【沖縄】選挙違反だらけの名護市長選/NHKクローズアップ現代+の報道
公開: 2018/02/07 最終更新: 2018/02/08 10:44
2月4日(日)に投開票が行われた沖縄県名護市市長選は新人の渡具知武豊(とぐち たけとよ)氏の当選という結果に終わりました。
得票数は渡具知氏20,389票(54.6%)、稲嶺氏16,931票(45.4%)でした。
雑感を含めて、今回の選挙報道の偏向ぶりを書き留めておこうと思います。
ブログ主は、今回、生まれて初めて、地方選挙の開票の様子をネットで観ていましたが、珍しい映像を観ました。
このことは、自民党の和田政宗参議院議員もTwitterに書いています。
和田 政宗認証済みアカウント@wadamasamune
名護市長選の開票速報で、これはと思った手法は、実は朝日新聞による開票作業と計数機、票の束のライブ中継。記者がカメラを回しながら解説し中継。各社当確前に渡具知さん勝利がわかった。こうした手法もできるのに市長選そのもの報道はバイアスがかかっていた。なぜ自らの首を自らで締めるのだろうか15:11 - 2018年2月4日
キャプチャを撮っておけば良かったと後悔したのですが、上のツィートにあるように、朝日がネットで開票の様子をずっと中継していたのです。
開票風景は初めて見ましたが、まずは大きめの入れ物に手作業で候補者別に分け、それを100枚ごとに数えて小さなトレイに移し、更に枚数を数える機械があるテーブル(テーブルは候補者別)に持って行き、トレイの中の投票用紙は機械でカウントされるのを待ちます。
運動会の玉入れの玉を数えるように、最初のうちはどちらが多いのか分かりませんが、残りの玉が少なくなると目視でどちらが勝ったのか分かるように、待ち行列のトレイが少なくなると、渡具知氏の残りのトレイの方が多いことが分かりました。
実はこちらの映像は音をミュートにして、メインで観ていたのはRBC琉球放送のネット中継(YouTube)です。
画面を3分割して、下に500票単位で得票数が刻々と表示され、上の画面に様々な映像が表示されていましたが、下は、支持政党別の投票先。
自民(稲嶺氏:13%、渡具知氏:87%)、以下、社民(90、10)、共産(96、4)、公明(20、80)、社大〔沖縄社会大衆党〕(100、0)、維新(44、56)、民進(92、8)、立憲(97、3)、希望(60、40)、無党派(59、41)でした。
なお、渡具知氏に投票した有権者に何を重視したかというアンケートを採ったところ、下のような結果になりました。
選挙後、稲嶺陣営は渡具知候補に基地問題から争点を逸らされたと言っていましたが、少なくとも投票をした有権者の半数以上(渡具知氏に投票した54.6%)にとってもはや基地は主要な争点ではなかったのです。
偏向的なクローズアップ現代+の選挙ドキュメント
翌5日には様々なニュース番組で「ドキュメント名護市長選」を報道していたので、久しぶりにNHKのクローズアップ現代+を観ましたが、予想通り恣意的なまとめ方をしていました。
上の画像にも書いてあるように、番組では「与党vs.沖縄県」のテロップがずっと表示されていました。渡具知氏vs.稲嶺氏を現しているのでしょうが、まるで、稲嶺氏の支持は沖縄県民の総意のような表現ですが、実際に渡具知氏を推薦していたのは自民、公明、維新で、稲嶺氏支持はオール沖縄と呼ばれる維新以外の野党連合。正しくは保守vs.革新(リベラル)でしょう。
番組では、渡具知陣営には自民の大物や人気のある小泉進次郎氏が続々応援に、と、与党の強力な応援を強調していましたが、稲嶺氏も共産党・志位和夫委員長、社民党・吉田忠智党首、自由党・小沢一郎代表ほか、支援する6党の代表や共産党の小池晃書記局長、人気者()の山本太郎参議院議員や辻元清美衆議院議員が応援に駆けつけました。
しかし、その言及は一切無し。
そして、地に足の付いた地域振興を掲げる渡具知氏に対し、稲嶺氏のパンダ誘致などという呆れた政策には触れず。
番組では、政府からの支援金(再編交付金:在日米軍再編への協力に応じて自治体に支給される交付金)をちらつかせての、金と組織で圧倒したような紹介の仕方でしたが、交付金は協力しない名護市の頭越しに移転を容認している辺野古地区には直接交付されていました。
また、移設に絶対反対の女性(金武麻矢氏)と苦渋の選択で容認した辺野古地区の農家の男性(比嘉政昭氏)を取り上げていましたが、実は比嘉氏は「二見以北考える会」の代表です。(下図・上はNHKの映像、下は昨年11月の記者会見。比嘉氏は声明文を読み上げている方)
地図を見ると分かるのですが、名護市は本島が東西にやや膨れたところにある大きな市で、市の中心は東シナ海側、一方、太平洋側の北部は間に山間地を挟んだ位置にあり、インフラ整備も進んでいないのです。
