【加計】総理が加計学園が今治に獣医学部を創りたいと知ったのはいつ?【プライムニュース・イブニングの印象操作】
今、マスコミや一部野党は安倍総理が2015年4月2日(愛媛県の備忘録)以前に加計学園が今治市に獣医学部を作りたいことを知っていた」としたくて必死になっています。これは、「以前から知っていたなら圧力をかけたはず」という希薄な根拠にすがりついているからです。
しかし、“藁にもすがりたい”という言葉がありますが、この根拠が、いかに“藁”のようにか細いものか...。
そして、これを後押しするためにマスコミがどのように印象操作しているのかを、4月11日のフジのプライムニュース・イブニングを例にしてご紹介します。
フジ「プライムニュース・イブニング」の印象操作
加計学園の獣医学部新設を巡る騒動は既に1年以上前に始まった話で、柳瀬総理秘書官が愛媛県や今治市の職員、加計学園関係者と面会したか否かというのは、既に昨年7~8月頃に話題になっていたことなので、忘れた方もいらっしゃるかも知れません。
これは昨年(2017年)6月と7月とで首相の発言が食い違った(正しくは、6月16日の発言が勘違いだったと7月25日に訂正)ことに端を発していますが、マスコミは今またこんなものを持ち出しているようです。
質問は、昨年の6月16日の「総理が加計学園が獣医学部を作りたいと知ったのはいつか?」というもの(福島瑞穂氏)でした。
ニュースでは6月16日の答弁を、“2015年6月4日に加計学園が特区申請(したとき)”と、ミスリードさせるような字幕をつけていました。(そもそも、特区の申請をしたのは今治市です。)
字幕を隠してしまいましたが、答弁を上から下に修正した、ということを示しています。
このニュースで取り上げた部分を2017年6月16日の予算委員会の議事録から引用しますが、総理はここで「2015年6月4日」などと明言したわけではありませんし、「加計学園が申請した」とも言っていません。もちろん、申請したのは今治市です。
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/193/0014/19306160014019a.html
○福島みずほ君 では、総理、加計学園の加計孝太郎さんが今治市に獣医学部をつくりたいというのは、いつから知っていましたか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、安倍政権においてこの申請について受け付けてはおりません、安倍政権においてはですね。安倍政権の後、福田政権において申請を受け付け、しかし対応不可となったというふうに承知をしておりますが、安倍政権においては、第一次安倍政権においては受付も受けていないわけでございます。そのことは明確にしておきたいと思いますが、その後にこうした形で、当時も自民党政権でおりましたから、この特区については安倍政権としても取り組んでまいりましたので、当時は国家戦略特区ではなくて構造改革特区であったわけでありますが、そこで申請されたということについては私は承知をしていたところでございますが、その後に当然、私は議長を務めておりますから、国家戦略特区に申請をすれば私の知り得るところになるということでございます。
※この時もこの後も日付に言及はない
番組ではこの発言をテロップにして下のような映像を流します。
これを訂正している映像は下の2017年7月25日の参院予算委員会のもので、「申請を決定する段階であり、それは1月20日であった」と答弁しています。(訂正したのは24日の衆院予算委。)
つまり、今治市に獣医学部を新設するのが加計学園と知ったのは、「(今治市が)申請したとき」ではなく、自分が出席する国家戦略特区諮問会議にて「申請を決定したとき」だと訂正したわけです。
確かに答弁ミスではあるのですが、この後国会では、ずっと、“2015年6月4日に知った”はずだと追求し続けます。しかし、結局証拠が出ずに尻すぼみになりました。
そして今やっているのが、「柳瀬秘書官が2015年4月2日に『首相案件』と言った(らしい)」=“2015年4月2日以前に総理は知っていたはず!”、なのです。
今回の備忘録の報道に併せて、またしても答弁ミスのシーンを引っ張り出してきたわけですが、備忘録を根拠にするならば、総理が知ったのは「2015年4月2日以前」となり、「昨年6月16日の答弁は勘違いだった」というのを認めることになるのですが。
マスコミがどんなに手詰まりで、どんな些細なことでも利用したいというのがよく分かると思います。
総理がいつ「加計学園の案件だと知ったか」を探るのもいいのですが、総理が特区の決定に圧力を加えたという明確な証拠を見つけてから追求したらいかがでしょうか。
国家戦略特区諮問会議の構造と時系列まとめ
以下は国家戦略特区諮問会議の各会議体の関係を表す図に、今治市の獣医学部新設を目的とした特区申請の流れを組み合わせたものです。
総理は議長ではありますが、最終的な「国家戦略特区諮問会議」で決定事項の報告を受ける時のみ参加します。
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コメント
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「嘘」ではなくて、「答弁ミス」だと野党が認めることになる、の意ですか。成程。
投稿: 奥穂3190 | 2018/04/17 14:01
【ブログ主】
奥穂3190様
昨年6月16日の答弁=総理が間違えて言った「加計学園が今治に獣医学部を造りたいということを知ったのは『今治市が国家戦略特区に提案したとき』」(←これだと2015年6月4日になってしまう)という意味で書きました。
マスコミや一部野党はこの1度の答弁ミスを突いて、総理が訂正した「2017年1月20日に初めて知った」のは嘘だ!と、散々やっていたので。
投稿: 大師小ブログ主 | 2018/04/17 13:42
主様
>今回の備忘録の報道に併せて、またしても答弁ミスのシーンを引っ張り出してきたわけですが、備忘録を根拠にするならば、総理が知ったのは「2015年4月2日以前」となり、「昨年6月16日の答弁は勘違いだった」というのを認めることになるのですが。
上の部分、私には文意がよく判りませんでした。
2015年4月は、構造改革特区を用いた15回目の申請が出ている時点で、獣医学部新設は告示で申請さえ受け付けないとされている段階。意思決定プロセス上、首相まで情報は上がらない、との趣旨ですか?
投稿: 奥穂3190 | 2018/04/17 12:58