【森友文書事件】森友問題発覚の発端に立ち戻ってみると...豊中市議の存在
公開: 2018/03/18 最終更新: 2018/03/22 7:08
メディアは全く報じませんが、3月13日と今日(18日)の2回にわたり、『連帯ユニオン関西地区生コン支部(執行委員長:武建一)』(大阪府大阪市西区川口1丁目)に奈良県警・大阪府警のガサ入れ(家宅捜索)が入りました。
福岡県行橋市の小坪しんや市議によると、13日の手入れは「MK運輸」(奈良県大和郡山市)という民間企業が被害を受けたことに端を発したようで、すぐに2回目の捜査が入ったのはそこで何かが見つかったからとも。
後ほど動画などを追記しますが、暴力的な労働組合として知られており、沖縄の辺野古地区ではコンクリートミキサー車を使った街宣運動など、基地反対運動にも大きく関わっています。また、妨害運動の一つ、カヌーを使った行動では、関西生コンの文字が入ったカヌーが使われています。
おまけ
そこで思い出したのが、森友問題発覚の発端となった人物。木村真豊中市議。
木村市議は、「連帯ユニオン議員ネット」の副代表で、連帯ユニオンとは「連帯ユニオン関西地区生コン支部」と議員が作っている組織。福島瑞穂議員(社民党)と繋がります。そして、豊中市と言えば、辻元清美議員(現・立憲民主党)の選挙区もほど近く、小学校建設予定地の隣にある野田中央公園への交付金は辻元清美議員が国交省副大臣時代。関西生コンからは福島氏、辻元氏に献金がなされています。
森友問題に戻ると、ブログ主も忘れていましたが、調べたら、木村市議が2月8日に「国有財産有償貸付合意書」の写しを情報公開請求し、当該国有地の売却額を非公表とした国の決定に対し大阪地裁に提訴したことが問題発覚のきっかけでした。
【2018/03/22追記】そしてそれを報じたのは朝日新聞で、2月9日付「学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か」という記事(後述)でした。
木村市議は学校法人・森友学園が経営する塚本幼稚園の園児募集の張り紙の“教育勅語”などの文字を見て極右の幼稚園だと思ったことがきっかけだと当時のインタビュー(※1)で述べてます。
しかし、地元のことをよく知り、土木関係者とも繋がっている市議が張り紙で初めて気づいた、というのはどうでしょうか。複数の国会議員が幼稚園の噂を聞いて視察に訪れたりしているのです。首相夫人が関わっていることなどとっくに知っていたのではないでしょうか。
インタビューでは「この幼稚園は地元では右翼系幼稚園として知られていたから、これは何としても学校設置を潰さないといけない。そう思って調べ始めたのがきっかけ」と語っていますが、そこから設立予定の小学校の土地取得に疑惑を持つというのは、やや飛躍がある気がします。
予め、文書を開示したらなにが出てくるのか予想していたから開示請求したのでは? あるいは、国会での追及に使えると踏んだ誰かの指示を受けて動いたとしたら...
