【加計学園問題】文科省も「加計1校にしてくれ」と頼んでいた !? 【原WG委員が暴露】
最終更新: 2017/08/03
原英史氏が暴露する「広域的に」と「1校限り」の文言が加わった詳細な経緯
YouTubeで配信されている『チャンネルくらら』という番組に国家戦略特区ワーキンググループ(以下WGと表記)の原英史氏が出演され、例の手書きで「広域的に」、「存在し」、「限り」という書き加えた文書の意味する“秘密”を説明されていました。
それは、掲題の通り、「加計1校だけにして欲しい」というのは獣医師会だけではなく、文科省も内閣府に依頼していた、つまり、加計が設置審にかけられることは容認していた、という事実です。
この動画は2017/08/01に公開されたもので、『緊急特番「消えた参考人が丁寧に説明!加計学園」 政策工房代表取締役社長・国家戦略特区ワーキンググループ委員 原英史 上念司【チャンネルくらら】』というタイトルが付いています。
- https://youtu.be/swRHoHN0L4k(全38:40)
“秘密”と書きましたが、これは原氏のような解説付きでこの文書を見るれば簡単に分かったことなのですが、今まで国会でも「手書きで文字を書き込んだのは誰か」といった些細なことばかり追求していたこともあり、マスコミも全く報道していなかったからです。
問題の文書
動画を見る予備知識として、まずはこの文書について簡単に説明しておきます。
この文書は、手書きでで「広域的に」、「存在し」、「限り」という書き加えたものを、文科省から内閣府に出向している職員(但し、特区の担当ではない)が、こっそりとPDF化して、文科省宛にメールに添付して送ったものです。
山本幸三地方創生担当相が国会(参院予算委)で、「陰に隠れ本省にご注進したものだ」と発言したメールです。(→参考記事『「ご注進」国会答弁、山本幸三地方創生担当相「言い過ぎた。申し訳なかった」 内閣府職員に謝罪』/産経2017.6.20 12:47配信)
メールには「(手書き修正の)指示は藤原審議官曰く、官邸の萩生田副長官からあったようです。」と書かれているために国会でも萩生田氏がしつこく追及されていましたが、山本大臣が「最終的には自分の判断」と答弁していたと記憶しています。
下はその文書(左)とそれを添付したメール(中、右)で、これは文書の追加調査の結果を6月15日に記者会見した際に配布されたもので、共産党の宮本徹議員がHPに掲載していたのをブログ主がダウンロードし、若干周囲をトリミングして掲載するものです。(文書の1枚目は割愛)
こんなものをコソコソとコピー(PDF化)し、添付して文科省に送ったのですから、まるで時代劇に出てくる“間者”そのもので、山本大臣の“ご注進”発言もなんらおかしくはないと思うのですが...
