【沖縄】翁長県知事の辺野古と浦添に対するダブルスタンダード【沖縄防衛情報局/言論テレビ】
最新のラジオ番組『沖縄防衛情報局#125 平成30年2月12日』(YouTube「我那覇真子」チャンネル)を聴いたところ、翁長県知事の話題として、「那覇軍港の浦添移設」問題に言及していました。(55:55辺り~)
詳細が分からなかったので、調べてみたところ、辺野古移設同様、(那覇市長時代も含め)翁長雄志(おながたけし)県知事に翻弄された歴史があると言うことが分かりました。
また、この問題は翁長氏の“アキレス腱”とも言える問題で、場合によっては、この秋の県知事選に再選どころか、出馬すら危うくなるかも知れません。
自分の覚書として、以下、まとめておきます。
翁長県知事の辺野古と浦添に関するダブルスタンダード
経緯等について書く前に、浦添移設に関して、翁長県知事が直面している問題を説明しておくと、この問題は辺野古(既にあるキャンプシュワブの拡張)と異なり、浦添の場合は新基地建設ということです。そして、辺野古の場合は自然保護などを理由に反対しているにも関わらず、2013年2月に日米合意に基づき浦添移設を認めたまま現在に至っているというダブルスタンダードが問われているのです。
「浦添移設はSACO合意(※)に基づいてやっている」(翁長)というのなら、「同じSACO合意に基づく辺野古だって同じだろ」というのが松本浦添市長の言い分で、至極当然のことです。
※SACO合意:
SACO(Special Committee on Okinawa/沖縄における施設及び区域に関する特別行動委員会)
米兵少女暴行事件(1995年9月4日)を契機に日米が米軍基地の整理縮小に1996年12月2日に最終報告書
那覇軍港の浦添移設問題の経緯
これについては櫻井よしこ氏が2015年09月05日付の自身のブログで「浦添の軍港移設だけは認める翁長沖縄県知事の論理矛盾」として説明していらっしゃいますが、そこに書いてある経緯に、松本哲治・現浦添市長の2014年11月12日付ブログ「那覇軍港浦添移設について」で解説している経緯などを追加してまとめておきます。松本市長は2017年2月12日の任期満了による市長選でも再選されでいます。
1974年(昭和49年)1月 日米安保協議委員会で那覇軍港の条件付き全面返還の合意成立。
1994年(平成6年)3月 軍港の移設先とされた浦添市議会が移設反対決議を可決
1996年(平成8年) 米兵による少女暴行事件発生で全沖縄に反米運動広がる。日米間に沖縄のための特別行動委員会(SACO)がつくられ普天間の辺野古移設、那覇軍港の浦添移設等の合意成立。
1999年(平成11年)3月 浦添市議会が一転して、移設先とされた海岸一帯の開発促進の意見書を可決。
2001年(平成13年)11月 浦添市長が議会の決議を受けて軍港受け入れを表明
2012年(平成24年)10月 (浦添市長選挙の前年)松本哲治氏、浦添移設容認発言(於「浦添市長選立候補予定者公開審査会」)
2013年(平成25年)1月 (市長選挙の直前)翁長那覇市長が「移設認めず」と新聞発表(2013年1月12日付け琉球新報)
それまで軍港移設に賛成していた翁長那覇市長が那覇軍港の先行返還を求め、同時に浦添市への移設は求めないと新聞発表。浦添市長は軍港受け入れの必要がなくなったと判断し、受け入れ反対に転じる。
2013年(平成25年)2月10日 浦添市長選に松本哲治氏当選
【浦添市長選】松本哲治氏が当選
2013年2月10日 23:01【浦添】任期満了に伴う浦添市長選挙は10日投開票され、新人で元NPO法人代表の松本哲治氏(45)=無所属=が1万9717票を獲得、新人で前市教育長の西原廣美氏(65)=無所属、自民、社民、社大、民主推薦=と、現職の儀間光男氏(69)=無所属=を破り、初当選を果たした。
当 19717 松本哲治
16997 西原廣美
15501 儀間光男
2013年(平成25年)2月 翁長那覇市長が那覇軍港の浦添移設を認める。
2017年(平成29年)2月12日 松本哲治氏、浦添市長選にて再選。
自公推す松本氏が再選 沖縄・浦添市長選、新人又吉氏に8690票差
2017年2月12日 23:49任期満了に伴う沖縄県浦添市長選は投開票日の12日午後11時半過ぎに開票を終え、前職の松本哲治氏(49)=無所属、自民、公明推薦=が3万733票で、新人で前浦添市議の又吉健太郎氏(42)=無所属=の2万2043票を上回り、再選を決めた。