以上は、ブログ主の素朴な疑問です。
以下、補足情報です。
※1 日刊ゲンダイ: 木村真豊中市議インタビュー記事
※2 関西生コンをウォッチしている牢人新聞社主幹の渡邊臥龍氏のブログ(リンク先に動画あり)
※3 その他の情報
※1 日刊ゲンダイ: 木村真豊中市議インタビュー記事
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/201557/1
注目の人 直撃インタビュー
森友問題を最初に追及 木村真市議が語った「疑惑の端緒」
2017年3月16日大阪市の学校法人「森友学園」をめぐる国有地の激安払い下げ問題。今や安倍政権の屋台骨を大きく揺さぶっているが、この疑惑に最初に気付いたのが、豊中市議の木村真氏だ。2月8日、情報公開請求した当該国有地の売却額を非公表とした国の決定に対し大阪地裁に提訴。直後に記者会見を開き、新聞記事に取り上げられたのが「森友問題」が火を噴くきっかけとなった。疑惑に気付く端緒は何だったのか。
■調査のきっかけは工事現場の児童募集ポスター
――大阪地裁に提訴してから、わずか1カ月。今や「森友問題」は連日、新聞・テレビで大きく報道されています。
正直言って、最初はここまで問題が大きくなるとは思っていませんでした。ちょっと、びっくりしていますね。
――森友学園に目を付けた動機は何だったのですか。昨年の4~5月だったと思いますが、学校の工事現場の柵に児童募集のポスターが張ってあり、そこに靖国神社の鳥居らしき写真と一緒に教育勅語が載っていました。その時、ちょっと待てと。こりゃあ極右の学校じゃないかと。そんな小学校が豊中にできるのは我慢できない。早速、事務所で学校のHPを見たら、大阪市の塚本幼稚園が小学校をつくるというのが分かりました。この幼稚園は地元では右翼系幼稚園として知られていたから、これは何としても学校設置を潰さないといけない。そう思って調べ始めたのがきっかけです。
――何が分かりましたか。
まず、土地の登記を調べました。ひょっとしたら土地取得について、何かうさんくさいことをやっているかもしれないと思ったからです。昨年5月に登記簿を取得したら所有者は国交省でした。そこで(国有地売買窓口の)近畿財務局に電話して詳細を尋ねると「定借権(定期借地権)付きで貸しています」と。この時点で何かおかしいと思いました。――国有地貸与の何が不自然に感じたのでしょうか。
あの国有地はもともと、豊中市が国から無償で貸与を受け、公園を整備することを希望していました。都市計画道路を造り、具体的な図面まであった。ところが、国は土地はタダでは貸せないといい、07~08年ごろになると、10年までに買ってほしい、それができないなら売却すると市に最後通牒を突き付けてきました。当時の市の財政状況は阪神大震災の影響などもあって非常に厳しく、とてもじゃないが25億円も30億円も負担できません。そこで、仕方なく(道路を挟んで)東側の部分だけを買ったのです。あれほど国は市に対して強硬に買い取りを求めていたにもかかわらず、なぜか森友には貸しているという。改めておかしいと。
――それで近畿財務局に情報公開請求した。
「国有財産有償貸付合意書」の写しを請求すると、金額と一部の条件が全て黒塗りでした。しばらくして、森友が土地を買ったという話を聞いて、今度は売買契約書を請求すると、やはり金額の類いは一切黒く塗り潰されていました。過去の国有地売買の例を調べると、森友のように随意契約の案件はすべて公開されている。それなのに森友だけは非公開。これは完全におかしい。何かうさんくさいことをやっているに違いないと確信しました。――同時並行で大阪府私立学校審議会(私学審)の審議過程も調べた。
森友案件は14年12月に継続審議になり、15年1月の臨時会で認可適当となりましたが、過去の私学審の開催状況を調べると、09年からの8年間で臨時会は森友の1回だけ。これは極めて異例の扱いで、他方、国有財産近畿地方審議会の議事録を読むと、森友案件については異論が噴出したものの、最終的には私学審でOKが出るのだから、OKにしましょうか、みたいな内容だった。この流れはどう考えても不自然だと思いました。
――それでいよいよ提訴に踏み切った。