この会は決して基地に賛成しているわけではないのですが、稲嶺市政では一向に北部振興が進まないと、稲嶺氏2期目の4年前の市長選では白票を投じたと語っています。
比嘉氏はクローズアップ現代+で語っていた灌漑施設だけでなく、道路の補修を市に要請しても何もして貰えず、基地だけ負担させられて何の振興策もないのならと、渡具知氏に投票することを決意したと仰っていました。
なお、この地区はいまだに下水も普及していないそうです。(【追記】2月7日放送のチャンネル桜沖縄支局でのテドコン氏によると、辺野古地区が基地容認を決めた時に下水処理施設の工事を稲嶺市長がストップしたのだそうです。)
ちなみに、この「二見以北考える会」については、朝日新聞がよい記事を書いています。(※1)
番組では、与党の組織力(今回は公明の推薦を受けた。但し、公明党県議連は「基地の県外移設」派)と金をちらつかせての勝利のようにまとめていましたが、沖縄の左翼と戦い、動画やSNSで情報を発信しているボギー・テドコン氏や我那覇真子氏の分析は異なります。
【沖縄の声】名護市長選挙、渡具知氏が初当選/稲嶺陣営による目に余る違法選挙活動[H30/2/6]
2018/02/06 に公開 チャンネル桜沖縄支局
出演:
ボギーてどこん(沖縄支局担当キャスター)
MISAKI(沖縄支局担当キャスター)* * *
ボギー大佐の言いたい放題 2018年02月03日 21時頃 放送分(ツイキャス)
* * *
【DHC】2/6(火) 百田尚樹×和田政宗×居島一平【スカイプゲスト:我那覇真子】
00:30:39 我那覇真子氏スカイプ出演
公示の時点では20ポイントくらい稲嶺氏がリードしていたのが、投票前日くらいには渡具知氏が数ポイント差まで猛追したそうですが、その原因は、稲嶺陣営に焦りが出て、支援者の行動がどんどんエスカレートして墓穴を掘ったと分析しています。
上のチャンネル桜やツイキャス動画を観ると分かりますが、
- 公示前からの選挙活動や
- 戸別訪問、
- 旗竿を立てた稲嶺応援団が街中を練り歩く、
- 相手候補のポスターを破り捨てる、
- 勝手に期日前投票を監視する「不正投票監視団」、
- 渡具知氏陣営の集会に車で突っ込む(この車はレンタカーで、別の場所で稲嶺氏応援のステッカーを貼っていたのを目撃されています)、
- 高校の正門前で稲嶺氏の応援ビラを配布、
- 戸別訪問などで説得しようとしても渡具知氏に投票する意思を変えそうもない有権者には、投票用紙に「渡具知さんの名前だけでなく、応援メッセージも書いてあげて」と無効票にさせようと工作、
等々、沖縄以外の選挙では考えられない選挙活動の数々。これらが、SNSによって拡散されることで選挙区の人たちから嫌悪感を抱かれたことは間違いないでしょう。
下は、幟旗(のぼりばた)を立てて街を練り歩く稲嶺候補応援団。立派な公職選挙法違反です。
下は自称「不正投票監視団」。
何をしているのかというと、車のナンバーをチェックして、予め保守派の企業などの関係者のナンバーを控えたリストを作成して人数を書き込んでいたそうです。
警察車両も素通りですが、無理もありません。先日、警察が基地反対派の弁護士の車を検問したことで訴訟を起こされ、警察側が敗訴という判決が出ましたが、 翁長県知事は控訴をしないと決めました。正しい仕事をして訴訟されても、上司である県知事が守ってくれないのですから。
不正選挙監視はこのようなところでも行われていました。(下図)
どっちが不正選挙なのでしょう。
追加でもう一枚。
稲嶺候補と一緒に映っている左の人物は、先日、作家の百田尚樹氏の仕事場でチャイムを鳴らした大袈裟太郎なる人物です。
こういった情報はすぐに拡散された結果、投票行動に顕著な傾向が見られました。
インターネットを使えるであろう50代以下と60代以上の投票傾向が綺麗に分かれたのです。
こんなあからさまな違法な選挙活動を新聞やテレビといったオールドメディアだって知らないはずはないのに、『ニュース女子』の沖縄特集がBPOで問題視されたことからも分かるように、沖縄の左翼活動、いえ、反日活動を報じることは完全にタブーとなっているのです。
普通の感覚を持った人間がこういった行為を糾弾すれば「ヘイトスピーチ」や「ネトウヨ」などと総攻撃するにも関わらず、です。
今回の名護市長選をきちんと分析しようとしていたのはBSフジ・プライムニュースだけでした。(ハイライトムービーは公開後2週間ほどは視聴可)
2/5 (月) 『基地問題と日本の安保 “辺野古移設”民意は』
ゲスト:
萩生田光一 自由民主党幹事長代行、山下芳生 日本共産党副委員長、伊波洋一 元宜野湾市長、ロバートD・エルドリッヂ 元在沖縄米軍海兵隊外交部次長
