【加計学園問題】今度は獣医師会作成のメモ !? 文春と朝日が同時スクープ !?
新たに、獣医師会側が平成28年(2016年)11月17日に、山本地方創生相が獣医師会の役員室で発言した内容をまとめたと(とされる)議事録、というかメモが出てきました。
このメモを入手して記事にしたのが、週刊文春『「加計に決めた」政府決定2カ月前に山本大臣発言 議事録を入手』(ネット記事掲載時間はブログ主がアクセスした時点で「15時間前」=7月19日14時頃?)、朝日が『公募2カ月前に「加計」伝達 山本創生相、獣医師会に』(掲載時間2017年7月20日03時00分)の2紙。(下はネットで拾った文春の記事。小さい画像ですが、見出しくらいは読めます。)
もう、文春、朝日というだけで“香ばしい”のですが...(文春の現編集長・新谷学氏は民進党・有田ヨシフ議員の友人ですし。)
2016年11月17日と言えば、下記の時系列をまとめた記事を見て戴ければ分かるように、内閣府側と日本獣医師会とで、「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り」か「1校限り」かせめぎ合いをしていた時期です。
「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り~」だと、今治だけでなく、新潟や京都も対象にできる曖昧な表現だからです。
新たに発見されたとされる議事録(メモ?)はこのようなものだそうです。
テキストに起こすと、
山本幸三内閣府特命担当大臣(地方創生、行政改革)との意見交換の概要(抜粋)
日時:平成28年11月17日(木) 9時22分~10時08分
出席者: 山本幸三大臣、近藤貴幸大臣秘書
当方: 蔵内勇夫会長、北村直人政治連盟委員会、酒井建夫副会長、境専務(山本) 誠に申し訳ないが、獣医師が不足している地域に限って獣医学部を新設することになった。財政的に大丈夫か、待ったをかけていたが、今治市が土地で36億円のほか、積立金から50億円、愛媛県が25億円を負担し、残りは加計学園の負担となった。
先端のライフサイエンスに重点を置いて、創薬に役立てる。実験動物分野の獣医師は不足しているのでこれに重点を置く。四国は、感染症に係る水際対策ができていなかったので、新設することになった。申し訳ない。
ということで、
公募で今治市に新設される獣医学部が岡山理科大学(加計学園)に正式に決まったのが翌2017年1月なので、決定の2ヵ月前に加計学園と決まっていた、要するに“加計ありき”を裏付ける証拠とされています。
可能性としては、この時点で今治市に新設される獣医学部が加計学園ということは、ある意味分かっているでしょうから、会話の中に「加計」の文字が出ても不思議ではありませんが、この発言通りかどうかは獣医師会が一方的に言っているだけです。(【2017/07/21追記】獣医師会会長が西日本テレビでこれを認める証言をしました。→『獣医師会と獣医師連名が仲間割れ?蔵内会長が山本地方創生相の発言を裏付け』)
この記事を書きながら、NHK BS1でこのニュースを報じているのを観ましたが、(うろ覚えですが、)山本地方創生相の事務所は、この時期の獣医師会との面会は認めても、加計の名前は出していないと否定していました。(その後、山本大臣の会見を見たところ、「京都もあり得ると述べたところ、今治市だけで行って欲しい」という獣医師会側の発言を述べるとともに、「事業主体者という表現をして、加計とは言っていない」旨の発言をしていました。→記者団とのやりとり全文〔産経web〕)
要するに、また、一方的に作成したメモで、「言った言わない」の話をやろうとしている訳ですね。
文科省のメモが箇条書きの雑なメモだったので、尤もらしい体裁は整えていますが。
まともな会社で仕事をしたことがあれば分かると思うのですが、他部署とか社外といった部外者(この場合は山本大臣側)を交えて打ち合わせをするときの議事録は、
- 1.あとから「言った言わない」にならないように、必ず相手側にも同じものを渡し、同意を得る
ものです。
また、その場合は、
- 2.一般には身内には敬称を付けません。(どんな立場の人間かを明らかにするのは、第三者に見せる意図があるからかも知れませんが。)
そして、
- 3.記録者を明記します。
2番目はまあ、習慣によるかも知れませんが、少なくとも、1番目と3番目が行われていない議事録を証拠と主張するのは非常識です。(これは、文科省のメモも同様でしたが、例の課長補佐は実際には自分が参加していないメモを作っていたのを、省内のヒアリングで白状しています。)
ネットで全体が映っている画像を拾ったので貼っておきます。
議事録なのに、途中が省略されていて「(中略)」って...^^;
こんなものを議事録と呼べると思ってるのでしょうか、マスコミは。
念のために書いておきますが、実際には部外者との打ち合わせでも議事録を作らないことはよくありましたが、それは「言った言わない」の利害が対立しない場合で、そういうときは出席者が各自メモでもとって済ますことはあり得ます。
もし議事録を作らずに後から「これは記録に残さないとまずい」と(主に立場の弱い側が)思ったときには、「決定事項を確認します」といった感じで、合意点などを箇条書きにしたような文書をメールなどで相手に送ったりしました。
また、次回の閉会中審査でこのメモを元に民進等の一部野党が質疑をするかと思うとうんざりするとともに、本当に税金の無駄遣いだと思います。
追加記事をupしました。→『H28年11月17日の山本幸三大臣と日本獣医師会の会見の真相』
上にも貼りましたが、獣医師会側出席者である獣医師会会長・蔵内氏が、この議事録は見ていないこと、山本大臣の発言は議事録とは異なることをテレビインタビューで証言しました。(【2017/07/21追記】獣医師会会長が西日本テレビでこれを認める証言をしました。→『獣医師会と獣医師連名が仲間割れ?蔵内会長が山本地方創生相の発言を裏付け』)
【2017/07/22追記】テレ朝ニュース『山本大臣が京都に言及も「加計ありき」と獣医師連盟』(2017/07/22 11:48)
(一部引用)日本獣医師連盟の北村委員長はこれまで、山本大臣は面会で京都に言及していないと説明していましたが、「議事録をちゃんと見ないで話してしまった」と発言を訂正しました。しかし、「この時点ですでに加計ありきだった」と改めて強く主張しています。
会議に出席していたのに、「議事録をちゃんと見ないで話してしまった」って...
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