その前に昨年10月末ごろから、今回の疑惑について3万枚のビラを作って市内を中心に配りました。籠池(泰典)理事長宅の郵便ポストには特別サービスで3枚ぐらい入れたと思います。ただ、豊中市だけで17万世帯もあるため、これではラチが明かない。じゃあ、マスコミに情報提供しようと。当初はなかなか報道されませんでしたが、売買金額の非公表の件で国を提訴して会見を開けば、どこかのメディアが取り上げてくれるかもしれないと考えました。結果、もくろみ通りといったら失礼な言い方ですが、大きく報道された。そういう流れです。
忖度のレベルを超えた政治家の関与があったと推測
――昨春に児童募集のポスターが目に留まっていなければ、数々の疑惑が見逃され、小学校も開校していた。そう考えるとゾッとしますね。
本当にそうですね。正直言って、こんな右翼学校ができるのはたまらん、と思って調べ始めたわけですが、別の学校法人だったら調べていなかったかもしれません。ひょっとして、今回の森友のような類いの話は全国にたくさんあるのではないか。
――森友問題で政治家は関与したとみていますか。
財務官僚が独断でやるはずもなく、何らかの政治家の関与があったと思います。安倍政権のかなり中枢に近い部分が直接的に関与していたのではないかと強く疑っています。
――安倍首相本人の関与についてはどうですか。
さすがに安倍首相自らが森友の契約を値引きしろ――などと具体的な指示を出したとは思いません。ただ、大いにあり得る話だと思うのは、例えば安倍首相が財務官僚に対し「籠池さんの教育に対する情熱は素晴らしい。今度、小学校をつくるから期待している」などと言う一方で、森友が財務省に「土地を安くしてくれ」と陳情してくる。そこで、板挟みになった財務官僚がアクロバットのような技をひねり出したのではないか。つまり、忖度のレベルをはるかに超えた、ほぼ圧力に近いものがあったのではないかと推測しています。――森友が学校設置の認可申請を取り下げましたが、どうみていますか。
おそらく、籠池理事長は「おまえ、刑事訴追されるぞ」とか言われたのでしょうが、森友が学校設置の認可申請を取り下げても疑問点は何一つ解決していません。ワイドショーでは、塚本幼稚園のえげつない話の暴露合戦みたいな報道が目立ち、もともと何の話だったのかよく分からなくなっていますが、この問題は2つ。国有地の不可解な売却と、なぜ学校設置が認可されたのか――です。土地の賃貸借や売買をめぐっても、鑑定評価書が何通も出てくる。要するに国側は森友の条件に合うまで何度も鑑定をやり直している。国が何ら根拠なく契約するわけにはいかないからでしょうが、森友に言われるがまま値下げしまくっているわけです。一方、学校設置認可をめぐっては、議事録を読めば不認可が当然なのに強引に決まっている。そろって相当、ムチャクチャなことをやっている。幕引きどころか、ますます疑問は大きくなっているのです。大阪府では自民党よりも政権に近いのが維新であり、安倍首相と橋下前知事、菅官房長官と松井現知事のラインは強固なパイプといわれている。今回の問題にこうしたラインが関与していたのではないかと強く疑っています。いずれにしても、この問題は限りなく黒に近い灰色ではなく、完全に黒だと思うので、今後も刑事告発など使える手段を何でも使いながら、真相を解明したい。――森友問題を通じて明らかになったことは他にありますか。
この国の政権、政治というのが異常な状態にあるということを再認識しました。安倍首相は当初、森友学園のことを非常に教育熱心で素晴らしい、と発言していました。よくよく考えると、籠池理事長が言っている内容は安倍首相が普段言っていることとほぼ同じ。つまり、思想的には一緒です。無意味に中国を敵視したり、太平洋戦争を侵略戦争と認めなかったり。従軍慰安婦問題についてもしかりです。国際的には全く通用しない言い逃れを繰り返している。森友問題が大きく注目されたことで、国民も森友学園を礼賛するような政治家が総理大臣に就いていていいのかということを真剣に考えないといけないでしょう。(聞き手=本紙・遠山嘉之)
▽きむら・まこと 1964年、大阪府生まれ。大阪外国語大学2部ロシア語科卒。会社員、自営業などを経て、「誰でも、一人でも入れるユニオン」北大阪合同労働組合執行委員に。07年4月の豊中市議選に無所属で立候補し、初当選。現在3期目。