テロリストさえ市議になれる沖縄選挙の異常性
今回、元市議の渡具知氏が市長選に立候補するにあたり、欠員となった市議の補選も同時に行われました。結果は無所属新人の仲尾ちあき氏が、無所属新人の安次富浩氏を破って当選を果たし、得票は仲尾氏が1万9782票、安次富氏が1万5927票でした。
このことを最新の『沖縄防衛情報局』(ラジオ番組/放送終了後YouTubeにupされる)でパーソナリティの我那覇親子が話題にしていましたが、安次富浩氏というのは、もう10年くらい基地建設の邪魔をしているテント村にいる活動家です。
ラジオで知ったのですが、既に、名護市議会には川野純治氏という活動家が、入り込んでいます。
ラジオでは、かつてこの人物の属していたグループは天皇陛下に火焔瓶や角棒を投げつけたと伝えていました。
【補足】※1 朝日の「二見以北考える会」発足を伝える記事
基地に揺れる名護「反対ばかり限界」「共に繁栄、幻想」
安田桂子 2018年1月29日05時20分https://www.asahi.com/articles/ASL1X2PLYL1XTIPE005.html
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先として代わりの基地建設が進む沖縄県名護市で28日、市長選が告示された。計画浮上から6度目。日米安保の維持と、沖縄の基地負担の軽減という重いテーマを背負わされてきたまちで、市民は、解の見えない舌戦を見つめている。
農業の比嘉政昭さん(50)は28日、街頭から新顔の支援を呼びかけた。初めて選挙に関わる。「悩み抜いて、覚悟を決めました」
護岸工事が進む辺野古の北側の地域を「二見以北10区」と呼ぶ。比嘉さんはその一角、約6千坪の畑でカボチャを育てる。
移設には反対だった。名護市沖での海上ヘリポート建設の賛否を問うた1997年の市民投票は「反対」。8年前の市長選は、初の反対派市長誕生を後押しした。市長も、二見以北の出身。過疎が進む地元対策への期待もあった。
だが、何も変わらなかった。政府は「辺野古が唯一」と繰り返した。4年前の市長選は白票を投じた。
畑にいると、米軍機の音が響く。過去には米軍ヘリのドアが畑に落ちたこともあった。集落は人が減り、共同売店も小学校も、もうない。農地整備は進まず、500リットルタンクに水をため、簡易水道と畑をトラックで何度も往復する。「これじゃあ生産高は上がらず、担い手は育たない」。取り残される不安が募った。
昨春、辺野古で護岸工事が始まった。砕石を積んだダンプカーが行き交う。「誰が市長になっても工事は止められない」。気持ちがなえた。同じように閉塞(へいそく)感を抱く仲間と昨年11月、地域の将来を考える団体を立ち上げた。
自公が推す候補を支えようと決めたのは、予算獲得を国に働きかけてくれると考えたから。灌漑(かんがい)用水の整備やコミュニティーバスの導入などを求めた。「基地を認めるのか」と知人に言われた。基地だけが地域が抱える問題じゃないのにとの思いがぬぐえない。会員は今、約200人。
現市長は「命の限り反対し続ける」という。名護市民の1人あたりの所得は約192万円。比嘉さんは、「反対ばかりの市長では、もう限界だ」と考えている。
変わらず、反対し続ける人もいる。松田藤子さん(77)。8年前、「新しい基地は造らせない」という現市長の訴えに共鳴し、初めて選挙を支援した。この日も、ビラの準備や、街頭アピールに加わった。
金武(きん)町など「基地の門前町」で育った。基地マネーにわきネオン輝く街が、寂れていく様子を見てきた。「基地とともに繁栄し続けられるというのは、幻想だよ」
沖縄戦で父を亡くした。戦後の生活は厳しかった。まき拾い、水くみ、家畜の世話。畑の行き帰り、単語帳を手に勉強し、小学校教員になった。「苦労してここまで生き延びた。なのに、今もまだ米軍に苦しめられている。許せない」
移設計画が浮上し、20年あまり。反対でも、政府からの補償金を拒めなかった人も見てきた。自宅前からは、護岸工事が始まった大浦湾に浮かぶ作業船が見える。移設は止められないのかと思ってしまうこともあるが、反対をやめるわけにはいかないと思っている。
「絶対に止めたい。ただもし、造られてしまうことがあるとしても、黙ってしまえば、基地を認めたことになる。認めてしまえば、米軍も政府も、今よりももっとやりたい放題になる」
なぜ私たちばかりが問われ続けるのか。沖縄だけの問題ではない、全国の問題ではないのか。その思いは、反対する人も、容認する人も変わらないとも思っている。
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