘しており、財務省が調査報告で改ざんの動機についてどのように言及するのかも焦点となる。
改ざん前の決裁文書は調査報告に先立ち、18日までに国会に提出する方針だ。改ざんは14件の文書で確認され、財務省は既に正誤表を公表している。改ざん前文書の全文はこれまで本省分1件のみ公表しており、残る近畿財務局分の13件についても全文を提示する。〔共同〕
以下、清水議員と財務省・富山理財局次長とのやりとり要旨(敬称略)
清水: 500頁にもわたる森友学園との面会や交渉の記録があるとのことだが。
富山: これまでも交渉記録が残っているのではないかという国会での追及を受け、決裁文書改竄の調査と並行して悉皆的に調査中。
清水: 平成27年(2015年)7月以降について富山次長は「有益費※の工事(土壌汚染、地下埋設物の除去にかかる工事)を行ってきた。生活ゴミという言葉は広くて曖昧だが、ガラス片、陶器片は確認している。」と言ってきたが、今までは土地改良工事で除去したと答えていたのでは?(※有益費とは土地の評価額に上乗せできる金額のこと。この場合はゴミの除去費用や土壌改良にかかる費用)
富山: 27年8月下旬 汚染土壌の搬出の状況、コンクリートガラ、アスファルトなどの撤去状況を確認。その際、生活ゴミがあった。同年11月の有益費の工事の現地確認を行った際にもガラス片や陶器片を確認している。
清水: 地下埋設物の撤去に関し、佐川氏は「ゴミは売却後に相手方(籠池氏側)によって適切に撤去されたと聞いている。近畿財務局で確認している」と答弁していた。しかし、富山次長は把握していないと答弁。どちらが正しいのか?
富山: 森友学園の件が国会で議論された初期(昨年2月下旬頃)に、更地価格からゴミの撤去費用を差し引いて売却していると説明(佐川氏)したが、その後、売却後にゴミを撤去するか否かは相手方の判断なので把握していないと答弁(佐川氏)。昨年の2月14日に「ゴミ撤去費用1億円」という趣旨の報道があり、当時、近畿財務局から森友学園をヒアリングしてそういう回答だった。(つまり、森友学園側が撤去したと言ってただけだが、国会では近畿財務局が“確認した”と言ってしまった。ごめんね。テヘペロ)
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