※2 関西生コンをウォッチしている牢人新聞社主幹の渡邊臥龍氏のブログ
- 『再び関西生コン支部に家宅捜索 テレビ報道がされない理由はなぜか?』(二〇一八年弥生十九日 00:19)
…リンク先に動画あり
※3 森友問題発覚は朝日のスクープ
既に記事はリンク切れですが、コピペしたサイトから引用。
2017年2月9日5時3分
学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/sp/articles/ASK264H4YK26PPTB00J.html財務省近畿財務局が学校法人に払い下げた大阪府豊中市内の国有地をめぐり、財務局が売却額などを非公表にしていることが分かった。
朝日新聞が調査したところ、売却額は同じ規模の近隣国有地の10分の1だった。
国有地の売却は透明性の観点から「原則公表」とされており、地元市議は8日、非公表とした財務局の決定の取り消しを求めて大阪地裁に提訴した。
売却されたのは、豊中市野田町の約8770平方メートルの国有地。
近畿財務局が2013年6~9月に売却先を公募し、昨年6月に大阪市内で幼稚園を営む学校法人「森友学園」に売った。
契約方法は、公益目的で購入を希望する自治体や学校法人、社会福祉法人などを優先する「公共随意契約」がとられた。
この契約について、地元の豊中市議が昨年9月に情報公開請求したところ、財務局は売却額などを非公表とした。
朝日新聞も同年12月に公開請求したが、今年1月に同じく非公表とされた。
国有地の売却結果は透明性と公正性を図る観点から、1999年の旧大蔵省理財局長通達で原則として公表するとされている。
だが、財務局は取材に「学園側から非公表を強く申し入れられた。公表によって学校運営に悪影響が出るおそれがある」と説明した。
朝日新聞が登記簿などを調べると、森友学園側に契約違反があった場合、国が「1億3400万円」で買い戻す特約がついていた。
公益財団法人の不動産流通推進センターによると、買い戻し特約の代金は売却額と同じ額におおむねなるという。
森友学園の籠池泰典理事長も売却額が買い戻し特約と同額と認めた。
一方、財務局が森友学園に売った土地の東側にも、国有地(9492平方メートル)があった。
財務局が10年に公共随契で豊中市に売ったが、価格は約14億2300万円。
森友学園への売却額の約10倍とみられる。ここは公園として整備された。
■「日本初、神道の小学校」開校の予定
森友学園が買った土地には、今春に同学園が運営する小学校が開校する予定。
籠池理事長は憲法改正を求めている日本会議大阪の役員で、ホームページによると、同校は「日本初で唯一の神道の小学校」とし、教育理念に「日本人としての礼節を尊び、愛国心と誇りを育てる」と掲げている。
同校の名誉校長は安倍晋三首相の妻・昭恵氏。
籠池氏は取材に「(非公表を)強く求めていない。
はっきりではないが、具体的な売却額は財務局が出したと記憶している」と説明している。昭恵氏には安倍事務所を通じて文書で質問状を送ったが、回答は届いていない。(以上は無料で公開されている部分のみ)
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【ブログ主】
ゆう様
ご指摘、ありがとうございました。
この森友問題は当初あまり興味がなく、今になって調べていて、関西の土地勘もないもので勘違いしていました。
ご指摘に沿って本文も訂正しました。
>森友学園にあの土地をの存在を知らせたのは、木村市議側
なかなか興味深い情報ですね。いろいろと周到な計画があったのかも。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。
投稿: 大師小ブログ主 | 2018/03/19 00:39
いつも参考にさせて頂いております。ありがとうございます。
今回の記事に一つ誤りがございましたので、連絡させて頂きます。
辻元議員の選挙区は豊中市ではなく、高槻市です。
また、不確定情報ではありますが、森友学園にあの土地をの存在を知らせたのは、木村市議側とも言われています。
今後もよろしくお願いいたします。
投稿: ゆう | 2018/03/19 00:20