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2017/07/08

【加計学園問題】7月6日 BS11 INsideOUT/低次元なワイドショーコメンテーターがお似合いの北川正恭早稲田大学名誉教授

先日(7月6日)、俳優の別所哲也氏が司会をするINsideOUT(インサイドアウト/BS11 8:59~9:49)という番組で、「いったい誰のための『規制緩和』なのか?」 というタイトルで、竹中平蔵元国務大臣と北川正恭元三重県知事が出演していました。

この番組は番組終了後もINsideOUTのサイトで2週間は視聴することができ、下記のURLで7月20日まで再生が可能です。

 

Kake38_20170708_bs11_insideout

 

 

 

 

 

実はブログ主は、普段めったにこの番組は見ません。

と言うのは、進行役の別所氏は台本通り(番組の制作意図通り)の質問を投げかけるだけで、ゲストと会話ができるわけではなく、結局ゲストの主張の垂れ流しなので面白くないからです。

まぁ、この時間の直前にはBSフジのプライムニュースを観ているので、司会の反町氏と比べるのは酷ですが。

どうせ、ゲストの元三重県知事で早稲田大学名誉教授の北川正恭が、ワイドショーのコメンテーターレベルのことしか言わないだろうと思って動画を視聴したら、想像通りで笑ってしまうほどでした。

 

それでも、この動画は視聴することをお薦めします。時間がなければ、最初の数分ほどで十分です。

と言うのは、竹中氏の冒頭数分間のコメントが全てだからです。その後の北川氏は「政府は説明責任を果たしていない」、「国民の8割は怒っている」というのを失笑レベルで何度もくり返すだけです。

 

冒頭近くの竹中氏の説明とは、(括弧内はブログ主の補足

 

法律上は、学部の新設申請があったなら、文科省は審査して認可しなくてはならないと決まっている。(しかし、獣医学部の新設は規制されている。)「申請を受け付けない」ということを、法律でも何でもない役所が決めた告示で拒否している。

「どうして、そのようなことを続けてているのか?」と我々は説明を求めたわけで、説明責任は文科省にあるが、それを説明できなかった

じゃあ、「規制は緩和するしかないですね?」ということになり、文科省は白旗を揚げた。もう、説明できませんと。それが去年の9月。それは議事録に残っている。

しかし、それでもやらなかった。だから、内閣府は早くやれと言ったら、圧力をかけられたと言ってきて、且つ、なぜ、規制緩和をするのか政府は説明していないと言い出した。ここに説明責任の転嫁が行われている。

 

という趣旨の発言で、もうここで『加計学園問題』を巡る議論は終わっていると思います。

今治市の件が問題になっていますが、学部新設抑制をし続ける理由の説明は2014年の新潟市の提案からずっと内閣府(ワーキンググループ委員)が求めていることなのです。

なお、この、規制をしている側がその理由を説明しなくてはならない(=挙証責任がある)と言うことは、『国家戦略特別区域基本方針』にも書かれています。

 

更に、竹中氏は、

 

“こういったことを政府は説明してきているが、マスコミがバイアスをかけて報道しているために伝わらない。これが「加計学園問題」だと思う”

 

と発言しているのですが、司会も、もう一人のゲストも、そのバイアスをかけているマスコミ側の人間で、竹中氏の発言には耳を貸すことなく、ワイドショーと同じ論評をくり返すだけです。

例えば、上記竹中氏の発言に対する北川氏の発言を見てみると、(括弧内はブログ主の補足

 

確かに告示があるようだが、例えば医学部は医師会と族議員がいて、政治マター(matter、要するに「政治の問題」)で決まってくる。獣医学部は獣医師会と族議員がいるといった政治マターで決めていくといった過去の歴史がある。

52年間も規制されてきていたというのはクリアにしなければならない(解除しなければならない?

が、一方で、なぜそれが今治なのか?、なぜ地域に限定されるのか、「広域的に」とか「一校に限る」とかは内閣府側も説明を果たさなければならない。(←散々内閣府は説明しているのに、マスコミが報じないわけで...