【無料動画】言論テレビ『那覇軍港の浦添移設が翁長知事のアキレス腱』(青山繁晴×櫻井よしこ対談)
沖縄の深い闇で中国と旧経世会が動く
-那覇軍港の浦添移設が翁長知事のアキレス腱-https://www.genron.tv/ch/sakura-live/archives/live?id=213
2015.08.21 70分
前述の櫻井よしこ氏のブログを読んでいて、直前に青山繁晴氏と対談したと書いてあったのを見て過去の動画を探してみたところ、この頃の動画は無料で公開されていることを知りました。ブログ主は有料会員ですが、念のためログオフして再生したところ、再生できるのも確認済みです。
下は、動画のインデックスを引用したものですが、No.4以降は全て沖縄の話題で、たまたま、今週か先週の虎ノ門ニュースでも青山氏は翁長氏について、特に福岡の中国総領事が翁長氏に近づいた経緯を話していたような記憶がありますが、この番組に出演された当時、青山氏はまだ国会議員ではなかったため、かなり突っこんだ話をしています。
- 70年談話は出さない方が良かったが、発表した談話は最高だった
- 「次の世代に謝罪の宿命を背負わせるな」は安倍首相自ら書き、こだわった
- 安倍談話発表後に支持率は跳ね上がり、総裁選はこれで決まった
- 新米共同通信記者と白梅之塔
- 翁長知事は4年前の那覇市長時代に中国共産党に取り込まれたのか
- 翁長知事と王家瑞党中央対外連絡部委員長を旧経世会の大物○○がつないだという
- 那覇と福州の定期便開設は、翁長知事の懇願ではなく中国が仕掛けた
- 菅官房長官などに対する翁長知事の尊大な態度の意味は?
- 那覇軍港の浦添移設問題が翁長知事のアキレス腱だ!
- 辺野古は反対で浦添推進ならば翁長知事はダブルスタンダードだ!
- 翁長知事は日米のSACO合意(普天間→辺野古・那覇軍港→浦添)を無視
- 中国総領事が「アジア外交とは尖閣と沖縄だ」と語った
- 翁長知事は那覇市の入り口に中国皇帝のシンボル龍の柱を建設したい
- 守屋武昌前防衛事務次官『「普天間」交渉秘録』では毎年5,800億円が沖縄に入る
これをご覧になったら、なぜ、現沖縄県知事の翁長雄志氏がこれほどまでに中国に肩入れするのかということがよく分かりますが、No..6で○○と伏せ字になっているところに入る名前は「野中広務」です。これも偶然ですが、野中氏は1月26日に逝去されました。死者に鞭を打つようなことを言いますが、この対談の時点での状態を「旧経世会利権と現政権との戦い」と呼び、利権の臭いがするとまで発言しています。
沖縄と中国を近づけるのに、最初に持ちかけた相手は仲井眞弘多知事で、仲井眞氏は先祖は中国からの帰化人と公言していて、中国にはシンパシー(共感)を抱いていたことは確かですが、孔子廟の建設は反対していました。(翁長氏はこの孔子廟の件で現在訴訟を起こされています。)そこで、白羽の矢が立てられたのが翁長氏という訳で、ラジオ番組『沖縄防衛情報局』の出演者の一人、特別顧問の江崎孝によると、仲井眞氏は辺野古埋め立て承認により、「金で沖縄を売った」と沖縄二紙(沖縄タイムス、琉球新報)が叩いたために、翌年の県知事選で負けたということですが、元々自民党の翁長氏の方が籠絡が容易だったと言うことかも知れません。
なお、この浦添埋め立てに関して、産経新聞が詳しい記事を書いているので、ご紹介します。
【防衛オフレコ放談】
翁長雄志知事、迫られる踏み絵 那覇軍港移設で浦添埋め立て 容認すれば辺野古反対と矛盾2018.2.7 07:00更新 (以下、冒頭のみ引用)
沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事は4日投開票の名護市長選で米軍普天間飛行場=同県宜野湾(ぎのわん)市=の名護市辺野古移設阻止で結束する稲嶺進氏が敗れ、移設阻止に向けた態勢に綻びが生じた。態勢を立て直そうとしても、間もなく米陸軍那覇港湾施設(那覇軍港。那覇市、56ヘクタール)の移設をめぐり踏み絵を迫られることになる。逆に政府にとっては、日米安保体制の重要性に理解を示す一方、辺野古移設には反対する翁長氏の矛盾を突く「最強のカード」(政府高官)を突きつけるときが来た。(社会部編集委員 半沢尚久)
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