文書についての原氏の説明(動画:14:30辺りから)
原氏の説明は動画を見たら分かりますが、下記のようなものです。
- 文書の右肩に「文科省修正案」と書いてあるとおり、内閣府の作成した「原案」に対して文科省側が作成した「修正案」である。
- これに関しては原氏がWG委員としては1人だけ同席して2016年11月1日に非公開のWGで協議した。(11:20~11:35)
上記が文書の背景で、以下が説明です。
- 「修正理由」として次のような説明。→“原案では、原案を含む構想を提案する大学はすべて新設可能となるため、日本再興戦略改訂2015の趣旨を踏まえ、特定事業者に求められる要件を明確化する必要があるため。”
つまり、2校3校は阻止したい意図がうかがえる。
- “内閣府において関係省庁と調整いただきたい。”と書かれ、その内容は、“(2)獣医師の需給を所管する農林水産省及び厚生労働省において、今後の獣医師の需要の動向を明らかにした上で、それに照らして今治市の構想が適切であることを示すとともに、当該決定に記載の「獣医師が新たに取り組むべき分野における具体的需要」を踏まえ、新設可能獣医師の規模を示すこと。”
と、今治市の提案を肯定できるような根拠を農水省や厚労省に出して欲しいとお願いしている。
- 原氏によると、(文科省は)何も理由なく1校限定という訳にはいかないので、農水省から“(新規参入を認めるのは、)1校で、定員としてだいたいたい何名くらい”という需要予測データを明確に出してもらい、それを理由にしたいという依頼があった。
- 原氏は、これはもう最後のプロセスとしてなんとか前に進めないといけないから、そこまで文科省が言うならと、この直後に農水省に行って話をしてやった。
- 農水省は、従来型(畜産業)の需給は分かっているが、新しい分野(創薬や感染症)については“よく分からない”。(つまり、文科省の求める数字は出してくれなかった。)と回答。更に原氏は“校数についてはどうします?”と聞いたところ、農水省の答えは“1校に限るかどうかは自分達がコメントする立場にない”と発言。
この非公開のWGがあった11月1日を下の時系列の表で見てみると、その8日後の11月9日付獣医師会会長会議にて、「われわれは被害を最小限に止め,拡散しないよう努める必要がある。」、「条件闘争を考える必要がある。」と、今治市は容認して、条件闘争(「広域的~」云々から「1校限り」への限定)に目標を転換したような記述があり、獣医師会と文科省の動きがほぼ連動していることが分かります。
つまり、
2016年11月上旬では、獣医師会、文科省とも、今治1校は容認していた
ことになります。
獣医師会会長から1校だけに限定して欲しいとの要望書
更に原氏の説明によると、11月9日に「『広域的に限る』けど1校にはしません。」と決定し、役所間では一旦は収まったそうですが、獣医師会が収まらず、平成28年12月8日付で「1校だけあることを明記して欲しい」旨の要望書を山本幸三地方創生相宛に出してきたとのことです。
それでしょうがなく、最終的に「当面は『1校に限る』」としたそうです。
この要望書そのものは見つかりませんが、このことに言及した、「平成28年度 第5回理事会」の会議報告が見つかりました。(開催日は平成29年3月21日)
以下一部転載
P.256
6 国家戦略特区に関する件
(1)境専務理事から,国家戦略特区についての本会の取組みとして,以下について説明された.
①平成28 年12 月8 日付け28 日獣発第230 号「国家戦略特別区域による獣医学部の新設に関する要請」をもって,山本内閣府特命担当大臣あて,獣医学部の設置認可申請があった際は,国際水準の獣医学教育の提供は無論,当該獣医学教育施設及び体制が閣議決定した4 条件を満たすか否か,内閣府,文部科学省,農林水産省等で厳しく審査すること,さらに今回決定された「広域的に獣医師養成系大学等の存在しない地域」を1 カ所かつ1 校のみとすることの明記を要請した.
P.259-260
(5)一方,平成28 年11 月に国家戦略特区諮問会議において,「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能とするための関係制度の改正をただちに行う.」ことが決定された.その後,内閣府・文部科学省の告示においては,本会の強い働きかけもあり,平成30 年の新設は「一校に限る」と明記された.このような状況においても,本会としては,今後も国際水準に向けた獣医学教育体制の整備・充実を図ることとしている.
こうして見てみると、
一部野党の馬鹿共と朝日に代表されるメディア、前川前事務次官は、安倍内閣を攻撃するために、国会を空転させて国民を不幸にし、文科省のダメさ加減と獣医師会の陰湿さを世に知らしめし(これは自業自得ですが)、加計学園への風評被害をもたらす
という誰も得をしない愚かな行為をしたのだとよく分かりました。
おまけに、自分達の支持率はガタ落ち。
先日のBSフジ・プライムニュースでの民進党の大反省会(伊藤惇夫工作員〔←最近、巷でこう呼ばれていることを知りました 〕による公開説教)で、長妻氏が「森友・加計ではいい追求をしたのに...」などと言っているのを聞いて呆れました。
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