文科省も説明責任を果たさなければならないと思うから、前川さんという全事務次官が様々な点を反省して、(はぁ?) 「ないものはないと言えない。私は見た」と言ったことについて、堂々と証人喚問に応じると言ったときの、政府の対応は甚だお粗末。怪文書と言ってみたり、それを受け付けてないと言ってみたり。そういうことに対し、国民の8割が怒っている。

 

と、突っ込みどころ満載です。

一見、肯定したような振りをして、「が、一方」と、話題を変える。この方法は、最近メディアによく露出する石破茂氏の話し方とよく似ています。

前川前事務次官を語るときは、さりげなく「堂々と」とか入れていますが、これも映像などを切り貼りして都合のいい編集をするワイドショーなら通じるのでしょうが。

また、「国民の8割が怒っている。」と言っていますが、これは何を根拠にして言っているのでしょう。アンケートなどで7割くらいが「説明不足」と言っているのは見たことがありますが、これはワイドショーや報ステみたいな歪曲する番組しか見せられていないなら理解できますが。竹中氏がメディアが印象操作していると言っているそばから印象操作をしようとしているのは思わず苦笑してしまいました。

この後も北川氏はこういった論調で、聴くに値しませんし、進行役も聞き流すだけです。

 

最後に付け加えると、動画の残り2分くらいのところで、竹中氏が興味深いことを言っています。

それは、文科省側では牧野美穂課長補佐が勝手に作った(しかも、自分が出席していない会議のメモまで作っていた)のに対し、内閣府側ではそれに反証するミニッツ(minute/議事録)がないということについての、

 

自分が内閣府にいたときは、メモは作らせなかった。
理由は簡単です。各省庁から規制(規制改革?)に反対するのが一杯来ているから、メモを作ると筒抜けになる。ある程度隠さないとできない。

悲しいけれど、これが霞ヶ関(官庁=官僚)の現実なんですね。

 

という発言です。

今回も、文科省から内閣府に出向している人間が、山本地方創生相の言葉を借りると、出向元に“ご注進”のメールを送っていたということが判明しました。

内閣府への出向者は、各省に規制改革に前向きな職員を出してくれといって推薦させていると何かの記事で読みましたが、実際は内閣府においては、政府側の人間にとっては出向者は油断できない存在なのでしょうね。かつて田中眞紀子氏が外務省を“伏魔殿”と呼びましたが、内閣府も伏魔殿そのものなのかも知れません。

 

 

 

 


 

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コメント

ご返事ありがとうございます。

嘘の研究をご再読下さるのは、蓮舫は既に終わっていると(希望も含めて)思われるので、加計が一段落してお時間のある時で充分です。

それにしても、天下り斡旋に関して、不動産融資総量規制時に迂回融資を励行した銀行員の如く、OBを介せばOKだと思ったなどと嘯く輩を、人柄が誠実そうで信頼できると思っている人々の多数いると思える(というのもヤフコメがどの程度組織的に書き込まれているのか、残念乍ら判然としないので)のには正直落胆します。行政を歪めてきたのが、教育法違反ともいえる例の告示であることが見えないのか、伏せているのか、マスコミ大勢の見識を疑います。上級官僚になればなるほど人当りは良いが、自己保身の塊、上手に嘘を付くことはブンヤなら常識だと思うのですが。退職後行っていたボランティアを自分から言い出すなぞ、私には美談好きの国民性に付け込んだ恥知らずとしか思えません。
と、つい感情的になってしまいました。

審議会の面々、特に蓮舫は見せ場と張り切るのでしょうが、ずっと当事者ではなかった事務次官から何が引き出せるのか、仰る通り甚だ疑問です。例の如く議員のスタンドプレーのオンパレードでしょうが、役者の揃わぬ茶番拝見です。


奥穂3190さん、コメントありがとうございました。

このブログは、備忘録というか、関心があって調べたことなどを、メモ代わりに書き留めています。政治に関しては、人並みの興味はありますが、新聞などで理解して自己完結していたのであまりブログには書いてきませんでした。

しかし、加計学園問題に関しては表面に出ている情報では理解できなかったので、調べたことを備忘録のように書き始めたのがきっかけでしたが、常軌を逸したマスコミの偏向報道ぶりに、他の方にも真実を理解して貰えるようにと、なるべく一次情報を集めて書いている内に記事が増えました。

蓮舫の二重(三重?)国籍疑惑についてはそれなりに関心はあります。貴ブログは一度ざっと拝見したのですが、生半可な知識で書き込むことを憚られるような作業ぶりでしたのでコメントは残しませんでした。
近いうちに再読致します。

今後ともよろしくお願いします。

横網次郎さんブログへのご返事ありがとうございます。

貴ブログの他の記事を拝見し、次の二点に驚きました。
① 普段から政治に興味お持ちの方と、加計関連エントリーの精緻さ、情報の網羅度の高さから勝手に想像していたところが、政治関連のエントリーが少ない。
② ご趣味が広く深い。工作・IT関連はいやはや。

私の関心は専ら登山・散歩(階段、河川)・絵画・映画にあって、政治関連の事項で自分で調べたというのは今回で二度目に過ぎません。一度目は蓮舫です。しつこくて恐縮ですが、もしお時間が許せばブログ主さんの頭脳をもって、同志が開いてくれた「ichidokusha」のブログに投稿した「蓮舫の嘘の研究」をご一読下さり、ご感想をお聞かせ下さい。

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